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手塚治虫の絶筆「限定500部」復活!

今回は『百物語』と『ネオ・ファウスト』のオリジナル版をご紹介。

手塚治虫が死ぬほど愛した作品にゲーテの『ファウスト』があります。
その惚れ込み度は凄まじく
キャリア初期に児童漫画として執筆した『ファウスト』(1950)
時代劇への翻案『百物語』(1971)
そして遺作ともなった未完『ネオ・ファウスト』(1988)
と三本の作品として漫画化しています。

世界的名作とはいえ自身の漫画家人生の中で三度です。
同じ作品を題材に三度ですよ。
気が狂ってます。

なぜそこまで惚れ込んだのか??
過去記事にて解説していますので是非ご覧ください

さて、今回はその復刻版が発売されましたのでそちらのご紹介。

復刻版の特徴は何と言っても
雑誌連載時の構成=《オリジナル版》ということ。
『百物語』『ネオ・ファウスト』を完全収録する史上初の単行本です。

『百物語』と『ネオ・ファウスト』はともに、
単行本化の際に構成に修正が入っており、
章立ての撤廃に伴い各話の扉ページが大きく修正されています。
その他もちろん毎度おなじみ
各所のセリフ回しやページ割りにも調整が加えられていますので
完全版を読むには連載していた雑誌の実物を拝むしかありませんでした。(手塚あるある)

そんな二作品の完全初出時の構成=《オリジナル版》の復刻。

しかもビッグサイズのB5判の新装版で刊行
全4回を収録した『百物語 《オリジナル版》』と
全40回を収録した『ネオ・ファウスト 《オリジナル版》』の2冊をセットが特製の収納ボックスに入ったしかもビッグサイズのB5判の新装版。
手塚復刻版のこういうところがマニア心をくすぐる…。
最高っす。



さらに嬉しい複製原画
こういうのはたまりませんなぁ

そしてこれも復刻版ならではですが印刷が美しい。
なぜなら手塚プロに保管されていた生原稿を基に、
再スキャンされた代物なので非常に美麗な画質が拝めます。
これはもう自分の手で触って観て確かめてもらうしか
説明のしようがありません。
あと巻末特典として、手塚先生本人によるスケッチやあとがきなど、
作品の周辺資料も収録されています。
また、併せてドイツ文学研究者・酒寄進一教授による
世界の『ファウスト』史を踏まえた解説原稿も掲載されているそうで
これは非常に興味深い。
ゲーテに憑りつかれた手塚治虫の真意が垣間見れるかも知れない専門家の解説は個人的には是非読んで見たい。

しかも限定500部のみ出版。
手塚作品の復刻は原稿が古かったり取り扱いが難しいものもあり
どうしても予算が膨らみ高額になりがち…。
なので赤字にならない生産数で出版するため限定数になるのだとか。
ただ限定にしたことでより希少性が高まり
その後価格が高騰するという悪循環にもなってしまうのも手塚あるある
なんですが何にせよ手塚ファンならチェックするべき作品でしょう。

というわけで
『ファウスト』《完全版》のご紹介でした。



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