私は何も知らなかった¦創作大賞2025レビュー
会計知識ゼロでも存分に楽しめる、痛快サスペンス!
「面白い」だけじゃない。
“読後に何かが残る”、働く私たちに刺さる物語でした。
🕊️このレビューには、若干のネタバレを含みます。
まだ本編を読まれていない方は、ぜひまっさらな気持ちで、あのラストを味わってから戻ってきていただけると嬉しいです。
舞台は、ギフト業界を牽引する《贈る心㈱》。
経理部で働く如月麗美は、自分の名前で処理された不正仕訳に気づきます。
周囲は誰一人、真剣に取り合わない──
「見て見ぬ振り」が常態化した環境の中で、如月麗美は黙らなかった。
真っ黒な会社の謎に、経理部の一社員が挑む展開は、読者をぐいぐいと引き込みます。
そして、彼女がただの「お人よし」や「被害者」で終わらないところも、最高なのです。
売られた喧嘩は買って、必ず勝利する。決まっているでしょう。
それが、如月麗美なんだから。
猪突猛進な馬鹿中の馬鹿を探しているんだよ。前の麗美は、猪突猛進な馬鹿だったけど、今は、猪突猛進な馬鹿中の馬鹿でしょう
少しお堅い印象のテーマを扱いながら、
笑えるセリフも多く、キャラが立ちまくっている痛快さ。
会計知識がなくても存分に楽しめ、
働いている人なら誰しも「わかる……」と唸ってしまう描写が詰まっています。
正しさとは何か。
声を上げるとはどういうことか。
社会人になってから失ったものを、まっすぐに問いかけてくれる一作でした。
なんと、影山さくらさんから
『青い日、スクロールの途中。』へのレビューをいただきました(;_;)
温かく、そして鋭く作品を読み取ってくださり感動です……
日常の中で抱える痛みを、少しでもリアルに描けていたなら……と、ただただ嬉しく、胸がいっぱいになりました。
貴重なお時間を割いてくださり、
本当に、本当にありがとうございました。
