会社のデスクにディルックが来た。原神の「ジワる」日常体験から考える、ソシャゲの呪縛と未来のテイワット

お昼休みの12時57分。会社の食堂で弁当を食べ終えた僕は、ふとスマートフォンの画面を開き、HoYoLabのアプリを立ち上げました。画面に表示されているのは、僕が手塩にかけて育てているレベル60のディルックです。元素熟知は247、手にはしっかり「雨裁」を握らせています。
周りでは同僚たちが午後の仕事の打ち合わせや雑談をしている極めて現実的で無機質なオフィス空間に、モンドの闇夜の英雄がひっそりと顕現している。この「日常」と「非日常(テイワット)」の強烈なコントラストに、僕は思わず一人でジワジワと笑いそうになってしまいました。まるで、ゲームの世界からキャラクターが会社まで僕の様子を見に来たような、不思議で愛おしい感覚に陥ったのです。
今回は、そんな日常のちょっとした「ジワる」体験から、現代のゲームとの付き合い方、そして遠い未来のテイワットについて、僕なりに考察してみたいと思います。
脳内で原神をプレイする時間:
僕は普段、原神をPC版でプレイしています。PCゲームは最高の環境で没入できる反面、「起動する」というハードルが常につきまといます。仕事の休憩中で「昨日、どこまで育成進んだんだっけ?」「自分、他にどんなキャラ持ってたっけ?」とふと気になったとき、わざわざPCの電源を入れることはできません。
だからこそ、会社にいながらスマホで自分のアカウントのコンテキスト(文脈)に直接アクセスし、キャラクターのステータスや樹脂の回復状況を確認できるシステムは本当に画期的だと感じます。ステータス画面を眺めながら、「家に帰ったら、今日はこの人を育成しようかな」「雨裁を持たせているから、水元素のキャラと組ませて蒸発反応を狙おう」と頭の中で作戦を練る。この「脳内作戦会議」の時間は、PCの前に座っていなくても、僕が原神をプレイしている立派な一部なのです。退屈な仕事の時間さえも、帰宅後のテイワットへのモチベーションに変換してくれるこのエコシステムは、本当に素晴らしい体験設計だと思います。
ドラクエ11Sと原神。買い切り型の自由とソシャゲの呪縛:
しかし、こうして日常にシームレスに溶け込んでくる運営型ゲーム(ソシャゲ)だからこその、厄介な側面もあります。それが「曜日」や「樹脂(スタミナ)」といった概念による制限です。
Steamでプレイする『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』のような買い切り型のゲームであれば、プレイヤーの「一気に育成したい!」という熱量を邪魔するものは何もありません。休日に何時間でもレベル上げに没頭し、好きな時に好きなだけ物語を進めることができる絶対的な自由があります。
一方で原神の場合、「今日中にこのキャラを最高レベルまで突破させたい!」とどれだけ僕が熱望しても、樹脂が尽きればそこでお預けです。さらに「その素材が手に入るのは火曜日と金曜日だけです」とシステム側から強制的にストップをかけられてしまいます。プレイヤーの情熱をゲーム側の都合で断ち切られてしまうこの仕様は、ソシャゲ特有の悪いところであり、時に大きなストレス(呪縛)となります。自分のペースで進められないもどかしさは、明確にドラクエのような買い切り型ゲームに軍配が上がると痛感する瞬間です。
もしも「原神:オフライン」が発売されたら:
そんなジレンマを抱えていると、ふとこんな妄想をしてしまいます。将来、ガチャや樹脂の概念をすべて取っ払い、それ以外は今の原神と同じシステムで遊べる「原神:オフライン」が出たら、どんなに素晴らしいだろうかと。
キャラクターはガチャ運ではなく、魔神任務や伝説任務をクリアすることで真の仲間としてパーティに加わる。強力な星5武器は、世界の果てにある凶悪なボスを倒して宝箱から手に入れる。そして何より、休日に樹脂の枯渇を気にすることなく、時間の許す限り素材集めやフィールド探索に没頭できる。FOMO(取り残される恐怖)や日課の義務感から完全に解放され、純粋な探求心だけであの美しい世界を旅することができたなら、それは歴史に残る最高のアクションRPGになるはずです。
いつか来る「サ終」の日と、受け継がれるDNA:
とはいえ、現実的に考えて、遠い将来に原神がサービス終了(サ終)を迎えたとき、公式からそのような完全オフライン版が出るかといえば、その可能性は極めて低いでしょう。ダメージ計算からアイテム管理まで、すべてを巨大なサーバー側で処理している現代のオンラインゲームを、個人の端末で完結するオフライン版に作り直すには、新作ゲームを一本作るのと同じくらいの莫大なコストと労力がかかるからです。
しかし、だからといってテイワットのすべてが消えてなくなるわけではありません。原神がゲーム業界に与えた「アニメ調のオープンワールド・アクションRPG」という衝撃は、すでに巨大な一つのジャンルとして確立されつつあります。きっと数十年後には、今の原神に熱狂した世代のクリエイターたちがインディーゲームとして精神的続編を作ったり、原神のシステムをさらに昇華させた全く新しい買い切り型の大作RPGが別の会社から生まれたりするはずです。元素反応の楽しさや、広大な世界を滑空するあの感覚は、「テイワットのDNA」として未来のゲームに確実に受け継がれていくと僕は信じています。
今、この「祭りの最中」をどう楽しむか:
いつか終わりが来るかもしれないし、完璧なオフライン版は出ないかもしれない。樹脂の制限にイライラさせられる日もある。それでも、世界中のプレイヤーと同じ時間を共有し、リアルタイムでマップが広がり、新しい物語が更新されていく今の「ライブ感」は、買い切り型ゲームでは絶対に味わえない、ソシャゲならではの贅沢な巨大な祭りです。
会社のデスクに現れたディルックを眺めながら、僕はそんなことを考えていました。とりあえず今日の午後の仕事もきっちり終わらせて、家に帰ったら彼を連れて、またテイワットのフィールドを走り回ろうと思います。明日の樹脂の回復を楽しみにしながら。
今これ書いているのはもう仕事が終わったあとです。
このnoteを書き終えたら、スクロースを育成するぞー!
あと1時間しかないからこういうときは買い切りよりもソシャゲのほうがいい面もあるね。時間が中途半端なときはソシャゲに分があるぞ。
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