推し活が始まった40代半ばの主婦の結末
MAMAを見たあの日。
あのライブが、強烈に目に焼き付いた。
それは、G-DRAGONのカムバック新曲だった。
「この人、誰?」
「K-POPのレジェンド?」
そう思ったのも、ほんの一瞬。
ステージに姿を現した瞬間、空気が変わった。
あんなふうに人を惹きつける存在に出会ったのは、本当に久しぶりだった。
気づけば、検索していた。
G-DRAGON、Bigbangのリーダー。
そこから先は、止まらなかった。
Bigbangについても、次々と調べていた。
(きっと、MAMAをきっかけにファンになった人は、私だけじゃないと思う)
過去の動画を片っ端から見ていくうち、
活動休止前のワールドツアーの映像に辿り着いた。
そこで出会ったドキュメンタリーが、
さらに深く、私の心に響いた。
リーダーとしての立ち位置。
抱えてきた葛藤。
思想や行動。
才能に溢れながらも、
責任の重さに心をすり減らしていく姿は、
見ていて胸が苦しくなるほどだった。
こうして私は、すっかり沼に落ちた。
推し活の、はじまりだった。
それからは、
失われていた時間を取り戻すかのように、
Bigbangの曲を毎日、何度も聴いた。
やがて、日本語の曲に出会ったとき、
ふと、昔の記憶が繋がった。
ロンドンに留学していた頃。
私はマルーン5の曲をよく聴いていた。
けれど、なぜか検索すると、
韓国語の曲が流れてくることがあった。
「なんで韓国語?」
「誰かがカバーしてるのかな?」
当時は、それ以上、深く考えなかった。
でも今なら分かる。
あの曲は、G-DRAGONがカバーした
「This Love」だった。
15年越しに、
あの頃の小さな謎が解けた気がした。
オリジナリティの強いカバーだな、
そう感じた記憶まで、鮮明に蘇る。
もし、あの頃すでに
G-DRAGONの魅力にハマっていたら。
私は今、スイスに住んでいただろうか。
過去の私は、どんな人生を歩んでいただろうか。
そんなことを考えたりもする。
でも、今だからこそ。
今の私だからこそ、
彼の魅力に寄り添えるのかもしれない。
人生を重ね、
いろいろな経験をしてきた今だから、
彼の言葉や表現が、より深く胸に響く。
あれから15年。
2026年、私は40代半ばを迎える。
小学生の頃、SMAPに憧れていた、
あの頃のようなワクワク。
その気持ちが、再び戻ってきた。
「推し活って、こんなに楽しかったんだ」
ライブでパフォーマンスを生で見ることが、
今の私の、何よりの楽しみになった。
今年はBigbangのコンサートに行けるよう、
推し活貯金を始めようと思う。
幸せとは、何か。
それはきっと、
「私は幸せだ」と、自分で感じられること。
だから私は、自分にこう言ってあげたい。
「今、あなたはちゃんと幸せだよ」
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