2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格
JIS
B 0107-1991
バイト用語
Single point tools−Vocabulary
1. 適用範囲 この規格は,主として金属切削用として一般に用いるバイト(1)に関する用語及びその定義
について規定する。
注(1) 旋盤,中ぐり盤,平削り盤,形削り盤,立削り盤などに使用し,シャンク又はボデーの端に切
れ刃をもつ工具
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 4105 超硬バイト
JIS B 4151 完成バイト
JIS B 4152 高速度鋼付刃バイト
2. 分類 バイトの用語の分類は,次による。
(1) バイトの種類
(1.1) 刃部材料及び表面処理による分類
(1.2) 構造による分類
(1.3) 使用工作機械による分類
(1.4) シャンク(取付け部)の形態による分類
(1.5) 機能又は用途による分類
(a) 加工物及び形状による分類
(b) 刃部付近の形状による分類
(c) 要素による分類
(d) 用途による分類
(2) バイトの要素
(3) バイトの角
(4) バイトの精度
(5) バイトの刃部の損傷
(6) バイトの切削作用に関する用語
3. バイトの名称 バイトの種類を表す名称は,バイトの種類の番号順に該当する用語を組み合わせたも
のとする。
例
名称
方形バイト
刃部材料
構造
使用工作機械
(高速度工具鋼) (むく) (旋盤用)
シャンクの形態
(方形シャンク)
機能又は用途
方形バイト
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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B 0107-1991
名称
刃部材料
高速度鋼付刃真剣バイト
構造
使用工作機械
シャンクの形態
機能又は用途
高速度(工具)鋼 付刃
(旋盤用)
(方形シャンク)
真剣バイト
高速度鋼付刃平削り盤用右
高速度(工具)鋼 付刃
平削り盤用
(方形シャンク)
右片刃バイト
片刃バイト
ダブテールバイト
(高速度工具鋼) (むく) (旋盤用)
ダブテール(シャンク) (総形)バイト
サーキュラバイト
(高速度工具鋼) (むく) (旋盤用)
(取付け穴付)
サーキュラ(総形)バイト
超硬付刃突切りバイト
超硬(合金)
(長方形シャンク)
突切りバイト
付刃
(旋盤用)
備考 用語又はその一部に括弧を付けてあるものは,括弧の中の用字を省略してもよい。
4. 用語・定義 バイトの用語及び定義は,次による。
なお,参考のために量記号,単位記号及び対応英語を示す。
備考1. 用語の一部に括弧を付けてあるものは,括弧の中の用字を省略してもよい。
2. 用語の定義の中の太字で示した用語は,この規格に集録しているものである。
3. 定義欄及び図中の丸括弧“( )”内の番号は,この規格の用語番号である。
(1) バイトの種類
(1.1) 刃部材料及び表面処理による分類
番号
用語
直速度(工具)鋼バ
イト
超硬バイト
定義
刃部の材料に高速度工具鋼を使用したバイト。
対応英語(参考)
刃部の材料に超硬合金(炭化タングステンを主体とした焼結物)
を使用したバイト(JIS B 4105参照)。
サーメットバイト
刃部の材料にサーメット(チタン,タンタルの炭化物,炭窒化物
及び窒化物を主体とした焼結物及びこれに類似のもの)を使用し
たバイト。
セラミックバイト
CBNバイト
刃部の材料にセラミック(酸化アルミニウムを主体とした焼結物
及びこれに類似のもの)を使用したバイト。
刃部の材料に多結晶立方晶窒化ほう素焼結体を使用したバイト。
ダイヤモンドバイ
ト
刃部の材料にダイヤモンドを使用したバイト。
PCDバイト
刃部の材料に多結晶ダイヤモンド焼結体を使用したバイト。
コーティングバイ
ト
刃部の表面に炭化物,窒化物,酸化物,ダイヤモンドなどを,一
層又は多層に化学的又は物理的に密着させたバイト。被覆バイト
ともいう。
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B 0107-1991
