2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
B 4630 : 1998
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS B 4630 : 1994は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正では,日本工業規格と国際規格との整合を図ることに重点を置き,対応国際規格の技術的内
容を変更することなく採用し附属書に規定した。さらに,国際規格の差異を必要最小限とするため,JIS B
4630 : 1994の規定内容の部を改正して本体に規定した。
また,JIS Z 8301(規格票の様式)が1996年7月に改正されたのに伴い,それに従って規格票の様式も
変更した。
JIS B 4630には,次に示す附属書がある。
附属書(規定) I形スパナ
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格
JIS
B 4630 : 1998
スパナ
Open ended spanners
序文 この規格は,備考に示す国際規格を元に,本体には,従来,日本工業規格で規定していた種類・等
級とこれらの形状・寸法,品質,検査,製品の呼び方及び表示を規定し,附属書には,対応国際規格を翻
訳し,技術的内容を変更することなく規定した日本工業規格であるが,対応国際規格にはない規定項目(外
観,検査,製品の呼び方及び表示)を日本工業規格として追加している。
なお,附属書のうち,点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にない事項である。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO/DIS 691 : 1996, Assembly tools for screws and nuts−Wrench and socket openings−Tolerances
for general use
ISO 1085 : 1986, Assembly tools for screws and nuts−Double-ended wrenches−Size pairing
ISO 1703 : 1983, Assembly tools for screws and nuts−Nomenclature
ISO 1711 : 1975, Hand operated wrenches and sockets−Technical specifications
ISO 3318 : 1990, Assembly tools for screws and nuts−Double-headed open-ended wrenches,
double-headed ring wrenches and combination wrenches−Maximum widths of heads
ISO 4229 : 1977, Assembly tools for screws and nuts−Single-head engineer's wrenches−Gaps from 50
to 120 mm
ISO 10102 : 1990, Assembly tools for screws and nuts−Double-headed open-ended engineers'
wrenches
1. 適用範囲 この規格は,ボルト,ナット及び四角止めねじの組付け又はその取外しに用いる丸形及び
やり形スパナ(以下,スパナという。)について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規定の部を構成する。引用
規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成するものであっ
て,その後の改正版・追補には適用しない。
JIS B 1002 : 1985 二面幅の寸法
3. 種類及び等級 種類及び等級は,表1による。
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B 4630 : 1998
表1 種類及び等級
種類
等級 等級を表す記号
頭部の形状による種類 口の数による種類
丸形
片口
両口
やり形
片口
両口
普通級
強力級
普通級
強力級
4. 形状及び寸法
4.1
二面幅許容差 二面幅の許容差は,表2による(JIS B 1002参照)。
表2 二面幅の許容差
単位 mm
呼び
許容差
最小
最大
4.2
4.2.1
丸形
丸形片口スパナ 丸形片口スパナの形状及び寸法は,次のとおりである。
a) 丸形片口スパナの形状は,図1によるのがよい。
b) 丸形片口スパナの寸法は,表3による。
図1 形状
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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B 4630 : 1998
表3 寸法
単位 mm
4.2.2
呼び
外幅 S1
最大
厚さ T
最大
全長 L
基準寸法 許容差
呼び
外幅 S1
最大
厚さ T
最大
丸形両口スパナ 丸形両口スパナの形状及び寸法は,次のとおりである。
a) 丸形両口スパナの形状は,図2によるのがよい。
b) 丸形両口スパナの寸法は,表4による。
図2 形状
全長 L
基準寸法 許容差
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B 4630 : 1998
表4 組合せ方及び寸法
単位 mm
呼び
4.3
4.3.1
外幅 S1
小さい方 大きい方
厚さ T
全長 L
基準寸法 許容差
最大
最大
最大
やり形
