2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

C 6122-10-5:2016 (IEC 61290-10-5:2014)

ページ

序文 ··································································································································· 1

1 適用範囲························································································································· 1

2 引用規格························································································································· 2

3 用語,定義及び略語·········································································································· 2

3.1 用語及び定義 ················································································································ 2

3.2 略語 ···························································································································· 3

4 DRA利得及び雑音指数パラメータ−概要 ············································································· 4

5 測定系···························································································································· 5

5.1 概要 ···························································································································· 5

5.2 マルチチャネル信号光源 ································································································· 6

5.3 偏波制御器 ··················································································································· 7

5.4 光スペクトラムアナライザ ······························································································ 7

5.5 光パワーメータ ············································································································· 7

5.6 狭線幅波長可変光源 ······································································································· 8

5.7 広帯域光源 ··················································································································· 8

5.8 光コネクタ及び光ファイバコード ····················································································· 8

6 試料······························································································································· 8

7 手順······························································································································· 8

7.1 概要 ···························································································································· 8

7.2 校正 ···························································································································· 9

7.3 測定方法 ····················································································································· 11

7.4 計算 ··························································································································· 12

8 測定結果························································································································ 12

附属書A(参考)フィールド測定と研究室測定との相違 ····························································· 14

附属書B(参考)励起光減衰及びチャネル間ラマン散乱 ····························································· 15

(1)

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C 6122-10-5:2016 (IEC 61290-10-5:2014)

まえがき

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人光産業技術振興協会(OITDA)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS C 6122の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS C 6122-1-1 第1-1部:パワーパラメータ及び利得パラメータ−光スペクトラムアナライザ法

JIS C 6122-1-2 第1-2部:パワーパラメータ及び利得パラメータ−電気スペクトラムアナライザ法

JIS C 6122-1-3 第1-3部:パワーパラメータ及び利得パラメータ−光パワーメータ法

JIS C 6122-3 第3部:雑音指数パラメータ

JIS C 6122-3-1 第3-1部:雑音指数パラメータ−光スペクトラムアナライザ法

JIS C 6122-3-2 第3-2部:雑音指数パラメータ−電気スペクトラムアナライザ試験方法

JIS C 6122-3-3 第3-3部:雑音指数パラメータ−信号対総ASEパワー比

JIS C 6122-4-1 第4-1部:過渡パラメータ−二波長法を用いた利得パラメータ測定

JIS C 6122-4-2 第4-2部:過渡パラメータ−広帯域光源法を用いた利得パラメータ測定

JIS C 6122-5-1 第5-1部:光反射率パラメータ測定方法−光スペクトラムアナライザを用いた測定方

JIS C 6122-6 第6部:漏れ励起光パラメータ測定方法

JIS C 6122-7 第7部:波長帯域外挿入損失測定方法

JIS C 6122-10-1 第10-1部:マルチチャネルパラメータ−光スイッチ及び光スペクトラムアナライザ

を用いたパルス法

JIS C 6122-10-2 第10-2部:マルチチャネルパラメータ−ゲート付き光スペクトラムアナライザを用

いたパルス法

JIS C 6122-10-3 第10-3部:マルチチャネルパラメータ−プローブ法

JIS C 6122-10-4 第10-4部:マルチチャネルパラメータ−光スペクトラムアナライザを用いた補間法

JIS C 6122-10-5 第10-5部:マルチチャネルパラメータ−分布ラマン増幅器の利得及び雑音指数

JIS C 6122-11-1 第11-1部:偏波モード分散パラメータ−ジョーンズマトリクス固有値解析(JME)

(2)

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日本工業規格

JIS

C 6122-10-5:2016

(IEC 61290-10-5:2014)

光増幅器−測定方法−

第10-5部:マルチチャネルパラメータ−

分布ラマン増幅器の利得及び雑音指数

Optical amplifiers-Test methods-Part 10-5: Multichannel parameters-

Distributed Raman amplifier gain and noise figure

序文

この規格は,2014年に第1版として発行されたIEC 61290-10-5を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

1

適用範囲

この規格は,マルチチャネルを増幅する分布ラマン増幅器(DRA)の利得及び雑音指数の測定方法につ

いて規定する。DRAは,ラマン励起パワーが伝送光ファイバに入射され,伝送光ファイバ中での誘導ラマ

ン散乱によって信号が増幅される過程に基づく(DRAの技術概要は,TR C 0057を参照)。

これらの増幅器とエルビウム添加光ファイバ増幅器(EDFA)のような集中増幅器との基本的な相違は,

集中増幅器が一般的に入出力端を定義するブラックボックスの手法を用いることによって規定することで

ある。一方でDRAは,基本的に励起モジュールであって,実際の増幅過程は伝送光ファイバに沿って行

う。このような相違があるため,JIS C 6122規格群の他の文書に規定した利得,雑音指数など増幅器パラ

メータの標準的な測定方法は,そのままでは適用できない。

この規格の目的は,次のDRAに関する性能パラメータを,光スペクトラムアナライザ(OSA)を用い

て正確かつ信頼性のある測定を行うための一定の要求事項を確立することである。

a) チャネルオンオフ利得

b) 励起モジュール挿入損失

c) チャネルネット利得

d) チャネル信号光−自然放出光雑音指数

測定方法の大部分はJIS C 6122-10-4に詳細な記載があるOSAを用いた光源減算補間(ISS)法に基づく

が,DRAに関わる修正が加えられている。

“*”が付帯する全ての数値は,測定を確実に行うための推奨値である。他の数値でも許容できる場合が

あるが,確認が必要である。

注記1 雑音指数の一般的な測定方法は,JIS C 6122-3に規定されている。

注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

2

C 6122-10-5:2016 (IEC 61290-10-5:2014)

