B 1860:2018
目
次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 分類······························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 2
3.1 Vベルト ······················································································································ 2
3.2 Vプーリ ······················································································································ 3
3.3 Vベルト伝動 ················································································································ 3
3.4 データム幅に基づいたシステム ························································································ 4
3.5 有効幅に基づいたシステム ······························································································ 5
3.6 Vリブドベルト ············································································································· 6
3.7 Vリブドプーリ ············································································································· 7
3.8 Vリブドベルト伝動 ······································································································· 8
3.9 ベルト張力 ··················································································································· 9
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 10
(1)
B 1860:2018
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本ベルト工業会
(JBMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべき
との申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS B 1860:2013は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
(2)
日本工業規格
JIS
B 1860:2018
摩擦ベルト伝動−Vベルト,Vリブドベルト,
Vプーリ及びVリブドプーリ−用語
Belt drives-V-belts and V-ribbed belts, and
corresponding grooved pulleys-Vocabulary
序文
この規格は,2013年に第3版として発行されたISO 1081を基に,技術的内容及び構成を変更すること
なく作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定されていない規定項目(分類)を日本工業規
格として追加している。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。変更の
一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,一般に用いられる動力伝動用の,継ぎ目のないVベルト,Vリブドベルト,Vプーリ及び
Vリブドプーリに関する用語及び定義について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 1081:2013,Belt drives−V-belts and V-ribbed belts, and corresponding grooved pulleys−
Vocabulary(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
分類
Vベルト,Vリブドベルト,Vプーリ及びVリブドプーリに関する用語の分類は,次による。
a) Vベルト
b) Vプーリ
c) Vベルト伝動
d) データム幅に基づいたシステム
e) 有効幅に基づいたシステム
f)
Vリブドベルト
g) Vリブドプーリ
h) Vリブドベルト伝動
注記 Vベルト伝動には,基準となる幅の取り方によって2種類のシステムが存在する。一つはデー
タム幅に基づくシステムであり,もう一つは有効幅に基づくシステムである。また,これらの
システムは独立である。
2
