2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
B 0187:2005
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本ロボット工業会(JARA)/財団
法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業
標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS B 0187には,次に示す附属書がある。
附属書(参考)サービスロボットの事例
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
B 0187:2004
目
次
ページ
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 用語の分類 ····················································································································· 1
4. 用語及び定義 ·················································································································· 1
附属書(参考)サービスロボットの事例 ··················································································· 8
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格
JIS
B 0187:2005
サービスロボット−用語
Service robot-Vocabulary
1. 適用範囲 この規格は,サービスロボットに関して用いる主な用語及び定義について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発効年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構
成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。
JIS B 0134:1998 産業用マニピュレーティングロボット−用語
JIS B 0185:2002 知能ロボット−用語
3. 用語の分類 サービスロボットに関して用いる用語の分類は,次による。
a) 一般
b) 分類
1) 形態
2) 用途
c) 要素技術
1) ヒューマンインタフェース
2) 環境センシング
3) 操縦技術
4) アクチュエータ素材
5) 性能・評価
6) 知能
7) 安全・信頼
8) 制御
4. 用語及び定義 この規格で用いる用語の定義は,次による。また,すべての用語について参考として
対応英語を示す。
備考 用語に括弧を付けてあるものは,類似の意味をもち,二つの用語があることを示す。
a) 一般
番号
用語
サービスロボット
人間共存形ロボット
定義
人間にサービスするロボット。
人間と動作空間とが交わるロボット。
対応英語(参考)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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B 0187:2005
b) 分類
1) 形態
番号
用語
人間形ロボット
定義
人間に似た外観形状と機能とをもつロボ
ット。
2本の足で移動するロボット。
目,耳,口などを備え,人間の顔の表情に
似た変化を表現できるロボット。
4足,蛇,象の鼻など,動物に似た外観形
状と機能をもつロボット。
6足など,昆虫に似た外観形状と機能とを
もつロボット。
センチメートルオーダ以下の小形ロボッ
ト。
同一の目的をもって行動する複数のロボ
ット。
ネットワークで結ばれ,当たり前の存在と
して違和感なく使える複数のロボット。
対応英語(参考)
2) 用途
番号
用語
ホームロボット
定義
一般家庭で使用するロボット。
福祉分野で使用するロボット。
様々な医療行為を支援するロボット。
人間を楽しませるロボット。
対応英語(参考)
2足歩行ロボット
顔ロボット
動物形ロボット
昆虫形ロボット
マイクロロボット
群ロボット
ユビキタスロボット
福祉ロボット
医療ロボット
アミューズメントロ
ボット(エンタテイメ