やり形片口スパナ やり形片口スパナの形状及び寸法は,次のとおりである。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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B 4630 : 1998
a) やり形片口スパナの形状は,図3によるのがよい。
b) やり形片口スパナの寸法は,表5による。
図3 形状
表5 寸法
単位 mm
4.3.2
呼び
外幅 S1
口の深さ F 厚さ T
全長 L
最大
最小
最大
基準寸法 許容差
やり形両口スパナ やり形両口スパナの形状及び寸法は,次のとおりである。
a) やり形両口スパナの形状は,図4によるのがよい。
b) やり形両口スパナの寸法は,表6による。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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B 4630 : 1998
図4 形状
表6 組合せ方及び寸法
単位 mm
呼び
外幅 S1
口の深さ F
小さい方 大きい方 小さい方 大きい方
最大
最大
最小
最小
厚さ T
全長 L
最大
基準寸法 許容差
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B 4630 : 1998
単位 mm
呼び
外幅 S1
口の深さ F
小さい方 大きい方 小さい方 大きい方
最大
最大
最小
最小
厚さ T
全長 L
最大
基準寸法 許容差
5. 品質
5.1
外観 外観は,使用上有害な欠点がなく,仕上げの程度は良好でなければならない。
5.2
硬さ 硬さは,丸形の普通級は36HRC以上,強力級は39HRC以上とし,やり形は39HRC以上とす
る。
5.3
強さ 強さは,6.の試験を行った後に,使用性能に影響するような永久変形,その他の損傷を示して
いてはならない。
6. 強さ試験 強さ試験は,図5に示すように,口にこれと適合する六角試験棒をくわえ,表7又は表8
に示す試験トルクを加える。
試験棒の二面幅の寸法は,Sの最小寸法に対して表9のとおりとし,硬さは50HRC以上とする。
ただし,六角試験棒は,附属書表6によるものを使用してもよい。
図5 強さ試験
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B 4630 : 1998
表7 試験トルク(丸形)
呼び S
試験トルク
普通級
強力級
普通級
強力級
呼び S
試験トルク
呼び S
試験トルク
普通級
強力級
呼び S
試験トルク
普通級 1 160
強力級 1 740
呼び S
試験トルク
普通級 2 700
強力級 4 050
表8 試験トルク(やり形)
呼び S
試験トルク N・m
呼び S
試験トルク N・m
呼び S
試験トルク N・m
表9 試験棒の寸法
単位mm
基準寸法の区分
Sの最小寸法に対する許容差
3を超え 10以下
10を超え 18以下
18を超え 30以下
30を超え 50以下
50を超え 80以下
80を超え 120以下
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B 4630 : 1998
7. 検査 スパナの検査は,形状及び寸法,並びに品質について行い,それぞれ4.及び5.の規定に適合し
なければならない。
8. 製品の呼び方 スパナの呼び方は,規格番号又は規格の名称(1),種類,等級及び呼びによる。
例1. JIS B 4630 丸形両口スパナ強力級 8×10
例2. スパナ(1) やり形片口スパナ 12
注(1) 省略してもよい。
9. 表示 スパナには,適切な箇所に次の事項を表示する。
a) 呼び 例 8×10
b) 等級を表す記号 例 H
c) 製造業者名又はその略号 例 ○○○○
さらに,スパナの二面幅に適応するボルト・ナットの呼びを表示してもよい。
例 呼び M8mmの場合 M8
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B 4630 : 1998
附属書(規定) I形スパナ
序文 この附属書は,ISO 10102 : 1990, Assembly tools for screws and nuts−Double-headed open-ended
engineers' wrenchesを元に,対応する部分については対応国際規格を翻訳し,寸法規格,試験トルク及び試
験棒の寸法などを表にまとめ,技術的内容を変更することなく規定した日本工業規格であるが,対応国際
規格に規定されていない規定項目を日本工業規格として追加している。
なお,この附属書のうち,点線の下線を施してある部分は,対応国際規格にない事項である。
1. 適用範囲 この附属書は,二面幅が50〜120mmのエンジニア用I形片口スパナ(以下,片口スパナと
いう。)及びエンジニア用I形両口スパナ(以下,両口スパナという。また,片口スパナ及び両口スパナを
総称して,スパナという。)の寸法及び技術仕様について規定する。
なお,品質,検査,製品の呼び方及び表示についても規定する。
2. 種類 種類は,片口スパナ及び両口スパナの2種類とする。
3. 形状及び寸法 二面幅の許容差は,附属書表1による。その他の寸法は,附属書表2及び附属書表3
による。
附属書表1 二面幅の許容差
単位 mm
呼び
3.1
許容差
最小
最大
片口スパナ 片口スパナの形状及び寸法は,次のとおりである。
a) 形状 形状の例を,附属書図1に示す。この図は例示であり,製造業者の設計に影響を与えるもので
はない。
b) 頭部の寸法 頭部の寸法は,附属書表2による。
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B 4630 : 1998
附属書図1 形状
附属書表2 頭部の寸法
単位mm
呼び
外幅
厚さ
最大
最大
