C 2318:2020

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序文 ··································································································································· 1

1 適用範囲························································································································· 1

2 引用規格························································································································· 1

3 用語及び定義 ··················································································································· 2

4 種類······························································································································· 2

5 呼び方···························································································································· 2

6 一般要求事項 ··················································································································· 2

7 寸法······························································································································· 2

7.1 厚さ ···························································································································· 2

7.2 幅 ······························································································································· 3

7.3 ロール直径又はフィルム長さ ··························································································· 3

8 特性······························································································································· 3

8.1 厚さに依存しない特性 ···································································································· 3

8.2 厚さに依存する特性 ······································································································· 4

8.3 絶縁破壊の強さ(交流試験) ··························································································· 5

8.4 2種用絶縁破壊の強さ(直流試験) ··················································································· 5

8.5 2種用電気的欠陥 ··········································································································· 6

8.6 熱的耐久性 ··················································································································· 7

8.7 耐熱耐加水分解性 ·········································································································· 7

9 ロール特性 ······················································································································ 8

9.1 巻取り性(曲がり及びたるみ) ························································································ 8

9.2 継ぎ目 ························································································································· 8

9.3 フィルム幅とロール幅との差 ··························································································· 8

9.4 巻芯 ···························································································································· 8

10 包装及び表示 ················································································································· 8

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 9

(1)

C 2318:2020

まえがき

この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第14条第1項の規定に基づき,認定産業標準

作成機関である一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準の案を添えて日本産業規格を改正すべ

きとの申出があり,経済産業大臣が改正した日本産業規格である。これによって,JIS C 2318:2007は改正

され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実用新案権に関わる確認に

ついて,責任はもたない。

(2)

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日本産業規格

JIS

C 2318:2020

電気用二軸配向

ポリエチレンテレフタレートフィルム

Balanced biaxially oriented polyethylene terephthalate films

used for electrical purposes

序文

この規格は,2019年に第2版として発行されたIEC 60674-3-2を基とし,我が国の実情に合わせて技術

的内容を変更して作成した日本産業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。

1

適用範囲

この規格は,電気・電子機器,電線,その他一般の電気絶縁用及びコンデンサの誘電体用として使用す

る電気用二軸配向ポリエチレンテレフタレート(以下,PETという。)フィルムに対する要求事項につい

て規定する。

この規格中に規定又は参照する事項の安全な実施の確保は,用いる人の責任である。

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60674-3-2:2019,Specification for plastic films for electrical purposes−Part 3: Specifications for

individual materials−Sheet 2: Requirements for balanced biaxially oriented polyethylene

terephthalate (PET) films used for electrical insulation(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS C 2150:2003 電気用プラスチックフィルム通則

注記 対応国際規格:IEC 60674-1:1980,Specification for plastic films for electrical purposes. Part 1:

Definitions and general requirements

JIS C 2151:2019 電気用プラスチックフィルム試験方法

注記 対応国際規格:IEC 60674-2:2016,Specification for plastic films for electrical purposes−Part 2:

Methods of test及びAmendment 1:2019

JIS C 60068-2-67 環境試験方法−電気・電子−基本的に構成部品を対象とした高温高湿,定常状態の

2

C 2318:2020

促進試験

注記 対応国際規格:IEC 60068-2-67,Environmental testing−Part 2: Tests−Test Cy: Damp heat, steady

state, accelerated test primarily intended for components

3

用語及び定義

この規格には定義する用語はない。

なお,ISO及びIECは,標準化に使用するための用語上のデータベースを次のアドレスに保存している。

− ISO Online browsing platform:http://www.iso.org/obp

− IEC Electropedia:http://www.electropedia.org/

4

種類

フィルムの種類は,次による。

− 1種:標準

− 2種:髙い絶縁破壊の強さをもつ超薄形

− 3種:優れた耐熱性

− 4種:優れた耐熱耐加水分解性

− 5種:4種よりも更に優れた耐熱耐加水分解性

各種の主な用途は,次のとおりである。

− 1種:一般電気用

− 2種:コンデンサの誘電体用

− 3種:電気巻線機器の絶縁用

− 4種及び5種:電気巻線機器の絶縁用,及び太陽電池モジュールのバックシート用

5

呼び方

フィルムは,次によって表す。

フィルムの名称−規格番号−PET−種類−マイクロメートルで表した厚さ−ミリメートルで表した幅−

メートルで表した長さ−色

例 ポリエチレンテレフタレート−JIS C 2318−PET−1種−100−20−200−nc

(ncは,無着色を表す。その他の色を表す記号は,IEC 60757による。)

