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F 0503:2005

まえがき

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本船舶

標準協会 (JMSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS F 0503 : 1987は改正され,この規格に置き換えられる。

(1)

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F 0503:2005

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1. 適用範囲 ························································································································ 1

2. 引用規格 ························································································································ 1

3. 定義 ······························································································································ 1

4. 材料 ······························································································································ 1

5. 寸法及び形状 ·················································································································· 2

6. ばねの設計に用いる記号及び計算式 ···················································································· 3

7. 許容ねじり応力 ··············································································································· 5

7.1 静荷重を受けるばね ······································································································· 5

7.2 繰返し荷重を受けるばね ································································································· 6

8. サージング ····················································································································· 6

9. 寸法及びばね特性の許容差 ································································································ 7

9.1 熱間成形ばねの寸法許容差······························································································· 7

9.2 冷間成形ばねの寸法の許容差···························································································· 8

9.3 熱間成形ばねのばね特性の許容差······················································································ 8

9.4 冷間成形ばねのばね特性の許容差······················································································ 9

9.5 その他の寸法許容差 ······································································································· 9

10. 加工方法 ····················································································································· 10

10.1 材料の表面加工 ··········································································································· 10

10.2 熱処理 ······················································································································· 10

10.3 ショットピーニング及びセッチング ················································································ 10

11. 検査 ··························································································································· 10

12. 仕様書の記載 ··············································································································· 11

(2)

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日本工業規格

JIS

F 0503:2005

船舶機関部コイルばね

Shipbuilding-Coiled springs for marine machinery

1. 適用範囲 この規格は,船舶機関部に使用する圧縮ばね又は引張ばねのうち,円形断面の材料を使用

し,熱間又は冷間で成形される円筒形コイルばね(以下,ばねという。)について規定する。

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS B 0103 ばね用語

JIS B 2704 圧縮及び引張コイルばね−設計・性能試験方法

JIS G 3522 ピアノ線

JIS G 3561 弁ばね用オイルテンパー線

JIS G 4314 ばね用ステンレス鋼線

JIS G 4801 ばね鋼鋼材

JIS H 3270 ベリリウム銅,りん青銅及び洋白の棒及び線

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0103によるほか,次による。

4. 材料 ばねに用いる材料の種類,規格番号,記号,用途及び成形方法は表1による。また,ばね材料

の直径は,表2による。

なお,これ以外の材料の種類及びばね材料の直径を使用する場合は,受渡当事者間の協議による。

表 1 材料・用途・成形方法

材料の種類

規格番号

記号

ばね鋼鋼材

弁ばね用オイルテンパー線

用途

高い応力まで使用するもの,

繰返し荷重又は繰返し衝撃を

受けるもの及び強度を要する

もの。

例:逃し弁ばね

吸排気弁ばね

燃料噴射弁ばね

燃料ポンプばね

調速機ばね

始動弁ばね

チェーン緊張ばね

ブレーキシリンダばね

オイルクッションばね

成形方法

熱間成形

冷間成形

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2

F 0503:2005

表 1 材料・用途・成形方法(続き)

材料の種類

規格番号

記号

用途

ばね用ステンレス鋼線

高い応力まで使用する

耐食性ばね

耐熱性ばね

りん青銅線

低い応力で使用する

耐食性ばね,非磁性ばね

ピアノ線

成形方法

小形強力圧縮ばね

引張ばね

冷間成形

表 2 ばね材料の直径

単位 mm

材料記号

直径

寸法範囲

5. 寸法及び形状 ばねの寸法及び形状は,次の各項による。

a) ばね指数 ばね指数

材料の直径

コイル平均径

b) 縦横比 圧縮ばねの縦横比

は,4〜15までの範囲で選ぶのがよい。

コイル平均径

自由高さ

は,0.8〜4までの範囲で選ぶのがよい。

c) 有効巻数及び総巻数 有効巻数は,3以上にとるのがよい。

なお,圧縮ばねで特に作用時の曲がりをきらうものは,総巻数を0.5の奇数倍にとるのがよい。

d) ピッチ ピッチは,コイル平均径の21以下にとるのがよい。

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F 0503:2005

e) 密着高さ 圧縮ばねの密着高さは,通常指定しない。特に,密着高さの指定を必要とするときは,次

の式で求めた値を最大値として指定する。

密着高さ (Hs) =総巻数 (Nt) ×材料の直径 (dmax)

