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【天使と悪魔の記憶】第1話#創作大賞2024 #漫画原作部門

あらすじ

人の死後の世界。
そこには天使や悪魔、ポイソンと呼ばれる
天使や悪魔の見習いたちが暮らしていて、
一人前の天使や悪魔と認められる為には、
試験に合格し、自分が持って生まれた石を使って装飾品を作り、身につけないといけない。
主人公のルク・ラグラスはとても博識な15歳。
天使や悪魔は人間の時の記憶は無いのが普通だが、ルクは日々を過ごすうちに人間の時の記憶が蘇ってきていた。そして、人間界に愛する人がいる事を思い出したルク・ラグラスは
同級生の誰よりも早く試験に合格し、人間界に探しに行くが中々見つける事が出来ない。
死してもなお愛する人を探し続ける
一途な愛の物語。

本編

この世界はいつも晴天だ。
心地良い風が吹き、温かい光が差している。
?「おーい、ルク」
誰かが僕を呼んでいる。
聞こえてはいるが、今はこのまま芝生から起き上がりたくない。
?「ルク!ルク・ラグラス!聞こえてるんだろ?返事しろよー!」
何度呼ばれても返事をしない。
しないというより出来ない。
?「ルクー、ここにいたのか。探したよ。
あ、またチミン食べてるの?好きだね、それ。」

僕のことを大声で探していたのは
親友のウェン・アリウム 
ご覧の通り大声出しながら走り回れるほどの
体力の持ち主。
体力オバケでめちゃくちゃ優しい良いやつ!
だけど、勉強とかは少し苦手みたい。
多分、今もなんで僕を探してたのか忘れてる気がする…

ルクは口いっぱいに頬張っていたチミンを飲み込んだ。
「なんか、懐かしい味がするんだよね。それで何だか気になって食べてるだけさ。別に大好きって訳じゃないよ。」

チミンは天界の木になっている
手のひらサイズの丸い果物。
オレンジ色の皮を剥くと、赤い果実が
5.6個入っていて、甘酸っぱい味がするから
よく天界の食卓に出てくる果物だ。

ウェンはルクの手からチミンを2粒取り、一気に口に頬張ると顔をしかめた。
「そりゃ、小さい頃から食べてるから、懐かしくもあるだろうけど、ぼくはこのつぶつぶが苦手だそんなに好きじゃないな」

好きじゃないなら食べなければ良いのにとルクは思った。
「小さい頃とかじゃなくて、もっとこう…。
まあ、ウェンには言っても分かんないか。」
「何だよ、バカにしやがって」

他愛もない会話をしていると、自分はただの15歳なのだと実感する。
とくにウェンといるときはいつもそうだ。
「で?なんで僕をさがしてたの?」

「あ!そうだった!さっき町でルクのお兄さんに会ったんだ!」
「スキア兄さんに?」
「そう!それで今から鍛冶屋で装飾品をつくるらしくって。ルク、前からスキアさんがなんの装飾品にするか気になるって言ってただろ?だから、ルクを探してきてくれって頼まれたんだった!」

ルクは呆れながらいった
「そういう事は早く言ってくれ!」

急いで起き上がりルクは駆け出した。
「あ!待ってよー!ルクー!」
ウェンも僕を追いかけてきたかと思うと
すぐに追い越して行ってしまった
「ルク早くー!置いてくよー!」

「…さすが体力オバケ」


町に着くと、鍛冶屋の前で
スキア兄さんが待ってくれていた。
女子1「スキアくん今からどこにいくの?」
女子2「スキアくん今日もかっこいいね!」
女子3「私たちも一緒に遊びたいなぁ」

今日も兄さんは女の子に囲まれている
カッコよくて優しくて頭がいいスキア兄さんは
町を歩くといろんな人から声をかけられるし
友達も多い。僕の憧れの兄さんだ。

「スキア兄さん!」
「おぅ。ルク!遅かったな」
「ウェンが兄さんが待ってるってことを中々教えてくれなくってさ」

「でもちゃんと思い出して、こうやってスキアさんとの待ち合わせに間に合ったから問題ないっしょ!」
ウェンは満面の笑みでそういった。

「まぁ、そうだけど…(呆れ)
で!兄さん!今から作るんでしょ?何にするか決めたの?」
「あぁ。決めたよ。でもそれは完成してからのお楽しみだ!さぁ店に入ろうか」

鍛冶屋に入ると
小さくてムキムキのおじさんが僕たちを待っていた。
「いらっしゃい!スキアくんだね。
先生たちから話は聞いてるよ。早速つくろうか」

兄さんは袋の中からキラキラ光る石を取り出した。
「青のフローライトか。お前さんによく似合う石だな」
そう言うと小さなおじさんは兄さんの石を加工し始めた。

ーーー数分後ーーー

「出来たぞ」

真っ黒になったおじさんの手の上で
青い石がはまった、金色の腕輪が光っていた。

「サイズはどうかな?合わなかったら作り直すが。」
「ははは、サイズが合わないものを作り出した事はないって聞いてますよ」
出来上がった腕輪をつけたスキア兄さんを見て

