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【常識を疑え】"自分の足に合う靴"を探していた僕が、いくら靴を変えても指が痛かった本当の理由

はじめに

こんにちは、YuYaです!
普段は登山やドローン映像などを中心に、アウトドア情報を発信しています。

今回から3回にわたって、ある登山ギアについての連載をお届けします。テーマは「アルトラ(ALTRA)」というブランドの登山靴。

これは単なるギアレビューではなく、僕にとっては登山靴選びの常識そのものがひっくり返った話なんですよね。

僕は登山を始めてまだ5年ほど、これまで用途別に合わせて7足ほど登山靴を履いてきましたが、ずっと解決できなかった悩みが1つだけあります。

それが、下山時の足指の痛みです。

足幅が広く、指の付け根が外側に出っ張っているカ形をしている僕の足は、どの登山靴を試しても、長丁場の下山になると親指や小指の付け根がジンジンと痛む。

「もう自分の足には合う靴はないんだろうな」

と、なかば諦めていました。

でも先日、ある靴に出会って、そして横浜の専門店で「足そのものの使い方」を学んだことで、僕の登山靴選びの発想が根本から変わってしまったんです。

この3部作を読むことで、

  • 「自分の足に合う靴を探しているのに、なぜか痛みが消えない」という悩みの正体

  • アルトラというブランドが提示する新しい登山靴の思想

  • 専門店「STRIDE LAB」で受けられる教育型フィッティングの中身

これらが分かるはずです。
同じ悩みを持つ登山者の方の参考になればと思って書いていきます。

第1部は、まず理論編
なぜ僕の足指はこれまで痛み続けたのか。そして、その原因が「自分の足の特性」ではなかったとしたら?という話から始めます。


1. 300座近く登っても、僕の足指は痛み続けた

仕事柄、僕は何かを選ぶときに合理的に比較するクセがあるのですが、登山靴選びもまさにそうでした。

足幅な自分の足の特徴に合わせて、登山靴をリサーチし、自分の足型に近い形状のものを試着。(中にはデザインに惚れて買ったこともありますが笑)
さらに登山店のスタッフさんにも相談しながら、ベストと思える1足を選んできました。

これまで履いてきた登山靴はScarpa、LOWA、mammut、montbell、HOKA……。
「日本人の幅広足向け」と評判のモンベルやワイドモデルなど、僕なりに「自分の足に合う靴」を真剣に探してきたつもりです。

でも。

毎回、下山の後半になると、同じ場所がジンジンと痛むんですよね。

親指の付け根と、小指の付け根。
特に標高差1000m以上の長い下山では、最後の方は「もう靴を脱ぎたい」とすら思うことが何度もありました(笑)。

正直に言います。
僕はずっと、「自分の足幅が広すぎるから仕方ない」と思い込んでいました。

「登山靴は痛みと付き合うもの」
「下山時の足指の痛みは、登山者なら誰でも経験する宿命」。

なんとなく、そう諦めていたんですよね。

でも、ここでふと立ち止まって考えてみたんです。

これまで装備にもそれなりに投資して、足型に合わせて靴も選んできた。それでも痛みが消えないのって、本当に「僕の足のせい」なのでしょうか?

同じような悩みを持つ登山者の方、結構いらっしゃるんじゃないでしょうか。

  • 試着では問題なかったのに、実際の山では指が痛くなる

  • 「幅広用」を選んでも、なぜか結局フィットしない

  • 厚手の靴下、薄手の靴下、いろいろ試したけど決定打がない

この記事を読んでいるあなたも、もし1つでも当てはまるなら、ぜひこのまま読み進めてください。
痛みの原因は、もしかしたらあなたが思っているのとは違うところにあるかもしれません。


2. 多くの登山者が陥る『現状の足』という落とし穴

ここで、僕がアルトラと出会って気づいた、大きな視点の話をします。

僕たち登山者は、靴を選ぶときにこう考えますよね。

「自分の足の形に合う靴を選ぼう」

これ自体は、まったく正しいです。
足に合わない靴は痛みを生むし、安全性も損ないます。だから「自分の足に合う1足を探す」のは、登山者にとって基本中の基本。

でも。

ここで僕が見落としていたことが、1つありました。

"いまの自分の足"は、本当に正しい状態なのか?