(1.2) 構造による分類
番号
用語
定義
対応英語(参考)
むくバイト
付刃バイト
(つけはばいと)
刃部とシャンク又はボデーとが一体の材料からなるバイト。
チップをボデーにろう付けしたバイト(JIS B 4105及びJIS B 4152
溶接バイト
刃部の材料とシャンクの材料とを突合せ溶接したバイト。
組立バイト
刃部とシャンク又はボデーとを組立構造としたバイトの総称。
参照)。
差し込みバイト
ブレードをホルダに差込み締め付けて使用する組立バイト。
クランプバイト
チップ又はブレードをホルダ又はボデーに機械的に締め付けて使
用する組立バイトの総称。
カートリッジ
一般に取付け位置の微調整が可能な小形のクランプバイト。
スローアウェイバイ
ト
チップとしてスローアウェイチップを用いたクランプバイト。
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B 0107-1991
番号
用語
組合せバイト
定義
複数のバイトを組み合わせて一体としたバイト。
対応英語(参考)
(1.3) 使用工作機械による分類
番号
用語
定義
対応英語(参考)
(旋盤用)バイト
主として旋盤に使用するバイトの総称。
平削り盤用バイト
主として平削り盤,形削り盤などに使用するバイトの総称。
(ひらけずりばんようば
いと)
立削り盤用バイト
主として立削り盤などに使用するバイトの総称。スロッタバイト
(たてけずりばんようば
ともいう。
いと)
中ぐり盤用バイト
(なかぐりばんようばい
と)
主として中ぐり盤などに使用するバイトの総称。
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B 0107-1991
(1.4) シャンク(取付け部)の形態による分類
番号
用語
定義
方形シャンクバイト
シャンクの軸に垂直な断面が方形になっているバイト(JIS B
(ほうけいしゃんくばい
4105, JIS B 4151及びJIS B 4152参照)。
対応英語(参考)
と)
長方形シャンクバイト
シャンクの軸に垂直な断面が長方形になっているバイト
(JIS B 4105, JIS B 4151及びJIS B 4152参照)。
台形シャンクバイト
シャンクの軸に垂直な断面が台形になっているバイト(JIS B 4151
参照)。
丸シャンクバイト
シャンクが円筒状になっているバイト(JIS B 4151参照)。
テーパシャンクバイト
シャンクが円すい状になっているバイト。
三角形シャンクバイト
シャンクの軸に垂直な断面が三方形になっているバイト。
ひし形シャンクバイト
シャンクの軸に垂直な断面がひし形になっているバイト。
穴付きバイト
取付部に穴をもつバイト。
ねじ付きバイト
シャンク又は取付け穴にねじが切ってあるバイト。
ダブテールバイト
シャンク又はボデーのホルダとのはめ合い部分があり溝になって
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B 0107-1991
番号
用語
定義
対応英語(参考)
いるバイト。片あり溝のものもある。
(1.5) 機能又は用途による分類
(a) 加工物及び形状による分類
番号
用語
定義
総形バイト
刃形の輪郭を工作物の形状の一部に写し与えて加工するバイトの
(そうがたばいと)
総称。
対応英語(参考)
備考 再研削に際してはすくい面だけを研削する。
ロールバイト
ロール旋盤などで圧延ロールの穴形を成形するのに使用する総形
バイト。
タイヤバイト
車輪旋盤などで車輪の外周を成形するのに使用する総形バイト。
クランクバイト
クランク軸のジャーナル又はピンの切削に使用する総形バイト。
多刃バイト
(たじんばいと)
数多くの切れ刃が同時に切削するバイト。
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B 0107-1991
番号
用語
定義
対応英語(参考)
定義
対応英語(参考)
(b) 刃部付近の形状による分類
番号
用語
剣バイト
剣のようなとがった先端切れ刃をもち,すくい面側から見た場合,
(けんばいと)