「「かっこいいいいいい!」」
僕とウェンは口を揃えて言った。

「ぼうず達も宝石が出来上がったらうちに来な。ピッタリなのを作ってやるぞ」

オジサンはそう言うとまた店の奥に入って行った。


店を出た僕たちは大聖堂に向かって歩き出した。
「それで、ルクとウェンの石は今どんな感じなんだ?」

「だんだん光ってきたけど、さっきの兄さんのみに比べたらまだ全然。ほんのりって感じかな。」
「オレもまだまだですっ!」

僕たちは皆、石を持って生まれてくる。
生まれてくるといっても動物たちのように
母となる人が産むのではなく、
コウノトリが僕たちを育ててくれる家の前に置いていく。そしてその時、不思議な事に、石も一緒に置いていくらしい。
最初は真っ黒のただの石みたいなものだけど、
大聖堂で勉強してテストを受けたり、みんなと遊んだり、毎日天界で暮らしていると、段々輝きがでてくるようで、最終的には、さっきの兄さんの石みたいにキラキラ光って宝石になると、
一人前の天使か悪魔に昇格できる。

天使になるか悪魔になるかは
装飾品を作って大聖堂に行った後に決まるから
今、僕たちは内心凄くドキドキしている。

「兄さん、天使か悪魔か、どっちになりたいとかあるの?」
「いやーー、特にないかな。まぁ、両親とも悪魔だから悪魔かなって思ってるけど、天使も悪魔も大してやること変わんないだろ?
ただ、衣装は天使の方が可愛いから女子ウケは良いかもな。笑」
「オレはスキアさん、天使になって欲しいですね!オレと一緒に天使になって人間界の女子たちを虜にするエンジェルズを結成しましょうよ!」

?1「まーた変なこと言ってるwww」
?2「あんたが天使になるなんて決まってないじゃないのwwあと、何年かかるかも分かんないしw」

「なんだよ!エーデル!ピリカ!」

エーデル「父さんと母さんから、昇格のこと聞いて見に来たよ!兄さん。」

ピリカ「スキアさん昇格おめでとう御座います!流石です〜腕輪も超かっこいい〜!」

ウェンのことを揶揄いながらやってきたのは
僕と双子の妹のエーデルと幼馴染のピリカだ。

「めちゃくちゃ早い昇格だって父さんも母さんも喜んでたよ!今夜は昇格祝いのご馳走だよーん」
「わたしもお呼ばれしちゃった!スキアさんの昇格衣装も楽しみ〜!」
「え!ピリカもラグラス家いくの?!オレも!オレも行きたい!いいよな?ルク?!」

「別にいいけど」

「よっしゃ!
じゃあスキアさん大聖堂の中入りましょう
楽しみだなぁ〜」

「君たちが揃うとにぎやかだねぇ」

スキア兄さんは優しく微笑みながらそう呟いて
大聖堂の中に入って行った。


僕たち幼馴染4人が揃うと沈黙がない。
永遠と誰かが喋って笑って怒って笑って
うるさくもあるが、僕はこんな関係がとても心地よく思っている。

「あ、神様と閻魔様だ」

エーデルが下を指差して言った。
「あ、スキアさ…」
『きゃーーーースキアさーーん昇格おめでとうございますーーー!!!』

ピリカが兄さんを見つけたのと同時に、
大聖堂に集まった兄さんのファンたちから歓声が上がった。
ピリカはちょっとだけムスッとした。
「ルクとエーデルはいいよなぁ、あんなカッコいい兄ちゃんがいて」
「ウェンも弟みたいなものでしょ。私たち幼馴染なんだし」
「でもさぁ、やっぱり羨ましいよ。」
「わたしは兄妹じゃなくて良かったわ。だってまだ夫婦になれる可能性だってあるわけだし〜」

「え、おれピリカが義姉になるのなんかやだ」
「え、わたしも」
「ルクもエーデルも酷い〜もう今でも兄弟みたいなものって言ったじゃない」
「みたいな物とほんとの物とじゃ全然違うぞ」
「はいはいそうですか〜。ルクもスキアさんみたいにもっと優しかったら需要あったんじゃ無い?
そんなにクールぶってても誰も好きになってくれないわよ」
「ピリカしらないの?」
「なによ、ウェン。あんたが知ってて私が知らない事なんてあるわけないじゃ無い!」
「ルクはめっちゃモテてるぞ」
「…………うそだぁ。だっていつも私達と一緒にいるじゃない?スキアさんみたいに取り巻きがついてるのだってみた事ないし!」
「そりゃあんたや私らといつも一緒にいるからでしょ」
「あっそっか!」

「ほら、始まるよ。」
僕たちがたわいもない話をしている間に
昇格の儀式は着々と進んでいて、
兄さんは魔法陣の中に立っていた

そして、神様と閻魔様が手をかざすと
兄さんの腕輪が輝き、青い光に包まれた。
目を開けるとそこには
悪魔に昇格したスキア兄さんが微笑んで
僕たちの方を見ていた。


第2話https://note.com/preview/nad7a4cfc0573?prev_access_key=2a23d24c002dd59397aa2a6c4dabad78


第3話
https://note.com/preview/nd7bea7c115f3?prev_access_key=b04fd1f1969762f87318e5868f8c8ccd


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