問題:ジベレリンはどのように発芽を促進している?【高校生物】【思考問題対策】
どうも、 zushiです。
さて、高校生の皆さんは今年度の共通テストは解かれましたか?僕はこのnoteを執筆する直前に解きました。
結果としては、知識問題2問と思考問題2問(部分点はとった)を落としてしまって、86点だったわけですが、知識問題は勉強すればどうにでもなりますから、実質94点だったといえます(無茶)。
共通テスト生物。
解いてないよって方は下の大学入試センターのサイトから解いてみてください。
https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/kakomondai/
結論。
今年度の共テは3年生なら9割は取れてほしい。
今年度は大手予備校も言及されていますが、大問が一つ減った代わりに思考問題が増えました。では、生物の思考問題はどのようなプロセスで解答すればよいのでしょうか。
思考問題を解いてみよう。
<知識不要の思考問題>(高3レベル知識でも解答可)
種子は、様々な環境条件が整うと、発芽する。この過程は、多様な植物ホルモンや酵素が制御している。イネやコムギなど、植物の多くはジベレリンという植物ホルモンが発芽を促進している。
太文部に関してジベレリンは発芽をするために必要なエネルギーを得るために、デンプンを分解するように指令を出す。これを踏まえて、ジベレリンはどのようにデンプンを分解しているのかを調べるために以下の実験1~3をした。後の記述イ~ハから実験1~3から導かれる推論として適切なものはどれか。①~⑧のうち、過不足なく含んでいるものを選べ。
実験1.イネの種子を半分に切り、胚のついている側とそうでない側に分け、ヨウ素溶液をかけると、胚のついていない側だけ青紫色に呈色した。
実験2.胚のついていないイネの種子をジベレリンにつけ、ヨウ素溶液をかけたが、何色にも呈色しなかった。
実験3.胚乳を覆っている薄い層(以下糊粉層)のみをすべて取り除いたイネの種子をヨウ素溶液をかけると、青紫色に呈色した。
イ:ジベレリンの放出には胚が必要である。
ロ:ジベレリンがヨウ素溶液と反応したため、ヨウ素デンプン反応が起こらず、呈色しなかった。
ハ:ジベレリンが糊粉層を分解することでデンプンを分解している。
①イ②ロ③ハ④イ,ロ⑤イ,ハ⑥ロ,ハ⑦イ,ロ,ハ⑧すべて誤り

解説と解答。
この問題は2025年の共通テスト生物第5問の問4を参考に作成いたしました。この問題を作るのに2時間を要したので、僕としては多少悩んでほしいと願っております。
では、解説です。(思考問題なので知識からは攻めませんが、知識があればそれで解けます。)
イは実験1と実験2を用いて考えていきます。
まず、実験1を見てみると、胚があると胚乳のデンプンは分解されてしまうらしい、ということがわかります。次に実験2を見てみると、ジベレリンがあるとデンプンは分解されてしまうらしい、ということがわかります。これらのことから、実験1の胚がある側では、ジベレリンがあったから、デンプンが分解された、一方で、胚がない側ではジベレリンがなかったから、デンプンが分解されなかった、したがって、胚があることによってジベレリンが存在している、つまり、ジベレリンの放出には胚が必要であるとわかります。したがって、イは正です。
ロは、実験3から考えていきます。
実験3では、糊粉層を取り除いてはいるものの、それ以外の部分は正常な種子と同じです。したがって、胚があります。イより、胚はジベレリンの放出に関与していることがわかっているので、胚がある実験3の種子でも同様にジベレリンが放出されていると考えられます。しかし、実験3では青紫色に呈色していますね。これはロのジベレリンがヨウ素溶液と反応したからという部分に矛盾しています。したがって、ロは誤です。
ハは実験1と実験2を参考にしますが、思考問題としては少し難しいと思います。
まず、図1を見てみると、胚乳に対して糊粉層が明らかに微量であるということがわかります。
次に、実験1,2の結果を見てみると、呈色しなかった場合も、呈色した場合も、それ以降に変化が見られないことがわかります。一方で、糊粉層を分解してデンプンを分解していたとすると、全てのデンプンを分解するには、糊粉層が明らかに足りません。すなわち、呈色しなかったとしても、時間差で呈色することになるはずですが、その変化はみられません。
したがって、ハは誤です。
解答
よって、解答は”①イ”になります。
問題の作者として。
はっきり言って、難易度自体はさほど高くないです。知識がある人ならだれでも解けるような問題になっています。しかし、この問題の肝はそこではないのです。頭を使えば、”すべて”、知識がなくとも解けるということにあるのです。もし、知識を用いて解説するのなら、
ジベレリンが胚から放出されて、それが糊粉層の細胞を刺激し、アミラーゼなどの酵素を放出し、胚乳のデンプンを分解し、それを使うことによって発芽する。
という文章でカタが付いてしまいます。これは、思考力を鍛えるうえでは
実にナンセンスです。まず、実験の部分しか自分は知らないと思うこと、
次に、選択肢と実験との整合性をチェックすること。この二点が思考問題を解くうえでカギを握ると僕は思います。思考問題はサービス問題です。
なぜなら、知らなくても解けるからです。そして、この類の問題を得点源にする方法はたった一つ。たくさん解くことです。共テの後半の問題は大体、思考問題です。共テは無料の教材です。解説も大手予備校がたくさん出してくれています。生物は共テとzushiのnoteで鍛えましょう。
ここから先はさして重要じゃないです。暇な人はぜひお読みくだせえ。
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生物を学ぶ上で僕が考えていること。
生物は目的意識をもってモノを産生しているって話。
だるい解説はこんなもんにして、生物を学ぶときに重要な考え方を一つ。
"これは、何のために行われているのだろう"
という考え方。
はっきり言って生物って学ぶ上では超簡単なんですよね。
例えば、呼吸。クエン酸回路が、クエン酸→ケトルグルタル酸→コハク酸→フマル酸→リンゴ酸→オキサロ酢酸→クエン酸…という回路状になっているのは、極限まで水素イオンを回収して、電子伝達系でATPを合成するのに使いたいから。そして、このようにC6の物質から、C5、C4と変化して、炭素を減らしていっているから、呼吸するとCO2が排出される、と考えれば、
呼吸の、特にクエン酸回路の部分はほぼ完ぺきに理解できます(ピルビン酸からアセチルCoAに変化するときにもCO2はできます。まあ、実質クエン酸回路の一部なので。)。
この様に多くの人に難しいとされる単元でも目的を考えると、いとも簡単に理解できてしまうのです。生物は暗記しなければいけないことが多いです。しかし、化学のように目的が不明瞭なまま物質が生成されることはありません。間違いなく、それが行われている目的があるはずです。皆さんもぜひ、
何のためにこいつらはこんなことをしているんだろうと考えながら生物を学んでいってください。僕は来年からの生物の模試を楽しみに学習していこうと思います。質問は下記のフォームからどうぞ。
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