見出し画像

【ジョングクの歌唱解剖 #01】息っぽいのに、なぜこんなに声が強い?


ジョングクの歌を聴いていると、たまに思いませんか。
「めちゃくちゃ息っぽいのに、なんでこんなに声は強いの?」
普通、息をたくさん混ぜて歌うと、
「はぁ〜……」
みたいな、ちょっと儚い声になります。
それはそれで素敵なんですが、やりすぎると声の芯まで一緒にどこかへ旅立ちます。
ところがジョングク。
息っぽい。
・柔らかい。
なのにちゃんと声が前にいる。

なんなんでしょう、この現象。
今回はジョングクの歌声の大きな魅力のひとつ、
「ブレス成分を混ぜても、声の芯が消えない理由」
を解剖していきます。

そもそも「息っぽい声」って何?
歌声はざっくり言うと、
声帯が振動して生まれる“声”+流れる“息”
でできています。
声帯をしっかり閉じれば、輪郭のはっきりした声になりやすい。
反対に、声帯の閉じ方を少しゆるめて息の成分を増やすと、
ふわっ、さらっ、はぁっ
とした柔らかい質感になります。
これが、いわゆるブレッシーな歌声です。
ジョングクは、この息の混ぜ方がめちゃくちゃ上手い
ただし、ここで重要なのが、
「息っぽい=息をいっぱい吐けばいい」ではありません。
そんな簡単だったら、全員ジョングクです。
世の中そんなに甘くありません。
黄金マンネ舐めちゃダメです。

「息を漏らす」と「息を混ぜる」は別物
ここが今回いちばん大事です。
歌に慣れていない人が息っぽく歌おうとすると、
息をドバーーーッ。
となりがちです。
すると、

  • 息がすぐなくなる

  • 音程が安定しにくい

  • 声量が落ちる

  • フレーズの最後まで持たない

という事件が発生します。
これが、単純に息が漏れすぎている状態
一方でジョングクの歌声を聴くと、ブレス成分が多い場所でも、音程や声の輪郭まで全部フワフワになっているわけではありません。
つまり、
声の芯は残したまま、表面に息の質感を足しているように聞こえる。
イメージとしては、
「声50・息50!」
と全部を薄めるのではなく、
声の土台はちゃんと作る。
その上から息をふわっと乗せる。

みたいな感じです。
いわゆる生クリームです。
スポンジケーキまで生クリームにしたらケーキが崩壊します。
ジョングクはちゃんとスポンジを残しています。

① 『Still With You』——息を“雰囲気”として使う
この特徴がかなり分かりやすいのが『Still With You』。
この曲のジョングク、
とにかく近い。
歌っているというより、
「え、隣で話してます?」
くらいの距離感があります。
ここで活躍しているのがブレス成分。
特にフレーズの入り。
最初から声を
バン!
と当てるのではなく、
息 → 声
という柔らかい入り方をする場所があります。
すると、同じ音程でも印象が全然違う。
声だけなら、
「歌っています」
なのに、
息を混ぜると、
「あなたに話しかけています」
になるんです。
『Still With You』のあの夜っぽい、少し寂しい空気と相性がいい。
つまりジョングクは、
息を“発声”だけではなく“演技”として使っている
ように聞こえるんです。
素敵すぎる!!

② 『Seven』——息っぽいのにリズムが死なない
そして面白いのが『Seven』。
『Still With You』とはかなり雰囲気が違います。
こっちはもっと軽い。
でも、ただフワフワ歌っているわけではありません。
注目したいのが、
言葉の頭とリズム。
ジョングクは柔らかく歌っていても、子音や言葉の輪郭まで全部ぼかしているわけではありません。
だから、
声は柔らかいのに、リズムはクッキリ。
という状態が作れます。
これ、地味に重要です。
息っぽい声って、やりすぎると
「ふぁ〜ふぁ〜ふぁ〜」
と全部が流れてしまいます。
でも『Seven』では、ブレス感があっても言葉がリズムの中にちゃんと収まっている。
だから、
軽いのに弱くない。
柔らかいのにぼやけない。

このバランスが気持ちいいんです。

③ 『ON』——同じジョングクなのに急に“芯”が出てくる
そして『ON』。
個人的に、ジョングクの歌声を分析するならかなり面白い曲です。
特にソロパート。
前半では比較的柔らかく入る部分があります。
ところが音が上がっていくにつれて、
声の芯がどんどん前に出てくる。
ここがポイント。
ジョングクはずっと同じ割合で息を混ぜているわけではありません。
曲やフレーズに合わせて、
息多め → 芯を強く → 高音でさらに抜けを作る
というように、声の質感を変えているように聞こえます。
つまり、
「ジョングク=息っぽい声」
ではないんです。
むしろ、
必要なところだけ息っぽくできる。
これが強い。

フレーズの“最初”に注目すると面白い
ここからジョングクの曲を聴くとき、ぜひ注目してほしいポイントがあります。
それが、
フレーズの一音目。
ジョングクは毎回、
「はい!歌います!」
みたいに同じ強さで入っているわけではありません。
あるときは息からふわっと。
あるときは言葉をはっきり。
あるときは声の芯を強めに。
この一音目の質感を変えるだけで、その後のフレーズの印象まで変わります。
だからジョングクの歌って、
同じ声なのに、
優しくもなるし、
色っぽくもなるし、
力強くもなる。
声帯、何人雇ってるんでしょうか???(笑)

じゃあ、なぜ「息っぽいのに強い」の?
ここまでをまとめると、ポイントは単純な声量ではありません。
ジョングクは、
① 息をただ大量に漏らすのではなく、必要な量を混ぜる
② ブレス感があっても声の芯を残す
③ 言葉や子音の輪郭を残す
④ フレーズによって息と声のバランスを変える
⑤ フレーズの入り方まで表現として使う
だから、
柔らかいのに存在感がある。
という、一見矛盾した歌声が成立しているんです。

ジョングクの歌は「息」まで表現になっている
ジョングクの歌唱力というと、
「高音がすごい」
「音程が安定している」
「踊りながら歌える」
などが注目されがちです。
もちろん全部すごい。
でも、もう少し細かく聴いてみると、
“どれくらい息を声に混ぜるか”までコントロールしているように聞こえる
のが面白いところです。
『Still With You』では、息で距離を近づける。
『Seven』では、軽さを作りながらリズムを残す。
『ON』では、柔らかさから芯のある高音へ変化させる。
同じ「ジョングクの声」なのに、使い方が全然違うんです。
だから次にジョングクの曲を聴くときは、高音だけじゃなく、
「この一音、どうやって入ってる?」
にも注目してみてください。
今まで普通に聴いていたところで、
「あ、ここ息多い」
「急に芯出てきた!」
と気づき始めます。
そして気づいたが最後。
もう普通には聴けません。
ようこそ、ジョングクの歌唱解剖沼へ。
参考になったらスキ♡してもらえると励みになります!


他の記事はこちらから↓



いいなと思ったら応援しよう!