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  • 「幽霊屋敷」の文化史 (講談社現代新書 1991)

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「幽霊屋敷」の文化史 (講談社現代新書 1991)

5つ星のうち4.2 (15)

世界一有名な「幽霊屋敷」=ホーンテッド・マンションは、いかにして生まれたのか? ヨーロッパからアメリカを経て東京に至る、怪しさとトリックの秘密に光をあてる知的ツアーにご案内。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社
  • 発売日 ‏ : ‎ 2009/4/17
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 本の長さ ‏ : ‎ 286ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4062879913
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4062879910
  • 商品の重量 ‏ : ‎ 222 g
  • Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 58,192位 (本の売れ筋ランキングを見る)
  • カスタマーレビュー:
    5つ星のうち4.2 (15)

著者について

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加藤 耕一
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カスタマーレビュー

星5つ中4.2つ
15グローバルレーティング

日本からのトップレビュー

  • 星5つ中5つ
    建築家が縦断する幽霊の歴史
    2011年9月3日に日本でレビュー済み
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     文化史と銘打っているので、TDLのホーンテッド・マンションを枕にして、現代文化にいまなお出没するゴシックの連綿たる思潮を語るのか、と思っていましたが、よく読んでみると、著者は建築畑の工学者。

     幽霊を演出する仕掛けのほうを、歴史的に追ってゆく、というのがメインの筋でした。

     テクノロジーがファンタジー(幻想)文学を作り、推進してきた、と感じる私にとっては、まさにツボにはまった本です。

     実際にホーンテッド・マンションに使われている仕掛けの本源をたどり、ファンタスマゴリー、ペッパーズ・ゴースト、マダム・タッソーなどを丁寧に取り上げながら、その間をゴシックの思潮やピクチャレスク、廃墟趣味などの、英文学的なラインで埋めてゆきます。

     廃墟趣味からゴシックロマンスが生まれ、幽霊を実際に目で見せられた人々が、ホラー小説や幻想文学を生み出し(というか、広く受け入れるようになり)、幽霊屋敷やシンデレラ城(ノイシュヴァンシュタイン城)といったテーマパークの建築が、子どもたちに妖精や魔法の想像力のテコ入れをし・・・・。

     五感に訴えるテクノロジーがさきにあって、ようやく想像力の文学が広く成立するのだと思います。

     映画や劇場はさすがに取り上げられていませんが、想像力の生じる「場」としての、自然界ならぬ建築の力、ありえざるものを生み出す、幻灯機に始まるヴァーチャル・リアリティのテクノロジー。

     ユニークな文学論として座右に置きたい本です。

     

     

     

    10人のユーザーが役に立ったと感じています
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  • 星5つ中3つ
    ディズニーランドのお化け屋敷を解き明かす
    2024年5月6日に日本でレビュー済み
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    著者はゴシック建築の研究者。2024年現在は東京大学教授。

     本書は、ディズニーランドにあるホーンテッド・マンションというお化け屋敷について解き明かしたもの。

     施設内で幽霊が出現する仕掛けとその魅力が、具体的・詳細に説明されている。実際に訪れたことのあるひとにとっては、興味深いのではないか。

     あわせて、見世物としてのお化け屋敷の歴史も簡単に紹介される。18世紀イギリスのゴシック小説や、フランスで始まったファンタスマゴリー、マダム・タッソーの蝋人形館、アメリカのディズニーランドの歴史がとりあげられている。

     ただ、いずれも手短なものであり、それなりに知識のある読者には物足りないかもしれない。

     ホーンテッド・マンションについての本を書きたかったのか、西洋のお化け屋敷の伝統をまとめたかったのか、いささか焦点のぼやけた印象が残る。

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  • 星5つ中5つ
    "ゴシック的な"ものへの憧憬
    2009年7月19日に日本でレビュー済み
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    恥ずかしながら本書を読むまで、本来の意味での「中世ゴシック建築」と、いわゆる「ゴシック」(”ゴシック的”、”ゴスロリ”、"ゴシック小説")が連想させる幅広い意味との間にある乖離について、無意識に違和感を覚えながら、意識的にはあまり深く考えてみたことがなかった。本書では、ルネッサンス以降に生じた「現実や日常とかけ離れ、かつどこかミステリアスな」ものに対する憧憬が、その時代の目で眺めた「中世ゴシック建築」をひとつの接地点ないしキーワードとして表現され、結果として後者の意味での「ゴシック」という概念が産まれるに至った過程が丁寧に説明されている。

    それにしても、この普遍的な憧憬、「ここにはない、理解できない神秘的なもの」に対する憧憬の念は、いったいなんなのだろうか。それこそは、連綿として続く幻想小節や妖怪噺を育む土壌であろうし、あるいは怪談やUFO騒動を産む母体でもあるのだろう。それこそはまた、18世紀以降にファンタマゴリーなどのいわば"ゴシック的テクノロジー"を発明させた背景でもあるのだろうし、ひいては、それらの技術を結集したホーンテッドマンションを現代に誕生させるに至ったものでもあるのだろう。

    したがって、ホーンテッドマンションを支える技術として、ホログラムなど現代のテクノロジーではなく、18世紀以降のファンタズマゴリーやペッパーゴーストなどをその基盤に据えたことは、全く正しい判断であったのだと思う。ひるがえって考えるに、現代において「ここにはない、理解できない神秘的なもの」に対する憧憬の念を具現化することは、なんと難しいのだろう。私自身もホーンテッドマンションを眺める視点のどこかに「どうせホログラフィーだろう」「CGを使えば何でもできる」とタカをくくっているところがあった。これは、全く不幸なことである。現代において、あの"憧憬の念"は、いったいどこにその着地点を見いだせばよいのだろうか。

