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感情に飲まれて言いすぎたあと、あとで後悔する人へー感情が悪いのではない。『起きたこと』と『自分の反応』が混ざると、判断は荒れやすくなる


感情に飲まれて言いすぎたあと、あとで後悔する人へ

感情が悪いのではない。『起きたこと』と『自分の反応』が混ざると、判断は荒れやすくなる

会議のあと、あの一言だけがずっと残る。
家に帰ってからも、さっきの言い方が気になる。
数字を見た瞬間に気持ちが沈み、そのまま頭の中で最悪の想像がふくらんでいく。

その場では、自分はちゃんと反応しているつもりなんです。
むしろ「これは怒って当然だ」「不安になるのは当たり前だ」と思っていることも多い。

でも、少し時間がたってから見直すと、こう思うことがあります。

「あそこまで強く返さなくてよかった」
「まだ決めなくてもよかった」
「もう少し落ち着いて見れば、別の受け取り方もあった」

こういう後悔は、誰にでもあります。
真面目な人にもありますし、普段は冷静な人にもあります。

だからまずお伝えしたいのは、感情があること自体は問題ではない、ということです。

問題になりやすいのは、感情が出たことそのものではなく、感情が出た直後に『起きたこと』と『自分の反応』が混ざってしまうことです。
そこが混ざると、判断はかなり荒れやすくなります。


『感情があること』と『感情に飲まれること』は別です

怒り、不安、焦り、悲しさ。
こうした感情は、なくなればよいものではありません。

むしろ感情は、自分の中で何かが引っかかったことを知らせる『信号』です。
Z式構文の整理でも、感情は命令ではなく、何かを知らせる信号として扱うのが基本に置かれています。

ですから、怒りが出ること自体が悪いわけではありません。
不安が出ることも、焦りが出ることも、それ自体は自然です。

ただ、感情が出た瞬間に、その感情がそのままハンドルを握ってしまうと話が変わります。

怒りが出た。
そのことと、怒りのまま相手を断定することは別です。

不安が出た。
そのことと、不安のまま未来を確定することも別です。

ここを一緒にしてしまうと、感情は『信号』ではなく『命令』になってしまいます。
すると、人は現実を見ているつもりで、実は自分の内側の反応に強く引っ張られて動きやすくなります。


人は『現実』ではなく『自分の反応』を見てしまうことがある

これが、かなり大きなポイントです。

人は感情が強く動いたとき、現実そのものよりも、自分の反応を先に見てしまうことがあります。
観測の整理でも、人は感情で判断を誤るとき、現実を見ているつもりで自分の反応を見ている、とされています。

