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初めては、いくつになっても自分を変える

何歳になっても「初めて」の経験をやっていきたいと思う。
そう思えるようになったのは、30代最後の年にスキーに挑戦したときのことだった。
南国育ちの私は、雪そのものにあまり馴染みがなかった。
いざゲレンデに立った瞬間、「場違いだったかな…」という気持ちも正直あった。
だけど、先生に教わりながら、生まれたての子牛のようにプルプル震えながら立つ自分がおかしくて笑えてきて、一気に緊張が解けた。
リフトから降りるときは毎回恐怖だったけど、それでも少しずつ滑れるようになっていく過程は本当に嬉しかった。
「できなかったことが、できるようになる」
これほどシンプルで、これほど心が満たされる体験はそう多くない。

40代になってからは、また別の「初めて」に挑戦している。
たとえば、自分の髪をアイロンで巻く練習。
これまで私は、おしゃれや化粧に対してどこか後ろ向きだった。
「どうせ私なんて」という気持ちが心の奥にこびりついていて、挑戦する前から諦めていた。
でも、本当の理由は「やってみて失敗したらどうしよう」という不安にすぎなかった。
今考えたらもったいなかったな、って思う。

いざやってみると、意外となんとかなる。
もちろん最初から上手にできるわけじゃない。
でも、ひと手間かけた自分の髪を見ると「お、ちょっといいじゃん」なんて思えたりする。
そして、それが自信につながる。
まつ毛パーマだってそうだった。
最初は「目元を他人に触られるなんて怖い」って身構えていたけど、実際にやってみると怖いことなんてなかった。
むしろ、自分に手をかけてあげることで気持ちが前向きになった。

「何歳からでも変わることができる」
この事実に気づけたことは、本当に嬉しい。
若いころは、挑戦することが当たり前で、失敗も成長の一部だとどこかで信じていた。
だけど年齢を重ねると、知らないうちに「どうせもう遅い」「私には向いてない」といった言い訳を積み重ねてしまう。
気づけば、新しい世界に足を踏み出すことを自分で拒んでいたりする。
そのくせ、他人には挑戦を求めたりするから質が悪い。

そんな自分の殻を少しずつ破るように「初めて」を重ねると、自分の中に眠っていたエネルギーが蘇る感覚がある。
新しい景色を見て、できなかったことができるようになる喜びを味わうと、「まだまだやれる」「もっとやってみたい」という気持ちが湧いてくる。
他人に挑戦を強いるのではなく、他人の頑張りや挑戦を純粋に応援したい気持ちがわいてくる。

これは仕事やキャリアにも同じことが言えるんじゃないかな、と思う。
新しいスキルを身につけること、これまで避けてきた役割に挑戦すること、一歩踏み出すこと。どれも「初めて」は怖いし不安はある。
でも、その一歩を超えた先にしか、新しい自分や新しいキャリアは存在しない。
キャリアをつくるというのは、立派な肩書きや昇進だけじゃなくて、「挑戦を続けられる自分を育てること」でもあるのかもしれない。

だからこそ、同じように年齢を気にせず挑戦を続けている人を見ると、自然と嬉しくなる。
「あ、私も負けてられないな」なんて思ったりする。
それは競争心というよりも、仲間意識に近い感覚。

挑戦に大きい小さいは関係ない。
スキーのように体を張ることもあれば、髪を巻くといった日常のちょっとした変化だって立派な挑戦。
大切なのは「どうせ無理」と思ってやらないままにしないこと。

「初めて」の扉を開くたびに、私は自分の可能性を再発見している。
そして、その小さな積み重ねが、自分のキャリアや人生を少しずつ広げていくんだと思う。

だからこれからも、年齢を言い訳にせず、いろんな「初めて」に挑戦していきたい。
どんなに小さなことでも、やってみることで世界は変わる。
その変化を楽しみながら、人生もキャリアももっと面白くしていきたいなぁと思っている。

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