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【北アルプス縦走記】大キレット&ジャンダルムを越えて─5年越しの目標

はじめに

こんにちは、YuYaです!
普段は登山やドローン映像などを中心に、アウトドア情報を発信しています。

登山を本格的に始めて、気がつけば5年。
この5年間でさまざまな山に登ってきましたが、ずっと胸の奥にあった「いつかは行きたい」と思っていたルートがあります。

それが、北アルプスの 大キレットとジャンダルム

危険箇所も多く、気軽には挑戦できない。けれど、その稜線に立ち、見渡す景色の中に自分の足跡を刻むことができたら——。
そんな目標を、ずっと抱いてきました。

そしてついにこの夏、その機会がやってきました。
ハードな行程だからこそ、最高の天気の3日間で歩き切れたことは、
まさにこれまでの登山経験の中でも最高の思い出です。

それでは、北アルプスの3日間の挑戦記、どうぞお付き合いください。

朝の大キレット

1. 駐車場・アクセス情報(新穂高ロープウェイ)

今回の山行は、新穂高ロープウェイ駅を起点とした3日間の縦走ルート。
まず最初に立ちはだかるのが、駐車場の確保問題です。

🚗 駐車場事情(2025年夏時点)

新穂高周辺には有料/無料ふくめ多くの駐車場がありますが、ハイシーズン(7〜8月)や週末はどこも夜には満車になるレベルの混雑ぶり

僕は今回、前日の22時に新穂高第3駐車場に到着したもののすでに満車
なんとか少し離れた「鍋平登山者専用駐車場」にギリギリ停めることができました。

ちなみに、その近くにある「鍋平臨時駐車場」にはまだ余裕がありました。

⏰ 対策ポイント

  • 登山口に近い駐車場を確保したいなら、週末や連休は前日20時台には到着しておきたい

  • 混雑期は前泊&車中泊がほぼ必須

  • 鍋平方面はロープウェイ駅から遠くなるが、駐車確率は上がる

  • トイレや仮眠の設備はあまり整っていないので準備をしておくと安心

アクセス・駐車場の時点で小さな戦いが始まるのが北アルプスの洗礼です。


2. 山行レポート

【1日目】新穂高ロープウェイ駅〜南岳小屋

いよいよ出発。
この日は、新穂高ロープウェイ駅(鍋平登山者専用駐車場)から南岳小屋まで、およそ12時間におよぶ長丁場。
1日目からガッツリ歩くプランで、2日目以降の余裕をつくる作戦です。


🥾 鍋平駐車場〜槍平小屋

しばらくは林道歩きが続き、道幅も広く傾斜も緩やか。
身体を慣らすにはちょうどいいアップ区間です。
日帰り槍ヶ岳ピストン勢はここを鬼スピードでかけ抜けていくが、その勢いに惑わされずマイペースを死守します笑

林道終点からは本格的な登山道に入り、樹林帯をゆっくりと登っていきます。

滝谷避難小屋

約4時間で**槍平小屋(標高1990m)**に到着。
ここでしっかり水分補給と行動食をとります。

槍平小屋
槍平小屋(内装)

🌼 槍平小屋〜槍ヶ岳山荘

ここからが本格的な登りの始まり。
標高を上げるにつれて、次第に視界が開けてきて、高山植物やお花畑も見られるようになります。
この時期はチングルマやハクサンイチゲが咲き乱れ、疲れを癒してくれる存在。

飛騨沢の高山植物たち

「千丈乗越分岐」を越えると、目の前にはいよいよあの槍の穂先が!

槍先が見えた!

標高3000mを越え、飛騨乗越に出れば槍ヶ岳山荘(標高3,080m)はもうすぐ。
赤い屋根の山荘が視界に入った時の達成感はたまりません。

槍ヶ岳山荘

🗻 槍ヶ岳山荘〜槍ヶ岳山頂(往復)

ザックを山荘にデポさせてもらい、いよいよ槍ヶ岳アタック
クサリ場、ハシゴ、垂直の岩場を手足をフル活用して登っていきます。
初心者には緊張の連続になるかもですが、足元を確認しながら3点支持で慎重に進めば大丈夫。

山頂に到達した瞬間、360度の大絶景が広がります。

槍ヶ岳山頂から槍ヶ岳山荘を見下ろす

目の前にはこれから歩く縦走路、はるか彼方には立山連峰や乗鞍岳。
ついに日本百名山70座目、槍ヶ岳初登頂
この瞬間の感動は一生モノです。

槍ヶ岳初登頂!!

