G 3194:2020
目
次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 寸法の表し方 ··················································································································· 2
5 標準寸法························································································································· 2
6 形状及び寸法の許容差 ······································································································· 2
7 質量······························································································································· 4
8 外観······························································································································· 4
附属書JA(規定)受渡当事者間の協定による形状及び寸法の許容差 ·············································· 7
附属書JB(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 9
(1)
G 3194:2020
まえがき
この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人
日本鉄鋼連盟(JISF)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を改正すべきとの申出があり,日本産業
標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本産業規格である。これによって,JIS G 3194:2010
は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
(2)
日本産業規格
JIS
G 3194:2020
熱間圧延平鋼の形状,寸法,質量
及びその許容差
Dimensions, shape, mass and permissible
variations of hot rolled flat steel
序文
この規格は,1980年に第1版として発行されたISO 1035-3,1982年に第2版として発行されたISO 1035-4
及び1987年に第1版として発行されたISO 9034を基とし,技術的内容を変更して作成した日本産業規格
である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JBに示す。
1
適用範囲
この規格は,熱間圧延によって製造された平鋼の形状,寸法及びその許容差並びに外観及び質量につい
て規定する。
なお,この規格の適用については,それぞれの製品規格に規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 1035-3:1980,Hot-rolled steel bars−Part 3: Dimensions of flat bars
ISO 1035-4:1982,Hot-rolled steel bars−Part 4: Tolerances
ISO 9034:1987,Hot-rolled structural steel wide flats−Tolerances on dimensions and shape(全体評
価:MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用
規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS Z 8401 数値の丸め方
3
用語及び定義
3.1
平鋼
長方形の断面に四面とも熱間圧延された鋼で,所定の長さに切断した幅500 mm以下,厚さ100 mm以
下の鋼材。
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4
寸法の表し方
平鋼の寸法は,厚さ及び幅をミリメートルで表し,長さをメートルで表す。ただし,受渡当事者間の協
定によって,長さをミリメートルで表してもよい。
5
標準寸法
標準寸法は,次による。ただし,標準寸法は代表寸法であり,厚さ,幅及び長さは,表に記載されてい
ない寸法を用いてもよい。
a) 平鋼の標準厚さは,表1による。
b) 平鋼の標準幅は,表2による。
c) 平鋼の標準長さは,表3による。
表1−標準厚さ
単位 mm
表2−標準幅
単位 mm
表3−標準長さ
単位 m
6
形状及び寸法の許容差
形状及び寸法の許容差は,表4よる。ただし,受渡当事者間の協定によって,附属書JAの規定によっ
てもよい。
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表4−平鋼の形状及び寸法の許容差