IEC 61290-10-5:2014,Optical amplifiers−Test methods−Part 10-5: Multichannel parameters−

Distributed Raman amplifier gain and noise figure(IDT)

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”

ことを示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS C 6121 光増幅器−通則

注記 対応国際規格:IEC 61291-1,Optical amplifiers−Part 1: Generic specification

JIS C 6123-4 光増幅器−性能仕様テンプレート−第4部:マルチチャネル用光増幅器

注記 対応国際規格:IEC 61291-4,Optical amplifiers−Part 4: Multichannel applications−Performance

specification template(IDT)

JIS C 6802 レーザ製品の安全基準

注記 対応国際規格:IEC 60825-1,Safety of laser products−Part 1: Equipment classification and

requirements(IDT)

3

用語,定義及び略語

3.1

用語及び定義

3.1.1

ラマン励起パワー(Raman pump power)

チャネル信号光のラマン増幅を可能にするためにDRAによって発生される光パワー。

注記 ラマン励起光には,チャネル信号光より短い波長のものを用いる。

3.1.2

光ファイバ中継区間(fiber span)

信号チャネル及びラマン励起パワーを入力し,誘導ラマン散乱によって信号チャネルがラマン増幅され

る光ファイバの長さ。

3.1.3

前方励起構成(co-propagating configuration)

信号チャネルとラマン励起パワーとが同じ順方向に伝搬するように,ラマン励起パワーを光ファイバ中

継区間の入力と結合する構成。

3.1.4

後方励起構成(counter-propagating configuration)

信号チャネルとラマン励起パワーとが逆方向に伝搬するように,ラマン励起パワーを光ファイバ中継区

間の出力と結合する構成。

3.1.5

励起モジュール(pump module)

ラマン励起パワーを発生し,光ファイバ中継区間と結合するモジュール。

注記1 励起モジュールが光ファイバ中継区間の入力を接続する場合,入力する信号チャネル及びラ

マン励起パワーの両方とも光ファイバ中継区間に結合する。

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3

C 6122-10-5:2016 (IEC 61290-10-5:2014)

注記2 励起モジュールが光ファイバ中継区間の出力を接続する場合,励起パワーは光ファイバ中継

区間に結合し,光ファイバ中継区間から出力する信号チャネルは,励起モジュールの入力端

から出力端へ通過する。

注記3 この規格では,信号チャネルを入力する側を励起モジュールの入力と定義し,信号チャネル

が出力する側を励起モジュールの出力と定義する。したがって,前方励起構成ではラマン励

起パワーは,励起モジュールの出力端から出射し,後方励起構成ではラマン励起パワーは,

励起モジュールの入力端から出射する。

3.1.6

チャネルオンオフ利得,Gon-off(channel on-off gain)

励起モジュールが稼働するときの光ファイバ中継区間の出力端でのチャネル信号光パワーの,励起モジ

ュールが稼働していないときの同一点でのチャネル信号光パワーに対する比。

3.1.7

励起モジュールチャネル挿入損失,IL(pump module channel insertion loss)

励起モジュールの入力端でのチャネルパワーの,励起モジュールの出力端でのチャネルパワーに対する

比。

3.1.8

チャネルネット利得,Gnet(channel net gain)

チャネルオンオフ利得から励起モジュールチャネル挿入損失を減算したもの(単位:dB)。

3.1.9

チャネル等価雑音指数,NFsig-ASE,eq(channel equivalent noise figure)

DRAのチャネルオンオフ利得と同量のチャネル利得をもち,光ファイバ中継区間の出力でDRAによっ

て発生するのと同じ量のASE出力パワーを発生する集中増幅器が光ファイバ中継区間の出力に配置され

たとした場合の信号光−ASE間雑音(JIS C 6122-3参照)によるチャネルNF。

3.2

略語

この規格で用いる主な略語は,次による。

ASE

増幅された自然放出光

(amplified spontaneous emission)

DRA

分布ラマン増幅器

(distributed Raman amplifier)

EDFA

エルビウム添加光ファイバ増幅器

(erbium doped fiber amplifier)

FWHM

半値全幅

(full-width half-maximum)

GFF

利得平たん化フィルタ

(gain flattening filter)

ISS

光源減算補間

(interpolated source subtraction)

NF

雑音指数

(noise figure)

RBW

分解能帯域幅

(resolution bandwidth)

OSA

光スペクトラムアナライザ

(optical spectrum analyzer)

OSNR

光信号対雑音比

(optical signal-to-noise ratio)

PCF

パワー補正係数

(power correction factor)

SMF

シングルモード光ファイバ

(single-mode fiber)

SSE

光源の自然放出光

(source spontaneous emission)

VOA

可変光減衰器

(variable optical attenuator)

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4

C 6122-10-5:2016 (IEC 61290-10-5:2014)

