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【GW九州遠征】九重連山・大周回と坊ガツル2泊3日テント泊完全レポート

はじめに

こんにちは、YuYaです! 普段は登山やドローン映像などを中心に、アウトドア情報を発信しています。

今年のGWは、数日おきに低気圧と高気圧が入れ替わるという、なかなか悩ましい天候でしたよね。
晴れと雨が交互にやってくる中で、

「どこに行くにも日帰りメインか、せいぜい1泊2日かな…」

と頭を抱えていた方も多いのではないでしょうか。

そんな中、今年は九州へ遠征し、「九重連山(くじゅうれんざん)」の大周回と坊ガツルでのテント泊をしてきました!

九州の屋根とも呼ばれる壮大な九重連山の歴史や魅力に触れつつ嵐の坊ガツルから始まった2泊3日のリアルな山行レポートをお届けします。

いつもより少し長くなりますが、ぜひ最後までお供いただければと思います!


1. 九州の屋根「九重連山」と「坊ガツル」の魅力

まずは、今回訪れたフィールドについて少し解説させてください。

「九重連山(くじゅうれんざん)」
と一言で言っても、実は単一の山を指すわけではありません。

大分県の南西部に広がる火山群の総称で、「日本百名山」に選ばれている久住山(くじゅうさん)をはじめ、九州本土の最高峰である中岳(なかだけ)、そして星生山や大船山など、1,700m級の山々が連なっています。

これはITの世界でいうところの、「巨大なクラウドプラットフォーム」のようなものなんですよね。 九重連山という一つの大きな基盤(プラットフォーム)の上に、久住山や中岳といった個性豊かな独立したサービス(山)が立ち並んでいるイメージです。
自分の体力や目的に合わせて、どの山をどう組み合わせて登るか、ルートを自由にカスタマイズできるのが最大の魅力だったりします。

ハイカーのオアシス「坊ガツル」
そして、九重連山の中心部に広がるのが、今回ベースキャンプとした「坊ガツル」です。 四方を山に囲まれた標高約1,200mの広大な湿原で、国際的に重要な湿地を保全する「ラムサール条約」にも登録されています。

この美しい湿原の中には、なんと九州で最も高い場所にある温泉宿「法華院温泉山荘」があります。 山に囲まれた大自然の中でテントを張り、歩いてすぐの場所で温泉に入れるなんて、まさにハイカーにとっての楽園ですよね。


2. 嵐の坊ガツル!リスク管理が試される初日

さて、ここからは実際の登山レポートに入ります。 初日は長者原(ちょうじゃばる)ビジターセンターから入山し、坊ガツルを目指しました。

天気に恵まれないことの唯一のメリットを挙げるなら、「登山者が少ないこと」かもしれません。 初日は朝まで雨が降っており、低気圧の影響で凄まじい爆風の予報でした。 そのためか、朝7時の時点で長者原の駐車場はガラガラ。GWの九重とは思えないほど静かな朝でしたが、雨が止んで登山を開始する9時頃になると最寄りの駐車場にもある程度車が入って来ていました。


登山口すぐの景色
登山せずともここを散歩するだけの人もいます

GWの坊ガツル、失敗しない幕営地選び
お昼の12時ごろに坊ガツルに到着したものの、張られているテントはまだ5〜6張ほどでした。 例年のGWなら足の踏み場もないほどの「テント村」になる場所ですが、この日は思い思いの好きな場所に張り放題という自由っぷりです。

ただし、ここで油断してはいけません。
仕事柄、つい最悪の事態を想定してリスクを評価してから動くクセがあるのですが、自然環境下での幕営はまさにシステム構築における「フェイルセーフ(障害時の安全設計)」そのものです。

爆風が吹き荒れる中、
「炊事場の近くで、かつ平坦な場所」。
さらに、隣に小さな沢が流れているポイントを確保しました。これなら、持参した飲み物を天然のクーラーでキンキンに冷やすことができるわけです(笑)。

重いですが、キャンプ用の椅子をせっせと運んできました
これがあるとテントの外でもゆっくり過ごせるわけです

混雑するGWに良い場所を確保するコツは、
「水場への導線」と「風抜けの確認」です。
谷間を吹き抜ける風の通り道は避けつつ、生活の拠点となる水場に近い場所をいかに早く見つけるかが、テント泊の快適さを大きく左右します。ー