真っすぐな形状のバイトの総称。シャンクの両端に切れ刃をもつ
場合は,両刃剣バイトという。
真剣バイト
左右対称な切れ刃をもつ剣バイト(JIS B 4105及びJIS B 4152参
(しんけんばいと)
照)。
先丸剣バイト
左右対称な切れ刃と大きな丸コーナとをもつ剣バイト(JIS B 4105
(さきまるけんばいと)
参照)。
斜剣バイト
左右非対称な切れ刃をもつ剣バイト(JIS B 4105参照)。
(しゃけんばいと)
平剣バイト
主切れ刃がシャンクの軸にほぼ直角な剣バイト(JIS B 4152参
(ひらけんばいと)
照)。
曲がりバイト
シャンクの軸に対して左・右いずれかに曲げられた刃部をもつバ
イトの総称。
右曲がりバイト
約60°の刃先角と約−20°のアプローチ角とをもつ右勝手の曲が
りバイト(JIS B 4105及びJIS B 4152参照)。
左曲がりバイト
約60°の刃先角と約−20°のアプローチ角とをもつ左勝手の曲が
りバイト(JIS B 4105及びJIS B 4152参照)。
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B 0107-1991
番号
用語
先丸曲がりバイト
定義
約40°の刃先角と約−30°のアプローチ角及び大きな丸コーナと
をもつ曲がりバイト(JIS B 4105参照)。
平曲がりバイト
約90°の刃先角と約25°のアプローチ角とをもつ曲がりバイト
(JIS B 4152参照)。
対応英語(参考)
向きバイト
約90°の刃先角と約45°のアプローチ角とをもつ曲がりバイト
(むきばいと)
(JIS B 4105参照)。
片刃バイト
シャンクの軸にほぼ平行な切れ刃を左・右いずれかに片寄っても
(かたはばいと)
つバイト(JIS B 4105及びJIS B 4152参照)。
腰折れバイト
コーナの高さがシャンクの底面と一致するか,又は底面を越えな
(こしおればいと)
いように首を曲げたバイトの総称(JIS B 4152参照)。
へールバイト
食込みとびびりとを避けるために,ばねの動きをするように首を
曲げたバイトの総称(JIS B 4152参照)。
丸こまバイト
直接又はシャンクを介してホルダに機械的に取り付けて使用する
円すい形のバイト。
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B 0107-1991
番号
用語
サーキュラバイト
定義
取付け穴又はシャンクをもつ円板状のバイトで,その外周の一部
対応英語(参考)
に切欠きを設けて主切れ刃とするもの。主として総形バイトとし
て用いる。
(c) 要素による分類
番号
用語
完成バイト
定義
熱処理を完了したむくの高速度工具鋼製バイトで,端面を除き表
対応英語(参考)
面は研削されていて,使用に際し刃部を成形してから用いるもの
の総称。
方形バイト
方形シャンクの完成バイト(JIS B 4151参照)。
長方形シャンクの完成バイト(JIS B 4151参照)。
(ほうけいばいと)
長方形バイト
板バイト
幅の狭い長方形シャンクの完成バイト(JIS B 4151参照)。
逃げ付板バイト
横逃げ角を付けた台形シャンクの完成バイト。
ステッキバイト
ホルダへの角度がある取付部をもつ台形シャンクの完成バイト
(JIS B 4151参照)。
丸バイト
(にげつきいたばいと)
丸シャンクの完成バイト(JIS B 4151参照)。
(d) 用途による分類
番号
用語
定義
荒削りバイト
荒削り工程で使用することを目的とするバイト。一般に重切削に
(あらけずりばいと)
耐えられる形状及び寸法とし,切屑処理を考慮した形状としてあ
対応英語(参考)
る。
仕上げバイト
仕上げ工程で使用することを目的とするバイト。一般に良好な仕
上げ面を得るように考慮されている。
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B 0107-1991
番号
用語
突切りバイト
切落し又は幅の狭い溝削りに使用するバイトの総称(JIS B 4152
(つっきりばいと)
参照)。
逆突切りバイト
下向きに刃物台に取り付けて使用する突切りバイト。
定義
対応英語(参考)