4

DRA利得及び雑音指数パラメータ−概要

注記 この箇条以降において,数式及び定義の単位は特に指定がない限り,真数値であって,dB値で

はない。

図1にDRAの前方励起構成及び後方励起構成を示す。一般的に,後方励起構成は前方励起に比べ広く

用いられている。

いかなる増幅器においても,チャネル利得は主要なパラメータの一つである(JIS C 6121及びJIS C

6123-4を参照)。ただし,チャネル利得が単なる入力端と出力端とのチャネルパワーの比で定義する集中

増幅器と異なり,DRAの状況は複雑である。

通常,DRAは励起パワーを供給する励起モジュール及び実際に増幅が行われる光ファイバ中継区間を含

む。したがって,励起光源が使用可能である場合,チャネル利得を定義する一つの選択肢として,図1の

点Cと点Aとのチャネルパワーの比と定義する。ただし,この定義は,時々ラマン励起光源によって供給

する利得より大きい光ファイバ中継区間損失を含むため,この定義はあまり有用ではない。

より有用なパラメータは,ラマン励起光源がオンとオフとの光ファイバ中継区間の出力端でのチャネル

パワーの比で定義するチャネルオンオフ利得であり,式(1)による(図1のグラフ参照)。

G

on

off

=

P

on

············································································· (1)

P

off

チャネルオンオフ利得は,実際には前方励起構成での点C,並びに後方励起構成での点B及び点Cの光

ファイバ中継区間のいずれかの位置で測定する。

DRAに関するもう一つの重要なパラメータは,励起モジュールの入力端と出力端とのチャネルパワーの

比で定義する励起モジュールチャネル挿入損失であり,式(2)による(前方励起構成の点Aと点Bとの比,

後方励起構成の点Bと点Cとの比である。)。

P

pump unit input

IL=

········································································ (2)

P

pump unit output

励起モジュールの内部では,増幅を行わないため,これは単なる受動部品の挿入損失であって,励起光

源の状態(オン又はオフ)に影響されない。

チャネルオンオフ利得及び励起モジュールチャネル挿入損失は,チャネルネット利得という一つのパラ

メータとしてデシベル単位で,式(3)によって定義する。

G

net

()

dB

=

G

on

off

()

dB

IL

()

dB ························································ (3)

チャネルネット利得は,励起光源がオフ時の点Bでのチャネルパワーに対する,励起光源がオンの時の

点Cでのチャネルパワーの比を線形単位で直接測定するため,特に後方励起構成で有効である。励起モジ

ュールは,ラマン利得波形を補償するための利得平たん化フィルタ(GFF)を含む場合,チャネルオンオ

フ利得がGFFの効果を含まないのと対照的に,チャネルネット利得はGFFの効果を含む(例えば,チャ

ネルオンオフ利得は,チャネル波長依存性が平たんではない。)。

前方励起構成の場合,チャネルネット利得は物理的な意味合いが低く,チャネルオンオフ利得と励起モ

ジュールチャネル挿入損失とを個別に定義することがより一般的である。

DRAに関するもう一つの重要なパラメータは,信号−自然放出ビート雑音によるチャネル等価雑音指数

(NF)である。このパラメータは,後方励起構成にだけ関係する。DRAのチャネル等価NFは,DRAの

オンオフ利得及び同じチャネル利得を提供し,光ファイバ中継区間の出力端に配置したDRAによって発

生する場合と同じ量の増幅した自然放出光(ASE)を発生する,光ファイバ中継区間の出力に配置する集

中増幅器のNFと同義に定義する。信号−自然放出ビート雑音によるデシベル単位のチャネル等価NFは,

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5

C 6122-10-5:2016 (IEC 61290-10-5:2014)

式(4)による(JIS C 6122-3参照)。

NF

sig

ASE,

eq

=

10 log

10

ここに,

ρ

ASE, B

G

on

off

···················································· (4)

ρASE,B: 光ファイバ中継区間の出力端で測定されたチャネル波長λ

でのASEスペクトル密度(両方の偏波モード)

ν: チャネル周波数,ν=c/λ

h: プランク定数

チャネルオンオフ利得とチャネルネット利得との関係性を用いて,チャネル等価NFは,式(5)のように

表すことができる。

NF

sig

ASE,

eq

=

10 log

10

ここに,

ρ

ASE,

C

G

net

························································ (5)

ρASE,C: 点Cでの測定値

前方励起構成

後方励起構成

注記 グラフは光ファイバ中継区間に沿った励起光及び信号光のパワー推移を示す。

図1−分布ラマン増幅器の前方励起構成(左)及び後方励起構成(右)

DRA利得及びNFを測定する場合,次の点を考慮するのがよい。

a) 次のいずれかを考慮する測定の目的。この詳細は,附属書Aに記載する。

1) 実使用条件下での特定の光ファイバ中継区間におけるDRA性能を測定する。

2) 研究室などにおいて一般的な光ファイバの種類に関するDRA性能を評価する。

b) 入力信号光のチャネル構成が励起光減衰及び/又は信号間のラマン散乱に影響するか否か。この詳細

は,附属書Bに記載する。

5

測定系

5.1

概要

図2〜図4は,前方励起及び後方励起構成における,DRAパラメータ測定のための装置構成を示す。測

定系を構成する様々な構成要素は(校正に用いる他の構成要素と同様に),5.2〜5.8に記載する。

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C 6122-10-5:2016 (IEC 61290-10-5:2014)