ここに,dmax:材料の直径dの許容差の最大値をとった直径

f)

圧縮ばねの両端の座巻数 圧縮ばねの両端の座巻数は,通常0.75〜1.5巻とし,繰返し荷重を受けるば

ねは,1巻以上(又は,最少巻数を1巻)とする。

g) 圧縮ばねの先端の厚さ 圧縮ばねの先端の厚さは,表3による。

表 3 先端の厚さ

端面の研削範囲

約87

先端の厚さ

材料の直径×0.25

材料の直径×0.15

備考 端面の研削範囲を特に指定しないときは,

270°とする。

h) 引張ばねのフック 引張ばねのフックの曲げ半径は,できる限り大きくして,工作しやすいような形

状とするのがよい。

6. ばねの設計に用いる記号及び計算式 ばねの設計に用いる記号及び計算式は,JIS B 2704に準拠して,

次による。

a) ばねの設計に用いる記号 ばねの設計に用いる記号は,表4による。

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F 0503:2005

表 4 記号

記号

単位

記号の説明

材料の直径

コイル内径

コイル外径

コイル平均径

総巻数

有効巻数

自由高さ(引張ばねの場合自由長さ)

圧縮ばねの密着高さ

コイル外側面の傾き

ピッチ

ばね指数

縦横比

計画の荷重

計画のたわみ

計画のばね定数

ねじり修正応力

ねじり応力

応力修正係数

引張ばねの初張力

低温焼なましによる初張力の残存係数

固有振動数

ばねの運動部分の質量

横弾性係数

材料の単位体積当たりの質量

備考 1 N/mm2 = 1 MPa

b) たわみ,ばね定数及びねじり修正応力の計算式 圧縮ばね及び初張力のない引張ばねのたわみ,ばね

定数及びねじり修正応力は表5による。

表 5 たわみ,ばね定数及びねじり修正応力の計算式

たわみ

ばね定数

ねじり修正応力

c) 横弾性係数 ばねの計算に用いる横弾性係数Gの値は,表6による。

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F 0503:2005

表 6 横弾性係数

Gの値

材料の種類

ばね鋼鋼材

ピアノ線

弁ばね用オイルテンパー線

ばね用ステンレス

鋼線

りん青銅線

d) 応力修正係数 ねじり修正応力の計算に用いる応力修正係数 κ の値は,次の計算式又は表7による。

κ

4

c

1

.0

615

4

c

4

c

表 7 応力修正係数

e) 初張力がある引張ばねの初張力の計算式 引張ばねのうち,密着巻の冷間成形コイルばねには,初張

力を生じるので,引き伸ばしたときの荷重はP+Piとなる。初張力Piの値は,次の経験式による。

Pi=

A

Gd

4

255D

2

なお,初張力の残存係数Aは,表8による。

表 8 低温焼なましによる初張力の残存係数

材料の種類

ピアノ線

ばね用ステンレス鋼線

低温焼なましの条件

施工せず

150 ℃×15分 200 ℃×15分 230 ℃×15分 300 ℃×15分 350 ℃×15分

7. 許容ねじり応力

7.1 静荷重を受けるばね 静荷重を受けるばねは,次による。

a) 圧縮ばね 静荷重を受ける圧縮ばねの試験荷重時の許容最大ねじり応力は,τ0について検討して定め

る。τ0は図1の値を超えないことが望ましく,また,ばねの使用上の最大応力は図1に示す値の80 %

以下にするのがよい。特に,逃し弁ばねなど使用中のへたりをきらうものは,応力修正係数を乗じた

ねじり修正応力 τ の値を図1の値の80 %以下にするのがよい。

b) 引張ばね 引張ばねの許容ねじり応力は,図1に示す値の80 %とし,また,ばねの使用上の最大応力

は,図1に示す値の64 %以下にするのがよい。

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F 0503:2005

図 1 許容ねじり応力

7.2

繰返し荷重を受けるばね 繰返し荷重を受けるばねの試験荷重時の許容最大ねじり応力は,応力修

正係数を乗じた,ねじり修正応力 τ の値が図1の値を超えないことが望ましく,また,常用荷重時 (1) の

許容ねじり修正応力 τ の値は,表9の値以下にするのがよい。

なお,応力振幅は,表9の値の30 %以下にするのがよい。

注(1) 繰返し荷重を受けるばねの使用荷重,又は,繰返し荷重の最大値。

表 9 常用荷重時の許容ねじり修正応力

単位 N/mm2

材料

材料の

直径 mm

8. サージング 吸排気弁ばねなどは,サージングを避けるために,ばねに作用する加振源のすべての振

動と共振しないような,ばねの固有振動数を選ばなければならない。

なお,ばねの固有振動数の計算は,次の式による。

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F 0503:2005

10

3

k

22

.