つまり、僕たちが「自分の足型」と思い込んでいるものは、本当に「足の本来の姿」なのか、ということです。

少し脱線しますが、現代人の足指って、実はかなり縮こまっているそうなんです。

理由はシンプルで、僕たちは生まれてからずっと靴を履いて生活しているから。
裸足で土や砂利の上を歩く機会なんて、現代人にはほとんどありません。子どもの頃から先細りの靴を履き、つま先を窮屈な空間に押し込んで暮らしている。

その結果、足指は本来の広がりを失い、地面を掴む力を退化させ、固まった状態が「普通」になっている。これが、現代人の足の現実だったりします。

僕がやっていたのは、まさにこれだったのだと思います。

「縮こまった僕の足」を起点に、それに合う靴を探す。
 ↓
靴は確かに足型にはフィットする。
 ↓
でも、足指は縮こまったまま、地面を掴めないまま、本来の機能を発揮できない。
 ↓
結果、下山時に指の付け根に負担が集中して痛む。

ここに気づいたとき、僕は「もしかして、僕の靴選びの前提そのものが間違っていたのでは?」と、本気で考え直しました。

要するに、こういうことです。

  • 多くの登山者がやっているのは「現状の足の形に合う靴を選ぶ」こと

  • でも、その"現状"は、すでに縮こまった足の状態を指している

  • 縮こまった足に合う靴を選ぶと、足指は縮こまったまま固定される

  • だから、いくら「自分に合う靴」を探しても、根本的な痛みは解消されない

これが、僕がいくら登っても下山時の足指の痛みから解放されなかった本当の理由だったんです。

ここまでで、もしかしたらこんな疑問が浮かんでいるかもしれません。
「じゃあ、どうすればいいの?」

その答えを提示してくれたのが、次にお話しするアルトラというブランドなんです。

「現状の足」と「機能する足」の比較

3. アルトラが提示する2つの核心技術

ここからは、アルトラというブランドが「どうやって足指の問題にアプローチしているか」をお話しします。

アルトラは2009年にアメリカで誕生したシューズブランドで、もともとはランニングシューズが主力。ただ、その思想はかなりラディカルで、創業者は「現代の靴は人間の足の機能を損なっている」という問題意識からこのブランドを立ち上げたそうです。

そんなアルトラの核心技術は、シンプルに2つだけ。

FootShape™ — 足指が自然に広がる前提のラスト

1つ目が「FootShape™(フットシェイプ)」です。

これは何かというと、つま先が広がっている足型を採用している設計のこと。

一般的な登山靴やランニングシューズって、つま先側がキュッと細くなっていますよね。
あれには「靴のデザインとして見栄えが良い」「ファッションとして洗練されている」などという理由があるのですが、足の構造から見ると不自然なんです。

人間の足って、もともとつま先側に向かって広がる扇形をしています。
試しに裸足で立ってみて、自分の足を上から見てください。親指から小指まで、5本の指が広がっているのが分かるはずです。

アルトラのFootShape™は、この「足本来の形」をそのまま靴の形に落とし込んでいます。つまり、靴のために足を窮屈にするのではなく、足の自然な形に靴を合わせるという発想。

これだけ聞くと地味に感じるかもしれませんが、実際に履いてみると衝撃です。

「あ、僕の足指って、本来はこんなに広がる構造だったんだ」

と気づくレベルで違います。

Zero Drop™ — 踵とつま先の高低差ゼロ

2つ目が「Zero Drop™(ゼロドロップ)」。

これは、靴底の踵側とつま先側で高さの差がないという設計のこと。

一般的な登山靴やランニングシューズは、踵側がつま先側より高くなっています。
たとえば、よくある登山靴のドロップは10mm〜12mm。つまり、踵がつま先より1cm以上高い状態で立っているわけです。

これも一般的には「クッション性が高くて疲れにくい」とされている設計なのですが、実は人間の本来の姿勢からするとちょっと不自然だったりします。裸足で地面に立ったとき、踵とつま先は同じ高さですよね。それが自然な状態。