図2−励起光を含まない測定構成

図3−後方励起における測定構成

図4−前方励起における測定構成

5.2

マルチチャネル信号光源

図5にマルチチャネル信号光源として現実的な構成を示す。この光源は,n個の光源から成り,nは試験

構成のチャネル数に相当する。それぞれの光源がもつ出力スペクトルの半値全幅(FWHM)は,隣接する

チャネルに対してクロストークを発生しないために,0.1 nm*よりも狭くする。単一の発光線をもつサイド

モード抑圧比は,35 dB*よりも更に高くする。出力パワーの変動は,0.05 dB*未満とする。この出力安定

度は,それぞれの光源の出力端子にアイソレータを取り付ければ容易に得られる値である。波長確度は絶

対値で0.1 nm*よりも小さく,波長安定度は最大最小差で0.02 nm*よりも小さいものとする。1 nmのスペ

クトル幅に含む自然放出光のパワーは,光源の出力パワーに対して40 dB以上は低いものとする。

注記1 波長確度は,対応国際規格では±0.1 nm*よりも小さいと規定されているが同じ意味である。

注記2 波長安定度は,対応国際規格では±0.01 nm*よりも小さいと規定されているが同じ意味であ

る。

光合波器は,全ての光源を1本の光ファイバに多重化するために用いる。光合波器の偏波依存損失は,

0.5 dBより小さく,波長依存損失が1 dB*よりも小さくなければならない。このデバイスのそれぞれの端

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C 6122-10-5:2016 (IEC 61290-10-5:2014)

子がもつ反射率は,−50 dB*よりも小さいこととする。

図5−現実的なマルチチャネル信号光源の構成例

マルチチャネル信号光源は,各チャネルの出力を求めるパワー分布とするために,個々のレーザ出力を

制御する機能を備えていなければならない。これは,各光源を直接制御するか,又は各光源の出力に可変

光減衰器(VOA)を配置することで実現できる。また,マルチチャネル信号光源は同時に全ての光源の出

力を制御する機能を備えたほうがよく,例えば,図5の可変光減衰器(VOA)を用いることが望ましい。

仮に一つ又はそれ以上のVOAを用いる場合,その減衰量可変範囲及び安定性は,各々40 dB*より高く,

最大最小差で0.1 dB*よりも小さいものとする。VOAの反射率は,各々の端子において−50 dB*よりも小

さいこととする。VOAを光合波器の出力側に配置した場合,減衰値の全範囲における波長平たん性は,0.5

dB*未満とする。

5.3

偏波制御器

偏波制御器は,信号光のあらゆる偏波状態も,いかなる他の偏波状態に変更することができるものとす

る。偏波制御器は,全光ファイバ偏波制御器,又は180°以上回転可能な二分の一波長板及びそれに続く

90°以上回転可能な四分の一波長板で構成するものとする。このデバイスの各々の端子の反射率は,−50

dB*より小さいものとする。このデバイスの挿入損失の変動は,0.5 dB*未満とする。偏波制御器の使用は

任意とするが,DRAが顕著な偏波依存利得を示す場合,要求精度を達成するために必要となる可能性があ

る。

5.4

光スペクトラムアナライザ

光スペクトラムアナライザ(OSA)は,偏波依存性が0.1 dB*未満,安定度は最大最小差で0.1 dB*より

小さく,波長確度は絶対値で0.05 nm*より小さいものとする。測定装置のダイナミックレンジ内における

直線性は,0.2 dB*より小さいものとする。入力端子における反射率は,−50 dB*よりも小さいものとする。

チャネルとチャネルとの間に存在する雑音を測定するために,OSAは十分なダイナミックレンジをもつと

ともに,十分狭い波長分解能帯域幅(RBW)をもつものとする。チャネル間隔が100 GHz(波長1 550 nm

の場合,約0.8 nm)の場合,ダイナミックレンジは,信号から50 GHz(波長1 550 nmの場合,約0.4 nm)

離れて55 dB以上が必要となる場合がある。

5.5

光パワーメータ

OSAの校正に必要となる光パワーメータの測定確度は,偏波状態にかかわらずDRAの運用波長帯域幅

におけるパワー範囲が−40 dBm〜+20 dBm*の範囲で,0.2 dB*より小さいものとする。

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8

C 6122-10-5:2016 (IEC 61290-10-5:2014)

5.6

狭線幅波長可変光源

OSAの校正に必要となる狭線幅波長可変光源は,DRAの運用波長帯域幅(例えば,1 530 nm〜1 565 nm)

において波長可変出力を得るものとする。狭帯域光源の出力スペクトルの半値全幅(FWHM)は,0.1 nm*

よりも狭いものとする。波長確度は絶対値で0.1 nmより小さく,波長安定度は最大最小差で0.02 nmより

小さいものとする。出力パワー変動は,0.1 dB未満とする。出力パワーは,測定帯域幅(一般的には10 nm)

