東大阪大柏原高校・河合楽器野球部・ラブライブ!──少子化時代の「学校存続」とスポーツの現実
この夏、甲子園に出場したばかりの東大阪大柏原高校が、生徒数の減少を理由に
2027年度から生徒募集を停止し、将来的に閉校になる見込み――そんなニュースを目にしました。
それをきっかけに、
東大阪大柏原高校のこと、河合楽器野球部の廃部の記憶、
そして『ラブライブ!』シリーズで描かれてきた「学校を守ろうとする物語」が、頭の中でずっと行ったり来たりしています。
この記事では、
東大阪大柏原高校の募集停止・閉校のニュースを受けて感じたこと
社会人野球・河合楽器野球部の廃部と、その「唐突さ」の記憶
『ラブライブ!』に描かれる“学校を守ろうとする物語”との対比
この3つを軸に、「結果を出しても未来が保証されない」という現実について、自分なりに整理してみます。
東大阪大柏原高校の募集停止・閉校のニュースを聞いて
ニュースで知ったのは、
この夏の甲子園に出場したばかりの東大阪大柏原高校
少子化や共学志向の流れの中で、生徒数の確保が難しくなっていたこと
2027年度(令和9年度)から新入生募集を停止
在校生が卒業するタイミングで、将来的に閉校となる見込み
という内容でした。
「ついこの前、あの大阪桐蔭を破って甲子園に出たばかりなのに」
……そう思うと、本当にやるせない気持ちになります。
どれだけ野球部が結果を残しても、
学校全体の経営や少子化という現実の前では、それだけではどうにもならないことがある。
その厳しさを、あらためて突きつけられたように感じました。
タイミング的にも、この時期の発表ということは、
内部ではかなり前から議論されていて、ようやく出した「苦渋の決断」なのでしょう。
それでも、当事者である生徒や野球部の選手たちからすれば、
「これからもっと結果を残したい」と思っている真っ最中での知らせです。
甲子園に出て、これからさらに強くなっていくはずだった野球部
そこでの学校生活を夢見ていた中学生たち
そういった人たちの胸の内を想像すると、本当に苦しくなります。
現実のニュースと『ラブライブ!』――フィクションに描かれる「学校を守る物語」とのギャップ
一方で、今回のニュースを見たとき、自然と頭に浮かんだのが
アニメ『ラブライブ!』シリーズで描かれてきた「学校を守る物語」です。
音ノ木坂学院の「募集停止」から始まる物語
『ラブライブ!』第1作目では、
音ノ木坂学院が生徒募集停止・統廃合の危機に直面
それを知った生徒たちが「スクールアイドル・μ’s」として活動を始める
ライブや全国大会であるラブライブ!出場を通じて、入学希望者を増やそうとする
という物語が描かれました。
「募集停止」という現実からスタートしながら、
スクールアイドルの活動を通じて学校を救おうとしていく姿は、多くのファンの心をつかみました。
浦の星女学院と、「廃校は避けられない」現実の中で輝こうとする姿
『ラブライブ!サンシャイン!!』の舞台である浦の星女学院もまた、
廃校の危機にある地方の小さな女子校です。
こちらは、「廃校そのものは避けられない」という現実を受け入れながらも、
どうやって最後まで学校を輝かせるか
ここで過ごしてきた日々に、どんな意味を見出すのか
を、Aqoursの活動を通して描いていきました。
フィクションだからこそ描ける「逆転劇」
現実では、少子化や地域の人口減少、経営状況といった
「個人や一つの部活動の努力ではどうにもならない要素」が、学校の存続に大きく影響します。
だからこそフィクションの世界では、
生徒たちの「やりたい」という気持ち
一つの部活動の活躍や努力
が、学校を救う物語として描かれてきたのだと思います。
今回の東大阪大柏原のニュースを目にしたとき、
「本当は現実でも、ラブライブ!みたいな奇跡が起きてほしいけれど、そう簡単にはいかないよね……」
という複雑な気持ちになりました。
同時に、『ラブライブ!』の物語に救われてきた自分の心にも、あらためて気づかされました。
現実の東大阪大柏原に対して祈ること