6

一般要求事項

フィルムは,PET樹脂からなり,縦方向及び横方向にほぼ均一に二軸配向し,かつ,JIS C 2150:2003の

要求を満足しなければならない。

PET樹脂中には,添加物(例えば,顔料,染料)が含まれていてもよい。添加物は,特に取決めがない

限り,各種類のフィルムに規定する特性を満足しなければならない。

7

寸法

7.1

厚さ

フィルムの厚さは,JIS C 2151:2019の4.2.3(複数枚の試験片による測定)又は4.3.2(ロールによる平

均質量法厚さの測定)によって測定する。いずれの方法によるかは,受渡当事者間の協定による。

3

C 2318:2020

この規格では,厚さに対する規定はしないが,次の厚さ範囲を推奨する。

− 1種:12 µm〜500 µm

− 2種:0.7 µm〜23 µm

− 3種:50 µm〜500 µm

− 4種:50 µm〜500 µm

− 5種:50 µm〜350 µm

厚さの許容差は,受渡当事者間の協定がない場合,JIS C 2150:2003の5.1による。

7.2

フィルムの幅は,JIS C 2151:2019の箇条6によって測定する。推奨する幅は,用途が多様であるため規

定しない。

製品に表示された幅の寸法値に対する寸法許容差は,JIS C 2150:2003の5.2による。ただし,幅25 mm

未満のスロット絶縁用(slot closure)のフィルムの場合,幅の許容差は,0.0

mmとする。

0.3

7.3

ロール直径又はフィルム長さ

この規格には,ロール直径又はロール上のプラスチックフィルム長さに対する要求事項は規定しない。

これらは受渡当事者間の協定によることが望ましい。

8

特性

8.1

厚さに依存しない特性

厚さに依存しない特性は,表1による。

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4

C 2318:2020

表1−厚さに依存しない特性

項目

要求特性

密度−通常

密度−不透明な顔料入りプラ

スチックフィルムの場合

融点

比誘電率

体積抵抗率

試験方法

JIS C 2151:2019の箇条番号

箇条5 a)

箇条24

全種類

1種及び

3種

2種

4種及び

5種

全種類

全種類

6×10−3以下

全種類

1014以上

箇条17 c)

1種,3

種,4種

及び5種

箇条16 c)

1015以上

1013以上

表面抵抗率

種類

3×10−3以下

誘電正接

単位

2種

1種,3

種,4種

及び5種

1014以上

注a) この方法は,厚さ12 μmを超えるフィルムに適用する。

2種

b) 非接触電極又は金属蒸着電極を用いる。

c) 測定環境は,温度(23±2)℃,相対湿度(50±5)%とし,測定は,この環境にフィルムを24時間置いた後

に行う。試験電圧は,厚さ10 μmを超えるフィルムについては100 Vとし,厚さ10 μm以下のフィルムにつ

いては10 Vとする。

8.2

厚さに依存する特性

厚さに依存する特性は,表2及び表3による。

表2−1種,3種,4種及び5種の厚さに依存する特性

項目

要求特性

(公称厚さ)

15 μm超

100 μm超

250 μm超

100 μm以下 250 μm以下 350 μm以下

単位

350 μm超

試験方法

の箇条番号

引張強さ

(縦方向及び横方向)

170以上

150以上

140以上

110以上

90以上

MPa 箇条12 a)

破断時の伸び

(縦方向及び横方向)

50以上

80以上

80以上

80以上

100以上

箇条12 a)

2.0以下

2.0以下

箇条25 b)

収縮の寸法変化

3.5以下

3.0以下

3.0以下

(縦方向及び横方向)

注a) 試験速度は100 mm/min,つかみ間隔は100 mmとする。

b) 試験温度及び試験時間は,150 ℃,15分間とする。

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5

C 2318:2020

表3−2種の厚さに依存する特性

項目

要求特性

(公称厚さ)