注(1) S≦85 amax.=2.1S+5
S>85 amax.=2S+8
(2) e=0.4S
3.2
両口スパナ 両口スパナの形状及び寸法は,次のとおりである。
a) 形状 形状の例を,附属書図2に示す。この図は例示であり,製造業者の設計に影響を与えるもので
はない。
b) 組合せ方及び寸法 組合せ方及び寸法は,附属書表3による。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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B 4630 : 1998
附属書図2 形状
附属書表3 組合せ方及び寸法
単位 mm
組合せ(3)
外幅
全長
厚さ
最大
最大
最小
最大
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B 4630 : 1998
単位 mm
組合せ(3)
外幅
全長
厚さ
最大
最大
最小
最大
注(3) 組合せは,括弧を付けた組合せはなるべく使用しないの
がよい。
(4) b1max. , b2max. ≒2.1S+7
(5) Lmin. : S1×8+55 S1は,小さい方の二面幅を示す。
(6) emax. =S20.75 S2は,大きい方の二面幅を示す。
4. 品質
4.1
外観 外観は,使用上有害な欠点がなく,仕上げの程度は良好でなければならない。
4.2
硬さ 硬さは,炭素鋼で製造するものは最小36HRCとし,合金鋼で製造するものは最小39HRCと
する。
4.3
4.3.1
トルク試験
手順
a) 口に六角試験棒をくわえ,附属書表4及び附属書表5によるトルクを加える。
b) 試験中は,急激に力を加えたり,たたいたりしてはならない。荷重を次第に増していき,最小試験ト
ルクを加える。トルクは,荷重の大きさと,荷重を加えた位置から試験棒の中心までの測定距離の積
として計算する。
c) 六角試験棒の二面幅の基準寸法は,公差がh8の基準寸法Sに等しくする。試験棒の硬さは55HRC以
上に熱処理する。六角試験棒の寸法を,附属書表6に示す。
d) また,決められたトルク値に対して±2.5%の範囲で試験棒を回転できる装置を用いて,この試験を行
ってもよい。
e) 最小試験トルクを加えた後,使用性能に影響するような永久変形,その他の損傷を示していてはなら
ない。
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B 4630 : 1998
附属書表4 片口スパナの最小試験トルク
試験トルク
試験トルク
注(7) 最小試験トルク M=0.34S2 N・m
附属書表5 両口スパナの最小試験トルク
試験トルク
試験トルク
試験トルク
試験トルク
注(8) S≦36mm 最小試験トルク M=0.0392S2・8 N・m
S>36mm 最小試験トルク M=0.6865S2 N・m
附属書表6 六角試験棒の寸法
単位 mm
基準寸法の区分
3を超え6以下
6を超え10以下
10を超え18以下
18を超え30以下
30を超え50以下
50を超え80以下
80を超え120以下
4.3.2
試験
a) 試験棒は,口の底に当てる。
基準寸法に対する許容差
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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B 4630 : 1998
b) 荷重をスパナに沿ってできるだけ遠くに,スパナの長手軸に垂直に加える。大形スパナを試験すると
きには,エクステンションチューブを使用する。
c) スパナの両方向(正方向及び逆方向)に1回ずつ荷重を加えて試験する。
5. 材料 片口スパナは炭素鋼で製造し,両口スパナは炭素鋼又は合金鋼で製造する。
6. 検査 スパナの検査は,形状及び寸法,並びに品質について行い,それぞれ3.及び4.の規定に適合し
なければならない。
7. 製品の呼び方 スパナの呼び方は,規格番号又は規格の名称,この附属書に基づいて製作されたこと
を示す “I” ,種類及び呼びによる。
8. 表示 スパナには,適切な箇所に,呼び寸法及び製造業者の商標又はその略号及び附属書に基づいて
製作されたことを示すために “I” を表示する。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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B 4630 : 1998
JIS B 4630(スパナ)改正原案作成委員会 構成表
氏名
(主査)
(委員)
(事務局)
竹 原 康
杉 上 孝 二
高 橋 孝 一
本 間 清
菅 谷 伸 夫
鷹 野 武 次
徳 田 憲 暁
豊 島 国 男
中 西 忠 雄
中 村 智 男
三 沢 彰
森 浩 一
森 部 幸 男
吉 田 育 夫
相 田 明 雄
岡 田 正 之
兼 古 耕 一
川 上 平八郎
所属
東京都立科学技術大学
通商産業省機械情報産業局
通商産業省製品評価技術センター
工業技術院標準部
トヨタ自動車株式会社
日産アルティア株式会社
財団法人鉄道総合技術研究所
株式会社日立製作所
防衛庁装備局調達補給室
日本ねじ研究協会
東日本旅客鉄道株式会社
東京ガス株式会社
社団法人日本自動車整備振興会連合会
株式会社東芝
相伍工業株式会社
北陽産業株式会社
株式会社兼古製作所
東邦工機株式会社
〇 佐 藤 浩 輔
京都機械工具株式会社
田 口 一 重
株式会社ベツセル工業
長谷川 直
株式会社マルト長谷川工作所
前 田 英 治
前田金属工業株式会社
松 塚 允 宏
旭金属工業株式会社
室 本 治
室本鉄工株式会社
吉 川 明
株式会社スーパーツール
渡 辺 鉄太郎
全国作業工具工業組合
橋 本 繁 晴
財団法人日本規格協会
三 塚 隆 正
財団法人日本規格協会
備考 ○印は,WG主査を示す。