36

d G

a

π

M

NaD

2

m

ここに,a:両端自由又は固定の場合2i

f

a

一端固定で他端自由の場合

2−

i 1

4

i:共振の次数 1,2,3,…

鋼のG=7.85×104 N/mm2,m=7.85×10−6 kg/mm3とし,ばね両端が自由又は固定とした場合,ばねの1

次の固有振動数は,次の式によって算出する。

f

.3

56

×

10

5

d

NaD

2

9. 寸法及びばね特性の許容差 寸法及びばね特性の許容差は,熱間成形及び冷間成形の二つに成形方法

で大別し,それぞれ1級,2級及び3級の3等級に分類して規定する。

9.1

熱間成形ばねの寸法許容差 熱間成形によるばねの寸法許容差は,次による。

a) 自由高さ(2) ばね特性の指定がない場合の自由高さの許容差は,表10による。また,ばね特性の指定

がある場合の自由高さには,通常許容差を指定しない。

注(2) 引張ばねの場合は,以下,高さを長さといい,フック内側間の長さで表す。

表 10 自由高さの許容差

単位 mm

等級

1級

2級

3級

許容差

最小値±1.0

最小値±2.0

最小値±3.0

b) コイル直径 コイル直径の許容差は,ばねの用途に応じてコイルの内径又は外径のいずれか一方を指

定する。また,その数値は表11による。

表 11 コイル直径の許容差

単位 mm

許容差

等級

1級

2級

3級

自由高さ250以下

最小値±0.5

最小値±1.0

最小値±1.5

自由高さ250を超え500以下

最小値±1.0

最小値±1.5

最小値±2.0

自由高さ500を超えるもの

最小値±1.5

最小値±2.0

最小値±2.5

備考 許容差は,必要がある場合に片側にとることができる。その場合には,表中の許容差の範

囲を片側にとる。

c) コイル外側面の傾き 無荷重の状態で,各端面にそれぞれ直角な軸に対するコイル外側面の傾きを測

定し,その許容限度は,表12による。

表 12 コイル外側面の傾きの許容限度

単位 mm

等級

1級

2級

3級

許容限度

最小値0.5

最小値1.0

最小値2.0

備考 括弧内の数値は,傾きの角度を示す。

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F 0503:2005

9.2

冷間成形ばねの寸法の許容差 冷間成形によるばねの寸法許容差は,次による。

a) 自由高さ ばね特性の指定がない場合の自由高さの許容差は,表13による。また,ばね特性の指定が

ある場合の自由高さには,許容差を指定しない。

表 13 自由高さの許容差

単位 mm

許容差

等級

1級

2級

3級

ばね指数4以上8以下

最小値±0.2

最小値±0.5

最小値±0.7

ばね指数8を超え15以下

最小値±0.5

最小値±0.7

最小値±0.8

ばね指数15を超え22以下

最小値±0.6

最小値±0.8

最小値±1.0

b) コイル直径 コイル直径の許容差は,ばねの用途に応じてコイルの内径又は外径のいずれか一方を指

定する。また,その数値は表14による。

表 14 コイル直径の許容差

単位 mm

許容差

等級

1級

2級

3級

ばね指数4以上8以下

最小値±0.15

最小値±0.2

最小値±0.4

ばね指数8を超え15以下

最小値±0.2

最小値±0.3

最小値±0.5

ばね指数15を超え22以下

最小値±0.3

最小値±0.5

最小値±0.7

備考 許容差は,必要がある場合に片側にとることができる。その場合には,表中の許容差の

範囲を片側にとる。

c) コイル外側面の傾き 無荷重の状態で,各端面にそれぞれ直角な軸に対するコイル外側面の傾きを測

