#98 今後の本屋の構想 Vol.2
以前の記事はこちらから。
引き続き大学内にある書店は今後どうなっていくべきかを考えています。
本で伝える「企業・団体らしさ」
最近ある会社の担当者が、こう話してくれたことがあります。
「この本に出てくる考え方、まさにうちの会社っぽいんです」
本というのは、単なる情報や知識の集まりではなく、
「こういう世界の見方をしている人がいるんだ」とか
「こんな価値観で人と関わっているんだ」といった、
その人自身の“思想”や“美意識”がにじみ出るメディアだと思います。
そしてそれは、皆さんの企業にとっての“らしさ”を伝える手段としても、
もっと活かせるんじゃないか——
そんなことを考える中で生まれたのが「価値観ブックレター(仮)」という商品(サービス)の構想です。

「価値観ブックレター(仮)」とは?
①企業が「この1冊に自分たちらしさが詰まっている」と感じる本を選び、
②そこに“企業(代表・人事等)からのメッセージ”を込めたオリジナル帯をつけて、
③書店を通じて大学生たちに抽選でプレゼントする仕組みです。
11冊を仕入れて10冊は学生へプレゼント、1冊は店頭に展示させていただきます。
書店の公式LINEや店頭などを通じて応募・配布を行い、
学生には、皆さんと出会う“きっかけ”として本が手元に届く。
企業にとっては、就職活動の一歩手前の段階で、
“共感”を軸にした企業の周知活動ができる。
学生からすると、単純に無料で本がもらえるというところから、新たな価値観や企業と出会える——
そんな本を介した“文化の接点”をつくれたらと考えています。
本を選ぶという体験から、はじまる対話
このサービスを導入するかどうか。
その判断をする場面で、きっと社内ではこんな会話が交わされると嬉しいなと妄想しています。
「うちを表すような本って、なんですかね」
「そもそも、学生にどんなことを伝えたいと思ってるんだっけ」
「◯◯社長、なにかおすすめの本ってありますか?」
もしかすると、そのやりとりこそがこのサービスの本質かもしれません。
本をひとつ選ぶという行為の中には、
自分たちが大切にしている価値観やスタンスを言葉にするという、
意外と深い“棚おろし”の時間が含まれています。
このサービスが、ただのプロモーション施策ではなく、
企業の中で“自分たちらしさ”を改めて見つめ直し、
誰かにやさしく手渡すきっかけになれば、これ以上うれしいことはありません。僕も静岡の企業にいろんな学生が関わって欲しいと思っています。
書店は、文化をつなぐ場所でありたい
以前も少し書きましたが、
書店の役割は「本を売ること」だけじゃないと思っています。
むしろ、思想や文化、価値観といった“目に見えにくいもの”を
誰かに届けるためのメディアとしての役割を果たすこと。
その中で「企業と学生の関係性」もまた、本を通じて変えられるはずです。
この構想が、学生と企業の“まだ名前のついていないつながり”を
少しずつ形にしていけるような取り組みになっていけばと思っています。
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