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北海道 鵡川(むかわ)漁業協同組合 訪問

2025年9月下旬、北海道の鵡川漁業協同組合(以下、鵡川漁協といいます)を訪問しました。新千歳空港から東南方向に約45分車を走らせるとむかわ町に入ります。道中、大きな一頭のエゾシカが道を横断したのには驚きました。馬の産地である日高町に近いこともあり、牛ではなく馬の牧場も見かけます。むかわ町は太平洋に面し、苫小牧市と日高町の間に位置する人口約7,200人の自然豊かな町です。町中を流れる一級河川の鵡川を渡って南下すると漁港近くに鵡川漁協がありました。

鵡川漁業協同組合

鵡川といえばシシャモの本場で、ブランド魚「鵡川ししゃも」は有名です。秋になると、シシャモもサケも産卵のため鵡川目指して海から帰ってきます。そして沿岸部に集まったところを漁獲。かつてこの時期シシャモと秋サケ漁で大変にぎわいました。しかし10年ほど前からシシャモも秋サケも漁獲量の減少基調が続き、特にシシャモの資源減少は深刻で、2年前から全面休漁しています。孵化場を新設し稚魚を放流、また魚に住みやすい環境を整えるため鵡川源流付近で植樹活動も行っています。努力が実り来年には美味しい鵡川ししゃもが食べられるとよいのですが・・・


オスのサケとメスのサケ

切り身でおなじみのサケ、原体姿をあまり見たことが無かったのですが、今回サケの雌雄の見分け方につき教えていただきました。写真左側がオス、右側がメスです。海にいるときのサケは、オスとメスの見た目はほとんど同じなのだそうです。大人になり川に帰ってくる頃になると違いがはっきりしてきます。オス2尾のうち、上が若い成魚で下が繁殖期に近い成魚です。若いときの体は銀白色で薄墨色の縦縞模様がありますが、繁殖期になると体には赤紫や黒色の、いわゆる婚姻色と言われる模様が現れます。鼻がとがって曲がり歯も鋭そうです。対して、メスは頭も口も小さく、体色は銀白色で(鱗がはがれていますが)全体的に細めの流線形。目もかわいらしい感じ
です。


ホッキ貝

むかわ町を含む北海道胆振(いぶり)地方沿岸部はホッキ貝の産地です。北寄貝とも書きますが北方で採れる貝という意味です。ただしウバガイが正式名称です。ホッキ貝は冷たく浅い砂地を好み、自力で移動できません。なんと寿命は30年以上。砂の中でゆっくりと成長します。鵡川漁協では9㎝未満の貝は獲らないという独自ルールを定め資源保護に努めています。ホッキ貝の魅力は栄養価が高いこと。高タンパクでタウリンやビタミンB12を多く含む食材です。貝殻は茶色いものと黒いものがありますが、味に違いはないそうです。


道の駅「むかわ四季の館」の展示パネル

2003年、むかわ町で国内最大級の恐竜全身骨格化石(全長8m)が発見されました。2013年から発掘調査を始め、その後新種の恐竜化石であることが判明、「カムイサウルス・ジャポニクス」と命名され2019年に初公開されています。カムイはアイヌ語で「神」、サウルスはラテン語で「トカゲ」、ジャポニクスはラテン語で「日本の」という意味なので、直訳すると「日本の神トカゲ」です。植物食で後期白亜紀の海の地層から発見され、海岸線近くに生息して独自の進化をとげた日本の神トカゲは、世界からも注目されています。

鵡川漁協訪問の直前、北海道で初めて線状降水帯が発生し、前浜の海も被害を受けました。漁協の定置網が破損し、鵡川河口付近の漁場には上流から土砂が流れ込んだ可能性があります。これから秋サケやホタテ漁のシーズンを控え、漁業への影響が懸念されるところです。被害が最小限にとどまり、早く漁の環境が整いますことを願っております。


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