単位 mm
区分
厚さ(t)
幅(w)
許容差
6未満
6以上
12未満
12以上
15未満
15以上
20未満
20以上
25未満
25以上
40未満
40以上 100以下
50未満
50以上 500以下
7 m以下
長さ(l)
7 m超え
かど落ち(c)
横曲がり
長さ
方向
平たん
度
幅
方向
摘要
厚さ及び幅の測定箇所は,かど落ち部
分を除く任意の箇所とする。
ただし,最大±3.5 mm
プラス側許容差a)は,長さ1 m
又はその端数を増すごとに上記
プラス側許容差に5 mmを加え
る。
マイナス側許容差は,0 mmとす
る。
厚さが9未満
規定せず
厚さが9以上
厚さの15 %以下
ただし,最大4 mm
全長の0.3 %以下
ただし,任意の長さ1 mにつき
4 mm以下とする。
全長の0.3 %以下で最大10 mm
とする。ただし,任意の
長さ1 mにつき3 mm以下とす
る。
厚さ50以下,かつ,
幅が150超え
幅の0.3 %以下
上記以外の寸法
規定せず
長さ方向の平たん度の測定は,図1に
よる。
注a) 受渡当事者間の協定によって,プラス側許容差は,最大+100 mmまでとしてもよい。
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1
1
1:直尺又は水糸,2:平鋼,a:平たん度
a) 反り
b) 波
図1−長さ方向の平たん度
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質量
質量は,次による。
a) 平鋼の質量は,計算質量又は実測質量によるとし,キログラムで表す。
b) 平鋼の質量の計算方法は,表5による。この場合の寸法は,呼称寸法を用いる。
c) 平鋼の断面寸法の例に対する,b) によって求めた断面積及び単位質量は,表6による。
表5−質量の計算方法
計算順序
基本質量
断面積 mm2
計算方法
7.85×10−3(断面積1 mm2,長さ1 m
の質量)
結果の桁数
単位質量 kg/m
幅(mm)×厚さ(mm)
有効数字4桁の数値に丸める。
基本質量[kg/(mm2・m)]×断面積mm2 有効数字3桁の数値に丸める。
1枚の質量 kg
単位質量(kg/m)×長さ(m)
有効数字3桁の数値に丸める。ただし,1 000 kg
を超えるものはkgの整数値に丸める。
総質量 kg
1枚の質量(kg)×同一寸法の枚数
kgの整数値に丸める。
数値の丸め方は,JIS Z 8401の規則Aによる。
8
外観
外観は,次による。
a) 平鋼には,使用上有害な欠点があってはならない。
b) 平鋼の表面に有害な欠点のある場合,製造業者はグラインダ又は溶接によって欠点の除去又は補修を,
次の条件によって行ってもよい。ただし,グラインダ手入れ又は溶接補修後の断面寸法は,その許容
差範囲内でなければならない。
1) グラインダ手入れ 平鋼の手入れ部分はきれいに仕上げられており,圧延のままの面との境は,滑
らかでなければならない。
2) 溶接補修
2.1) 平鋼の有害な欠点は,溶接前にチッピング又はグラインダがけなどの適切な方法によって完全に
除去する。除去した部分の深さは,呼称厚さの20 %以下とする。ただし,平鋼の端面(コバ面)
については,欠点を除去した部分の深さは,端面から呼称厚さ以内(最大12 mm)でなければな
らない。
2.2) それぞれの面の溶接補修面積は,溶接補修を行った面の面積の2 %以下でなければならない。
2.3) 溶接補修は,鋼材の種類に応じた適切な方法で行わなければならない。
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2.4) 平鋼の溶接箇所は,縁にアンダーカット,重なりなどがあってはならない。余盛は,圧延面から
少なくとも1.5 mm以上とし,これをチッピング又はグラインダがけなどの適切な方法で除去し,
圧延面と同一高さにきれいに仕上げなければならない。
2.5) 熱処理(焼なましを含む。)を行った平鋼は,溶接補修後,あらためて平鋼本体について,熱処理
を行わなければならない。
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表6−平鋼の断面寸法の例に対する断面積及び単位質量
断面寸法
厚さ
幅
断面積
単位
質量
断面寸法
厚さ
幅
断面積
単位
質量
断面寸法
断面積
厚さ
幅
単位
質量
断面寸法
厚さ
幅
断面積
単位
質量
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附属書JA
(規定)
受渡当事者間の協定による形状及び寸法の許容差
JA.1 一般
この附属書は,JIS G 3194:1998の許容差の等級のうち,A,C及びD級の許容差について規定する。こ
の附属書は,受渡当事者間の協定によって適用する。
なお,この附属書は,この規格の次回の改正で廃止される。
JA.2 厚さの許容差
平鋼の厚さの許容差は,表JA.1による。
表JA.1−厚さの許容差
単位 mm
等級
厚さ
6以上
12未満
6未満
12以上
15未満
15以上
20未満
20以上
25未満
25以上
40未満
40以上
100以下
A級
C級
JA.3 幅の許容差
平鋼の幅の許容差は,表JA.2による。
表JA.2−幅の許容差
単位 mm
等級
A級
幅
50未満
50以上
±2.0 % ただし,最大±10.0
JA.4 長さの許容差
平鋼の長さの許容差は,表JA.3による。
表JA.3−長さの許容差
単位 mm
等級
A級
C級
D級
許容差