中突切りバイト
主切れ刃がシャンクの軸に対して対称にある突切りバイト。
(なかつっきりばいと)
へール突切りバイト
切落し又は溝削りに使用するへールバイト(JIS B 4152参照)。
へール仕上げバイト
比較的広い工作物の面に対し良好な仕上げ面を得るのに使用する
へールバイト(JIS B 4152参照)。
トレパンバイト
工作物の回転軸に平行に端面から送り,心残し削りに使用するバ
イト。縦突切りバイト又は親子取りバイトともいう。
溝削りバイト
(みぞけずりばいと)
溝削りに使用するバイトの総称。
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B 0107-1991
番号
用語
定義
対応英語(参考)
リセッシングバイト
内面の溝削りに使用するバイト。
穴ぐりバイト
穴を旋削するのに使用するバイトの総称。一般に長い首の先端に
曲がった刃部をもつ。
穴仕上げバイト
シャンクの軸に平行な主切れ刃をもつ穴ぐりバイト(JIS B 4152
参照)。
穴ぐり荒バイト
シャンクの軸に傾斜した切れ刃をもつ穴ぐりバイト(JIS B 4152
参照)。
先丸穴ぐりバイト
大きな丸コーナをもつ穴ぐりバイト(JIS B 4152参照)。
中ぐりバイト
中ぐり棒に取り付けて使用する小形のバイト。
面削りバイト
面削りに使用するバイトの総称。
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B 0107-1991
番号
用語
定義
ねじ切りバイト
ねじ切りに使用するバイトの総称。
おねじ切りバイト
おねじを切るのに使用するバイト(JIS B 4105及びJIS B 4152参
照)。
めねじ切りバイト
めねじを切るのに使用するバイト(JIS B 4105及びJIS B 4152参
照)。
ヘールねじ切りバイト
おねじを切るのに使用するヘールバイト(JIS B 4152参照)。
対応英語(参考)
総形ねじ切りバイト
ねじ山形状の刃形をもち,ねじ切りに使用する総形バイト。
サーキュラねじ切りバ
外周にねじ山形状の刃形をもち,ねじ切りに使用するサーキュラ
イト
バイト。
キー溝バイト
キー溝削りに使用するバイト。
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B 0107-1991
番号
用語
面取りバイト
工作物の鋭い角を面取りするのに使用するバイトの総称。
座ぐりバイト
座ぐり棒に取り付け,ボルトの締付け座などを加工するのに使用
するブレード。
丸こまバイトを回転できるように,ホルダに取り付けて使用する
回転バイト
定義
対応英語(参考)
組立バイト。主運動と送り運動との合成によって従動して回転す
るようにしたものと,強制的に回転させるものとがある。
タンジェンシャルバイ
バイトの主運動の方向と送り運動の方向とが一致するように使用
ト
するバイトの総称。
シェービングバイト
前加工で工作物に残った凸凹を除き,仕上げ面粗さを向上させる
のに使用するタンジェンシャルバイト。
スカイビングバイト
大きなすくい角と切れ刃傾き角とをもち,一回の接線送りによっ
て目的の輪郭寸法を得るために使用するタンジェンシャルバイ
ト。
ローラターナバイト
片持ちの長い棒材を2個のガイドローラで振れを抑えながら外周
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B 0107-1991
番号
用語
定義
対応英語(参考)
を旋削するのに使用するバイト。シャンクの軸をv軸(図8参照)
に対してやや傾けて用いる。
トリマバイト
鋼板,鋼管などの溶接部の余肉,ビードかすなどを除去し平滑に
するのに使用するバイト。かす取りバイトともいう。
ピーリングバイト
鋼材の皮むき専用機などの回転する(バイト)ホルダに取り付け,
皮むきに使用するバイト。
(2) バイトの要素
番号
用語
参考
定義
量記号
バイトの大きさ
対応英語
シャンク断面が方形,長方形又は台形の場合は,シャンクの幅×シ
ャンクの高さ×全長で表し,ボデーが円筒状の場合は,ボデーの直
径×全長で表す。取付け穴をもつサーキュラバイトは,外径×全幅