の範囲内で波長を変更する間,0.1 dB以内の安定性を保つものとする。

注記1 波長確度は,対応国際規格では±0.1 nmよりも小さいと規定されているが同じ意味である。

注記2 波長安定度は,対応国際規格では±0.01 nmよりも小さいと規定されているが同じ意味であ

る。

5.7

広帯域光源

OSAの校正に必要となる広帯域光源は,DRAの運用波長帯域幅(例えば,1 530 nm〜1 565 nm)に広帯

域な光パワーを供給するものとする。出力スペクトルは,測定帯域幅(一般的には10 nm)の範囲におい

て,0.1 dB*未満の平たん性をもつものとする。出力パワー変動は,0.1 dB*未満とする。

例えば,信号光を入力していない光ファイバ増幅器のASE出力は,広帯域光源として利用可能である。

5.8

光コネクタ及び光ファイバコード

図2〜図4において,様々な構成要素を接続するために用いる可能性のある光コネクタ及び光ファイバ

コードは,接続損失の再現性が0.1 dB*よりも小さいものとする。光コネクタの反射率は,−50 dB*よりも

小さいものが望まれる。光ファイバコードの長さは短く(2 m以下),偏波状態の変動を最小にするために,

測定を行っている間は,動かしたり変形させたりしないことが望まれる。

6

試料

評価に提供するDRAは,励起モジュール及び測定対象となる光ファイバ中継区間の両方から成り,公

称値の運用条件において評価するものとする。測定を行っている間は,入射光の偏波状態を維持するよう

に注意を払うものとする。入射光の偏波状態の変動は,使用している全ての光学系構成要素がもつ僅かの

偏波依存性のために,入力光強度の変化が生じ,測定誤差を生じる可能性がある。

ラマン励起に使用する一般的な高い光パワーのために,レーザ安全性を確保するための手順は,JIS C

6802に規定する方法で履行するのがよい。さらに,付加的な注意として,コネクタを清浄に保つこと,及

び光ファイバの曲げを回避することに注意を払うのがよい(TR C 0047参照)。

励起モジュールと測定対象となる光ファイバ中継区間との間の接続損失は,測定結果に影響しないよう

に,極力最低(0.2 dB未満)にすることが望ましい。

7

手順

7.1

概要

7.1.1

チャネルオンオフ利得

チャネルオンオフ利得を測定するために,次のパラメータを測定する。

a) 励起モジュールがoff(例えば,ラマン励起パワーを発生しない)の状態における各チャネルの信号パ

ワーを,後方励起構成である図3又は前方励起構成である図4を用いて測定する。

b) 励起モジュールがon(例えば,ラマン励起パワーが発生する)の状態における各チャネルの信号パワ

ーを,後方励起構成である図3又は前方励起構成である図4を用いて測定する。

7.1.2

励起モジュールチャネル挿入損失及びチャネルネット利得

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9

C 6122-10-5:2016 (IEC 61290-10-5:2014)

励起モジュールチャネル挿入損失及びチャネルネット利得を測定するために,次のパラメータを測定す

る。

a) 図2に示す構成を用いた,各チャネルの信号出力レベル

b) 励起モジュールがoff(例えば,ラマン励起パワーを発生しない)の状態における,後方励起構成であ

る図3又は前方励起構成である図4を用いた各チャネルの信号出力レベル

c) 励起モジュールがon(例えば,ラマン励起パワーが発生する)の状態における,後方励起構成である

図3又は前方励起構成である図4を用いた各チャネルの信号出力レベル

7.1.3

チャネル等価雑音指数

後方励起構成における等価NFを測定するために,次のパラメータを測定する。

a) 図2に示す構成を用いた,各チャネルの信号出力レベル

b) 図2に示す構成を用いた,各チャネルの波長における光源の自然放出光(SSE)出力スペクトル密度

c) 励起モジュールがon(例えば,ラマン励起パワーが発生する)の状態における,図3に示す構成を用

いた各チャネルの信号出力レベル

d) 励起モジュールがon(例えば,ラマン励起パワーが発生する)の状態における,図3に示す構成を用

いた各チャネル波長におけるASE出力スペクトル密度

OSAの等価雑音帯域幅は,SSE及びASEの出力スペクトル密度の測定に必要である。製造業者によっ

て十分な確度が明示されていない場合,次の7.2.1.2及び7.2.1.3の二つの方法のうち一つを用いて校正す

る。雑音源の出力密度が波長に対して一定である場合,波長フィルタの等価雑音帯域幅は,実際のフィル

タと中心波長において同じ伝達特性をもち,かつ,同じ総雑音パワーを透過する長方形の帯域幅をもつ理

論上のフィルタの帯域幅のことである。

7.2

校正

7.2.1

光帯域幅の校正

7.2.1.1

概要

等価雑音帯域幅Boは,狭線幅波長可変光源,又は広帯域光源のいずれかを用いた,次の7.2.1.2及び7.2.1.3

の二つの方法のうち一つを用いて校正できる。

近似式(6)は,波長領域∆λBW(λs)から周波数領域Bo (λs)への変換を可能にする。

Β

o

(

λ

s

)

=

c (

λ

s

ここに,

λ

BW

(

λ

s

)

1

λ

(

λ

)

1

)

(

λ

s

+

BW s

)

2

2

······························ (6)

c: 自由空間(真空中)の光速

上記によって等価雑音帯域幅を一旦決定した場合,OSAの波長分解能帯域幅は,測定の途中において変

化しないようにすることが望ましい。

OSAの分解能帯域幅は,マルチチャネル信号光源のいかなる二つのチャネル間においても,十分に広い

ダイナミックレンジで正確にASEを測定可能な,狭い分解能帯域幅に設定する。

7.2.1.2

狭線幅波長可変光源を用いた校正

次に示す手順によって校正を行う。

a) 狭帯域波長可変光源を,OSAに直接接続する。

b) OSAの中心波長を,校正した信号波長

sλに設定する。

c) OSAの波長スパンを,ゼロ(波長固定)に設定する。

d) OSAの分解能帯域幅RBWを,目標値に設定する。

e) 狭帯域光源の波長を,

sλ−RBW−δから sλ+RBW+δまでの範囲に含む

iλに設定する。δは,OSA

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C 6122-10-5:2016 (IEC 61290-10-5:2014)

のフィルタ帯域外に相当することを保証する十分な幅を選択する。

OSAの信号出力レベルを,真数値()

