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【読書】最近読んだ推し短編小説。伊坂幸太郎/芦沢央


なぜ短編が多いのか?

そう、通勤時間に読んでいるからである。どんなに窮屈な電車も、本さえあればそこは誰にも邪魔されない空間。
文庫本やKindleをいつも通勤鞄に入れている。(青空文庫は朝読んでいる)

もちろん長編も読んでいるのだけど、短編のほうが集中してすぐに、ぐっとその世界に浸れる。だから短編集が大好きだ。




最近読んでまた沼にハマった伊坂さんと、初めて出会った芦沢さん。

伊坂幸太郎さんの、2026年の本屋大賞にノミネートされた「さよならジャバウォック」。
そちらを読む前に雰囲気が一風変わったこちらの作品たちもおススメ。わたしもそろそろジャバウォックの旅路をはじめようと思っている(できたら早く文庫本で持ち歩きたい!通勤鞄に入れるから!)


伊坂ワールドにはいろいろな系統があって、こちらはライトでするする読める。つながる瞬間がたまらなく面白い2編。

アイネクライネナハトムジーク/伊坂幸太郎/幻冬舎文庫

まずは斉藤和義さんの、この本をイメージした曲からどうぞ!文中の表現がそのまま歌詞になっている。
この作品、斉藤さんから伊坂幸太郎さんに「出会いの曲の歌詞を書いてほしい」と依頼があり、「作詞はできないけど小説なら」ということで作られた物語とのことだ。

人生は、いつも楽しいことばかりじゃない。でも、運転免許センターで、リビングで、駐輪場で、奇跡は起こる。情けなくも愛おしい登場人物たちが仕掛ける、不器用な駆け引きの数々。明日がきっと楽しくなる、魔法のような連作短編集。(Amazon紹介文より)

最初の「アイネクライネ」から最終章「ナハトムジーク」まで、登場人物は重なり合い、そのつながりを探す楽しみがある。わたしは運転免許更新センターで五年に一度会う女性について書かれた「ドクメンタ」がお気に入り。「すみません、眼鏡貸してくれませんか」ーーー運転免許の更新を夫婦の話に絡めてこんなに鮮やかに書く人は、伊坂幸太郎さん以外いない。
日常をドラマに、人生のつながりを書く。最後にすべてが気持ちよくつながる。もう唸ってばかりである。


YouTubeはこちら。👇
ベリーベリーストロング〜アイネクライネ〜


マイクロスパイアンサンブル/伊坂幸太郎

付き合っていた彼女に振られた社会人一年生、どこにも居場所がないいじめられっ子、いつも謝ってばかりの頼りない上司……。でも、いま見えていることだけが世界の全てじゃない。(Amazon紹介文より)

人間って、自分の見たい部分でしかひとをみていない。これは、誰しも心当たりがあるんじゃないだろうか。登場人物たちが見せる側面に、2つの世界を織り交ぜながら話は絡まり、いつしかつながっていく。知らないうちに誰かを助け、関わり合い、決してひとりではない、そんな優しい世界が伝わる。

この作品はあとがきにもあるように実は地方のイベント冊子に向けて書かれたものを編集したもの。はじめから小説として書かれたものではないためか、いつもの書き方と違うと言う方も。
ファンタジー的な側面もありながら、ラストのいつもの安定した着地に拍手せずにはいられない。


汚れた手をそこで拭かない/芦沢央/文春文庫

はじめてデビューした芦沢さんの作品。ずっと気になっていた作品がKindleunlimitedに。即ダウンロードした。日常から掬い上げられた謎、ばかりの5篇の短編だ。芦沢さんに日常の心情をえぐり取られると、何も言えなくなってしまう。

お気に入りは「埋め合わせ」と、「忘却」。「埋め合わせ」でプールの水を流しっぱなしにしてしまった教員の思考のリアルさの表現に舌を巻いた。何とかごまかせないか。
そこに現れた同僚五木田。彼は飄々としている。主人公の話を聞き、味方のようなセリフを言う。しかし、「本当の原因が先に見つかればーーーー??」

「忘却」はラストの一文でぞっとさせられた。お隣が亡くなった老夫婦ふたりの物語ーーーいや実は夫婦だけではなかったのだけど。


今芦沢さんの沼に落ちてしまい、うっかり?処女作「罪の余白」にも手を染めてしまった。


こちらは長編だが、私の大好きな心理サスペンス。こういう人間心理を掘り下げていくのが大好きだ。なぜ、それが起きたのか。なぜ、そう考えたのか。そういえば犯罪心理学の授業が学生時代は大好きだった。



毎朝電車から降りるとき「あとちょっと読みたかった!」って葛藤しながら思う。電車の中でオンオフを切り替えているから、帰りの電車でまた物語の続きに没頭する。

このペースがわたしにはここちよい。





今日もお付き合いいただきありがとうございました。読書好きな方はどうぞまたお会いしましょう!

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