定し,その許容限度は,表15による。

表 15 コイル外側面の傾きの許容限度

単位 mm

等級

1級

2級

3級

許容限度

最小値 0.5

最小値 1.0

最小値 2.0

備考 括弧内の数値は,傾きの角度を示す。

9.3

熱間成形ばねのばね特性の許容差 熱間成形によるばねのばね特性の許容差は,次による。

a) 指定高さ時の荷重の許容差 指定高さ時の荷重の許容差は,表16による。

表 16 指定高さ時の荷重の許容差

単位 N

等級

1級

2級

3級

許容差

最小値 ±1.5 k

最小値 ±2.5 k

最小値 ±5.0 k

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F 0503:2005

b) 指定荷重時のたわみの許容差 指定荷重時のたわみの許容差は,表17による。

表 17 指定荷重時のたわみの許容差

単位 mm

等級

許容差

1級

2級

3級

最小値 ±1.5

最小値 ±2.5

最小値 ±5.0

c) ばね定数の許容差 ばね定数の許容差は,一般的に±10 %とする。また,用途の性質上,精度を必要

とするばねには,最小±5 %まで許容差を指定することができる。ただし,ばね定数の許容差を指定

したばねには,通常,指定高さ時の荷重,及び指定荷重時のたわみには許容差を指定しない。

備考1. ばね特性は,そのときのたわみが試験荷重時のたわみの20〜80 %の間にあるように規定する。

2. ばね定数は,試験荷重時の30〜70 %の間の二つの荷重点における,荷重とたわみの差によっ

て規定する。

9.4

冷間成形ばねのばね特性の許容差 冷間成形によるばねのばね特性の許容差は,次による。

a) 指定高さ時の荷重の許容差 指定高さ時の荷重の許容差は,表18による。

表 18 指定高さ時の荷重の許容差

単位 N

等級

許容差

1級

2級

3級

有効巻数3以上10以下

最小値±0.5 k

最小値±0.8 k

最小値±1.0 k

有効巻数10を超えるもの

最小値±0.5 k

最小値±0.8 k

最小値1.0 k

b) 指定荷重時のたわみの許容差 指定荷重時のたわみの許容差は,表19による。

表 19 指定荷重時のたわみの許容差

単位 mm

等級

1級

有効巻数3以上10以下

許容差

有効巻数10を超えるもの

2級

3級

最小値±0.5

最小値±0.8

最小値±1.0

最小値±0.5

最小値±0.8

最小値1.0

c) ばね定数の許容差 ばね定数の許容差は,表20による。ただし,ばね定数の許容差を指定したばねに

は,通常,指定荷重時のたわみ,及び指定高さ時の荷重には許容差を指定しない。

表 20 ばね定数の許容差

等級

許容差

1級

2級

3級

有効巻数3以上10以下

有効巻数10を超えるもの

備考1. ばね特性は,そのときのたわみが試験荷重時のたわみの20〜80 %の間にあるように規定する。

2. ばね定数は,試験荷重時の30〜70 %の間の二つの荷重点における,荷重とたわみの差によっ

て規定する。

9.5

その他の寸法許容差

a) 総巻数 ばね特性の指定がある場合は,総巻数は参考値とし,ばね特性の指定がない場合の総巻数の

許容差は,圧縮ばねは±41巻,引張ばねは±21巻とする。

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10

F 0503:2005

なお,引張ばねのフック対向角の許容差は受渡当事者間の協定による。

b) ピッチの不同 等ピッチの圧縮ばねは,全たわみ(3) の80 %を圧縮した場合,両端座巻部を除いてコ

イルが接してはならない。

注(3) 全たわみとは自由高さから密着高さまでのたわみをいう。