⛰️ 槍ヶ岳山荘〜南岳小屋

山荘で小休止をしたら、南岳小屋へ向けて縦走開始。
アップダウンを繰り返しながらの稜線歩きで、体力的にもかなりハードです。

中岳〜南岳の稜線
午後はガスり始める

ただ、稜線から見下ろす谷、登ってきた道、そしてこれから迎える大キレットのシルエットが、疲労を上回るほどの景色を届けてくれます。

槍ヶ岳方面を振り向く

小屋でのバイキング形式の食べ放題の夕食がこれまた全身に染みわたります。

南岳小屋の夕飯
ポトフが絶品すぎた

その後はオレンジに染まる空と、大キレットの岩稜が夕陽に照らされる姿を堪能して翌日に備えます。

お年81歳のおばあちゃんと
仲良くなり記念写真
夕焼けに染まる大キレット

【2日目】南岳小屋〜穂高岳山荘

核心部・大キレットを越える2日目。
登山5年目の僕にとって、この日の行程はまさに“目標としてきた登山”そのものでした。


🪨 南岳小屋〜大キレット〜北穂高岳

夜が明け、いよいよ「大キレット」へ足を踏み出します。
出だしからいきなり急傾斜のハシゴ、ガレ場の下り、岩場の連続。
序盤から気が引き締まります。

ここでは自分の滑落以上に、他人からの落石が一番怖い。
上から人が来ていないか、岩が浮いていないか、声かけしながら進む意識が重要です。

長谷川ピーク、飛騨泣き…
テレビや本で見ていた名前のある難所を、今自分が歩いているという興奮と緊張が交差します。

長谷川ピーク

ついに登り詰めた先に、北穂高岳山頂と山荘が姿を現したときは思わず「やった…!」とつぶやいてしまいました。

映画のロケ地にありそう

🧭 北穂高岳〜涸沢岳〜穂高岳山荘

北穂高岳で一息ついてから、再び気を引き締めて次のステージへ。
大キレットに隠れがちですが、北穂〜涸沢岳間のルートも非常に手強い

痩せ尾根、ガレ場、落石注意ポイントが連続します。
気が抜けない岩稜歩きが続く中、すれ違いにも注意しながら、慎重に進みました。

そして、ついに到着した涸沢岳山頂
眼下に穂高岳山荘とテント場が広がり、この瞬間の嬉しさは格別。

涸沢岳登頂!
涸沢岳から奥穂高岳・ジャンダルム方面

この日は穂高岳山荘に宿泊
僕らは小屋泊でしたが、テント場は2時には満杯とのことで、やはりハイシーズンの北アルプスは競争率が高いですね。

穂高岳山荘

この日もご飯お替り自由な穂高岳山荘の夕飯で今日も疲れた体を回復させます。

穂高岳山荘の夕飯
ごはん・味噌汁おかわり自由

大キレットの踏破と、その後の岩稜地帯の登山、ここでも大きな経験値を得た気がします。


【3日目】穂高岳山荘〜新穂高ロープウェイ駅

いよいよ最終日。
ジャンダルム、奥穂、そして西穂へ。
いよいよクライマックスです。


🌄 穂高岳山荘〜奥穂高岳〜ジャンダルム

午前4時、ヘッドライトの明かりを頼りにナイトハイクで出発。
岩場の急登を登りきると、そこに広がるのは──

奥穂高岳山頂からのご来光。

奥穂高岳山頂からのご来光

息をのむ絶景。
冷たい空気と、染まりゆく空。五感すべてが研ぎ澄まされる時間でした。

奥穂高岳山頂からのご来光2

そして、ついに眼前にはそびえるジャンダルム。
登山を始めた当初は「自分には無理だろう」と思っていたあの場所に、今、立ち向かおうとしています。

ここから先は、、、
ジャンダルムを前に高度感抜群

「馬の背」「ロバの耳」などの危険ポイントはもちろん、
印が見えにくい分岐、トラバースの見極めなどルートファインディングの重要性が問われる場面が多々ありました。

ジャンダルムの登頂自体は、ボルダリング経験もあってスムーズでしたが、
むしろ“印を見失って間違った方向に進まないこと”の方が本当に大切だと痛感しました。

馬の背
馬の背2
ロバの耳

登頂成功──
達成感とともに、自分の5年分の歩みを思い出して、胸が熱くなりました。

ジャンダルム初登頂