1.5 μm超

2.0 μm超

4 μm超

2.0 μm以下 4.0 μm以下 15 μm以下

単位

15 μm超

23 μm以下

引張強さ

(縦方向及び横方向)

135以上

155以上

170以上

170以上

150以上

MPa 箇条12 a)

破断時の伸び

(縦方向及び横方向)

20以上

30以上

40以上

50以上

80以上

箇条12 a)

箇条25 b)

3.5以下

3.5以下

3.5以下

3.5以下

3.5以下

横方向

2.0以下

2.0以下

2.0以下

2.0以下

注a) 試験速度は100 mm/min,つかみ間隔は100 mmとする。

2.0以下

収縮の寸法変化

縦方向

試験方法

の箇条番号

b) 試験温度及び試験時間は,150 ℃,15分間とする。

8.3

絶縁破壊の強さ(交流試験)

絶縁破壊の強さは,JIS C 2151:2019の20.1によって測定したとき,表4による。電極は,次の構成から

選択する。

− 異径電極

− 球−平板電極

− 直径6 mmの2本の棒状電極

表4−絶縁破壊の強さ(交流試験)全種類

8.4

公称厚さ

絶縁破壊の強さ

(中央値)

208以上

200以上

190以上

174以上

150以上

130以上

105以上

90以上

80以上

65以上

60以上

50以上

35以上

試験方法

JIS C 2151:2019の箇条番号

気中で測定する。

トランス油中又は気中で測

定する。

2種用絶縁破壊の強さ(直流試験)

絶縁破壊の強さは,次のいずれかの方法で試験したとき,表5による。

JIS C 2151:2019の20.2(巻回式コンデンサによる直流試験)による巻回式コンデンサ法

JIS C 2151:2019の20.1(金属電極法による交流試験及び直流試験)による直径6 mmの金属電極法

JIS C 2151:2019の20.2A(6 μm以下の薄いフィルムの直流試験)によるアルミニウムはくサンドイッ

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C 2318:2020

チ法

表5−2種用絶縁破壊の強さ(直流試験)

公称厚さ

巻回式コンデンサ法

直径6 mmの金属

電極法

アルミニウムはく

サンドイッチ法

JIS C 2151:2019の20.2

の20.1

JIS C 2151:2019の

21個の測定

結果のうち,

次の電圧未

満のものが2

個以下

0.7以上1.4未満

200以上

100以上

1.4以上2.0未満

250以上

120以上

2.0以上3.0未満

290以上

130以上

3.0以上4.0未満

330以上

170以上

4.0以上5.0未満

370以上

200以上

5.0以上6.0未満

370以上

225以上

1 500(250)以上

370以上

250以上

絶縁破壊電圧

(絶縁破壊の強

さ)

(中央値)

21個の測定結

果のうち,次

の電圧未満の

ものが1個以

絶縁破壊の強さ

(中央値)

絶縁破壊の強さ

(中央値)

2 000(250)以上

370以上

2 400(240)以上

370以上

2 800(233)以上

370以上

3 200(213)以上

370以上

3 400(179)以上

4 000(174)以上

測定ごとに,次のことを確認することが望ましい。

− 直径6 mmの電極表面は,損傷のない鏡面である。

− 2本の棒状電極の中心線は,直線に設定されている。

8.5

2種用電気的欠陥

電気的欠陥数は,JIS C 2151:2019の21.4に規定する方法で,フィルム表面5 m2以上の面積を測定した

とき,表6による。次の三つの試験(C1法,C2法又はC3法)のいずれかに適合しなければならない。

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7

C 2318:2020

表6−2種用電気的欠陥数

公称厚さ

0.9 以上2.5

未満

8.6

C1法

C2法

C3法

(アルミニウムはく電極)

(金属化フィルム電極)

(ギャップ付ローラ電極)

