20250702【映画「トムボーイ」視聴感想】鋭い観察力は、物事をシンプルにする
(685字・この記事を読む所要時間:約2分 ※1分あたり400字で計算)
映画『トムボーイ』を視聴。
セリフ含め、この映画は全体的に言語的説明が少ない。
音楽も静かめで、一見穏やかな作品なのだが、緊張感が終始絶えず、視聴中はずっと息を潜めては主人公と一緒にソワソワしたりドキドキしたりしていた。
一つ一つのシーンがシンプルだ。
余分な情報が極限まで削られている。
だからか、脳みそを過剰に動かし理性的に解読を行う労力をかける必要があまり無い分、
心をフル稼働出来、純粋で深い感情移入が可能なのだろう。
表情、リアクション、カメラの動き、小さな沈黙の瞬間、様々な角度から行われる画面展開、ふとした効果音の追加。
映像と音声に特化してヒントを徐々に炙り出す手法は、映画だからこそなせるわざだ。
この作品は更にストーリーの核心に迫る為の要点だけをピンポイントで映し出している。
個々の肝心な動作のみを追うだけで、余分な説明せずとも物語の大枠を掴める造りになっているのだ。
製作者は、鋭い観察力の持ち主に違いない。
物事の本質を的確に探し当てられる、そんな洞察力を持っているのだろう。
こういった力、観察の癖を身に付けば、きっと雑音に心を乱されること無く、
この映画のようにどんな出来事もシンプルに、穏やかに眺められるようになれるのだろう。
性差、性自認、思春期の戸惑い、アイデンティティの迷走。
『トムボーイ』が訴えてくるメッセージは様々だが、果たしてそれは社会への呼び掛けなのか、
それとも誰もが胸の奥に潜めている葛藤を赤裸々にしているだけなのか。
その答えは、視聴者のみぞ知る。
是非一度この映画を見て、自分だけの答えを出してみて欲しい。
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