以上が、リリースされた製品と、ロードマップの内容から導き出した結論です。恐らく"Delphi 2007 for Win32"は"Highlander"或いは"(将来の)CodeGear RAD Studio"のための試金石なのでしょう。
"Highlander"から"Delphi for .net"を削ったのが"Delphi/C++Builder 2007 for Win32"と言えますが、このリリースはCodeGearにとっては不本意なものだったのかも知れません。本来は"Highlander"のリリースと同時(或いはその後)に"Delphi/C++builder 2007 for Win32"を単体リリースするつもりだったのかも知れませんが、予想以上に"Delphi for .net"部分が難航したのだと思われます。
"Delphi 2007 for Win32"のIDEから".Net由来のツール"を排斥しなかったのは、結局、最終目的の"Highlander"で.Net環境が必要となるからでしょう。
"Tiburon"のロードマップで解るのは、"Delphi(for Win32 + for .Net)"と"C++Builder"が別の系統で開発されるという事です。本来の"Highlander"もそういうロードマップだったのかもしれません。"Tiburon"からは
とにかく、CodeGearにとって"Delphi for .Net"は譲れない一線のように思えます。"Highlander"を開発する上でラッキーだったのはアンケートの結果、"Win32ネイティブ開発環境を望む"ユーザが多かった事かもしれません。"ネイティブ開発環境に注力"という(本心ではない?)方針を打ち出して、先行して"Delphi 2007 for Win32"をリリースすれば、ユーザの意思を汲んだ上で"Delphi for .Net"に費やせる時間を稼げます。本当にアンケートの結果を重視するのであれば、ロードマップの優先事項は"Highlander"をキャンセルしてでも"64bit対応&Unicode対応"が先なハズです。
"Commodore"以降では".Net Compact"や"他のOS用"のクロスコンパイル環境を追加する予定のようです。"他のOS用"とは、LinuxやMac OSX(Intel Mac)の事だと思われます。クロスコンパイル環境なのは、"IDEを専用に起こす必要がない"のが大きな理由でしょう。wineの力を借りるにしても開発にはそれなりの時間が必要だからです...残念ではありますが、現状では最も妥当な選択かもしれません。MSBuildの採用も一回のビルドで複数のOS用バイナリを吐くようにするために必要だったのかもしれません。それと、"Delphi for .Net"に絡んでMonoの実用性が向上するのを待っている可能性もあります。
ロードマップで不自然なのは"C# builder"が存在しない事です。幾らC#が言語として標準化されているとは言え、MicrosoftのC#と競合するのは意味のない事だと考えたのかもしれません(.Net上で競合する限り、まず勝ち目はありませんから)。案外、"C++Builder for .Net"を考えているのかもしれません(ポインタの使えないC++にどれだけの存在意義を見出すか、ですが)。或いは本当に"Delphi for .Net"のみを主力製品として、MicrosoftのC#/VB.NETにぶつけるつもりなのか...?
以上のように考えると"Delphi 2007 for win32"の仕様とロードマップの辻褄は合う気がします。つまり、あのロードマップはどれ一つ動かす事のできないもので、"ユーザが介入できる余地はない"のだろうと思われます。