    本書を読んでいるしばしの間、このような役には立たないことを次々に考え、束の間楽しみに耽ることができた。これは、最近なかなか珍しいことである。

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  • 星5つ中5つ
    知られざるゴシックの伝統−18世紀にもあった廃墟ブーム!!
    2009年5月9日に日本でレビュー済み
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    本書はゴシック建築(←なかでも柱?)を専門とし

    現在は近畿大学工学部の専任講師である著者が

    ディズニーランドの人気アトラクション『ホーンテッド・マンション』を出発点とし

    そこに流れる『幽霊屋敷』の文化を、

    建築史や文学史などの研究を参照しつつ描く意欲作。

    18世紀に流行した、幽霊を見せる出し物『ファンタスマゴリー』

    革命期に断頭台送りになった著名人のデスマスクを取り続けたマダム・タッソーなど

    どの記述も興味深かったのですが

    とりわけ興味深かったのが

    18世紀のイギリスでは、廃墟がブームとなり

    廃墟風の建物を設計する建築家が好評を博したというエピソード。

    三崎亜記さんの小説で似たようなのがありましたが

    実際にそうした人がいるなんて、本当に世界は広いなぁと思いました☆

    特定のジャンルにとどまることなく

    学際的、かつ、平易にゴシックを論じる本作。

    建築史や文学史に関心がある方はもちろん

    ホラー好き、ゴスロリ系の方まで

    幅広く読んでいただきたい著作です☆☆

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  • 星5つ中5つ
    分かりやすい「ゴシック」論 -文学と建築を繋ぐ-
    2009年5月20日に日本でレビュー済み
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    「ゴシック」について、

    私たちはよく分からないことが沢山あります。

    それらを、歴史、文学、建築、科学の側面から、

    丁寧に解きほぐした、

    骨太の1冊です。

    ゴシックという言葉は、

    建築と文学では、随分意味が異なります。

    ゴシックとは、

    建築の過剰な装飾、中世的な神秘、畏怖の感覚から、

    文学のロマン的な怪奇趣味へと転化していく、

    ひとつの歴史・文化の流れであり、

    ヨーロッパの近代化の中、

    フランスとイギリスを貫き、

    建築と文学を繋ぐ、

    大きなテーマだったのです。

    本書はその歴史的な経緯を丁寧に追いかけています。

    前半は本格的な文学論で、

    ちょっと重いなあという感想がありましたが、

    本書、後半になると俄然テンポがよくなります。

    特に5章「蝋人形とペッパーズ・ゴースト」で一気に引き込まれます。

    マダム・タッソーについての記述は、抜群に面白いです。

    同じく5章で説明されている「ペッパーズ・ゴースト」という技術は、

    現在の「ホーテッテドマンション」にも用いられている画期的なものなのですが、

    これも一気に読み進むことができます。

    まるで手品の種明かしのようです。

    著者は初めてTDLへ行った時は、

    まだ子どもだったので、

    その施設(ホーテッドマンション)の不思議の虜になり、

    そこから本書を書くに至ったと最後に記述しています。

    なるほど。

    執筆の動機が本書の成功の理由だと感じました。

    お勧めの1冊です。

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  • 星5つ中4つ
    「ホーンテッドマンション」と「ゴシック」
    2009年5月30日に日本でレビュー済み
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    ディズニーランドの人気アトラクション「ホーンテッドマンション」を中心に

    「ゴシック」という観念を、文学、建築、歴史の観点で紹介した本。

    この本は、ディズニーランドの「ホーンテッドマンション」についてと

    「ゴシック」についてのふたつの柱で論じられた本です。

    「ホーンテッドマンション」については、

    アトラクションの製作の経緯、

    製作者の意図、アトラクションの仕掛けなどが語られます。

    「ゴシック」については、その言葉の原意、

    18世紀の英国での流行などをメインとするゴシック小説についての論、

    ファンタスマゴリーという幻灯機を使った出し物とその興行、

    マダム・タッソーについてなどが論じられております。

    それらふたつが絡まり合い、おもしろい読み物になっています。

    ただアトラクション「ホーンテッドマンション」が作られた経緯には関係がないとはいえ

    このアトラクションをもとにつくられた映画「ホーンテッドマンション」について

    触れられていないことには違和感を感じました。

    映画「ホーンテッドマンション」

    ホーンテッドマンション 特別版 [DVD]

    またゴシック小説の基本は、こちらも面白かったです。

    ゴシック小説をよむ (岩波セミナーブックス (78))

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  • 星5つ中5つ
    あのアトラクションをより楽しむために
    2011年10月7日に日本でレビュー済み
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    本書はTDLのアトラクションであるホーンテッド・マンションについて述べられている。

    その映像トリックと視覚的および心理的な効果についてである。

    しかし、そのトリックの背景には、「幽霊屋敷」をめぐる歴史がある。

    本書の眼目は、そこにある。

    すなわち、「オトラントの城」をはじめとしたゴシック小説、ドイツを中心とした城、そして興業としてのホラーの歴史である。

    本書には、それらが分かりやすく簡略化されて述べられている。

    ここまでアトラクションの内側を解説しても良いのだろうか、と心配にもなるが、開園20年以上を経た今では知らない人のほうが少ないだろうことを考えると、それも杞憂かもしれない。

    そして、本書を読んでからまたあのアトラクションを楽しむと、たぶんそれまでとはまた違った楽しみ方ができるのではないだろうか。

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  • 星5つ中5つ
    怖いけれど面白い
    2009年5月20日に日本でレビュー済み
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    人が幽霊を廃墟を楽しむのはなぜか?その起源を18世紀に遡り解説。

    この文化論を知り、

    もう一度ディズニーランドの「ホーンテッド・マンション」に乗りたくなった。

    面白い一冊です★★★★★

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