たとえば、

相手に何か言われた。
その瞬間に腹が立った。
すると、相手が実際に言った言葉より、「腹が立った」という自分の反応のほうが前に出る。

数字が落ちた。
その瞬間に不安が強まった。
すると、数字そのものより、「もうダメかもしれない」という意味づけのほうが大きくなる。

つまり、出来事と反応が一体化してしまうんです。

言われたことと、そう受け取ったことは同じではない

ここはとても大事です。

相手が言ったこと。
これは事実です。

それを「責められた」と受け取ったこと。
これは解釈です。

もちろん、その解釈が間違っているとは限りません。
ただ、事実と解釈は同じではありません。

同じでないものを同じ棚に置いてしまうと、気持ちはどんどん強くなります。
そして、気持ちが強くなるほど、ますます事実が見えにくくなります。

数字が悪いことと、『もう終わりだ』と思うことも同じではない

数字も同じです。

売上が落ちた。
これは事実です。

だから流れが悪い。
もう失敗だ。
取り返せないかもしれない。
ここから先は、まだ解釈です。

数字を見て不安が強まることは珍しくありません。
ですが、不安が強まったことと、その不安の内容が正しいことは別です。

この違いを分けて見られるかどうかで、次の一手の質はかなり変わります。


後悔が起きるのは、たいてい『その場で全部を確定してしまう』から

あとで後悔する場面には、ある共通点があります。

それは、まだ確認していないことまで、その場で全部決めてしまっていることです。

相手は自分を軽く見ているに違いない。
この数字は失敗の証拠だ。
この空気はもう取り返せない。
自分はダメだった。

こうした結論が、その場ではとても自然に見えます。
でも実際には、まだ未確認のことがかなり混ざっています。

Z式構文では、未確定なものを雑に確定しないことが重要な原理として置かれています。決断保留は弱さではなく、誤決断を防ぐための戦略だと整理されています。

つまり、後悔が起きやすいのは、感情があるからではありません。
「まだ分かっていないことまで、その場で確定してしまうから」です。

感情が強い日に出した結論を、翌日見直したくなることが多いのは、そのためです。


まず必要なのは、感情を消すことではなく『分けること』です

ここまで読むと、感情を抑えたほうがいいのか、と思うかもしれません。
でも、そうではありません。

必要なのは、感情を消すことではなく、混ざったものを分けることです。

事実は事実。
反応は反応。
解釈は解釈。
まだ確認していないことは、まだ確認していないこと。

これを分けるだけで、人は少し落ち着きます。
正確に言うと、気持ちがなくなるのではなく、気持ちとの距離が少し生まれます。

分けるだけで、感情との距離は少し生まれる

感情が強いときほど、頭の中は一つの塊になりやすいものです。

でも、それを少しでも分けると、見え方が変わります。

怒っている。
それは分かる。

では、何に怒っているのか。
相手の言葉なのか。
自分の受け取り方なのか。
もっと前からたまっていたものなのか。

ここまで分けるだけでも、反応のまま突っ走る感じはかなり弱まります。

頭の中だけでやると混ざるので、紙に出すほうがいい

ここも実務では大事です。

頭の中だけで整理しようとすると、事実と解釈はすぐにまた混ざります。
観測を実務に落とすワークシートでも、「頭の中だけで回さず、いったん紙の上で分けること」が基本として置かれています。

だから、紙でもメモでもいいので、いったん外に出す。
短くていい。
きれいでなくていい。
まずは分ける。

この地味な一手が、あとで効きます。


感情に飲まれない人は、感情がない人ではない

ここは、誤解されやすいところです。

感情に飲まれない人というと、いつも冷静で、あまり動じない人のように見えるかもしれません。
でも、実際にはそうとは限りません。

感情に飲まれない人は、感情がない人ではありません。
感じたあとに、少しだけ「混ぜない」人です。

怒りが出ても、その場で全部を確定しない。
不安が出ても、そのまま未来を決めない。
焦りが出ても、すぐに大きな決断をしない。

この差は、かなり大きいです。

強い感情が出ることと、強い感情に支配されることは別です。
この違いが見えてくると、自分を責めすぎずに済むようにもなります。


ここまで読んで『自分もそうかもしれない』と思った方へ

ここまでの話は、考え方としてはそれほど難しくありません。
たぶん、多くの方が「たしかにそうだ」と感じてくださると思います。

ただ、実際の場面になると、急に難しくなります。

会議で言われた一言が残るとき。
数字を見て不安が一気に強まるとき。
家族や部下との会話で気持ちにしこりが残ったとき。

そういう場面で、何を『事実』として書くのか。
何を『解釈』として分けるのか。
どこで判断を止めるのか。
そして、いま出来る一手をどう決めるのか。

このあたりは、理屈だけでは身につきにくいところです。


続きでは、具体例と『30秒自己観測メモ』を使って整理します

ここまでの話は、あくまで考え方です。
ただ、本当に役に立つのは、これを実際の場面で使える形に落としたときです。

有料記事『感情に飲まれない30秒自己観測入門』では、

・会議で否定された気がして腹が立ったとき
・数字を見て不安が一気に強まったとき
・家族や部下との会話で気持ちにしこりが残ったとき

を例にしながら、何を事実として書き、何を解釈として分け、どこで一手を決めるのかを具体的に整理しています。

あわせて、購入者特典として
『30秒自己観測メモ』
『事実 vs 解釈 ミニ整理シート』
も付けています。

どちらも派手なものではありません。
でも、読むだけで終わらせず、実際に使えるところまで持ち帰るには、こういう小さな型のほうが役に立ちます。特典としては、感情・強さ・身体の反応・直前の事実・頭に浮かんだ解釈・いま出来る一手を分ける1枚と、事実と解釈を左右に分ける1枚が用意されています。

必要な方は、続きをどうぞ。


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『感情に飲まれない30秒自己観測入門』

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