報道によると、東大阪大柏原高校は2027年度から新入生募集を停止し、
現在在籍している生徒たちが卒業するタイミングで閉校となる見込みだそうです。
つまり、
来年度に入学する「最後の世代」までは学校は続く
高校野球部も、2028年夏の大会までは公式戦に出場できる見通し
とされています。
少なくとも、
「明日から急に学校がなくなる」
「今シーズンでいきなり活動終了」
といった、あまりにも唐突な区切りではなかったことは、まだ救いなのかもしれません。
とはいえ、その学校で過ごすはずだった「はるか先の未来」が、予定より早く途切れてしまうことには変わりません。
来年度、最後に入学してくる生徒たちが、
野球部に入る子は、悔いのない高校野球生活を送れること
部活に入らない子も含めて、日常の学校生活をしっかり楽しめること
そのどちらも、心から祈りたいと思っています。
河合楽器野球部の「廃部」を思い出す
東大阪大柏原のニュースを見て、真っ先に思い出したのが
社会人野球の名門・河合楽器野球部の廃部のことでした。
河合楽器は、
2001年の都市対抗野球で優勝
しかし、その後ほどなくしてチームの休部・廃部が決まった
という、社会人野球ファンにとっては忘れられないチームです。
都市対抗で優勝するほどの結果を出した直後だったこともあり、
経営が厳しい中ではあるが「優勝しているから(休部は)大丈夫だろうと思っていたのですが……」
と当時の監督の村瀬氏も思っていたそうです。
それにもかかわらず、現実にはあっという間に
「河合楽器の野球部が廃部になる」という結末が訪れてしまいました。
チームの歴史に幕が下りるスピードの速さに、ショックを受けたのを覚えています。
結果を出しても「存続」は保証されない現実
東大阪大柏原高校の募集停止・閉校のニュースと、河合楽器野球部の廃部。
この2つに共通しているのは、
「結果を出したからといって、未来が保証されるわけではない」
という、どうしようもなく厳しい現実です。
都市対抗で優勝するレベルの強豪であっても、企業の業績や方針次第で野球部は廃部になる
甲子園に出場して全国区の知名度を得た高校であっても、少子化や経営状況次第で募集停止・閉校になる
「強さ」と「存続」は別問題であり、
そこにはスポーツなどの努力だけではどうにもならない事情が横たわっています。
もちろん、どちらのケースにも、それぞれの立場での苦渋の決断があったはずです。
外から軽々しく「こうすべきだった」と言える話ではありません。
それでも、社会人野球ファンとして河合楽器の廃部を見届けたときも、
そして今回の東大阪大柏原のニュースを見たときも、
同じような無力感を覚えました。
東大阪大柏原、河合楽器、そしてラブライブ!――3つがつながって見えた日
取りとめのない話にはなってしまいましたが、今回あらためて頭の中でつながったのは、
東大阪大柏原高校の募集停止・閉校のニュース
河合楽器野球部の「廃部」という唐突な終わり方
『ラブライブ!』に描かれる「学校を守ろうとする物語」
という3つの出来事・作品でした。
現実の世界では、
少子化
経営
地域の人口構造
といった要素が、学校や野球部の存続を大きく左右します。
一方で、『ラブライブ!』のようなフィクションの世界では、
生徒たちの「やりたい」という気持ち
一つの部活動の活躍や努力
が、学校を救う物語として描かれます。
「現実はそう簡単にはいかない」
でも、「もしもこうなったらいいのにな」という願いを、物語の形で見せてくれる。
東大阪大柏原高校のニュースに胸を痛めながら、
それでもどこかで『ラブライブ!』的な光景を夢見てしまう自分がいました。
そして同時に、河合楽器野球部の廃部という過去の出来事を思い出しながら、
現実の厳しさと、それでもスポーツや学校を愛してしまう自分の気持ちも、改めて見つめ直すきっかけになりました。
東大阪大柏原で学ぶ最後の世代の生徒たちが、
それぞれの高校生活を、悔いなく、胸を張って振り返れる日が来ることを、心から願っています。