×穴径,シャンクをもつサーキュラバイト及びリセッシングバイト
は外径×刃長×シャンクの直径×全長で表す。
呼び
バイトの大きさの略称。
ボデー
バイトの基幹部で,それ自身が切れ刃を形成するか又はブレード若
全長
バイトの軸に平行に測った全体の長さ(図1及び図2参照)。
全幅
円盤状バイトの軸に平行に測った全体の長さ(図3参照)。
刃部
バイトの切削に直接あずかる部分。切れ刃,すくい面及び逃げ面か
しくはチップを保持する部分を含めた全体。
らなる。
バイトの軸に平行に測った刃部の長さ(図1及び図2参照)。
刃幅
円盤状バイトの場合の刃長(図3参照)。
外径
刃部の一番大きい箇所の直径(図2及び図3参照)。
シャンク
バイトの柄部。使用に際してこれを保持する(図1参照)。
シャンクの長さ
軸に平行に測り刃部及び首を除いた部分の長さ(図1及び図2参
刃長
照)。
シャンクの幅
シャンクの軸に直角で底面に平行な方向に測ったシャンクの最大
幅(図1参照)。
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B 0107-1991
番号
用語
定義
参考
量記号
対応英語
シャンクの高さ
底面に垂直な方向に測ったシャンクの最大高さ(図1参照)。
シャンクの直径
円筒状シャンクの直径(図2参照)。
穴付きバイトの穴の直径(図3参照)。
穴径
図1
チップ
図2
図3
ボデー又はシャンクに取り付けて使用する刃部材料の小片。その一
部に切れ刃を形成する。
スローアウェイチップ
チップの長さ
スローアウェイバイトに用いるチップ。工具寿命に達した場合,再
研削して使用することなく使い捨てにするチップ。
すくい面に平行にコーナからシャンクヘ向かって測ったチップ一
辺の寸法(図4参照)。
チップの幅
すくい面上でチップの長さ方向に直角に測ったチップ一辺の寸法
(図4参照)。
チップの厚さ
すくい面に垂直に測ったチップ一辺の寸法(図4参照)。
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B 0107-1991
図4
番号
用語
ブレード
定義
参考
量記号
対応英語
ボデーに機械的に保持されて刃部を構成する比較的長めのチップ
又はボデーにチップを固着したもの。インサートブレードともい
う。
切れ刃
主切れ刃
刃部構成要素の一つで,すくい面と逃げ面との交線を形成する部
分。
切削作用において,切りくず生成に主な役割を果たす切れ刃の部分
(図5参照)。
副切れ刃
切れ刃のうち主切れ刃を除く部分(図5参照)。
横切れ刃
一般に(切削)仕上げ面から遠ざかる側の切れ刃(図6参照)。
前切れ刃
一般に(切削)仕上げ面を生成する切れ刃又はそれに近い側の切れ
さらい刃
刃(図6参照)。
送りによる凸凹を除き仕上げ面粗さを向上させるために設けた副
切れ刃の直線部分(図6参照)。
ホーニング刃
丸み又は小さな面取りを施した切れ刃(図6参照)。
コーナ
一つの切れ刃と他の切れ刃とがつながるかどの比較的小範囲の切
れ刃の部分。ノーズともいう(図5参照)。
丸コーナ
丸みを付けたコーナ(図5参照)。
コーナ半径
丸コーナの丸みの呼び半径。基準面内で測定した値で表す。
面取りコーナ
直線状に面取りしたコーナ(図5参照)。
コーナの面取り長さ
コーナに加工した面取りの寸法。基準面内での長さで表す(図5参
照)。
刃先の高さ
シャンク底面から測ったコーナの高さ(図5参照)。
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B 0107-1991
図5
図6
参考
番号
用語
定義
量記号
対応英語
軸
バイトのシャンク又はボデーの長手方向の対称中心線(図7参照)。
首
バイトの製作上又は使用上の必要によって,シャンク以外の部分に
設けたくびれた部分(図7参照)。
首の長さ
軸と平行に測った首の長さ(図7参照)。
ヘール
食込みとびびりとを避けるために逆U字形に曲げた首(図7参照)。
底面
基準面に平行で機械の保持面に接するボデー又はシャンクの面。工
具系基準方式ではバイトの取付位置と諸角とがこれによって定ま
る(図7参照)。
基準面
刃部の諸角を定義するために基準とする面。切れ刃上に任意に選ん
