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君と家族になったあの日も、クリスマス前だったね。







(小鳥の囀り)







目を覚まして起き上がると、窓の外が真っ白になっていた。





〇〇:すぅ〜〜、はぁ〜〜





空気は冷たいけど、布団にくるまりながら外の
新鮮な空気を吸うのは心地良かった。


そこに、、、







ガチャッ‼️







和:おにぃ‼️おはよぉおおお‼️




〇〇:わ⁉️







部屋のドアを勢いよく開けて、妹の和が布団に包まる自分に向かって飛びついてきた。


その勢いで、2人でベッドにダイブした。







〇〇:お、おはよう、、、和。


和:雪だよお兄!雪!


〇〇:ふふ、そうだね、って、、、


〇〇:裸足じゃん、風邪引いちゃうよ?


和:平気だよ〜、お兄ぃにあっためてもらうから♪


〇〇:ちょっ、くすぐったいって笑


和:いひひひぃ〜笑






そういって布団に包まる自分の胸元に入り込んできた。


もう中学生になるはずだが、いまだに兄を前にすると小さい子どものように戯れついてくるのだ。

















和とは、実は血が繋がっていない。


和と出会ったのは、小学生の時だった。








冬の時だったか、学校の行事で孤児院にボランティア活動をしに行くというのがあった。







クラスメイトが孤児院の子たちと仲良く遊んでいる中、1人ぼっちになっていた。


「一緒に遊ぼうか?」


と聞いても、小さい子たちに首を横に振られるか、


「あのおにいさんとあそぶからへいき」


と言われるかで、小さい子どもたちを相手にする側の筈が、逆に小さい子どもたちに無視されるようになり、次第にどうでもよくなって施設のベランダに1人で座っていた。


そんな時だった、、、








横から誰かに服を引っ張られる感覚がして、窓の外から部屋の中に視線を移すと、


1人の小さい女の子が立っていた。





その子が片手に本を持っているのを見て、


〇〇:あ、、、よ、読んであげようか?


と聞いてみると、小さく頷かれた。





とっても、澄んでいた目をしていた子だった。





本の題名は忘れてしまったが、


確か小さな村に住み女の子が、村から少し離れた洞窟に迷い込んで、洞窟に出来た不思議な穴をくぐると、そこは楽園で人々が幸せに暮らしていて、


女の子はそこで、幸せとは何かを学んでいくとか、、、


確かそんな内容だった気がする。







読み聞かせていると、その子が肩に寄りかかってきて、ニコニコしていた。







〇〇:どう?面白かった?


読み終わってその子に聞くと、


?:うん!


〇〇:そっか、良かった。


そう言ってもらえたのが素直に嬉しくて、こっちも口角が上がっていた。







?:なぎっていうの。


〇〇:君の名前?


和:うん!


〇〇:〇〇って言うんだ、俺。


和:〇〇にい、またきてくれる?


〇〇:え?


和:またよんでほしいな。


〇〇:ふふ、良いよ!







それから、学校の行事関係なく和のいる孤児院に通い続けた。

















和:〇〇にい!


〇〇:よっ、和!


ぎゅっ


和:えへへへ、きょうもたくさんあそぼ?


〇〇:もちろん、何する?


和:きょうはね、、、







会う度に全力で抱きしめて、来たことを喜んでくれた。


それが素直に嬉しくて、いつも和と過ごす時間は
あっという間だった。







ところがある日、、、







〇〇:和、来たよ、、、


和:・・・


〇〇:和?







いつもあんなにニコニコだった和の頬に、水滴が弧を描いていた。







〇〇:和!どうしたの?


和:いじめる、、、みんながなぎを、、、


〇〇:え、、、!?







どうやら、前までひとりぼっちだったのに、自分と会ってからはいつも楽しそうにしている和のことが気に食わない子たちがいたらしい。


それで、大人たちの見えないところで、和に向かって悪口を言ったり、泥をわざと投げたりしていたそうだ。







和:なぎ、、、うゔ、、、いげないごど、、、じたかな、、、


サッ


和:⁉️


〇〇:んな訳ないだろ⁉️







勢い余って、抱きしめる力が強くなって、声も大きくなってしまった。







〇〇:あっ、、、


和:うゔ、、、〇〇ぎぃ、、、


〇〇:ごめん、痛かった?