c) 端面の平行度 無荷重時における端面の高さの最大最小の差は,0.02(1.15度)×コイル外径とする。

ただし,最小値は0.5 mmとする。

d) 端面の平面度 定盤上に直立させたとき,がたがないこととする。特に,座面との当たりの精度を要

するものは,受渡当事者間の協議による。

10. 加工方法

10.1 材料の表面加工 高速度の繰返し荷重又は繰返し衝撃を受けるばねで,ばね鋼鋼材で作るものは,

材料表面を研削するか,又は,表面のきずを除去した後に引き抜いて磨き加工を行うとよい。

10.2 熱処理 ばねの熱処理は,次による。

a) ばね鋼鋼材を使用する熱間成形ばねは,成形後均一に熱処理しなければならない。熱処理は焼入れ・

焼戻し行う。

焼戻し後の硬さは,ブリネル硬さ388 HBW(くぼみの直径3.10 mm)〜461 HBW(くぼみの直径2.85

mm)とする。

b) 冷間成形ばねは,成形後表21に示す条件で,低温焼なましをしなければならない。

表 21 材料別低温焼なまし条件

熱処理温度

時間

備考

初張力を与える引張ばね及び,

静的に高応力を受けるばねは,

90〜120 析出硬化処理

材料記号

10.3 ショットピーニング及びセッチング 繰返し荷重を受けるばね及びばね鋼鋼材で作った圧縮ばねは,

熱処理後,ショットピーニング及びセッチングを行う。ただし,りん青銅を使用したばね及び線径3.5 mm

以下のばね並びに引張ばねには,通常,ショットピーニング及びセッチングを行わない。

11. 検査 ばねの検査は,次による。

なお,ロット検査を行う場合の抜取検査方式は,受渡当事者間の協議による。

a) 外観 ばねの表面には,有害な,はだ荒れ,きず,及び脱炭などの欠陥があってはならない。

b) 寸法・形状 寸法・形状は,9. のそれぞれの規定に適合しなければならない。

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11

F 0503:2005

c) コイル外側面の傾き 端面の研削を行った圧縮ばねのコイル外側面の傾きは,無荷重の状態で各端面

にそれぞれ直角な軸に対するコイル外側面の傾き (e) を,図2に従って測定し,測定結果は,9. のそ

れぞれの規定に適合しなければならない。

図 2 コイル外側面の傾きの測定

d) ばね特性 ばね特性の測定は,通常試験荷重を1回負荷した後に行う。この場合の試験荷重は注文者

の指定によるが,特に指定がない場合は,静荷重を受ける圧縮ばねでは,ねじり応力 τ0が,図1の

値を生じるような荷重とし,引張ばねでは図1に示す値の80 %の値を生じるような荷重とする。また,

繰返し荷重を受けるばねでは,応力修正係数を乗じたねじり修正応力 τ が図1の値を生じるような荷

重とする。この荷重が密着荷重より大きい場合は,密着荷重をもって試験荷重とする。

なお,ばね特性の検査は,取付時及び作用時について行う。測定方法について特に指示のない場合

は,取付時及び作用時の高さにおける荷重を測定し,測定結果は9. のそれぞれの規定に適合しなけれ

ばならない。ただし,試験荷重を負荷したときの高さは参考値とし,許容差は特に指定しない。

12. 仕様書の記載 仕様書の記載は,図3に示す例によるのがよい。

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12

F 0503:2005

単位 mm

要目表

材料

材料の直径

コイル平均径

コイル外径

有効巻数

総巻数

巻方向

自由高さ

ばね定数

取付時

作用時

試験時

表面処理

高さ

荷重

高さ

荷重

荷重

高さ

約189

応力

材料の表面加工

磨き

成形後の表面加工

ショットピーニング

さび止め処理

黒エナメル塗装

図 3 仕様書の記載例(圧縮ばねの場合)