Zero Drop™は、この自然な姿勢のまま歩けるように設計されています。

この2つで何が変わるのか

「FootShape™」と「Zero Drop™」、この2つの技術が組み合わさることで、何が変わるのか。

ざっくりまとめると、3つです。

  1. 足指の自由:つま先に余裕があるので、登り・下りで足指が地面を掴める

  2. 自然な姿勢:踵が高くないので、骨盤から首までのアライメントが整う

  3. 衝撃の分散:足全体で着地できるので、特定の部位に負担が集中しない

特に僕にとって大きかったのが1番目。
下山時に足指が前に押し込まれて痛む現象は、要するに「足指が動けない構造」が原因だったんです。アルトラはここに余白を作ることで、足指が自分の役割を果たせる状態にしてくれる。

つまりアルトラは、登山靴に新しい機能を「追加」したのではなく、足から本来の機能を「取り戻す」設計をしている、というわけです。

アルトラの2大技術(FootShape™とZero Drop™)

4. 新しい問い:『足の現状』ではなく『足の機能』に合わせる

ここまで読んでいただいて、僕がアルトラに出会って気づいた一番大きなことを、最後にまとめさせてください。

それは、靴選びの「問い」そのものが変わった
ということなんです。

これまでの僕の問いはこうでした。

「自分の足の形に、合う靴はどれか?」

シンプルで合理的に見える問いですよね。実際、これに従って5足以上の登山靴を選んできました。

でも、いまの僕の問いは、こう変わっています。

「自分の足の機能を最大限に引き出してくれる靴はどれか?」

たった一言の違いに見えるかもしれません。でも、この違いは決定的です。

前者は「現状の足」を起点に靴を選ぶ。
後者は「本来の足の機能」を起点に靴を選ぶ。

仕事柄、こういう考え方の転換にはピンと来てしまうのですが(笑)、これってシステム設計で言うところの「OSの基盤がズレているのに、アプリ層だけ調整しても根本解決にならない」という話とまったく同じ構造なんですよね。

僕がやっていたのは、まさにアプリ層の調整。
「靴」というアプリを必死で自分の足に合わせようとしていた。
でも本当に必要だったのは、「足」というOSの基盤を整えることだった。

要するに、こういう優先順位の話です。

❌ :縮こまった足 → 縮こまった足に合う靴を選ぶ → 痛みは消えない

⭕: 縮こまった足 → 足指を解放する靴を選ぶ → 足が本来の機能を取り戻す

これが、僕が今回お伝えしたかったパラダイムシフトの中身です。

「靴に足を合わせる」のではなく、「足に合う靴を選ぶ」のでもなく
「足の機能を解放してくれる靴を選ぶ」

これがアルトラというブランドが提示している、新しい登山靴選びの軸なのではないかと僕は考えます。

でも、ここで新しい疑問が生まれるはず

ここまで読んでくださった方の中には、こんな疑問が浮かんでいるかもしれません。

「思想は分かった。でも、実際にアルトラをどう選べばいいの?」
「サイズは普段通り?それとも違う基準があるの?」
「足指を解放するって、具体的に何をすればいいの?」

僕も、まさに同じ疑問にぶつかりました。
そして、その答えを求めて、横浜の関内にあるSTRIDE LABという専門店に足を運んだんです。

ここでの体験が、また衝撃的でした。

次回、第2部「体験編」で、その全貌をお届けします。


おわりに

第1部、お読みいただきありがとうございました!

登山靴選びって、つい「自分の足の形」を出発点に考えてしまうんですよね。でも、その出発点を一度疑ってみると、まったく違う景色が見えてくる。

僕は今回、アルトラに出会って初めて「足指は道具として使うもの」だと実感しました。
登山靴は足指の動きを助けるパートナーであって、足指を閉じ込める容器ではない。この発想の転換が、長年の痛みから解放されるきっかけになったんです。

次回の第2部では、関内のSTRIDE LABで僕が体験した「教育型販売店」の中身を詳しくお伝えします。
「実測値27.5cmの僕が、なぜ29cmを履くことになったのか」というフィッティング体験を、できるだけリアルに書いていく予定です。

同じように足指の痛みに悩む方、登山靴選びに迷っている方の参考になればうれしいです。

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