和:うゔん、、、へいぎ!


〇〇:和はただ俺と一緒に遊んでたんだよな?


和:ゔん、、、


〇〇:楽しかったか?


和:だのぢがっだ‼️


〇〇:ほら、何も悪いことしてないだろ?


和:なぎ、、、いいご?


〇〇:うん、良い子。子。







泣き止んで笑顔になった和を見て、漸くいつも通りに2人で遊んだ。


そして、和と別れて家に帰って、両親に相談した。










最初は2人とも乗り気ではなかった。


和に対して、そこまでする義理なんてないだろうと言われた。


けど、それで火がついた自分が怒鳴るように事情を話すと、2人は納得してくれた。





〇父:〇〇、お前さんすごいな。


〇〇:え?


〇父:ん?俺が知らないうちに、お兄ちゃんしてたんだな。


〇〇:父さん、、、


〇父:和ちゃん、迎えに行こうな。


〇〇:うん!


肩に優しく手を置かれて、頷いた。







次の日、父に孤児院のスタッフに電話してもらい、数日後に3人で孤児院を訪れた。







話し合いをした後、スタッフに案内され和がいる部屋に1人向かった。







和:〇〇にい!むぅ!!


〇〇:和!


和:ひどいよ〇〇にい〜!こないから、なぎさびしかった。


〇〇:ごめんな、和。


〇〇:今日さ、大事な話が和にあるんだ。


和:はなし?


〇〇:うん。あのさ、、、





和が良ければ、一緒に帰らない?





和:かえるって?


〇〇:お、俺の、家に、、、一緒に、、、


和:それって、、、〇〇にいと、いっしょ?これから。


〇〇:うん、ずっと一緒だ。







そう答えると、







小さな体で、俺に全力で和が抱きついてきた。







和:かえる‼️〇〇にいと‼️


〇〇:うん。


和:なぎ、うれしい!〇〇にいといっしょにかえるの!







和と初めて一緒に家に帰った日、丁度家の中にクリスマスツリーが置いてあって、それを見て和がはしゃいでいた。


和はすぐに父さんと母さんに馴染みに、2人も和を沢山可愛がってくれた。


もう既に、ずっと前から娘だったように、、、


















〇母:あ、〇〇!弁当忘れてるじゃない。


和:持っていくよ、お母さん!


〇母:あら、ありがとう和。


〇母:気をつけて行ってくるのよ。


和:うん!いってきます!








あの日、〇〇兄に連れてきてもらい、ここに住み始めた。


新しく出来たお母さんもお父さんも優しくて、まるで元々娘だったかのように可愛がってくれた。







一緒に住むようになってから小学校に通うまでは、〇〇兄と一緒に近所の子たちと近くの丘でおいかけっこしたり、皆んなで川に釣りしに行ったりしていた。








初めて小学校に行った時は、〇〇兄が近くにいなくて不安だったけど、偶々席が隣になった子が優しくて、すぐ仲良くなった。


名前は、菅原咲月ちゃん。


皆んなからは咲月ちゃんと呼ばれているけど、
私だけ「さっちゃん」と呼んでいる。






流行りのことを全然知らなかった私に色々教えてくれて、友だちだけど、まるでお姉さんみたいな存在だった。







咲月:今はこのポーズが流行ってて、、、



和:こ、こう??


咲月:そう!良いよ、可愛いよ!








初めて2人だけでゲーセンに行った時、マリカーやUFOキャッチャーして2人ではしゃぎまくってから、プリクラで一枚写真撮った。


楽しかったけど帰るのが遅過ぎて、流石にお母さんとお父さんに怒られたっけ?


でもその後に、〇〇兄に慰めてもらって、、、

あ、でもちょっとだけ〇〇兄にも怒られちゃったな、、、








あの施設を出てからいろんな人に出会って、施設にいた子みたいに意地悪な人もいたけど、その分優しくしてくれる人も沢山いて、、、


〇〇兄のおかげだな、全部。


そのままさっちゃんと私は小学校を卒業して、同じ中学校に入った。

















和:お兄ぃ、弁当忘れてたよ!