だ一点を通る面として設定する。工具系基準方式では主運動方向に
垂直,作用系基準方式(2)では主運動と送り運動とを合成した合成切
削運動の方向に垂直な面。前者を工具系基準面といい,後者を作用
系基準面という(図8参照)。
注(2) 工具系基準方式に対して,切削作用を考察するための便宜上,切れ刃の一点をとおる基準面及び軸を設定し,
刃部の諸角を定義する方式。
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B 0107-1991
図7
図8
参考
番号
用語
定義
量記号
すくい面
バイトの切削を営む主体となる面。切りくずはこの面上を擦過す
対応英語
る。すくい面が複数の面からなる場合は,切れ刃に近い方から順に
第一すくい面,第二すくい面,第三すくい面などという。幅が狭い
第一すくい面はランドともいう。これらのすくい面は,特に指定が
ないときは主切れ刃に関係するものを指す。主切れ刃と副切れ刃と
に分ける必要がある場合には,主切れ刃につながるすくい面を主す
くい面といい,副切れ刃につながるすくい面を副すくい面という。
逃げ面
(切削)仕上げ面との不必要な接触を避けるために逃がした面。逃
げ面が複数の面からなる場合は,切れ刃に近い方から順に第一逃げ
面,第二逃げ面などという。幅の狭い第一逃げ面はランドともいう。
これらの逃げ面は,特に指定がないときは,主切れ刃に関係するも
のを指す。
主逃げ面
主切れ刃につながる逃げ面。主逃げ面が複数の面からなるときは,
主切れ刃に近い方から順に第一主逃げ面,第二主逃げ面などと呼
ぶ。
副逃げ面
副切れ刃につながる逃げ面。副逃げ面が複数の面からなるときは,
副切れ刃に近い方から順に第一副逃げ面,第二副逃げ面などと呼
ぶ。
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B 0107-1991
図9
参考
番号
用語
定義
量記号
ランド
対応英語
すくい面又は逃げ面上に切れ刃に沿って設けた幅が狭い帯状の面。
それぞれ,すくい面ランド又は逃げ面ランドという。
バックテーパ
送り運動に対してバイトに逃げを与えるために設けたテーパ。
チップポケット
切削中の切りくずの生成,収容及び排出を容易にするためにバイト
に設けたくぼみ。
切削によって,工作物から分離して流出する切りくずを,適当な形
チップフォーマ
状に変形させる目的で,すくい面に設けた溝形,障壁などの障害物。
チップブレーカ
切削によって,工作物から分離して流出する切りくずを,適当な小
片に破断させることを目的として,すくい面に設けた溝形,障壁な
どの障害物。チップフォーマの一種。
食付き部
バイトの工作物に食い付く部分又は切削しながら工具自身を案内
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20
B 0107-1991
参考
番号
用語
定義
量記号
する部分。面取りをした形状の場合はチャンファとも呼ぶ。
対応英語
刃形
基準面上に投影した切れ刃の輪郭。
バイトの勝手
すくい面を上にして刃部からシャンクの方向に見たとき主切れ刃
(ばいとのかって)
がある側で定め,主切れ刃が右側にあるものを右勝手,左側にある
(はがた)
ものを左勝手という。
(バイト)ホルダ
バイトを目的の切削用途に使用するため特定の機構で保持する工
具。
(3) バイトの角
参考
番号
用語
定義
量記号
対応英語
工具系角
工具系基準面(2040参照)を基準として定義する刃部の角の総称。
作用系角
作用系基準面(2040参照)を基準として定義する刃部の角の総称。
作用系角であることを明らかにするために,用語の前に“作用系”
を付け,記号には添字eを付けて工具系角と区別する。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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B 0107-1991
図10
図11
