2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

日本工業規格

JIS

B 3401-1993

CAD用語

Glossary of terms used in CAD

1. 適用範囲 この規格は,主として機械工業におけるCADに関して用いる主な用語及びその定義につ

いて規定する。

備考 この規格の引用規格を,次に示す。

JIS X 0002 情報処理用語(算術演算及び論理演算)

JIS X 0013 情報処理用語(図形処理)

JIS X 5108 開放型システム間相互接続のトランスポートサービス定義

2. 分類 用語は,次のとおり分類する。

(1) 一般

(2) 装置

(3) モデリング

(4) 対話

(5) 表示

(6) 公的規格

3. 用語,及び定義 用語,及び定義は,次による。

なお,対応英語を参考のため示す。

備考1. 一つの用語欄において二つ以上の用語が併記してある場合には,記載してある順位に従って

使用する。

2. 定義の文中で下線を引いてある語は,この規格に規定されている用語であることを示す。

参考1. 一つの対応英語欄に二つ以上の対応英語が併記してある場合には,記載してある順位に従っ

て使用する。

2. 対応英語の一部に丸括弧 “( )” を付けてあるものは,丸括弧の中の用語が省略される場合が

ある。

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2

B 3401-1993

(1) 一般

番号

用語

定義

対応英語(参考)

自動設計

製品の設計に関する規則又は方法をプログラム化して,コ

ンピュータを利用して自動的に行う設計。

製品の形状,その他の属性データからなるモデルを,コン

ピュータの内部に作成し解析・処理することによって進め

る設計。

コンピュータの内部に表現されたモデルに基づいて,生産

に必要な各種情報を生成すること,及びそれに基づいて進

める生産の形式。

CADによってコンピュータ内部に表現されるモデルを作 −

成し,これをCAMで利用することによって進める設計・

生産の形式。

CADの過程でコンピュータ内部に作成されたモデルを利 computer aided

用して,各種シミュレーション,技術解析など工学的な検

討を行うこと。

自動製図

コンピュータ内部に表現されたモデルに基づいて,対象物

の図面を自動化装置によって描くこと。

パラメトリックデ

ザイン

製品又はその部分について,形状を類型化し,寸法などを

パラメタで与えることによって,コンピュータ内部のモデ

ルを簡易に生成する設計方法。

コンピュータアニ

メーション

コンピュータグラフィックスなどの技術を利用して生成

した動画,又はこれを生成すること。

コンピュータグラ

フィックス,

図形処理

コンピュータ内部に表現されたモデルをグラフィックデ

ィスプレイなどに表示する技法。

対話形コンピュー

タグラフィックス

CIM(しむ)

対話形式でコンピュータ内部にモデルを作成し,これをグ

ラフィックディスプレイなどに表示する技法。

製品企画から設計,製造,販売,保守までの生産に関する

あらゆる活動を,コンピュータ技術を使用することによっ

て一つのシステムに統合しようとする考え方。

(2) 装置

番号

用語

定義

対応英語(参考)

ワークステーショ

他の計算機システムとデータを共有できる自立形計算機

システムで,高性能な処理装置,表示装置,外部記憶装置

などを備え,マルチウインドウ・ネットワークなどの機能

をもつもの。

(グラフィック)デ

ィスプレイ

図面又は画像を表示する装置。

備考 走査線の制御方式の違いによって,ラスタ型・

ベクトル型がある。

タブレット

位置を指示するための機構をもった特殊な平板状の入力

装置であって,通常位置入力装置として使われるもの(JIS

X 0013参照)。

備考 通常,メニューの指定・ディスプレイ上のグラ

フィックカーソルの制御などに用いる。

マウス

平面の上を移動させて操作する手持ち式の位置入力装置

(JIS X 0013参照)。

備考 通常,ディスプレイ上のグラフィックカーソル

の制御を目的として用いる。機械方式及び光学

方式がある。

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3

B 3401-1993

番号

用語

座標読取機,ディジ

タイザ

座標をディジタル化して入力する装置。

装置座標,デバイス

座標

プロッタ

装置に依存した座標系で指定される座標(JIS X 0013参

照)。

取外し可能な媒体に,コンピュータからの情報を作画・描

画する装置。

備考 ベクトルイメージで作画するペンプロッタ及

びドットイメージで描画するラスタプロッタ

がある。

エンジニアリング

ワークステーショ

科学技術計算機能,グラフィックス機能などを強化した,

エンジニアリング指向のワークステーション。

定義

対応英語(参考)

(3) モデリング

番号

用語

定義

対応英語(参考)