〇〇:あ、ごめん!


和:もう、おっちょこちょいなんだから笑


〇〇:ありがとうな、和。持ってきてくれて。


和:良いよ〜今日、学校終わったあと雪合戦してくれたら〜



〇〇:ふふ、良いよ。


和:いえーい!じゃ、またね〜〇〇兄〜








大きくなったな、、、








と、和の背中を見送りながら1人想い浸っていると、







?:わっ!


〇〇:うお⁉️





ドサッ






遥香:ちょっ、大丈夫⁉︎


〇〇:うっ、平気だが、、、





背中から遥香に驚かされて、勢いで道に積もった雪に倒れ込んだ。遥香に引っ張ってもらって、なんとか立ち上がった。





遥香:ごめんごめん!そんな漫画みたいな転び方するとは、、、



〇〇:いや、遥香が暗殺者みたいに忍び寄るから、心臓飛び出そうだったわ。


遥香:それはそうと、和ちゃんとラブラブですね〜今日も。


〇〇:はい?


遥香:だって〜、2人っきりで手繋いで、、、


〇〇:ちょ、つっつくな!





コツンッ





さくら:こら、かっきー。〇〇くん困らせないの!



遥香:はい〜、、、


巧:ま、けどラブラブなのは事実だろ?


〇〇:お前までうっさいな!巧。







その後からさくちゃんと巧がやってきた。







遥香たちに問い詰められ和と雪合戦する話をすると、遥香たちもやると言い出した。


どこまでも首突っ込んでくるな、、、


と思いながらも、なんだかんだ遥香、さくちゃん、巧にも和は世話になっているから、喜ぶと思う。







和:え!?





放課後、4人で和の中学校に向かうと、友だちの咲月ちゃんといた和がびっくりした顔して、すぐご機嫌になり、





和:さくらしゃあーーーん❗️





と、さくちゃんに飛び付いた。 





さくら:ふふ、来ちゃったよ。


遥香:うっ、そ、そうだよね、、、和ちゃんはさくらが1番好きな、、、




ぎゅっ




遥香:ふえ???


和:んふふふ、来てくれてありがとうございます。


遥香:ふぐッ⁉️(か、可愛い、、、)


巧:(ふおー、積極的だな、、、)





ぎゅっ





巧:⁉️ちょ、和ちゃ、、、


和:ん?どうしたんです?(ニコッ)


一同:(引き離せ❗️)


巧:痛ッ!やめろお前ら‼️


最後に和にハグされた巧だけ、その場にいた全員に引き剥がされそうになってわちゃわちゃして、そのまま全員雪にダイブした。た。







一同:あははは!








放課後の公園で、雪玉がぶつかる音と皆んなの笑い声が響いた。







巧:おらぁ!


〇〇:当たってねーぞ!


バサッ


〇〇:な!?


遥香:うえーい、〇〇アウト〜!5秒ダウンね〜


〇〇:くっそぉーー!


バサッ


遥香:ふえ!?


和:イエーイ!遥香さんもアウトー!


遥香:んぎゃ!?


咲月:おりゃ!


バサッ


さくら:きゃっ!当たっちゃった笑


巧:まずい!俺1人、、、


〇〇:いけー!和、咲月ちゃん!







雪合戦が終わった後、ご機嫌な和と手を繋いで家までの道を歩いた。


















〇〇:楽しかった?


和:うん!


〇〇:良かった。


和:お兄ありがとう!







〇〇兄の温かい手を握りながら歩いていると、サンタの人形が置いてあるお店を横切った。







和:ふふ。


〇〇:どした?和。


和:ん?今日クリスマスイブだねって。


〇〇:そうだな。けどもうサンタさん頼めないな〜


和:〇〇兄は、もしまだサンタさんに頼めるなら何頼みたいの?


〇〇:ん〜、秘密!


和:む、教えてよ!



〇〇:じゃあ、和は何頼むの?


和:言わなーい。笑


ツンッ


〇〇:ちょっ、ほっぺつっつかないの笑


和:いひひひ〜







サンタさんになら、もう叶えてもらったよ。


そう思った。










大好きな、大好きな




〇〇兄と一緒にいられるようになったこと、、、









fin.

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