はじめに
Excelで作った工程表を、プロジェクト管理ツールに手で打ち直すのに、前回は2時間かかりました。40行です。
Excelで計画を立てているチームって、だいたい同じところで詰まりませんか。
- 計画を練る段階では、Excelのほうが圧倒的に速い。列を足すのも行を入れ替えるのも一瞬
- でも運用に入った瞬間に弱くなる。ガントチャートのセルは、誰かが手で塗り直さないと最新にならない
- そして「ツールに移そう」となった時点で、作った計画をもう一度ぜんぶ打ち直す羽目になる
3つ目がとにかく無駄なんですよね。作業名をコピーして、開始日と終了日を入れて、担当者を選んで、次の行へ。頭を使わない作業なので、途中で集中が切れて担当者を1つ隣の人に設定してしまったりします。
先に結論から
ExcelファイルをONES Wikiのページに添付して、ONES Assistantに「この添付ファイルの表から課題を作って」と頼む。それだけです。 40行で2時間かかっていた転記が、15分になりました。
この記事で使うのは、ONES.comの次の3つです。
- ONES Wiki:仕様書や計画表などのドキュメントを書いて貯めておける、ナレッジベース管理のツールです。
- ONES Project:課題を登録して、担当者・日程・ワークフローを管理するプロジェクト管理のツールです。
- ONES Assistant:ONESの画面に組み込まれたAIアシスタントです。ONES WikiとONES Projectの両方を横断して動けます。
準備は、ONES Wikiのページに .xlsx ファイルをそのまま添付するだけです。表を貼り直す必要も、CSVに変換する必要もありません。ONES Assistantが添付ファイルの中身を読んでくれます。
❌ 雑に頼むと通らない、✅ 列の対応を伝えると通る
最初は何も考えずにこう頼んでいました。
❌ この添付ファイルから課題を作ってください
これだと、けっこうな確率で外します。「開始日」と「終了日」のどちらを予定日として使えばいいのか、AIには表から読み取れません。「区分」がプロジェクト管理上の何を指すのかも分かりません。結果、それらしく見えるけど全部直しが必要な課題が40件できあがります。
効いたのは、列とフィールドの対応を先に言葉で渡すことでした。
✅ 作業名を課題タイトルに、開始日を予定開始日に、終了日を予定終了日に対応させてください
社内のExcelだと、だいたいこの対応で収まります。
| Excelの列 | ONES Projectのフィールド |
|---|---|
| 作業名 | 課題タイトル |
| 開始日 | 予定開始日 |
| 終了日 | 予定終了日 |
| 担当 | 担当者 |
| 区分 | 課題タイプ |
| フェーズ | 親課題(グルーピング) |
最後のフェーズが地味に便利です。ONES Assistantは文書の内容と見出し構成を見ながら課題を分けてくれるので、Excelで「大工程」と「その下の作業」を分けて書いていたなら、そのまま親課題と子課題として起票できます。表の前に見出しを1行入れておくと、分け方が安定しますよ。
社内で固定している依頼文(コピペ用)
毎回ゼロから頼み方を考えるのは面倒なので、この形に固定してしまいました。列名だけ自分の表に合わせて書き換えれば、そのまま使えます。
このページの添付ファイルの表をもとに、課題を一括で作成してください。
【列とフィールドの対応】
- 作業名 → 課題タイトル
- 開始日 → 予定開始日
- 終了日 → 予定終了日
- 担当 → 担当者
- 区分 → 課題タイプ
【作成ルール】
- 「フェーズ」列が同じ行はまとめ、フェーズ名を親課題、各行を子課題にしてください
- 担当者名がメンバーと一致しない行は、担当者を空欄のままにして、その旨を一覧で教えてください
- 日付が空欄の行は日付を設定せず、そのまま作成してください
作成する前に、課題の一覧を表で見せてください。
どこが効いていると思いますか。実は下の3つです。
- 最後の1行:「作成する前に見せて」があるかどうかで、事故率がまったく変わります。40件まとめて作る前に一覧で確認できるので、対応がずれていればそこで直せます
- 「教えてください」:うまくいかない行を勝手に埋めさせないための一言です。これがないと、AIの推測で似た名前の別人が担当者に入ります
- 「そのまま作成」:空欄を空欄のまま通す許可です。書いておかないと、日付が埋まるまで作成が止まります
実際に返ってきたのがこちらです。フェーズが親課題、各作業が子課題として、親6件+子40件の計46件に整理されました。担当者が空欄の行は、空欄のまま一覧に出ています。
2時間の転記が、15分に
40行の同じ工程表で比べると、こうなりました。
| 導入前 | 導入後 | |
|---|---|---|
| 40行の起票にかかる時間 | 約2時間 | 約15分 |
| 打ち間違い(日付・担当者) | 毎回2〜3件 | 0件 |
| ガントの更新 | Excelを手で塗り直す | ONES Project側で自動反映 |
正直、時間短縮より打ち間違いがゼロになったほうが効きました。手打ちしていないので、そもそも間違えようがないんですよね。
そのあとの運用も変わりました。起票してしまえば進捗はONES Project側で持てるので、Excelは下書きとして使い切って、確定したら手放す。そういう流れに落ち着きました。
Excelで手作業だったガントチャートも、起票した時点でこの状態になります。ここから先は、セルを塗り直す作業はもう発生しません。
通らない表には、共通点があった
万能ではありません。失敗した回を並べてみたら、原因は3つに絞られました。
| こういう表だと | どうなるか | 対策 |
|---|---|---|
| 「日付」列が1つだけ | 開始日か締切か判断できず、日付が入らない | Excel側で列名を「開始日」「終了日」に直す |
| 担当が「田中」など略記 | メンバー名と一致せず紐づかない | フルネームに揃える/テンプレートの「空欄で報告」に任せる |
| 他チームのプロジェクトに起票したい | そもそも作成できない | 権限を持っている人が実行する |
3つ目は仕様です。ONES Assistantは利用者の権限の範囲でしか動かないので、自分に見えないプロジェクトには課題を作れません。ここは設定でどうにかする話ではなく、そういう作りだと思っておくのが正解でした。
逆に言うと、列名がまともな表なら、ほぼそのまま通ります。うまくいかないときはプロンプトをこねくり回すより、Excelの列名を1行直したほうが早いです。
おわりに
計画をExcelで考えること自体は、悪いことではないと思っています。問題なのは、考え終わったあとの「打ち直し」に、考える時間と同じくらいの労力を払っていることなんですよね。
その部分だけAIに渡してしまえば、Excelは気楽に使えます。手元に、まだツールへ移せていない工程表はありませんか。一度そのまま貼り付けて頼んでみると、思ったより素直に課題になってくれるかもしれません。
自社の工程表フォーマットで動くか相談したい場合は、support@ones.com までお気軽にご連絡ください。