モデル

ある対象から,当面する問題に必要なデータを抽出し,そ

の対象を表現したもの。

モデリング

コンピュータ内にモデルを作ったり,既存のモデルを変更

したりするための技法。

オブジェクトモデ

プロダクトモデル

対象に関して,形状のほか,応用に依存する各種のデータ

を含んだモデル。

製品を製造するために必要な,形状,機能及びその他のデ

ータによって,その製品をコンピュータ内部に表現したモ

デル。

形状モデリング,

幾何モデリング,

形状処理

形状モデル,

幾何モデル

コンピュータ内部に形状モデルを生成,表現,又は制御し

たり,それらに対する操作を行うための技法。

平面上又は三次元空間内の形状をコンピュータ内部に表

現したモデル。

三次元形状を,りょう(稜)線によって表現した形状モデ

ル。

三次元形状を,面分によって表現した形状モデル。

ワイヤーフレーム

モデル

サーフェスモデル

ソリッドモデル

三次元モデル

2次元モデル

三次元形状を表現した形状モデル。体積情報によるソリッ

ドモデル,面情報によるサーフェスモデル,線情報によるワ

イヤーフレームモデルに分類できる。

掃引によって三次元形状を表現した形状モデル。

三次元形状を,その形状の占める空間があいまいでなく規

定されるように表現した形状モデル。

備考 略してソリッドともいう。

世界座標,ワールド

座標

対象の図形の入出力を行うために用いられる形状モデル

を定義付ける最も大域的なグローバル座標。

スプライン曲線

特定の連続性の条件を満たすように接続した曲線分の集

まりとして定義付けされる曲線。

スプライン曲面

特定の連続性の条件を満たすように接続した曲面分の集

まりとして定義付けされる曲面。

自由曲線

簡単な数式で表現することが困難で,一定の連続性の条件

を満たすように接続した曲線分の集まりとして表現され

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B 3401-1993

番号

用語

定義

対応英語(参考)

る曲線。

自由曲面

簡単な数式で表現することが困難で,一定の連続性の条件

を満たすように接続した曲面分の集まりとして表現され

る曲面。

マスプロパティ

集合演算

物体がもつ,形状に依存する面積,体積,一次モーメント,

二次モーメント,重心などの特性値。

形状を点集合としてとらえ,その集合の和,積,差によっ

て新たな形状を生成する操作。

局所演算

掃引(そういん)

CSG(しーえすじー) サービスプリミティブと呼ばれる基本形状要素の集合演 constructive solid

算に基づいて三次元形状をコンピュータ内部に表現する,

ソリッドモデル作成のための手法。

備考 サービスプリミティブとは,サービス利用者と

サービス提供者間における抽象的で実装に依

存しない相互動作(JIS X 5108参照)。

境界表現

線織面,ルールドサ

ーフェス

ネスティング

ベジエ曲線

B−スプライン曲線

ベジエ曲面

B−スプライン曲面

B−スプライン関数

NURBS(なーぶす) 非一様で,かつ,有理なB−スプライン関数。

又はその関数を係数関数とする曲線又は曲面。

回転曲面

線分又は曲線を,ある軸の周りに回転することによって得

られる曲面。

フィレット面

複数の面又は曲面の接続を滑らかにするために挿入され

る曲面。

グローバル座標

対象とされる空間に定義される大域的な座標系,又はその

座標系で表された座標値。

備考 世界座標もグローバル座標の一種である。

ローカル座標

グローバル座標に対し,相対的に定義される局所的な座標

系,又はその座標系で表された座標値。

形状モデルを局所的に変形する操作。

平面上で定義した図形を空間内で移動し,その軌跡によっ

て三次元形状を生成する操作。

備考 形状モデルを作成するための手法で,主として

移動掃引及び回転掃引が用いられる。

頂点,りょう(稜)線,ループ,面分,シェルの接続情報

によって,三次元形状の境界をコンピュータ内部に表現す

る,ソリッドモデル作成のための手法。

線分の両端が三次元空間内の2本の曲線上をそれぞれ連

続的に移動するとき,その線分の軌跡として定義される曲

面。

二次元の閉図形によって表現される部品又は部材を長方

形などの母材の中に最適に配置すること。

順序付けられた点の1次結合として表現された曲線式に

おいて,バーンスタイン多項式を係数関数として用いた曲

線。

順序付けられた点の1次結合として表現された曲線式に

おいて,B−スプライン関数を係数関数として用いた曲線。

格子上の点群の1次結合として表現された式において,バ

ーンスタイン多項式の積を係数関数として用いた曲面。

格子上の点群の1次結合として表現された式において,B

−スプライン関数の積を係数関数として用いたスプライ

ン曲面。

スプライン関数の基底関数。

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B 3401-1993

番号

用語

形状モデラ

シェル

面分(めんぶん),

フェイス

ループ

定義

対応英語(参考)