ントロボット)
メンテナンスロボッ
ト
災害対応ロボット
保守作業を行うロボット。
災害救助活動,消防などの災害対応分野で
使用するロボット。
c) 要素技術
1) ヒューマンインタフェース
番号
用語
定義
触覚提示
作業対象,作業環境の触覚特性を人間の
手,指先などに伝達する技術,又はその装
置。
ハプティックインタ 作業対象及び作業環境の触覚特性を感じ
フェース
ながらロボットを操作するための入力装
置。
力覚提示
センサで取得したり仮想的に作り出した
力感覚を,人間の手,指先などに伝達する
技術,又はその装置。
センサグローブ
手や指の動きを検出するための各種のセ
ンサを搭載した装具(JIS B0185参照)。
センサスーツ
ロボット又はコンピュータシステムに人
間の動きを入力するために用いる、人間の
外形に密着するように製作した衣服。
対応英語(参考)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3
B 0187:2005
番号
用語
会話理解
言語コミュニケーシ
ョン
非言語コミュニケー
ション
顔表情認識
ジェスチャ認識
人間行動理解
人間−ロボットコミ
ュニケーション
情緒コミュニケーシ
ョン
感性情報
ジェントルモーショ
ン
バーチャルリアリテ
ィ
対応英語(参考)
モーションキャプチ 人間の動作を解析するための光学的,機械
ャ
的又は電磁波を用いたセンサを利用した
三次元位置計測。
音声認識
音声を情報として認識すること。
参考 JIS B 0185と同義であるが,
一部表現を改めた。
定義
ヘッドマウントディ
スプレイ
マルチモーダルイン
タフェース
無拘束生体計測
無侵襲生体計測
自然言語を,ロボットが情報処理して会話
の内容を理解すること。
自然言語を用いて相互の情報のやり取り
を行うこと。
ジェスチャ,顔の表情変化など,言語以外
の方法によって成立するコミュニケーシ
ョン。
視覚を用いて顔の表情から感情などを識
別すること。
手の動きなどによるジェスチャを視覚に
よって取り込み,その意味を理解するこ
と。
人間の身体運動を視覚などのセンサを用
いて,その行為の意図を読み取ること。
人間とロボットが会話をしたり対象物を
協調搬送するときに情報のやり取り及び
物理的な協調を行うこと。
人間に対して心的な変化(情動)を引き起
こすようなロボットの行動生成によって
コミュニケーションを成立させること。
知識を用いて論理的にものを考えると同
時に,感覚的に感じる人間の能力に関する
情報。
人間に優しいと感じられるようなロボッ
トの動き。
現実感を伴った仮想的な世界をコンピュ
ータで作り出す技術。仮想現実(JIS B0185
参照)。
オペレータの頭部に装着して立体画像を
提示するとともに頭部の動きを検出する
ことのできる装置(JIS B 0185参照)。
視覚,聴覚,触覚,言語などの複数の感覚
器を同時に又は逐次用いながら,ロボッ
ト,コンピュータ及び人間の高度な対話を
実現するインタフェース。
生体の運動及び行動範囲を制限すること
なく生体信号を計測する方法。
生体にセンサを刺したりカテーテルを挿
入するなどの侵襲的な操作を加えること
なしに生体信号を計測する方法。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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B 0187:2005
2) 環境センシング
番号
用語
触覚
触覚センサ
力覚
力覚センサ
すべり覚
すべりセンサ
視覚
視覚センサ
視覚を実現するためのセンサ(JIS B 0185
参照)。
全周囲環境の障害物及び参照物の位置を高
全方位視覚
速に認識するために用いる視覚。
画像入力装置の位置及び状態を,目的に応
アクティブビジョン
じて変化させながら複数の画像を取得する
(能動ビジョン)
ことのできる視覚システム(JIS B 0185参
照)。
自然音,合成音(人工音)などの環境音を
環境音認識
認識すること。
アクティブセンシング
探索動作又は行動と認識の並列動作に基づ
いてセンシングすること(JIS B 0185参照)。
(能動センシング)
複数のセンサからの情報を融合することに
センサ融合
よって,新たな情報を得る処理(JIS B 0185
参照)。
画像データから計測対象の固有の幾何学
特徴抽出
的性質を表す特徴値を取り出すこと(JIS
B 0185参照)。
ロボット,対象物体の軌道,力など力学量
運動推定
を推定すること。
ロボット及び対象物体の現在位置を認識す
位置認識
ること。
視覚画像の中の物体が何であるかを認識
