実家の用地買収【体験記】
今から10年ほど前、実家が「用地買収」の対象になりました。場所は田舎の旧国道沿い。歩道拡張のために、間口1メートルを買い上げたいという通知が届いたのです。
交渉が苦手な高齢の父に代わり、前面に立ったのは“娘”である私。そこから始まった、市役所との交渉、そして現場で発覚する“落とし穴”。
泣き寝入りしないために、これから用地買収や工事交渉に直面するかもしれない方へ、私の実体験を共有します。
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いまから10年ほど前、実家が「用地買収」の対象になりました。
場所は田舎の旧国道沿い、今は県道に格下げされた、周囲は商業利用が多いエリアです。
実家は一時期、商売をしていたため敷地も広め。2筆の土地を合わせた区画でした。
そこに届いたのは「歩道を広げるため、間口1メートルを買い上げたい」という通知。
しかし話を聞いた瞬間、私は拍子抜けしました。
「え、全部じゃないの?」
当時、賃貸に出していたとはいえ、将来的にどう活用するか考えていた土地。
中途半端に“端っこだけ”薄く取られることに、まずがっかりしたのを覚えています。
現地で市の担当者との打ち合わせが終わったあと、近所のおじさんがやってきて、こう忠告してくれました。
「こんなご時世だからね、粘っても値段が上がる訳じゃないだろうけど、交渉はちゃんとやらなきゃ、大変だよ」
なんでも、そのおじさんの実家でも道幅を広げる買収があったらしく
「えらい目にあったよ」と言いました。
おじさんの実家の前の道を広げたら、車道と敷地の高さが合わなくなり、出入り口にできた段差は、車を入れるたびにガタつくほど。
もちろん文句を言いに行ったけれど「それはお宅の問題で、道とは関係ない」とけんもほろろ。
結果、費用を自分で負担するしかなかったそうです。
でも当時の私は、こう考えていました。
「私の担当者はいい人そうだし、おじさんの担当がひどかっただけじゃないの?」
……ところが、このあと私は、思いがけない“落とし穴”を体験することになったのです。
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