#454 グローバル教育の専門家・のもきょうさんから「自分ならでは」の探究支援を引き出してもらった話
先日、のもきょうさんに、私が取り組んでいる「探究」学習支援の現在地と、具体的に今後どのようなことがやれると面白いか、Voicyライブアワーで相談させてもらいました!
プレミアムリスナー限定にはなりますが、アーカイブを残してもらっているので、ぜひご興味ある方はこちらから聞かれてみてください!
「探究学習ってそもそも何?」「学校と社会の価値観のずれ」「東南アジアで非常識な日本人」の話など、多岐にわたる議論となりましたが、今回のもきょうさんに相談させてもらって本当に良かったです。
のもきょうさんも私も東南アジア経験が10年程度あることから、すごく価値観が合うというか、共感できる話ばかりでした。グローバル視点で教育の世界を研究されている方はやはり違うなと。こんな素晴らしい先輩がいて、まだまだ社会も面白い!と感じる対談となりました。
今日は、当日の対談を振り返り、「林裕也だからこそのユニークな探究学習サービス」を考えてみたいと思います!
現在の取り組みについては、こちらにもまとめてますので、ぜひご覧ください!
ローカルとグローバルを接続する役割を
今回、のもきょうさんからの一番のメッセージは「林の東南アジアでのユニークなグローバルキャリアを、探究学習支援に活かせ!」ということでした。
特に現在は、インバウンド需要の獲得や地域で生産した商品の海外向けなどの「ローカルこそグローバルに出ていく時代」だと捉えているが、日本の常識でそのまま海外に出て行こうとすると、絶対に上手くいかない。日本では意識できているマーケットインの感覚やお客さんを知る、という発想が、海外に出た瞬間に吹っ飛んでしまうことが多発しているという議論をしました。海外に出た途端に、自分たちの商品をそのまま持っていけば売れるだろう、自分たちのやり方を現地の人にぶつければ受け入れてくれるだろう、というプロダクトアウトのやり方に勝手に切り替わってしまうのは、「グローバル教育」の根底にある多文化社会における寛容性が足りないからだ。グローバル時代にこそ多文化理解が重要だが、それをビジネスに実装できる人はなかなかいない、という指摘には、ハッとさせられました。
インバウンド観光や、人手不足で日本にいながら海外の方とも当たり前に仕事を一緒にする機会は、今後ますます地方でも増えていく。しかし、日本の中ですら、都会と比べて同質性が高いと指摘される地方でこそ、グローバル教育の「自分たちの常識は、別の場所では当然通用しない。相手の価値観への尊重が出発点。自分たちの嗜好は相手の嗜好とは全く違うことを前提としたサービス設計が重要」という考え方を伝えることに大きな価値がある、という話でした。
確かに、私は一時期自分のキャリアを「グローバル&ローカル」と称していたのですが、これは日本の地方部での仕事をしながら、ミャンマーやフィリピンの仕事を同時並行でやっていたからなんですね。
この二つを同時に、しかも東南アジアでの経験も2〜3年の駐在ではなく、10年弱ガッツリ浸かり切って経験してきた。このマイノリティキャリアを通じて形成されたことにこそ、「林にしか伝えられないこと」があるから、これを探究と掛け算し、グローバル教育=多文化理解を題材にしたコンテンツを軸に出来ると良いのでは?という方向性が見えてきました。
林ならではの「グローバル探究」を考える
具体的なコンテンツはこれから磨いていきたいと思いますが、例えば何か商品をShopeeやLazadaで販売するなど。これらはAmazonの東南アジア版、というイメージがありますが、特にバンコク現地の周囲の人はほとんどAmazonではなくLazadaを使っていた印象があります。
楽天やメルカリではなく、あえてLazadaで何かを売ってみることで、日本とはまた違った商品の売れ方が見えてくる。国が違えば求められるものがまるで違うという感覚を肌感覚で掴むきっかけに出来そうです。
同じ国の人と、同じ言語でばかり話しているが故に、どうしても同質性が高くなりがちな日本。「普通は〜だよね」という固定概念が醸成される前に、日本に住んでいるミャンマー人の仕事仲間に日本のいいところ・変なところを素直に話してもらうなどするだけでも、自分たちの常識は世界の常識ではないんだ、を知るきっかけにできるかもしれません。
また、東南アジア独特のカオスをどうやって感じてもらうか。道を渡るのも独特の呼吸をもって歩行者が車を制止しながらわたる世界、時間通りに会議が始まることなんてほとんどない世界、アポイントをとった相手に会えるか分からない世界。言うなれば「計画通りに物事が進むことの方が珍しいカオス」の中でも、国としては年平均5%程度のGDP成長率を遂げ続けている。これだけ予定調和に動くことがない世界でも「何とかなる」ことを知ることの重要性。
日本にいると、少し予定が変更になっただけでも鬼の首を取ったように厳しく指摘してくる人や、強い不安を感じて思考停止してしまう人が多い気がします。
しかし、以下の記事でまとめた通り、カオスの中でも何とかなった原体験があるのは本当に強い。大抵のことは、悩むに値しないという境地に辿り着けます。
「予定通り行かなくても全く問題ない」という考え方や、対談でも話したような、3時間ミャンマーのお客さんと激甘コーヒーを飲みながらミャンマー語で雑談するのも、システムエンジニアの仕事。つまり「仕事は本当に多様である」ということを伝えることも、自分ならではのコンテンツになると気付きました。
これは、しばらくテーマをどうしようか考えていたYoutubeチャンネルの方で、これからボチボチ伝えて行こうと思います。
私が東南アジアでやってきたことの擬似体験を授業のコンテンツにするのも面白そうです。例えば、東南アジアのお客さんの要件をヒアリングして業務フローをドキュメンテーション・プログラム実装する、みたいな話。インド人の高飛車な早口コンサルタントと英語でケンカした経験もあるので、ディベートとかも面白そうです。
現在やっているようなローカルでの課題解決というアプローチもあれば、のもきょうさんにご紹介いただいたような、全く知らない国を4つ調査して、その中で自分の子どもを留学させるならどの国にするか、を根拠とともに発表する、みたいな案もある。本当に多角的なアドバイスをいただくことができました。
グローバル探究は、大人も必要
のもきょうさんの指摘で、「日本の普通科は浮世離れしている」という話もすごく共感。イギリス式では、普通科であれ文理関係なくビジネス系科目が中学校から入ってきたり、デザインテクノロジーの授業で1年かけて発明品を作ってコスト計算・環境配慮評価・工場への提案みたいなこともやっているとのこと。
最初に話した「ローカルとグローバルを接続する役割」という意味でいえば、若年層向けの探究学習だけでなく、普通に私たち大人にとっても重要な役割だと思います。私自身も、グローバル探究のような教育を受けてきたわけではないですからね。
私が提供する高校生向け探究のメニューを、これまでの「情報 × 探究」の切り口だけでなく、「アントレプレナー × 探究」や「グローバル × 探究」を加えてみたいと思います。
また、これらを高校だけでなく、東南アジアへの販路拡大を目指す人の支援やキャリア教育の文脈でも活用していけるといいなとも考えはじめています。
具体的な私なりの探究サービスメニューが出来たら、また皆さんにもお披露目したいと思います!
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