はじめに
「メールが届かない」「特定の送信者だけブロックされている」といったメールフロー関連の調査で、毎回同じようなコマンドを個別に検索し直していませんか。今回は、メールフローとメールボックス設定を確認する際によく使うコマンドレットを7つまとめてみました。
各コマンドの詳しい出力結果の見方やパラメータの意味は、それぞれの元記事にリンクしていますのであわせてご覧ください。
元記事: [【Microsoft365参考書】メールフローやメールボックスの設定をPowershellのコマンドレットで取得するには?]
① 送信コネクタ
Get-OutboundConnector | Export-Csv -NoTypeInformation -Encoding UTF8 "C:\temp\OutboundConnector.csv"
外部への送信経路をカスタマイズしている場合(特定ドメインをスマートホスト経由にする設定など)の確認に使います。
② 受信コネクタ
Get-InboundConnector | Export-Csv -NoTypeInformation -Encoding UTF8 "C:\temp\InboundConnector.csv"
SMTPリレー用の受信コネクタなど、外部からの受信経路のカスタム設定を確認できます。
③ テナント許可/拒否リストでブロックされた送信者
Get-TenantAllowBlockListItems -ListType Sender | Export-CSV -Encoding UTF8 -Path "C:\Temp\Get-TenantAllowBlockListItems.csv"
管理者が明示的にブロック/許可登録した送信者の一覧です。「なぜかこの送信者だけ届かない」調査の初手になります。
④ 制限付きエンティティに登録されているユーザー
Get-BlockedSenderAddress | Export-Csv -NoTypeInformation -Encoding UTF8 "C:\temp\BlockedSenderAddress.csv"
大量送信などでMicrosoft側から自動的に送信制限がかけられたユーザーを確認できます。「急にメールが送れなくなった」という問い合わせで確認すべき定番項目です。
⑤ リモートドメイン
Get-RemoteDomain | Export-CSV -Encoding UTF8 -Path C:\temp\RemoteDomain.csv -NoTypeInformation
外部ドメインごとの自動転送許可・NDR返送可否などの設定です。
⑥ 受信トレイのルール(仕分けルール)
Get-InboxRule -Mailbox user@contoso.com | Export-CSV -Encoding UTF8 -Path C:\temp\InboxRule.csv -NoTypeInformation
ユーザーが自分で作成した仕分けルールです。「メールが急にどこかへ自動転送されている」「特定フォルダに自動で振り分けられて気づかなかった」といったケースの調査で必須のコマンドです。
⑦ Outlookの受信許可・受信拒否リスト
Get-MailboxJunkEmailConfiguration -Identity user@contoso.com | Export-CSV -Encoding UTF8 -Path C:\temp\JunkEmail.csv -NoTypeInformation
ユーザー単位の迷惑メールフィルター設定です。主なプロパティは以下の通りです。
| プロパティ | 内容 |
|---|---|
Enabled |
迷惑メールフォルダへの自動移動の有効/無効 |
TrustedListsOnly |
信頼リスト以外の送信者を信頼しない設定 |
ContactsTrusted |
連絡先の送信者を信頼するか |
BlockedSendersAndDomains |
受信拒否リストの登録内容 |
TrustedSendersAndDomains |
信頼できる差出人リストの登録内容 |
TrustedRecipientsAndDomains |
信頼できる宛先リストの登録内容(TrustedSendersAndDomainsと同じ値が出力される) |
ユーザーから「特定の相手からのメールがいつも迷惑メールに入る」と相談されたときは、まずここを確認すると原因が特定しやすいです。
おわりに
メールフロー調査は、テナント全体の設定(コネクタ・ブロックリスト・リモートドメイン)とユーザー個別の設定(受信トレイルール・迷惑メール設定)の両面から確認する必要があります。今回のコマンドをスクリプト化しておけば、一次切り分けの時間をかなり短縮できると思います。各コマンドのより詳しい解説は元記事および個別記事にまとめていますので、あわせてご覧ください。