見出し画像

今さらながら、効果的なメルマガの作り方・運用・効果測定を、詳細に解説

メルマガ、やってますか?

それなりの規模の企業であれば、一つくらいは、「メルマガ」をやっているのではないでしょうか。

送っているし、開封率も高いわけではないけど、3割くらいはされている。
でも、商談や問い合わせにつながっているわけではない、徐々にやめてしまった。

BtoB企業のマーケティング担当者から、こうした声をよく聞きます。


いったいなぜ、このような事態になるのでしょう。

私見ですが、これは多くの場合、メルマガが「配信すること」そのものを目的にしてしまっている点にあります。

本来メルマガは、見込み客との関係をつくり、そこから有望なリードを見つけ出すための仕組みです。配信は手段であって、ゴールではありません(当たり前なのですが)。

そこで、この記事では、メルマガをなぜ・どうつくり、どう運用、そして改善すれば、確固とした成果につながるのかを、書いてみたいと思います。

1. なぜ今、メルマガが重要なのか

「メルマガはもう古い」という声は根強くあります。SNSや検索、Web広告など、見込み客に届く手段は増え続けています。それでもメルマガが重要であり続ける理由は、大きく2つあります。

理由①:自社サイトへの主要な流入経路になっている

無料でできる企業のオウンドメディアや自社サイトへの流入は、おおむね次の3経路に絞られます。

  • 検索エンジン:Google検索やAI検索などからの自然流入

  • SNS:自社アカウントや執筆者個人のSNS、シェアによる流入

  • メール:自社リストへのメルマガ配信による流入

このうちメールは、検索やSNSに比べて軽視されがちです。しかし実際の流入データを見ると、メルマガが全体の中で無視できない、ときに最大級の割合を占めることがあります。

あるBtoB企業の事例では、サイトへの月間アクセスのうち、メール経由の流入が数百〜数千件のレンジで安定的に発生していました。

検索やSNSは外部のアルゴリズムやトレンドに左右されやすく、流入が読みにくい一方、メールは「自社で保有するリスト」に直接届く、コントロール可能な経路です。
配信のたびにまとまった流入を確実に生めるという点で、自社サイトを支える基盤なのです。

理由②:営業リストの活用として最も手軽で成果が出やすい

多くの企業は、展示会や商談、名刺交換、資料ダウンロードなどを通じて、相当数の連絡先を蓄積しています。ところが、その大半は「一度接点を持っただけ」で眠ったままになりがちです。

メルマガは、この眠っているリストを再び動かす、最も手軽な施策です。新たに広告費をかけて見込み客を集めるのに比べ、すでに自社を知っている相手に再アプローチするコストははるかに低く、反応も得やすい。
営業が継続的に名刺リストを追加していれば、配信対象は自然に増えていきます。

実際、配信頻度を高めても高い開封率・クリック率を維持できている企業もあります。これは、リスト側の関心がそれなりに保たれている証拠であり、関係を継続するほど「いざというときに思い出してもらえる」状態をつくれることを意味します。

2. メルマガには2つの役割がある

メルマガを設計するうえで最初に押さえたいのが、メルマガには性質の異なる2つの役割がある、という点です。

役割①:見込み客との接点づくり

1つ目は、既存リストとの関係を継続的に保ち、認知度を維持・向上させる役割です。

人は、必要になったタイミングで初めて発注先を探します。その「必要になった瞬間」に思い出してもらえるかどうかは、普段どれだけ接点を持っていたかで決まります。

役立つ情報を定期的に届けていれば、相手の頭の中に自社が居続けられる。これが接点づくりの本質です。

この役割を担うメルマガは、週1回程度の配信を原則に、無理なく継続することが重要です。派手な成果がすぐ出るものではありませんが、長期的には高い効果が見込めます。

役割②:新規顧客の発見(コンバージョン)

2つ目は、配信リストの中から、より有望な見込み客を見つけ出す役割です。

ここでいうコンバージョンとは、読者がメールをきっかけに何らかの行動を起こすことを指します。たとえば次のような行動です。

  • 資料をダウンロードする

  • セミナーやウェビナーに申し込む

  • 商品を購入する/問い合わせをする

  • 無料トライアルに登録する

  • アンケートに回答する

こうした行動を取った人は、単なる「配信先の一人」から「いま関心が高まっている見込み客」へと浮かび上がります。メルマガは、漠然としたリストの中から、営業がアプローチすべき相手を絞り込むフィルターとして機能するのです。

接点づくりが「関係を保つ」役割、新規顧客の発見が「関係を一歩進める」役割。 この2つを意識的に使い分けることが、成果につながるメルマガの出発点になります。

3. メルマガは2種類ある──「読み物コンテンツ」と「チラシDM」

2つの役割は、そのまま2種類のメルマガに対応します。判断の軸はシンプルで、「営業色があるか、それ以外か」です。

読み物コンテンツ:顧客・見込み客との継続的な関係をつくる

読み物コンテンツは、ユーザーに役立つ情報を届け、メールそのものを読み物として楽しんでもらうメルマガです。営業の意図を前面に出さず、「読んでよかった」と思ってもらうことを優先します。

扱う内容の例は次のとおりです。

  • 日々の雑感やコラム

  • お役立ち情報・ノウハウ

  • 業界の内輪ネタや時事的な切り口

  • 自社メディアの人気記事ランキングや厳選記事のダイジェスト

読み物メルマガの典型的な構成要素は次のようになります。

  1. メインコンテンツ:人気記事や注目テーマなど、その回の中心

  2. コンバージョンポイント:セミナー告知や資料案内など、行動を促す導線(控えめに)

  3. コラム①②:読み物としての付加価値。書き手の個性が出る部分

  4. 配信停止リンク:必須。むやみに隠さず、誠実に置く

ポイントは、読み物が主役であり、コンバージョンポイントはあくまで「ついで」に置く、というバランスです。売り込みが前面に出ると、読み物としての価値が損なわれ、開封されなくなっていきます。

チラシDM:見込み客から顧客を発見する

チラシDMは、ユーザーから営業の1ステップを引き出すためのメルマガです。こちらは目的が明確で、行動を促すことに特化します。

内容の例は次のとおりです。

  • 展示会・イベントの案内

  • ウェビナー・セミナーの告知

  • 新サービス・新メニューの案内

  • ホワイトペーパーなど資料ダウンロードの案内

チラシDMは、デザインや訴求がストレートで構いません。むしろ「何をしてほしいか(申し込み・ダウンロードなど)」が一目で分かることが大切です。

使い分けの原則

読み物コンテンツとチラシDMは、どちらか一方だけでは機能しません。

  • 読み物だけ → 関係は保てるが、商談のきっかけが生まれにくい

  • チラシDMだけ → 営業メールとして無視され、関係そのものが切れていく

読み物で信頼と関心を育て、ここぞというタイミングでチラシDMを差し込む。 この緩急の設計が、メルマガ運用の腕の見せどころです。

4. なぜメルマガは成果につながらないのか

「配信しているのに商談につながらない」メルマガには、共通する失敗パターンがあります。代表的な3つを挙げます。

ここから先は

4,091字
インターネット上における 「生成AIの利活用」 「ライティング」 「webマーケティング」のためのノウハウを発信します。 詳細かつテクニカルな話が多いので、一般の方向けではありません。

ビジネスマガジン「Books&Apps」の創設者兼ライターの安達裕哉が、生成AIの利用、webメディア運営、マーケティング、SNS利活用の…

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?