そんなのないですよ ブランドバッグの続き

あのスパンコールキラキラのバッグを見つけたのは、
トライストーン大運動会の直前。
そしてタイプロ沼にハマり始めた頃。
これからどれだけお金がかかるのか?
8万超えのバッグを買ってる場合じゃない。
「1カ月経っても欲しかったら、買った方がいいですよ♪」
本来の目的で行った化粧品店の担当さんに言われた。
「分不相応ですよ。8万ですよ。」
そう、分不相応…

寝る前
起きた時
仕事の休憩中
毎日
何度も何度も
一日、何回も何回も
見返した。
はあぁあ、かわいい…


1ヵ月くらい見続けた。
毎日そのバッグのことを考えた。
ぜったいプライスレスだ。
積立NISAを放出すればイイんだ!
そのショップに出向き、
買います!
と元気よく言う決意して出向いた。
デイジーシリーズ、あった!
スパンコールの縫い付け具合を確認。
ニットや目の荒い生地の服を着た時、
引っかからない?
買う勇気、一歩を踏み出す前に、
スパンコールの縫い付け具合を絶対確かめたかった。ちょっと引っ掛けて、ビッと取れちゃう?
そりゃ悲しいでしょ。
値段で躊躇してるんじゃない。
ブランドだから高い
そんな括りで買えないじゃない。
お値段以上の、
何か

決め手となるものを探したい。
デイジーの形のスパンコールを縫い付けてあるのかと思いきや、
小さな小さなスパンコールを花びら一枚一枚、
縫い合わせてデイジーちゃんを完成させている。そして、思いの外ガッチリ縫い付けてある。
これだけ手をかけて丁寧に作られてるんだから、
このお値段は致し方ない。
スマホとハンカチを入れたらいっぱいになりそうなミニバッグを
じっくり見て、そっと触った。

「いかがですか?」

ありきたりの声が聞こえた。
申し訳ないけど、このフロアに不似合いの装いの方からの声だった。
「このシリーズでコッチのデザインのバッグを探してるんですが」
低い棚しかないショップは死角なんてないから、
ぐるっと見れば一目瞭然。
素材違いのショルダーバッグを指差し聞いた。

やっぱ売り切れちゃったよね〜
数少ないって言ってたもんね。
(売り切れなら諦めます。)

言葉を用意していたら、
「そんなのありませんよ」

もっと丁寧な言葉だったと思うけど、
そうとしか聞き取れなかった。



「いや、えっと。。。
先月、ここで見たんですけど。。。」
商品が無い
って言い方を、どう包んで心を込めて伝えるか?
接客業の見せ所なんじゃ無いのか?
脳みそが沸騰しそうになりながら、冷静を装った。

「ないですよね。そんなの。」
このフロアに不似合いスタッフが、
パソコン作業をしているもう一人のスタッフに話しかけた。
ワタシとのやりとりを聞いていたのか、
ワタシを見ずに「ない」と言ったスタッフにファイルを差し出していた。
(アナタこの前、接客してくれた方ですね)
ワタシの特技なのだけど、言葉やり取りした人を98%覚えてしまう。
その確率なんやねん!誰かツッこんでいいよ。

もう一人のスタッフはワタシを見ずに、何か耳打ちしてる。


「全国で大阪に2点だけあるんで、購入確実なら、取り寄せします。」


何だかなー
買い物ってさ。
楽しくしたいじゃん。
駆け引きって表現下世話だけど、
表現の仕方でどうにでもなるじゃん。


「考えます。」


最初にデイジーちゃんを見つけた時、
「お手に取って、お鏡、どうぞ」
って肩にかけて自分の姿、確認させてくれたよね。
ファイルを渡したスタッフさん、言ってくれたよね。

期待度高めすぎた。

デイジーちゃんを連れ帰れないショック以上に、
雑な接客にガッカリだよ。

家に着く頃はガッカリが怒りに変わり、
百貨店に物申してやろうか!!!
息巻いて、その日の夜は眠れなかった。

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