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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B 0107-1991
図12
図13
参考
番号
用語
定義
量記号
切込み角
基準面 (Pr) 上で測った,s-v面 (PS) とf-v面 (Pf) とがなす角(図
対応英語
10参照)。
副切込み角
基準面 (Pr) 上で測った,Ps'面とPf面とがなす角(図10参照)。前
切れ刃角ともいう。
アプローチ角
基準面 (Pr) 上で測った,s-v面 (PS) とp-v面 (Pp) とがなす角(図
10参照)。横切れ刃角ともいう。
刃先角
基準面 (Pr) 上で測った,隣り合う直線切れ刃が形成する角(図10
参照)。すなわち,Ps面とPs'面とがなす実体側の角。
切れ刃傾き角
s-v面 (PS) での,切れ刃と基準面 (Pr) とがなす角(図10参照)。
すくい角
基準面 (Pr) に対するすくい面の傾きを表す角。
基準面 (Pr) に対するすくい面の傾きを表す角で,n-o面 (Pn) が基
直角すくい角
準面 (Pr) 及びすくい面と交わって得られるそれぞれの交線が挟む
角(図10参照)。
垂直すくい角
基準面 (Pr) に対するすくい面の傾きを表す角で,o-v面 (PO) が基
準面 (Pr) 及びすくい面と交わって得られるそれぞれの交線が挟む
角(図10参照)。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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B 0107-1991
参考
番号
用語
定義
量記号
サイドすくい角
基準面 (Pr) に対するすくい面の傾きを表す角で,f-v面 (Pf) が基準
対応英語
面 (Pr) 及びすくい面と交わって得られるそれぞれの交線が挟む角
(図10参照)。
バックレーキ
基準面 (Pr) に対するすくい面の傾きを表す角で,p-v面 (Pp) が基
準面 (Pr) 及びすくい面と交わって得られるそれぞれの交線が挟む
角(図10参照)。
逃げ角
(切削)仕上げ面に対する逃げ面の傾きを表す角。
直角逃げ角
s-v面 (PS) に対する逃げ面の傾きを表す角で,n-o面 (Pn) がs-v面
(PS) 及び逃げ面と交わって得られるそれぞれの交線が挟む角(図10
参照)。
垂直逃げ角
s-v面 (PS) に対する逃げ面の傾きを表す角で,o-v面 (Po) がs-v面
(PS) 及び逃げ面と交わって得られるそれぞれの交線が挟む角。
横切れ刃に対する垂直逃げ角を横逃げ角,前切れ刃に対する垂直逃
げ角を前逃げ角と呼ぶ(図10参照)。
サイド逃げ角
s-v面 (PS) に対する逃げ面の傾きを表す角で,f-v面 (Pf) がs-v面
(PS) 及び逃げ面と交わって得られるそれぞれの交線が挟む角(図10
参照)。
バック逃げ角
s-v面 (Ps) に対する逃げ面の傾きを表す角で,p-v面 (Pp) がs-v面
(Ps) 及び逃げ面と交わって得られるそれぞれの交線が挟む角(図10
参照)。
刃物角
すくい面と逃げ面とのなす角。
直角刃物角
すくい面と逃げ面とのなす角で,n-o面 (Pn) がすくい面及び逃げ面
と交わって得られるそれぞれの交線の挟む角。この角は基準方式の
相違によって異なる角となることはない(図10参照)。
垂直刃物角
サイド刃物角
すくい面と逃げ面とのなす角で,o-v面 (PO) がすくい面及び逃げ面
と交わって得られるそれぞれの交線の挟む角(図10参照)。
すくい面と逃げ面とのなす角で,f-v面 (Pf) がすくい面及び逃げ面
と交わって得られるそれぞれの交線の挟む角(図10参照)。
バック刃物角
すくい面と逃げ面とのなす角で,p-v面 (Pp) がすくい面及び逃げ面
と交わって得られるそれぞれの交線の挟む角(図10参照)。
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B 0107-1991
(4) バイトの精度
参考
番号
用語
定義
量記号
曲がり
バイトの底面を平面上に置いたとき,底面と平面との間の最大すき
対応英語
ま。
直角度
バイトのボデー又はシャンクの軸に垂直な平面内で,バイトの側面