P

で記録する。

f)

∆を,次に示す要求精度に

g) 光源の波長を長い方に変えながら,波長範囲を通るように波長調整間隔λ

従って設定し,手順e)〜f) を繰り返す。

h) 式(7)によって,光帯域幅を設定する。

λ

BW

()

λ

s

=

()

λ

i

P

()

λ

λ

······························································· (7)

iP

s

測定手順は,異なる信号波長,又はマルチチャネル光源の各波長に対して繰り返す必要がある。

∆)の波長調整間隔及び出力平たん性に関わる。波長調整間隔を0.1 nm

この測定確度は,狭帯域光源(λ

よりも狭くすることが望ましい。光出力は,波長範囲内において0.4 dB未満の変動に抑制することが望ま

しい。

7.2.1.3

広帯域光源を用いた校正

この方式は,OSAの分解能帯域幅を最大にした場合に,長方形の帯域制限フィルタ特性をもつことを前

提とする。次に示す手順によって校正を行う。

a) 狭帯域光源の出力を,直接OSAに接続する。調整可能であれば,波長可変レーザの場合と同様に,特

定波長

sλに光源の波長を設定する。

b) OSAの分解能帯域幅を,10 nmを超えない範囲で最大値に設定することが望ましい。

c) OSAを用いて狭帯域光源を掃引することによって,OSA帯域の半値全幅(FWHM)

λ

RBWmax

を測定す

る。

d) 広帯域光源の出力を,直接OSAに接続する。

e) OSAの分解能帯域幅を,最大に維持する。

f)

OSAを用いて,既定波長

sλの出力パワーレベル

P

RBWmax

(真数値)を測定する。

g) OSAの分解能帯域幅を,目標値に設定する。

h) 既定波長

i)

sλの出力パワーレベル

P

RBW

(真数値)を測定する。

式(8)によって,光帯域幅を決定する。

λ

BW

()

λ

s

=

j)

P

RBW

λ

RBWmax

()

λ

s

························································ (8)

P

RBWmax

測定手順は,異なる信号波長,又はマルチチャネル光源の各波長に対して繰り返す必要がある。

注記 最大分解能帯域幅

λ

RBWmax

の測定が正確であるとみなせる。

7.2.2

OSAパワー補正係数の校正

OSAパワー補正係数(PCF)を校正するための手順は,次による。パワー補正係数は,絶対パワーを測

定するようにOSAを校正する。

a) マルチチャネル信号光源を調整し,信号波長

sλにおいて単一チャネルを出力する。マルチチャネル信

号光源の出力を光パワーメータの入力に直接接続し,

P(dBm値)を測定する。また,図2の構成

PM

は,光パワーメータに替えてOSAを用いても問題ない。

b) 光パワーメータを外し,代わりにOSAを接続し, P(dBm値)を測定する。

OSA

c) 式(9)によって,パワー補正係数PCFを,dBで求める。

PCF

()

λ

s

=

P

PM

P

OSA

·································································· (9)

マルチチャネル信号光源は,

実施する。次に,

1λをonにし,他の全てのレーザをoffにする。上記,ステップa)〜c) を

2λをonにして,他の全てをoffにする。n波長全てに対して,パワー補正係数を得るま

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C 6122-10-5:2016 (IEC 61290-10-5:2014)

で繰り返す。

7.3

測定方法

全パラメータ(チャネルオンオフ利得,チャネルネット利得及びチャネル等価NF)の測定手順を,次

に示す。チャネル等価NFが不要な場合,手順b),c) 及びd) は省略してもよい。OSNRが高い値の場合,

手順j) 及びk) は省略してもよい(注記1参照)。チャネルオンオフ利得だけを測定する場合,手順f)〜

k) を実施すればよい。

a) 図2に示すように,測定系を接続する。

b) OSAの波長分解能帯域を校正した値に設定する。測定が完了するまで,この設定を変更してはならな

い。

c) VOAを用いて全てのレーザの絶対パワーを調整するのに加え,マルチチャネル光源の相対的なレーザ

パワーを性能仕様書に従って調整する。通常,レーザの出力パワーは,同じ値に設定する。

d) SSEパワーレベルを,各信号波長の両側にある波長分をずらしたところで測定する。この波長をずら

()

s

SSEλ

OSA

す量はチャネル間隔の1/2以下に設定することが望ましい。各信号波長における雑音パワー P

(dBm)を求めるには,線形補間法を用いる。式(10)を用いて,各波長に対して校正されたSSEパワ

P

()

s

(dBm)を求める。

OSA

λ

s

+

P

SSE

()

λ

s

=

P

SSE

()PCF

SSEλ

OSA

in

e) 各信号のパワー P

···························································· (10)

()

λ

s

(dBm)を測定する。式(11)を用いて,各入力信号波長の校正したパワー(dBm)

を求める。

P

in

()

λ

s

=

P

in

OSA

f)

()PCF

λ

s

+

······························································(11)

後方励起構成は,図3に示す測定系のとおりに励起モジュールを挿入する。前方励起構成は,図4を

用いる。励起モジュールの内部にある励起光源がoffになっていること(例えば,ラマン励起パワー

が出射されていないこと)を確認する。

()

s

(dBm)を測定する。式(12)を用いて,各波長の校正した入力信号パワー P

()

s

offλ

OSA

g) 各信号パワー P

offλ

(dBm)を求める。

OSA

λ

s

+

P

off

()