B 1860:2018
3
用語及び定義
用語及び定義は,次による。
なお,参考として対応英語を示す。
3.1
Vベルト
番号
用語
Vベルト
定義
左右対称の台形形状の断面をもち,直線の面で構成さ
れたベルト。
下面,側面及び上面を延長した交差部は,面取り又は
丸みで形成されることもある(図1参照)。
記号
対応英語(参考)
図1
六角ベルト
二つの二等辺台形を底辺でつないだ六角形の断面を
もつベルト。
結合Vベルト
二つ又はそれ以上のVベルトを規定の寸法で等間隔
に並べ,その上部を結合布でつないだベルト。
ピッチライン
ベルトを曲げても同じ長さを保つベルト中の円周方
向の基準線(図2参照)。
ピッチ面
全てのピッチラインで構成される面(図3参照)。
図2
図3
3
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番号
用語
ピッチ幅
定義
記号
対応英語(参考)
ピッチ面の位置におけるベルト幅。ベルトを回転方向
に曲げても幅は変わらない(図4参照)。
図4
上幅
断面の台形輪郭で広い方の幅(図4参照)。
高さ
断面の台形輪郭の高さ(図4参照)。
相対高さ
高さとピッチ幅との比で算出される無次元特性(図4
参照)。
注記 Vベルトの4種類の相対高さは,およそ次のと
おりである。
細幅Vベルト:0.9
一般Vベルト:0.7
準薄形Vベルト:0.5
薄形Vベルト:0.3
定義
記号
3.2
Vプーリ
番号
用語
Vプーリ
プーリの外周部に,左右対象のV形の溝が一つ又は複
数あるプーリ。
プーリの溝角度
溝断面の両側面間の角度(図5参照)。
対応英語(参考)
図5
プーリの溝のピ
ッチ幅
用いるベルトのピッチ幅と同じプーリの溝の幅。
ピッチ円直径
プーリの溝のピッチ幅でのプーリの直径。
ピッチ円周長さ
ピッチ円直径と等しい直径の円の周長さ。
3.3
Vベルト伝動
番号
用語
定義
Vベルト伝動
二つ以上のVプーリ及び1本以上のVベルトによっ
て構成される伝動装置。
ベルトは,プーリの溝の底ではなく,溝の側面だけに
接触し動力を伝達する。
記号
対応英語(参考)
4
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番号
3.4
用語
速比
定義
記号
プーリのピッチ円直径の比率から計算したプーリの
角速度の比率。
スリップ及びベルトの変形は考慮しない。
対応英語(参考)
データム幅に基づいたシステム
番号
用語
データム幅
定義
記号
対応英語(参考)
Vベルトの形別に規定される溝の幅で,許容値をもた
ない規定値。
VプーリのV形溝の断面における伝動面の基準の幅
で,プーリの溝角度を変えても,変わることのないプ
ーリの溝の幅である(図6参照)。一般にVベルトの
ピッチ幅に相当する。
注記 異なるプーリの溝角度を使う場合,データム幅
と溝の側面との交点を中心にして,プーリの溝
角度を変える。
図6
データム径
Vプーリにおいて,データム幅における直径(図7参
照)。
データム周長さ
データム径と等しい円の周長さ。
図7
5
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番号
用語
定義
記号
対応英語(参考)
ピッチ円直径とデータム径の半径方向との距離(図8
参照)。
注記1 DLDは,データムラインが与えられたときの
速比を計算するための補正に用いられる。
注記2 Vベルトのピッチ面とプーリのデータム幅の
位置が一致する場合,DLDは0である。
データム長さ
Vベルトをデータム径が等しい2個のプーリに一定張
力になるように取り付けたときのプーリ中心間距離
の2倍と,一つのプーリのデータム周長さを加えた長
さ。通常,これをベルト長さの表示に用いる。
図8
3.5
有効幅に基づいたシステム
番号
用語
有効幅
定義
記号
Vベルトの形別に規定される溝の幅で,許容値をもた
ない規定値。
VプーリのV形溝の断面における伝動面の直線部分の
溝の最大幅。
通常,溝の真っすぐな部分の最外部に位置する(図9
参照)。
注記 異なるプーリの溝角度を使う場合,有効幅と溝
の側面との交点を中心にして,プーリの溝角度
を変える。
図9
対応英語(参考)
6
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番号
用語
定義
記号
対応英語(参考)
有効直径
プーリの溝の有効幅におけるプーリ直径(図10参照)。
有効周長
有効直径と等しい円の周長さ。
ピッチ円直径と有効直径の半径方向との距離(図11
参照)。
Vベルトを有効直径が等しい2個のプーリに一定張力
になるように取り付けたときのプーリ中心間距離の2
倍と,一つのプーリの有効周長を加えた長さ。通常,
これをベルト長さの表示に用いる。
記号
図10
注記 ELDは,有効直径が与えられたときの速比を計
算するための補正に用いられる。
図11
3.6
有効ベルト長さ
Vリブドベルト
番号
用語
定義
Vリブドベルト
複数の溝をもつプーリとかみ合い,かつ,摩擦による
動力伝達を行うための,プーリの溝と似た形状のリブ
をもつベルト。
対応英語(参考)
ピッチライン
ベルトを曲げても同じ長さを保つベルト中の円周方
向の基準線(図12参照)。
図12
ピッチ面
全てのピッチラインで構成される面(図12参照)。
7
B 1860:2018
番号
用語
定義
記号
対応英語(参考)
有効ベルト長さ
Vリブドベルトを等しい2個のプーリに一定張力にな
るように取り付けたときのプーリ中心間距離の2倍
と,一つのプーリの有効周長とを加えた長さ。通常,
これをベルトの長さの表示に用いる。
ベルト自由長さ
有効ベルト長さ測定時の10 %の測定力で測定された
ベルト長さ。
エラスティックベルトに限る。
