見出し画像

20011001 知らないと損

 知らないと損$${^{*1}}$$をするという言い方がある。逆でもいい。知ると得をするでもいい。損か得かはその当事者だけの感覚の問題であって、第三者は全く関係がない。関係がないはずである。それなのに「知らないと損をしますよ」と言われると気になってしまう。第三者なのにこういう忠告や助言をするのは、その人自身も「知らないと損」という言葉が気になってしまうからであろう。本当に大きなお世話だ。

 ただ、ここで言う損か得かは金銭の問題であって、意義が有るか無いかとは違う。直接的であろうと将来的であろうと金銭的に損か得かはその人の考え方によるが、ある事がその人の人生にとって有意義になるかどうかの忠告や助言は大きなお世話ではない。そういう言葉が聞き入れられないのは人間として未熟である。

 「損をする」と聞くと何故気になるのか。「損得」という言葉は金銭の問題で使うのであって、有意義である、価値がある事に対しては使わない。しかし意義や価値は金銭に換算できる場合が多いので「損をする」と言われると何か自分が持つ価値観を否定されるような気がするのかも知れない。

 少し前に宝石か何かの商品広告で「何故価値があるのか」と言うことを説明した文言を見かけた。人の価値観等は、人それぞれなのでどうして価値があるのかは本来他人は説明できない。共感は出来るが、客観的には説明できない。このような話はいくらでその物が売れるかが気になる売る側の話題であって買う側の話題ではないのである。購買者がその価値を決めるのであって商品を供給する側はその価値など決められる筈がない。それを買う側の話として読んだり聞いたりしてしまう。

 「知らないと損」「何故価値があるのか」など当事者にしか意味のない言葉を第三者が発するのは話のすり替えのようなものである。それに気付かず、その発言に影響されてしまうのは何とも情けないことだ。

*1 知らないと損する税金知識

いいなと思ったら応援しよう!