電波状況とオフラインへの備え
ちなみに、坊ガツルのテント場は基本的に「携帯の電波が入りにくい(または圏外)」と思っておいた方が無難です。
キャリアにもよりますが、湿原の中心部では通信が安定しません。

僕はどこも使っていまして、ドコモは電波は入るものの通信はできないという状況が基本で、同じ場所でも時間によって通信ができたりしました。
基本は「オフライン環境」になることを前提に、事前にYAMAPの地図データをダウンロードし、家族には「ここから先は電波が途切れる」と伝えて置いた方が良いかなと思います。

自然の猛威と、晴れ間のご褒美
設営中もまさに「曇天」。
今にもテントが吹き飛びそうな爆風の中、なんとかペグを深く打ち込んで固定しました。 周りを見渡すと、強風に耐えきれずテントポールが折れ、テントが倒壊してしまっているハイカーもいました。
せっかくのGWに本当に残念すぎますが、こういう時は「幕営場所の選定」や「ガイライン(張り綱)をすべて張る」といった基本がめちゃくちゃ大事になるんです。

この日は無理に山へ登ることはせず、テントの中でおとなしく過ごすことに。
それでも夕方ごろにスッと雲が抜け、青空が顔を出した時のテンションの上がり方は尋常じゃありませんでした!
「早く低気圧どっかいけ〜」と願いながら、翌日の大周回に向けてゆっくりと英気を養いました。


3. 快晴の2日目!絶景の九重連山・大周回ルート

昨日の荒天が嘘のように、2日目は日の出前に起きると風ひとつない快晴!まさに「嵐の後の静けさ」ですね。 昨日の天候リスクを乗り越えたご褒美のようなコンディションの中、満を持してテント場を出発しました。

まずは法華院温泉の前を通り、北千里ヶ浜(きたせんりがはま)への急登へ取り付きます。


このあたりの風景は、まさに「火星の表面」。荒々しい岩場と硫黄の香りが立ち込め、九重連山が今も生きている火山であることを強く実感させてくれます。

四方をくじゅう連山に囲まれた地形で圧巻です

ここからは、九重の主要ピークを網羅する「フルスタックな周回ルート」の始まりです。
クリップをタップすると、テキスト ボックスに貼り付けられます。

上空より

絶景と「物理レイヤー」への負荷

  • 星生山(ほっしょうざん): ここからの稜線歩きは、まさに「天空の回廊」。左右に広がる絶壁と、眼下に広がる三俣山の雄姿が、高解像度のマルチディスプレイのように目に飛び込んできます。

三俣山が眼下にそびえています
反対方向をみれば久住山方面の絶景
  • 久住山(くじゅうさん): ついに登頂、日本百名山81座目!山頂は広々としていて、360度の大パノラマが広がります。「九重の顔」とも言えるこの場所の安定感は、まさにシステムのコアエンジンですね。

日本百名山だけあって山頂は賑やかです
  • 御池(おいけ)と天狗ヶ城(てんぐがじょう): 天狗ヶ城の足元に広がる「御池」は、絶対に立ち寄ってほしいスポット。少し寄り道になりますが、池のほとりまで降りて水に触れることができます。 この日は運よく風が穏やかで、鏡のような水面に天狗ヶ城が美しくリフレクトしていました。まさに「隠しコマンド」で見つけたボーナスステージのような美しさです(笑)。

奥に見えるのが久住山
真ん中奥が中岳
左奥が大船山
  • 中岳(なかだけ): 九州本土最高峰(1,791m)ということもあり、ここまでは登山者もかなり多く、非常に賑やか。

あくまでも九州”本土”最高峰
(九州最高峰は屋久島です笑)
  • 17サミッツの領域へ:静寂と蓄積疲労

中岳を過ぎて稲星山(いなぼしやま)、白口岳(しらくちだけ)へと足を進めると、状況が一変します。 あんなに多かった登山者が嘘のように減り、一気に静かな山歩きに。

この登った星生山、久住山、天狗ヶ城、中岳が一望できます

ここは、九重連山の1,700m以上のピーク17座を制覇する「九重17サミッツ」に挑む猛者や、泊まりの縦走者が主に足を踏み入れる領域です。

絶景に癒されつつも、ピークを越えるたびに繰り返されるアップダウンは、確実に体力を削っていきます。

撤退の勇気と「目的のピボット」
白口岳から鉾立峠まで一気に激下りしたところで、この場所から法華院温泉へは30分ほどなのですが「せっかくだから大船山(たいせんざん)も目指してみよう!」と思い立ち、立中山へせっせと登り返しました。

