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望み
二人は、高一の息子・規士(ただし)と中三の娘・雅(みやび)と共に、家族四人平和に暮らしていた。
規士が高校生になって初めての夏休み。友人も増え、無断外泊も度々するようになったが、二人は特別な注意を払っていなかった。
そんな夏休みが明けた9月のある週末。規士が2日経っても家に帰ってこず、連絡すら途絶えてしまった。
心配していた矢先、息子の友人が複数人に殺害されたニュースを見て、二人は胸騒ぎを覚える。
行方不明は三人。そのうち犯人だと見られる逃走中の少年は二人。息子は犯人なのか、それとも……。
息子の無実を望む一登と、犯人であっても生きていて欲しいと望む貴代美。揺れ動く父と母の思い――。
『火の粉』の不穏な空気感と『クローズド・ノート』の濃密な心理描写。
両方を兼ね備え、執筆時、著者が最も悩み苦しみ抜いた、渾身の力作。
- 本の長さ352ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA/角川書店
- 発売日2016/9/5
- ISBN-104041039886
- ISBN-13978-4041039885
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商品の説明
著者について
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA/角川書店
- 発売日 : 2016/9/5
- 言語 : 日本語
- 本の長さ : 352ページ
- ISBN-10 : 4041039886
- ISBN-13 : 978-4041039885
- 商品の重量 : 414 g
- Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 1,160,370位 (本の売れ筋ランキングを見る)
- 文学・評論 (本) - 7,104位
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日本からのトップレビュー
- 星5つ中5つ
考えさせられた
2021年7月9日に日本でレビュー済みミステリー要素はない。
起こりうる結末は2つしかなく、どっちになるかな?だけ。
でも、色々考えさせられた。
子供がいる人だと、主人公の夫婦に感情移入できると思う。
私はめちゃくちゃ感情移入して、自分ならどうするだろう?
と考えながら読んだ。
個人的には今年一番面白かった本。
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映画も見たくなった
2023年8月20日に日本でレビュー済み重たいテーマで考えさせられるが、物語は淡々と進んでいく印象で、感情が追いつかない読後感が残る。
もう少し丁寧に進んでくれたほうが、個人的にはよかった。
それを差し置いても面白かったし読んで良かった一冊。淡白に感じた分、余計に映像版も観てみたくなった。
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犯人に告ぐのスリル感は無いかな
2021年10月4日に日本でレビュー済み犯人に告ぐ、検察側の罪人と、いずれもミステリ好きを唸らせるストーリー展開だが、本作は、そこまでのスリル感、スピード感は無いと思いました。読み応えはあるし飽きさせない作品だけど、雫井脩介作品への期待値が高すぎて、ちょっと物足りなさを感じてしまった。それだけ雫井脩介という作家が好作品を生み出しているということ。本作も十分に良作です。
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分断の現実を突きつける作品
2026年5月1日に日本でレビュー済み望みは、正しさが人の数だけ存在し、それがどれほど論理的であっても他者には届かないという、分断の現実を静かに突きつける物語だ。
作中で描かれる対立は特別なものではなく、むしろ日常や仕事の現場に潜む構造そのものであり、読者に逃げ場を与えない。
読後に残る重さは悲劇そのものではなく、「分かり合えなさ」を理解してしまったことによる思考の負荷に近い。
一度受け止めれば十分だと感じさせる一方で、この認識自体は多くの人が向き合うべきものだとも思う。
そのなかで、母親が加害者への恨みを選ばなかったことは、断絶の連鎖を食い止めるわずかな余白として、かろうじてこの物語に光を残している。
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おもしろかった
2025年2月17日に日本でレビュー済みミステリー。少しハラハラしておもしろかった。
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タイトルがすごい
2023年9月14日に日本でレビュー済み「望み」というタイトルは月並みな印象(それほど購読意欲を湧かせない)でしたが、疑問と望みをずっと抱えながら読み進めるので、後から思えばこのタイトルしかないとまで思われる内容でした。最後までつないだ望みの結末は・・・読者も感情移入してどきどき読める本でした。
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中盤
2020年10月8日に日本でレビュー済み20代独身の立場ですが、読み進めるうちに自然と没入できました。
そして考えさせられました。
夫婦がそれぞれ対極の意見に達した際の会話のシーンや、
もう一方の可能性も受け入れるべく悶々と覚悟へと向かう描写。
所々うなってしまいました。
ラストに至るまで、2つの対立した可能性が五分五分の形勢を保ちながら描かれているので、
読み手はその葛藤状態に感傷しながら読めると思いました。
(と言いつつ頭の片隅には第三の結末も…)
ラストで、もちろん真偽がはっきりするのですが、「被害者」である可能性と紐づいた出来事も、「加害者」である可能性と紐づいた出来事も、両方ともラストの感動や切なさを際立たせる要素になっています。
やや冗長にも思える中盤は構成の妙で良かったと思います。
読みやすいですが、テンポよく読めるという感じではないかもしれません。
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世評は高い。しかし、私は…
2020年10月29日に日本でレビュー済み本作品は、ベストセラーとなり、このレビュー執筆時の2020年10月には、映画も公開されるほどで、世間一般の評価は高い作品でした。
ミステリ好きの私としては、ミステリ要素は、少なめか、とは最初から感じていました。
映画の公式サイトでは、「愛する息子は、殺人犯か、被害者か。それとも──」とありますが、いわゆるミステリの中核となる「謎」としては、この部分くらいしかないからです。
このため、この小説は、人間の心理描写に重きを置いた、いわば、人間の心情の複雑さを明らかにしていく物語か、と思い読み始めたわけです。
ストーリー的には、石川一家が舞台。父・一登は、建築デザイナー。母・喜代美は、作家の原稿などの校正の仕事を在宅ワークで行っている。子どもは、高校生の息子・規士と中学生の娘・雅。
ある日、規士が、家を出たまま連絡が取れなくなる。
そんな中、一家の住む市内で、車のトランクからある少年の遺体が発見される。遺体には、刺し傷や暴行の跡があり、複数の人物が現場を立ち去るところが目撃されていた。
被害者の交友関係を洗っていくと、三人の高校生が行方不明になっており、そのうちの一人が、規士だった…。
そこで、冒頭の「息子は殺人犯か、被害者か」という究極の選択に、石川家の父・母・娘が苦悩するという展開になると言うわけ。
規士は、他の少年とともに、リンチし、殺害した犯人なのか、それとも、既に殺されてしまっているのか、と。
最初は、なるほど、ミステリとしては面白い設定だな、と思っていました。
でも、読み進めてみると、登場人物の行動が、何だか不自然なのですよね。
両親と娘が「規士が犯人では?」と考えてしまう理由としては、かねてから、無断外泊を繰返しており、「あざ」を作って帰ってきたこともあったこと。事件の直前に、ナイフを購入していることが両親に見つかり、注意されたことなどが挙げられます。
【「あざ」の理由をなぜ突き詰めない?】
自分の高校生の子どもが、無断外泊を繰返し、ある日、「あざ」を作って帰ってきたら?