形状モデルを生成,表現,制御,操作するソフトウェア。

単にモデラということもある。

境界で隣接した面分の集合。

閉じた境界をもつ面要素。

端点で接続するりょう(稜)線で構成される閉じた輪郭。

面分の境界を表す。

2個の頂点を境界とする線要素。

りょう(稜)線,

エッジ

頂点,

バーテックス

ポリゴン

トリミング

オフセット

コピー

ミラー

拡大縮小

形状を指定された点に関し,与えられた比率だけ大きくし

たり,小さくしたりする操作。

パラメトリック曲

一つの媒介変数を変化させることによって,その関数値と

して,与えられる座標によって作られる曲線。

パラメトリック曲

二つの独立した媒介変数を変化させることによって,その

関数値として,与えられる座標によって作られる曲面。

面取り(めんとり) 面と面との交わりの角に斜めの面を付けること。

プリミティブ

集合演算のオペランドとして用いられる基本形状。

ディメンジョン

寸法数値,又は寸法数値と寸法線とで構成される寸法要

素。

干渉チェック

(かんしょう)

オペランド,

演算数

平面上,又は三次元空間内において,複数形状間の重なり

合いを調べること。

演算が行われる対象となるもの(JIS X 0002参照)。

形状モデルを表すための点要素。

幾何の点に対応する。

形状を表すための折れ線。

形状の一部を削って修正する操作。

与えられた線に対して一定の隔たりをもつ線,又は与えら

れた面に対して一定の隔たりをもつ面。

指定された形状と同じ形状を作る操作。

指定された点,直線,又は平面に対して指定された形状と

対称な形状を作る操作。

(4) 対話

番号

用語

定義

対応英語(参考)

カーソル

表面上の次の操作位置を指示するために使われる,可動で

かつ可視な印(JIS X 0013参照)。

グリッド,

格子

グラフィックディスプレイ上に表示された一定間隔の格

子。

備考 表示点の座標値を丸めるために使う。

メニュー

アイコン

レイヤ,

画層

グラフィックディスプレイ上などに配置された操作,属性

の目録で,目録中の項目が指示装置又は指によって選択可

能なもの。

操作,属性の象形表現。

備考 表示画面に表示され直接操作可能であり,主と

してメニューの項目として用いられる。

複数の画像を重ね合わせて表示するために用いる層。

ラバーバンディン

前指示点から現在のカーソル表示点までの追従軌跡を動

的に表示する技法。

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B 3401-1993

(5) 表示

番号

用語

シェーディング

付影処理

(ふえいしょり)

画素,

ピクセル,

PEL(省略形)

レンダリング

定義

対応英語(参考)

三次元形状の画像を写実的に表現するために,面の傾き,

光源の位置などを考慮して,面の見掛けの色や明るさを決

定すること。

三次元形状の画像に影を付ける操作。

色又は輝度を独立に割り当てることができる,表示面の最

小要素(JIS X 0013参照)。

三次元形状の描画において,明るさ及び色を付与して,現

実に近い質感を与えること。

隠線消去,

隠れ線消去

隠面消去,

隠れ面消去

三次元形状の投影図において,実際には隠れて見えない線

を表示しないこと。

三次元形状の投影図において,実際には隠れて見えない面

を表示しないこと。

投影図

平行投影

透視投影,

中心投影

一定の規則によって三次元形状を平面上に描いた図。

投影線が互いに平行な投影。

投影線がある1点に集中する投影。

ビュー

フィル

投影図を作成する基準となる視点の位置及び視線の方向。

備考 投影図のことを指す場合もある。

二次元閉領域を定められた模様で埋めること。

(6) 公的規格

番号

用語

定義

IGES(あいじぇす) 製品定義データの交換のため,ファイル形式,言語形式及

びそれらの書式で定義される製品定義データを規定した

ANSIの略称。

STEP(すてっぷ)

ISO(国際標準化機構)で開発中の,製品モデルの表現及

び交換に関する規格全体の通称。

対応英語(参考)

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

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B 3401-1993

CAD用語改正原案作成委員会 構成表

(委員長)

氏名

所属

山 口 富士夫

井 越 昌 紀

中 島 尚 正

光 成 豊 明

若 松 茂 三

杉 上 孝 二

小 島 俊 雄

小 堀 研 一

菊 地 政 勝

須 賀 雅 夫

河 西 正 行

武 藤 章

篠 原 克 也

川 口 博

平 林 哲 夫

山 田 健 雄

長谷川 亨

早稲田大学理工学部

東京都立大学工学部

東京大学工学部

明星大学情報学部

工業技術院標準部

通商産業省機械情報産業局

工業技術院機械技術研究所

大阪工業大学電子工学科

社団法人日本設計工学会(武藤工業株式会社)

株式会社三菱総合研究所

三和工機株式会社(東京設計管理研究会)

石川島播磨重工業株式会社航空宇宙事業本部

日本電気株式会社C&Cシステム研究所

キャダムシステム株式会社

日本ユニシス株式会社製造工業システム本部

株式会社日立製作所ソフトウエア開発本部

株式会社SRA開発本部