立中山までは階段も整備されていて登りやすいのですが、問題は立中山から大船山へ向かう区間。
これまでの道とは打って変わって狭く、足元も天候によってかもしれませんがドロドロの泥濘(ぬかるみ)状態。

沢を渡る場所もある

ここで僕の脳内でアラートが鳴りはじめました。
「このまま進むより、早く温泉に浸かりたい…!」
という声が聞こえ始めたのです笑

坊ガツルと大船山の分岐へ到着したところで、目的を「ピークハント」から「温泉でのリカバリー」へ素早くピボット(方向転換)し、坊ガツル方面へ下ることにしました。

この分岐から大船山へ登るメインの登山ルートなので
かなり歩きやすくなります

撤退する勇気を持てるかどうかも、長く登山を楽しむための重要なスキルだと、単純に妥協してしまった自分に言い聞かせながら坊ガツルへ下山しました。


4. 坊ガツルの夜と、山中・下山後の極上温泉

下山する判断を下したあとは、ひたすら温泉を目指して下山です。ここからは、今回の遠征を彩ってくれた温泉と、テント泊後半のリアルな様子をお届けします。

九州最高所の秘湯「法華院温泉山荘」
坊ガツルから歩いてすぐの法華院温泉は、
入浴料1回500円。
中には最大8人ほどが入れそうな内湯が一つあります。環境保護のため、石鹸やシャンプーは使用禁止で、洗い場や鏡もありません。
湯の花がたっぷり浮いた熱めのお湯に浸かると、アップダウンで酷使した筋肉がジンジンと解けていくのが分かります。
まさに疲弊したハードウェアの急速充電ですね。

ちなみに、外気浴ができるウッドデッキもありますが、登山道から丸見えなので、外に出ている人はあまりいませんでした(笑)。

スケーラビリティの鬼!賑わう坊ガツル
温泉でサッパリした後はテントへ戻り、夕飯を食べながら至福のチルタイムです。
初日の嵐が嘘のように、この日は坊ガツル入りする人が続々と増えていました。
学生の数十人単位のグループテント泊もいくつかあり、テントの数は一気に増殖。

普通のテント場なら「狭いな…」とストレスを感じるところですが、坊ガツルは違います。
あれだけ人が増えても全く圧迫感がなく、まだまだ余裕たっぷり。
ITの言葉で言えば、どんなにトラフィック(登山者)が急増してもサーバーダウンしない、圧倒的なスケーラビリティ(拡張性)を持った巨大プラットフォームのような場所なんですよね。
この包容力こそが、坊ガツルが愛される理由だと実感しました。

夜の坊ガツルも賑やかです

天候悪化を読んだ迅速な撤収オペレーション
そして翌朝、3日目。 予報通り朝から雨が降り出し、低気圧の接近に伴って再び風も強まる見込みでした。

「荒れる前に動く」のがアウトドアのリスク管理の鉄則です。
日の出とともにテントの中で素早くパッキングを済ませ、撤収作業を敢行。
朝6時には坊ガツルを後にし、黙々と歩いて8時半に雨が降り出すと同時にスタート地点の長者原に無事帰還しました。

下山後のご褒美!世界屈指の「長湯温泉 ラムネ温泉館」
汚れた装備を車に詰め込み、向かったのは長者原から車で50分ほどの場所にある長湯温泉。 営業開始時間を狙って、ずっと行ってみたかった「ラムネ温泉館」へ立ち寄りました。

ここは世界屈指の天然炭酸泉。
「飲める温泉」としても有名で、お湯に浸かると全身に銀色の気泡がびっしり付く不思議な体験ができます。 炭酸ガスを逃さないための独特な入浴のコツがあり、めちゃくちゃ良き湯でした。看板猫ちゃんも可愛すぎて最高に癒されたので、九州遠征の際はぜひセットで訪れてみてください!


おわりに

というわけで、GWの九州遠征第一弾、九重連山・坊ガツルテント泊のレポートでした!

九重は季節を変えて何度でも訪れたくなる、本当に奥の深い山域です。大船山のミヤマキリシマや紅葉、そして九重17サミッツも、また別の機会に必ずリベンジしたいと思います!

今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました🙏

ではでは、次の山行で👋

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