画像認識
すること(JIS B 0185参照)。
対象物体の属性を明暗情報,距離情報など
物体認識
を用いて認識すること(JIS B 0185参照)。
ロボットと環境とを含めた全体を表した
ワールドモデル
モデル(JIS B 0185参照)。
3) 操縦技術
番号
用語
直接教示
定義
対応英語(参考)
ロボットと物体との接触に関する感覚
(JIS B 0185参照)。
触覚を実現するためのセンサ(JIS B
0185参照)。
ロボットの動作に関する力の感覚(JIS B
0185参照)。
力覚を実現するためのセンサ(JIS B
0185参照)。
ロボットと物体との接触面内での相対的
動きを検出する感覚(JIS B 0185参照)。
すべり覚を実現するためのセンサ(JIS B
0185参照)。
光学的情報に関する感覚(JIS B 0185参照)。 vision sense / visual sense
遠隔操作
定義
ロボットの腕,手などを直接人が動かして
教示すること(JIS B 0134参照)。
離れた空間からロボットを操作するこ
と。
対応英語(参考)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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B 0187:2005
番号
用語
テレプレゼンス
操作シミュレータ
パワーアシスト
定義
対応英語(参考)
ロボットを遠隔操作するとき,ロボットの
視覚,触覚で得られた実際の作業環境及び
作業対象物に関する情報を,操作者自身の
感覚を通して,あたかもその作業環境にい
て作業を実行しているように適切に提示す
ること(JIS B 0185参照)。
仮想的に操作の試行及び訓練を行うための
装置。
人の出す力を増幅して,運動の補助及び拡
大を行う技術,又はその装置(JIS B 0185参
照)。
4) アクチュエータ素材
番号
用語
磁気粘性流体
定義
対応英語(参考)
磁場を印加することによって見掛けの粘度
が上昇することを利用して,力及びトルク
を伝達したり減衰させることのできる流
体。
電場を印加することによって見掛けの粘度
電気粘性流体
が上昇することを利用して,力及びトルク
を伝達したり減衰させることのできる流
体。
イオン伝導性ポリマー
イオン伝導性高分子膜に金属を接合した複
合体。
フィルム
備考 金属層に電極を構成し,それに電圧 /ionic polymer metal
を印加すると屈曲する。
形状記憶効果をもつ合金
形状記憶合金
備考 熱エネルギーを与えることによっ
て,変形前の形に戻る機能をもつ合金。
参考 JIS H7001と同義であるが,一部表
現を改めた。
金属水素化物のうち水素の吸蔵放出の反応
水素吸蔵合金
が早い合金。
参考 JIS H7003と同義であるが,一部表
現を改めた。
メカノケミカル材料 化学エネルギーを直接力学エネルギーに変
換することによって,外部に対して仕事を
する物質。
5) 性能・評価
番号
用語
パフォーマンス
コンプライアンス
親和性
定義
ロボットの作業達成度。
対応英語(参考)
ロボット本体,又はそれに付随する工具な
どの振舞いが,外部からの作用に対して柔
軟に対応する度合。
物理的,情報的,情緒的,環境的及び経済
的な側面からみた,人間にとってのロボッ
トの親しみやすさ。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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B 0187:2005
6) 知能
番号
用語
人工生命
エージェント
創発
自己保存
見まね学習
障害物回避
スキル
7) 安全・信頼
番号
用語
接触安全
衝突安全
機能的安全
インタロック
フェールセーフ
フールプルーフ
本質安全設計
安全確認形システム
非常停止
定義
対応英語(参考)
生命体の特徴的な振舞いを組込んだ人工シ
ステム。
知識に基づく推論並びに意思決定及び行動
決定の能力をもつ人工システム。
自律的に振る舞う個体間及び環境との間の
局所的な相互作用が大域的な秩序を創り出
すこと。
個体又は種の生存を維持する本能。
備考 生物がもっている根源的な目標の
一つ。
人間の行う作業を視覚的に認識し,作業モ
デルを構築して作業動作を生成する学習過
程。
外界センサで障害物を検出し,一定の評価
基準の基で障害物との干渉(接近,接触,
衝突など)を回避すること(JIS B 0185参
照)。
作業から抽出した基本動作のうちで,様々
な状況下で種々の作業要素として用いるこ
とのできる汎用性,適応性,頑健性をもつ