λ

s

=

P

off

()PCF

···························································· (12)

h) 励起モジュールを含む励起光源をonにし,性能仕様書に従って,要望の励起光構成(各波長の励起光

に対する励起パワー)に設定する。

i)

OSA

各信号のパワー

P

on

()

λ

s

(dBm)を測定する。式(13)を用いて,校正した入力信号波長の各パワー P

()

s

onλ

を求める。

P

on

()

λ

s

=

P

on

OSA

j)

()PCF

λ

s

+

····························································· (13)

校正前の順方向ASEパワーを,各信号波長の両側にある波長分ずらしたところで測定する。波長をず

らす量は,チャネル間隔の1/2以下に設定することが望ましい。各信号波長における雑音パワー

()

s

(dBm)を求めるには,線形補間法を用いる。式(14)を用いて,各波長に対して校正した総順

方向ASEパワー P

()

s

(dBm)を求める。

λ

s

+

P

()

λ

s

=

P

()PCF

··························································· (14)

k) 雑音パワーを減算することによって,各チャネルの校正した信号出力パワー P

sig

()

s

(dBm)を式(15)

ASEλ

OSA

P

ASEλ

ASE

OSA

ASE

onλ

を用いて求める。

P

on

()

λ

s

P

()

λ

s

=

10 log

10

10

10

sig

on

10

P

ASE

()

λ

s

10

············································· (15)

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C 6122-10-5:2016 (IEC 61290-10-5:2014)

()

s

<< P

()

s

となるため,手順k) は必ずしも必要でない。これは,

ASEλ

注記1 OSNRが高い場合は,

P

onλ

高い精度で

P

on

()

λ

s

P

on

()

λ

s

となるためである。一般に,OSNRが20 dB未満の場合,信号パ

sig

ワーに対するASE補正係数は,0.1 dB未満となって,この簡単な関係式が使用できる。

注記2 前方励起構成のフィールド測定を行う場合,上記の手順は,遠方に位置する光ファイバ中継

区間の両端にアクセスすることが必要となる。この場合,励起モジュールが遠隔で制御可能

と仮定すれば,手順f)〜k) が実行可能な場合,チャネルオンオフ利得が測定できる。チャネ

ルネット利得を必要とする場合は,励起モジュール挿入損失を個別に測定する必要がある。

チャネルオンオフ利得の偏波依存性の評価が必要な場合,偏波コントローラに異なる設定を行って,手

順f)〜i) を繰り返す。これに続き,手順j) は一度だけ実施し,手順k) は偏波コントローラの異なる設定

に対して得られる手順i) の全ての結果を適用する。最終的に,偏波コントローラの異なる設定に対するチ

ャネルオンオフ利得は,式(16)よって求める。偏波依存利得は,チャネルオンオフ利得の最大測定値と最

小測定値との差分としてdB単位で求める。

7.4

7.4.1

計算

チャネルオンオフ利得

チャネルオンオフ利得

G

on

off

()

λ

s

(dB)を,式(16)で求める。

offλ

G

on

off

()

λ

s

=

P

on

sig

()

λ

s

P

()

s

······················································· (16)

7.4.2 チャネルネット利得

励起モジュールチャネル挿入損失()

IL

を,式(17)で求める。

IL

()

λ

s

=

P

in

()

λ

s

P

off

()

λ

s

····························································· (17)

()

netλ

s

チャネルネット利得

G

7.4.3

(dB)を,式(18)で求める。

G

net

()

λ

s

=

G

on

off

()

λ

s

IL

()

λ

s

························································ (18)

チャネル等価NF

校正した総ASEパワーからDRAのチャネルネット利得分,強めたSSEパワーを減算することによって,

()

ASEλ

DRA

s

各信号波長の順方向ASEパワーのDRAの寄与分 P

P

ASE

()

λ

DRA

ASE

P

()

λ

=

10 log

10

10

10

を,式(19)で求める。

G

net

()

λ

+

P

SSE

()

λ

10

10

··································· (19)

チャネル等価NF NF

sig

ASE,

eq

()

λ

s

を,式(20)で求める。

DRA

NF

sig

ASE,

eq

()

λ

s

=

P

ASE

()

λ

s

G

net

()

λ

s

10 log

10

[

h

ν

B

o

()

λ

s

]

························ (20)

ここに,

B

()

s

: 等価雑音帯域。周波数の単位で与えられる[式(5)を参照]。

h: プランク定数

ν: 光信号の周波数

注記 試験方法の精度は,光コネクタの破損による作り直しの場合,OSAの偏波依存性の場合と同様

に,光接続によって挿入損失の再現性に大きく依存する。

8

測定結果

試験報告書には,次の事項を記載することが望ましい。

a) 測定系(箇条5の規定と異なる場合)

b) 測定方法:マルチチャネル光源減算補間法

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13

C 6122-10-5:2016 (IEC 61290-10-5:2014)

c) 測定に用いたマルチチャネル光源の種類

d) マルチチャネル光源の配置(チャネル波長及びパワー配分)

e) 重大な波長依存がない場合はOSA等価雑音帯域

oB

f)

周囲環境温度(必要な場合)

g) 励起モジュールの励起光源配置(各ラマン励起レーザ波長及びパワー)

h) 励起モジュールを取り外す場合は,光ファイバ中継区間の出力端における信号チャネルの総パワー(図

2)

i)

測定に用いたチャネル波長

j)

各チャネルのチャネルオンオフ利得

G

on

off

()