と底面に垂直な平面との間の最大すきま。
刃形誤差
実際の刃形と基準刃形との差。
(5) バイトの刃部の損傷
参考
番号
用語
定義
量記号
対応英語
摩耗
切削によって刃部に生じた漸進的な損失。
逃げ面摩粍
切削によって逃げ面に生じた摩耗。
境界摩粍
逃げ面摩粍のうち,切削部と非切削部との境界に生じた細長い溝状
すくい面摩耗
切削によってすくい面に生じた摩耗。
クレータ摩粍
すくい面摩耗のうち,くぼみが生じた摩耗。
の摩耗。
図14
参考
番号
用語
定義
量記号
チッピング
切削によって切れ刃に生じた小さい欠け。
対応英語
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参考
番号
用語
定義
量記号
対応英語
欠損
切削によって切れ刃に生じた大きい欠け。
破損
切削によって生じた刃部又はチップの全体に及ぶ破壊。
図15
参考
番号
用語
定義
量記号
対応英語
はく離
切削によって刃部の面に生じたりん(鱗)片状の損失。
塑性変形
切削によって刃部に生じた損失によらない変形。
き裂
切削によって刃部に生じた裂けめ。
図16
(6) バイトの切削作用に関する用語
番号
用語
切削速度
送り
定義
切れ刃上の一点におけるバイトと工作物との主運動方向の相対速度。
参考
量記号
単位
送り速度及び送り量の総称。
対応英語
送り速度
切れ刃上の一点におけるバイトと工作物との送り運動方向の相対速
度。
バイト又は工作物の1回転当たり又は1ストローク当たりの送り運動
送り量
切込み(深さ)
被削面と(切削)仕上げ面との距離。
切取り幅
基準面への主切れ刃の投影のうち削られる部分の長さで,次の式によ
方向の相対移動量。
る。
切取り厚さ
基準面への主切れ刃の投影に垂直に測った,削られる部分の見欠けの
切くず厚さで,次の式による。
被削面
切削加工を施す工作物の加工前の表面。
(切削)仕上げ面
切削加工によって生じた工作物の表面。
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B 0107-1991
図17
番号
用語
定義
参考
量記号
単位
対応英語
切りくず
切削作用によって工作物から取り除かれた工作物の小片。
切りくず障害
切削中に切りくずが排出されず刃部に詰まったり,からみついて起こ
る切削作用の障害。
構成刃先
金属加工において,切削中に被削材の一部が加工硬化によって母材よ
りも著しく硬い変質物となって刃部にたい(堆)積疑着し,元の刃先
に代わって新たな刃先が構成された状態となったもの。
工具寿命
切削中の切れ刃が,工具寿命判定基準による寿命点に達するまでの正
味切削時間。
次の例のように,工具寿命判定基準を表す記号を括弧内に記す。
例 T (VB) : 逃げ面摩耗によって判定した工具寿命
T (KT) : すくい面摩耗によって判定した工具寿命
被削性
被削材の削りやすさ。一般に工具寿命,(切削)仕上げ面の表面粗さ,
切削力,切りくずの処理性などで評価される被削材の性質。
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B 0107-1991
機械要素部会バイト専門委員会 あ構成表
(委員会長)
(専門委員)
(関係者)
(事務局)
氏名
丸 山 弘 志
竹 山 秀 彦
宮 坂 金 佳
榎 本 真 三
喜 田 勝治郎
桐 山 和 臣
岩 本 肇
野 上 彰
境 野 恭 弘
寺 島 敬 二
関 野 等
真 島 慎治郎
郷 間 豊 彦
和久田 基 美
山 崎 正 登
佐 賀 敬 治
鹿 田 洋
竹 井 辰 男
吉 田 道 雄
時 山 聖 司
縄 田 俊 之
所属
東京理科大学
神奈川工科大学
工業技術院機械技術研究所
千葉県機械金属試験場
通商産業省機械情報産業局
工業技術院標準部
日本高周波鋼業株式会社
株式会社不二越
日立金属株式会社
東鋼株式会社
超硬工具協会
ダイヤモンド工業協会
いすゞ自動車株式会社
社団法人日本工作機械工業会
石川島播磨重工業株式会社
株式会社日立製作所
株式会社東芝
日本工具工業会
日本高周波鋼業株式会社
工業技術院標準部機械規格課
工業技術院標準部機械規格課