山頂にある黒い天使さんに会いに来た

🪨 ジャンダルム〜西穂高岳

ジャンダルムを超えても、まだまだ油断は禁物です。

・天狗の頭手前の垂直な鎖場
・逆層スラブ
・ザレたトラバースの続く間ノ岳周辺
・疲労ピークの状態で迎える西穂直下の岩場

疲労がたまっている状態で踏みしめる一歩一歩。
それでも、最後のピーク西穂高岳に立った瞬間、自然と笑みがこぼれました。

「やった。ついにやりきった。」

西穂山頂から見上げる自分が通ってきた穂高連峰は、もはや別世界のようでした。

西穂高岳登頂!
ピラミッドピークから西穂高岳方面

👣 西穂高岳〜新穂高ロープウェイ駅

ここからは“下山モード”。
西穂独標を経て、登山道は徐々に緩やかになっていきます。

西穂独標

ただ、油断は禁物。
独標以降の登山道も、滑落や転倒のリスクはゼロではありません。

新穂高ロープウェイへの下山路

登山口が近づくにつれて人の姿も増え、
ついさっきまでの岩稜の世界とのギャップに驚きつつも、無事に新穂高ロープウェイ駅に到着

観光客でにぎわう中、汗だくの僕らは少し浮いていたかもしれませんが、それもまた登山あるあるですね(笑)

▼YAMAP記録はこちらです


5. 下山後の温泉

縦走3日間の疲労を癒すには、やっぱり温泉。
今回立ち寄ったのは、新穂高から車で20分ほどの場所にある人気の温泉施設

♨️ ひらゆの森

登山中、たまたまお話しした山好きのおばあちゃんが激推ししていた温泉。
「絶対に行ったほうがいいよ!」の言葉を信じて行ってみたら……
これが大正解でした。


✅ ポイント1:種類豊富な露天風呂

露天風呂はなんと6ヶ所
岩風呂、檜風呂、寝湯風などバリエーション豊かで、ちょっとした湯めぐり気分が味わえます。

登山後の体にしみわたる湯の心地よさと、自然に囲まれた開放感。
「あぁ、終わったな……」と、3日ぶりの温泉は至福の時間を与えてくれました。


✅ ポイント2:サウナと水風呂も完備

サウナはじんわり温まる85度前後の遠赤外線サウナ
決して広くはないけれど、しっかり汗が出て心もすっきり。

水風呂も完備されていて、交互浴で最高に「ととのい」ました。

※水風呂は狭いです、水風呂よりもシャワーの冷水の方が冷たかったので、水風呂が混んでいたら冷水シャワーもおすすめ。


✅ その他設備も充実

・広々とした休憩スペース(横になれる場所もあり)
・清潔な脱衣所&ドライヤーあり
・観光地価格とは思えないリーズナブルな入浴料(大人700円)

お客さんは多いですが、施設自体が広いので混雑感もあまり感じず、ゆっくり過ごすことができました。

北アルプス縦走の締めにはこれ以上ない場所だったと思います。
また行きたい温泉、確定です。


おわりに

登山を始めて約5年。
「いつかは大キレット、そしてジャンダルムへ」──そう思い描いてきた目標のひとつを、ついに達成することができました。

3日間の北アルプス縦走は、体力的にも精神的にもタフな行程でしたが、それ以上に得られたものが大きすぎて、正直いまだに余韻に浸っています。

道中で出会った登山者の方々、山小屋で会話してくださった皆さん、すれ違いでエールをくれた方たち──
本当にありがとうございました。
あの瞬間瞬間が、今でも胸に残っています。


📹 YouTube動画公開しています!

この縦走の様子は、大迫力の映像でもお届けしています。


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北アルプスの縦走は、まさに「人生の記憶に刻まれる旅」。
また次の山へ、新しい景色を探しに行きたいと思います。

今回もここまで読んでくださってありがとうございました!
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