JA.5 横曲りの許容差
平鋼の横曲りの許容差は,表JA.4による。
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G 3194:2020
表JA.4−横曲がりの許容差
等級
許容差
A級
全長の0.4 %以内とする。ただし,任意の長さ1 m
につき4 mm以内とする。
C級
全長の0.25 %以内とする。ただし,任意の長さ1 m
につき2.5 mm以内とする。
JA.6 長さ方向の平たん度の許容差
平鋼の長さ方向の平たん度の許容差は,表JA.5による。
表JA.5−長さ方向の平たん度の許容差
等級
許容差
A級
全長の0.7 %以内で最大20 mmとする。ただし,
任意の長さ1 mにつき7 mm以内とする。
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附属書JB
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS G 3194:2020 熱間圧延平鋼の形状,寸法,質量及びその許容差
(I)JISの規定
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
箇条
番号
箇条ごと
の評価
追加
箇条番号
内容
及び題名
1 適用範囲 平鋼の形状,寸法及
びその許容差並び
に外観及び質量に
ついて規定する。
2 引用規格 JIS Z 8401(数値の
丸め方)を引用して
いる。
3 用語及び
平鋼の定義を記載
定義
している。
4 寸法の表
し方
(II)国際
規格番号
JISは,寸法を規定
している。
JISは,一つの規格で全てを規定し,
本質的な相違ではないため静観す
また,規格の適用について製品規格
る。
に規定することを記載している。
ISO 1035-1,-2,-3,及
び-4を引用している。
追加
JISは,“数値の丸め方”のJISを
引用している。
ISO規格改正時に提案する。
幅は150 mm以上1 250
mm以下,厚さは4 mm
超えと定義している。
変更
幅は500 mm以下,厚さは100 mm
以下と定義している。
追加
標準幅及び標準厚さを
記載している。
追加
JISでは,“厚さ及び幅をミリメー
トルで表し,長さをメートルで表
す。ただし,受渡当事者間の協定に
よって,長さをミリメートルで表し
てもよい。”を追加している。
JISは,標準幅として200 mmなど
を追加し,標準厚さとしてJIS独自
の値を追加している。
JISは,標準長さも記載している。
商習慣の相違に起因しており,直
ちに統一することは困難なため,
当面静観する。
JISの方が明確であり,ISO規格
改正時に提案する。
ISO 1035-3で寸法,ISO
1035-4で寸法の許容差,
ISO 9034で形状の許容
差を規定している。
技術的差異の内容
標準長さの記載も必要であり,
ISO規格改正時に提案する。
5 標準寸法 標準幅,標準厚さ及
び標準長さを記載
している。
内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
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内容
(III)国際規格の規定
箇条
番号
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
内容
箇条ごと
の評価
JISと同等の項目を規定 変更
JISは,厚さ,幅,
長さ,かど落ち,横
曲がり,及び平たん
度の許容差を規定
している。
7 質量
質量の計算方法を
規定している。代表
的な寸法について
の計算結果を表に
記載している。
長さ当たりの単位質量
を記載している。
追加
8 外観
表面の欠点の手入
れ方法として,グラ
インダ手入れ及び
溶接補修方法を規
定している。
ISO 7788(鋼板の表面手
入れ方法)を引用し,そ
れに準拠している。
変更
附属書JA
(規定)
受渡当事者間の協
定によって選択で
きる寸法許容差を
規定している。
追加
技術的差異の内容
JISは,“形状及び寸法の許容差は,
商習慣の相違に起因しており,直
受渡当事者間の協定によって,附属 ちに統一することは困難である
書JAの規定によってもよい。”を追 が,JISの規定の採用を主張する。
加している。規定項目は同じである
が,必ずしも同じ規定値ではない。
JISは,質量の計算の手順を,数値 JISの方が明確であり,ISO規格
の丸め方を含めて明確にしている。 改正時に提案する。
JISは,グラインダ手入れ後におい
ても寸法許容差の規定に適合する
ことを要求しているが,ISO規格
は,条件によって許容している。JIS
の方が,厳しい規定になっている。
JIS G 3194:1998の許容差の等級の
うち,A,C及びD級の許容差につ
いて,受渡当事者間の協定によって
選択して適用できるように規定し
ている。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:(ISO 1035-3:1980,ISO 1035-4:1982,ISO 9034:1987,MOD)
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
国内では設計基準も寸法許容差の
厳格適用を求めているため,JIS
の規定は変更しない。
次回のJIS改正時に削除する予定
である。
箇条番号
及び題名
6 形状及び
寸法の許容
差
(II)国際
規格番号
(I)JISの規定