λ

s

(dB単位)

k) 各チャネルの励起モジュールチャネル挿入損失()

IL

(dB単位)

l)

()

netλ

s

各チャネルのチャネルネット利得

G

(dB単位)

()

s

(dBm)

ASEλ

DRA

m) 各チャネルの総ASEパワー P

n) 各チャネルのチャネル信号光−自然放出光雑音指数 NF

sig

ASE,

eq

()

λ

s

(dB単位)

注記 SSE減算による NF

sig

ASE,

eq

()

λ

s

の推定誤差が,0.1 dB*を超える場合,この誤差を結果とともに記

載してもよい。誤差推定方法の詳細についてはJIS C 6122-10-4を参照。

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C 6122-10-5:2016 (IEC 61290-10-5:2014)

附属書A

(参考)

フィールド測定と研究室測定との相違

DRA性能は,測定する光ファイバの形態に依存するため,次の2種類の測定を区別しておくことが必要

である。

a) フィールド測定:測定の目的は,実使用条件下に敷設した光ファイバ中継区間を用いて,DRA性能を

評価することである。測定は,複数の光ファイバを接続して構成し,途中に離散的な損失点が複数存

在する光ファイバ中継区間に対して適用する。

b) 研究室測定:測定の目的は,標準シングルモード光ファイバ(SMF)など,光ファイバの種類による

DRA性能を特徴付けることである。このため,測定に用いる光ファイバは,この種類の一般的であっ

たほうがよい。光ファイバ長は,ラマンオンオフ利得が長さに依存しなくなるまで長いことが望まし

い。励起光の波長範囲が1 400 nm〜1 500 nmで,励起パワーが1 W程度の標準的なDRAは,光ファ

イバ長が75 kmより長ければ,無限に長いとみなすことができる。また,光ファイバ中継区間に沿っ

て存在する離散的な損失点は,無いことが望ましく,特に光ファイバと励起モジュールとの間の接続

損失は,可能な限り低くして,0.2 dB未満にするのが望ましい。

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15

C 6122-10-5:2016 (IEC 61290-10-5:2014)

附属書B

(参考)

励起光減衰及びチャネル間ラマン散乱

一般的な後方励起DRAの場合,DRAはチャネルオンオフ利得がチャネルのパワー及び波長の影響を受

けない小信号領域で動作する。そのため,後方励起DRAの測定は,小信号の条件を模するように,光フ

ァイバには十分弱いチャネルパワーを入射するように注意を払う必要がある。

ただし,チャネルオンオフ利得が,光ファイバに送信するパワー及び/又は波長のチャネル配置に依存

する場合がある。そのような場合,DRAに適切なチャネル配置を選択し,測定条件の一部として本チャネ

ル配置を記録することが重要である。

チャネル配置が重要となる二つの条件を,次に示す。

a) 励起光減衰:励起光減衰とは,光ファイバ入力端に多数のチャネルが入射したことによって,チャネ

ルオンオフ利得に影響を与えるほどの総光パワーが高い状況を表す。後方励起DRAでは,ラマン散

乱はチャネルパワーが十分に減衰した光ファイバの出力端で起こるため,ほとんどの場合,励起光減

衰は無視する。ただし,光ファイバ長が80 km未満の比較的短い場合又はチャネル数が多数ある場合

は,励起光減衰を無視できない場合がある。一方,前方励起DRAでは,ラマン散乱はチャネルパワ

ーが高い光ファイバの入力端で起こるため,励起光減衰は無視できない。

b) チャネル間ラマン相互作用:チャネル間ラマン相互作用とは,誘導ラマン散乱によって短波長チャネ

ルから長波長チャネルへパワーが移動する現象である。この効果は,チャネルパワーが高いことに起

因して起こり,一般的には前方励起DRAで発生しやすい。これは光ファイバに入射した時点で既に

チャネルパワーが高く,DRAによって,更に増幅するためである。このように,光ファイバを伝搬す

ることによって,チャネルパワーがチャネル間相互作用を無視できないレベルまで到達する可能性が

ある。このような場合,ラマンオンオフ利得は,励起光源によって直接的な効果だけでなく,チャネ

ル間相互作用によって二次的な効果も含む。このように,チャネルオンオフ利得は,全チャネルのパ

ワー及び波長の配置に依存することを考慮することが望ましい。

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16

C 6122-10-5:2016 (IEC 61290-10-5:2014)

参考文献

JIS C 6122-3 光増幅器−測定方法−第3部:雑音指数パラメータ

注記 対応国際規格:IEC 61290-3,Optical amplifiers−Test methods−Part 3: Noise figure parameters

(IDT)

JIS C 6122-10-4 光増幅器−測定方法−第10-4部:マルチチャネルパラメータ−光スペクトラムアナラ

イザを用いた補間法

注記 対応国際規格:IEC 61290-10-4,Optical amplifiers−Test methods−Part 10-4: Multichannel

parameters−Interpolated source subtraction method using an optical spectrum analyzer(IDT)

TR C 0047 光増幅器−光増幅器における光損傷及び安全に関する光パワーの許容限界

注記 対応国際規格:IEC/TR 61292-4,Optical amplifiers−Part 4: Maximum permissible optical power for

the damage-free and safe use of optical amplifiers, including Raman amplifiers

TR C 0057 光増幅器−分布ラマン増幅

注記 対応国際規格:IEC/TR 61292-6,Optical amplifiers−Part 6: Distributed Raman amplification(IDT)