動作(JIS B 0185参照)。
定義
対応英語(参考)
人間と機械との静的な接触において,人間
に対するリスクが十分に低いこと。
人間と機械との動的な衝突において,人間
に対するリスクが十分に低いこと。
制御下にある設備に対して安全状態を達成
し,また,維持するために必要な動作を実
行するための安全関連システムの能力。
ロボット,関連制御システム又は動力シス
テムと安全防護物とを関連させる仕組みで
あり、安全情報に基づきロボット機能の運
転を許可又は禁止する機能をもつもの。
ロボット及びロボットシステムの要素が
故障を生じても、あらかじめ定められた
安全側の状態に保持される機能又は性
質。
人為的に不適切な行為,過失などが起こっ
ても、ロボット及びロボットシステムの要
素が危険な状態に至らないようにする機能
又は性質。
防護装置の付加なしにリスクの除去,低減
を行う設計。
あらかじめ準備されたエネルギーの安全が
確認されるときだけ動作するシステム。
生じた危険を人の操作で回避し,機械損害
及び作業者の被害を低減させる機能。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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B 0187:2005
番号
用語
定義
対応英語(参考)
機械,構成要素又は設備が特定の条件の下
信頼性
で,ある定められた期間故障せずに所要の
機能を果たす能力。
フォールトトレランス ロボット及びロボットシステムの要素が不
具合(フォールト)を生じても要求機能の
実行を継続できる機能又は性質。
許容可能リスクを達成するために講じるリ
防護方策
スク削減方策の組合せ。
設計では解決できない危険性に対する防護
防護装置
処置装置。
人及び物体の存在を検知して,動いている
存在検知防護設備
危険な可動部及び要素を停止させるための
防護装置。
8) 制御
番号
用語
マスタスレーブ制御
対応英語(参考)
定義
操縦装置であるマスタロボットを人間が
操作し,スレーブロボットがその動きに倣
って作業するようにしたロボットの制御
方法。
コンプライアンス制
コンプライアンス(柔らかさ)を作業
目的に合わせて所定の値に制御するこ
御
と。
参考 JIS B0185と同義である
が,一部表現を改めた。
インピーダンス制御
メカニカルインピーダンス(物体の力学特
性)を作業目的に合わせて所定の値に制御
すること(JIS B 0185参照)。
参考 JIS B0185と同義であるが,一
部表現を改めた。
ハイブリッド制御
作業座標系において,位置の制御方向と力
の制御方向を独立に設定する制御方式(JIS
B 0185参照)。
冗長制御
作業遂行に必要な最小限の自由度よりも
多い自由度を利用して,器用さなどを発揮
するように制御すること。
協調制御
複数のロボット機能又は複数のロボット
システムが互いに協調し合って全体とし
て効率が向上するように制御すること。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
8
B 0187:2005
附属書(参考)サービスロボットの事例
この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
現在開発中又は実用化されているサービスロボットの事例を,次に示す。
a) 生活支援(アミューズメントを含む。)
・ホームロボット
学習ロボット
遊びロボット
掃除ロボット
・アミューズメントロボット(エンタテイメントロボット)
演奏ロボット
ダンスロボット
スポーツロボット
パフォーマンスロボット
b) 社会支援
・社会支援ロボット
受付ロボット
案内ロボット
芝刈りロボット
ゴミ収集ロボット
分解ロボット
c) 医療・福祉
・医療ロボット
手術支援ロボット
低侵襲手術ロボット
遠隔手術ロボット
看護ロボット
リハビリテーションロボット
脳神経外科手術ロボット
腹くう(腔)鏡下手術支援ロボット
内視鏡マニピュレータ
そしゃく(咀嚼)ロボット
・福祉ロボット
介助ロボット
介護ロボット
自立支援ロボット
歩行介助ロボット
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
9
B 0187:2005
食事支援ロボット
コミュニケーションエイド
移乗移載ロボット
食事搬送ロボット
車いす搭載型マニピュレータ
盲導犬ロボット
動力装具
電動義手
d) 災害対応・防災・メンテナンス
・防災ロボット
レスキューロボット
消防ロボット
警備ロボット
治安ロボット
・メンテナンスロボット