JIS C 2151:2019の21.4.2.2

JIS C 2151:2019の21.4.2.3

JIS C 2151:2019の21.4.2.4

欠陥数

個/m2

試験電圧

欠陥数

個/m2

試験電圧

欠陥数

個/m2

試験電圧

6以下

3以下

6以下

3以下

5以下

4以下

3以下

3以下

2以下

2以下

1以下

1以下

1.5以下

0.5以下

0.8以下

1.5以下

0.4以下

0.4以下

1.2以下

0.2以下

12以上

0.2以下

1.0以下

0.1以下

熱的耐久性

熱的耐久性を示すTI(温度指数)は,JIS C 2151:2019の箇条30によって測定したとき,表7による。

終点の判断基準は,元の破断時の応力の50 %保持率とする。

表7−熱的耐久性

種類

TI(温度指数)

115以上

適用しない

3,4及び5

125以上

加熱処理過程における恒温槽中の空気の水分含量は,(23±2) ℃の相対湿度(50±5)%において,8.3 g/m3

〜12.7 g/m3の範囲とする。

加熱処理の温度は140 ℃,160 ℃及び180 ℃を推奨する。

この試験は,製造業者が材料の組成又は製造方法を大きく変更しない限り,繰り返し行う必要はない。

8.7

耐熱耐加水分解性

耐熱耐加水分解性は,フィルムをJIS C 60068-2-67に規定する温度(定常状態)85 ℃,相対湿度85 %の

条件で暴露し,破断時の伸びが10 %に減少する時間を測定したとき,表8による。

表8−耐熱耐加水分解性

種類

破断時の伸びが10 %に減

少する時間

1 700時間以上

適用しない

1 700時間以上

2 500時間以上

4 000時間以上

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8

C 2318:2020

9

ロール特性

9.1

巻取り性(曲がり及びたるみ)

巻取り性(曲がり及びたるみ)は,JIS C 2151:2019の箇条7[巻取り性(曲がり及びたるみ)]によって

測定する。

幅150 mm未満のフィルムは,JIS C 2151:2019の7.3[A法(曲がり及びたるみの測定)]によって測定

したとき,表9による。

表9−巻取り性

単位 mm

項目

1種,3種,

4種及び5種

2種

曲がり

たるみ(張力5 MN/m2)

10以下

10以下

5以下

2以下

また,幅150 mm以上のフィルムは,JIS C 2151:2019の7.4[B法(伸長率の測定)]によって測定した

とき,曲がり及びたるみの総量を満足するためのフィルムの伸長率は,0.1 %以下とする。この規格値は,

厚さ36 μmを超えるフィルムには適用しない。

9.2

継ぎ目

継ぎ目が許容されている場合,継ぎ方は,JIS C 2150:2003の4.3による。

重ね継ぎ(接着していないもの)の箇所は,ロールの端面から明瞭に見えるようにする。接着における

両端のずれは,0.5 mmを超えないものとする。

この規格には,ロールの継ぎ目(接着したもの)又は重ね継ぎの数に関する要求事項は規定しない。こ

れらは受渡当事者間の協定によることが望ましい。

9.3

フィルム幅とロール幅との差

ロール幅は,各端面の最外点間で測定したロール端面間の距離とする。7.2によって測定したフィルム幅

とロール幅との差については,受渡当事者間で協定することが望ましい。

9.4

巻芯

巻芯の内径は,76 mm及び152 mmとするのが望ましい。

10

包装及び表示

JIS C 2150:2003の6.による。

参考文献

IEC 60757,Code for designation of colours

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9

C 2318:2020

附属書JA

(参考)

JISと対応国際規格との対比表

JIS C 2318:2020 電気用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム

(I)JISの規定

(III)国際規格の規定

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと

の評価及びその内容

箇条

番号

JISとほぼ同じ

箇条ごと

の評価

変更

電気用の具体的用途を追記した。

JISとほぼ同じ

追加

JIS C 2151の4.2.3を追加した。

国内において実績がある。

追加

通則のJIS C 2150に規定されてい

る項目を追加した。

IEC規格改訂時に提案する。

(II)国際

規格番号

箇条番号

及び題名

内容

適用範囲

電気用用途

寸法

包装及び表

厚さ

包装及び表示に関

する規定追加

内容

(V)JISと国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

技術的差異の内容

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60674-3-2:2019,MOD

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

− MOD ··············· 国際規格を修正している。