駆動レイアウト
長さ
駆動レイアウトにおいて,プーリ及びアイドラの中心
が基準位置にあるとき,それらの有効径を結ぶベルト
の長さ。
エラスティックベルトに限る。
伸び率
駆動レイアウト長さからベルト自由長さを減じて,ベ
ルト自由長さで除した値。
エラスティックベルトに限る。
リブピッチ
二つの隣接しているリブの中心間距離(図13参照)。
図13
基準ベルト幅
ベルトの幅方向の基準寸法。リブピッチにリブの数を
乗じた値(図13参照)。
軸間距離の振れ
規定された条件下で,長さ測定装置にて軸間距離を測
定したときの,最大軸間距離と最小軸間距離との差。
エラスティック
ベルト
軸間距離を固定したレイアウトにベルトを伸ばして
取り付けることができる専用のVリブドベルト(取り
付けにはジグを使用する場合もある)。
3.7
Vリブドプーリ
番号
用語
定義
Vリブドプーリ
同じピッチ円直径(3.7.8参照)の,V溝を等距離で複
数配置したプーリ。
記号
対応英語(参考)
平プーリ
ベルトの背面又はリブ面に使用される円筒状のプー
リ。
プーリ溝
ベルトのリブがかみ合う,プーリの外周面に形成した
幾つかのV形状の溝。
8
B 1860:2018
番号
用語
溝ピッチ
定義
記号
対応英語(参考)
二つの隣接しているプーリ溝の中心間距離(図14参
照)。
図14
プーリ先端丸み
部の半径
隣接した二つの溝の間に形成される山頂部の丸み部
の半径(図14参照)。
プーリ溝底丸み
部の半径
溝の底部で溝側面につながる部位の半径(図14参照)。
プーリの溝角度
溝断面の両側面によって形成される角度(図14参照)。
ピッチ円直径
プーリにベルトを巻きかけた状態で,ベルトのピッチ
ラインに位置するプーリの直径(図15参照)。
ピッチ円周長さ
ピッチ円直径の円の周長さ。
有効直径
プーリ先端丸み部の半径が公差の最小値であるとき
の,溝の頂部でのプーリの直径(図15参照)。
外径
溝の頂部でのプーリの直径。
注記 プーリの外径より大きい直径のフランジ又はボ
スをもつプーリもある。
有効周長
有効直径と等しい円の周長さ。
ピッチ円直径と有効直径の半径方向との距離(図15
参照)。
注記 ELDは,有効直径が与えられたときの速比を計
算するための補正に用いられる。
図15
3.8
Vリブドベルト伝動
番号
用語
定義
Vリブドベルト
伝動
一つのVリブドベルト及び二つ又はそれ以上のプー
リからなり,そのプーリの少なくとも一つが,Vリブ
ドプーリで構成される伝動装置。全てのプーリの軸
は,一つのピッチラインで形成される面に垂直であ
る。
記号
対応英語(参考)
9
B 1860:2018
番号
用語
定義
記号
対応英語(参考)
速比
スリップ及びベルトの変形を考慮しない,プーリのピ
ッチ円直径の比率から計算したプーリの角速度の比
率。
基準伝動容量
Vベルト又はVリブドベルトを規定の張力で規定のプ
ーリに180°巻き付けたとき,ベルト1本又は1リブ
が一定期間伝達できる動力。
3.9
ベルト張力
番号
用語
定義
記号
対応英語(参考)
ベルト長さ測定
張力
有効ベルト長さ測定で規定の測定力を与えたときの
ベルト張力。
安定張力
規定された条件下で一定時間運転された後のベルト
張力。エラスティックベルトに限る。
取付け時最大張
力
ベルトを取り付けるときに発生する最大張力。
エラスティックベルトに限る。
10
B 1860:2018
JIS B 1860:2018 摩擦ベルト伝動−Vベルト,Vリブドベルト,Vプーリ及び
Vリブドプーリ−用語
(I)JISの規定
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
箇条
番号
箇条ごと
の評価
一致
追加
分類を追加した。
箇条番号
内容
及び題名
1 適用範囲
2 分類
Vベルト,Vリブドベルト,
Vプーリ及びVリブドプ
ーリに関する用語の分類
3 用語及び 3.5.4 ELD
定義
3.6.7 伸び率
国際
規格
番号
内容
JISに同じ。
技術的差異の内容
追加
ELD beの定義を追加。
追加
伸び率Aの定義を追加。
3.6.10 軸間距離の振れ
追加
軸間距離の振れΔEの記号を追加。
3.6.11 エラスティックベ
ルト
3.9.3 取付け時最大張力
追加
追加
取り付けの際のジグ使用のコメント
を追加。
エラスティックベルトに限定。
モジュラスに関す
る用語及び定義
削除
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 1081:2013,MOD
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
JISでは,使用者の理解促進のた
め分類を追加した。
内容を明確にするため,JISに追
加したが,技術的差異はない。
内容を明確にするため,JISに追
加したが,技術的差異はない。
内容を明確にするため,JISに追
加したが,技術的差異はない。
内容を明確にするため,JISに追
加したが,技術的差異はない。
内容を明確にするため,JISに追
加したが,技術的差異はない。
ISO 1081:2013には,規定されてい
るが,2017年9月20日に開催さ
れたISO国際会議で,見直すこと
が決議されたので,今回は削除し
た。
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
11
B 1860:2018
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致 ················ 技術的差異がない。
− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。