私なら、まず、「誰からそんな暴力を受けたのか」を問いただしますね。
それが、本作品の両親は、「いじめ」の可能性もあるだろうに、「喧嘩でもしたのか」と考えるのみ。
規士が真実を話さないと、それで、諦めてしまう。
「無断外泊」という非行の兆候があり、「あざ」まで作っているのだから、たちの悪い友達と付き合っている可能性大でしょう。
普通、親なら、子どもから「非行」の芽を摘み取り、良くない友達であれば、交際を禁じるものではないですか?
【交友関係を探るのが、遅すぎないか?】
結局、トランクの遺体が発見され、この事件に、規士が関わっているらしいことが分かって、初めて、両親は、「交友関係」を調べ始めるのですが、遅すぎです。
「非行」の兆候があったのだから、その時点で、どんな友人と付き合っているのか調べるのが、親の責任ではないかと思いますね。
この展開で、残念ながら、私は、この物語の両親、一登と喜代美への感情移入は出来なくなりました。
【なぜ子どもを信用しないのか?】
先述のとおり、「無断外泊」や「あざ」、「ナイフ」の件で、「もしかして、規士が犯人では?」と考える両親。でも、横暴な振る舞いや、「酒」や「煙草」に手を出したりといったものは見受けられなかったという記述があります。
しかも、期士が生まれた時から、ずっと自分たちが育ててきた子どもですよ。
悪い友人の影響で、以前と性格が変わってきて、簡単に人を殺めるような、犯罪行為に抵抗のない人間に変貌していたなら、すぐに気づくと思いますがね。
そうしたことがないから、物語の始めの方では、規士は殺人に手を染める子どもではない、と両親とも断言しているわけでしょう?
ところが、警察の捜査や、マスコミからの取材やネットの記事から、「もしかして…」と思ってしまうのは、自分たちの躾に自信がないのでしょうかね。
現実世界では、親が、こんなに簡単に自分の子どもへの信頼を失うものとは思いたくないです。
【犯人だったらを想定して思い悩むか?】
もし、規士が犯人だったら、私が進学しようとしている高校に落ちてしまうかも、という娘・雅の悩み。これは、まだ子どもだから許せます。
でも、一登の、仕事も来なくなるうえ、被害者に賠償しなくてはならなくなる、どうしようという悩み。
まあ、頭の片隅に置いておいてもよいかもしれないですが、行方が分からず、生死も分からない段階なら、私なら、ひたすら息子の生還を祈るばかりで、そんな先の心配などしていられないですね。
自分の子どもの安否を気遣う人間の心理としては、不自然に思えます。
【究極の二者択一ではないよ】
なぜ、生きている=犯人。死亡している=被害者。このふたつなのでしょうか?
例えば、悪い友人二人が、被害者の友人をリンチして死亡させてしまう。その場にいた規士は、手を下さず見ているだけだったが、「お前も同罪だ。俺たちについてこい」と強要され、三人で逃亡している可能性も考えられますよね。
上述のとおり、子どもを信頼する親なら、「犯人ではないが、生きている」パターンを考えるのではないでしょうか。可能性は薄くても、そうした考えにすがりつくものではないかな。
一登も、喜代美も、そのような考えは持っていないようで、これも私には、不自然に思われました。
ミステリ要素は少なくても、冒頭のとおり、人間の心情の複雑さを明らかにする物語なら、満足できたのですが、私には、心理描写の粗さが目立ってしまい、残念作品となってしまいました。
私の読書体験では、世評と自分の評価が乖離した珍しい作品でした。
33人のユーザーが役に立ったと感じていますフィードバックを送信中...フィードバックを送信中...参考になったフィードバックをお寄せいただきありがとうございます。申し訳ありませんが、投票の記録に失敗しました。 もう一度お試しくださいありがとうございます。数日中に調査いたします。申し訳ありません。このレビューを報告できませんでした。 もう一度お試しください






