2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

M 8225 : 1997

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによってJIS M 8225-1983は改正され,この規格によって置き換えられる。

今回の改正では,国際規格との整合化を図るため,ISO規格を元にし,附属書1,附属書2及び附属書3

として規定している。

JIS M 8225には,次に示す附属書がある。

附属書1(規定) N-BPHA抽出吸光光度法

附属書2(規定) 原子吸光法

附属書3(規定) りんバナドタングステン酸抽出分離原子吸光法

(1)

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日本工業規格

JIS

M 8225 : 1997

鉄鉱石−バナジウム定量方法

Iron ores−Methods for determination of vanadium content

序文 この規格の,附属書1は1991年に発行されたISO 9683, Iron ores−Determination of vanadium content

−BPHA spectrophotometric methodを元にし,また,附属書2及び附属書3は,1991年に発行されたISO 9684,

Iron ores−Determination of vanadium content−Flame atomic absorption spectrometric methodsを元にし,規定を

作成した日本工業規格である。

1. 適用範囲 この規格は,鉄鉱石中のバナジウム定量方法について規定する。

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。この引用規格は,その最新版を適用する。

JIS M 8202 鉄鉱石−分析方法通則

3. 一般事項 定量方法に共通な一般事項は,JIS M 8202の規定による。

4. 定量方法の区分 バナジウムの定量方法は,次のいずれかによる。

a) N-BPHA抽出吸光光度法 この方法は,バナジウム含有率0.05 % (m/m) 以上1.0 % (m/m) 以下の試料

に適用するもので,附属書1による。ただし,チタンを0.5 % (m/m) 以上含む試料には適用できない。

b) 原子吸光法 この方法は,バナジウム含有率0.05 % (m/m) 以上0.5 % (m/m) 以下の試料に適用するも

ので,附属書2による。

c) りんバナドタングステン酸抽出分離原子吸光法 この方法は,バナジウム含有率0.001 % (m/m) 以上

0.05 % (m/m) 以下の試料に適用するもので,附属書3による。

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M 8225 : 1997

附属書1(規定) N-BPHA抽出吸光光度法

1. 要旨 試料を塩酸で分解し,硝酸で酸化して過塩素酸白煙処理して,ろ過する。残さは強熱灰化後,

ふっ化水素酸処理を行い,二硫酸ナトリウムで融解しろ液に合わせる。バナジウムを酸化した後,N−ベ

ンゾイル−N−フェニルヒドロキシルアミン(以下,N-BPHAという。)を加え,生じるバナジウムとの錯

体をクロロホルムに抽出し,その吸光度を測定する。

2. 試薬 試薬は,次による。

a) 塩酸

b) 塩酸 (2+1)

c) 硝酸

d) 過塩素酸

e) ふっ化水素酸

f)

硫酸 (1+1)

g) 酸化鉄 (III) できるだけ純度の高い酸化鉄 (III) で,バナジウムを含有しないか,又はバナジウムの

含有率ができるだけ低くて,既知であるもの。

h) 過酸化水素 (1+9)

i)

銅溶液 (10 mgCu/ml) 銅[99.9 % (m/m) 以上]1.000 gを硝酸に溶解して過塩素酸20 mlを加えて加

熱し,約10分間白煙を発生させ,冷却した後,水で溶解し,液量を100 mlとする。

j)

過マンガン酸カリウム溶液 (3 g/l)

k) 二硫酸ナトリウム

l)

N-BPHAクロロホルム溶液 N-BPHA0.2 gをクロロホルム300 mlに溶解して褐色瓶に保存する。

m) 標準バナジウム溶液 (0.1 mgV/ml) メタバナジン酸アンモニウム1.148 2 gをはかり採ってビーカー

(500 ml) に移し入れ,硫酸 (1+1) 10 ml及び温水約200 mlに溶解する。常温まで冷却した後,500 ml

の全量フラスコに水を用いて洗い移し,水で標線まで薄め,原液 (1 mgV/ml) とする。この原液を必

要の都度,水で正しく10倍に薄めて標準バナジウム溶液とする。

3. 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,附属書1表1による。

附属書1表1 試料はかり採り量

バナジウム含有率

試料はかり採り量

0.05以上 0.1未満

0.1 以上 1.0以下

4. 操作

4.1

試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a) 試料をはかり採ってビーカー (200 ml) に移し入れる。

b) 時計皿で覆い,試料はかり採り量に応じて附属書1表2に従って塩酸を加えて,初めは熱板周辺の低

温部 (60〜100 ℃) にビーカーを置いて約1時間保持した後,高温部に移して約10分間煮沸直前まで

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M 8225 : 1997

加熱分解する。次に硝酸5 ml及び附属書1表2に従って過塩素酸を加え,引き続き加熱蒸発し,ビー

カー内部に白煙が発生し始め,更に内部が透明となり,過塩素酸の蒸気が内壁を伝わって逆流する状

態で約5分間加熱する。放冷した後,これに温水約30 mlを加え,加熱し可溶性塩類を溶解する。こ

れに過酸化水素 (1+9) を滴加してクロムを還元した後,加熱し,約2分間煮沸して過剰の過酸化水

素を分解する。ろ紙(5種B)とろ紙パルプを用いて不溶解残さをろ過し,温水で5〜7回洗浄してろ

液及び洗液をビーカー (300 ml) に受け,主液として保存する。

附属書1表2 塩酸及び過塩素酸添加量

試料はかり採り量

添加量

塩酸

過塩素酸

c) 不溶解残さ(1)はろ紙とともに白金るつぼ(30番)に移し入れ,乾燥した後,強熱灰化する。放冷した

後,強熱残さを硫酸 (1+1) で湿してふっ化水素酸約5 mlを加えて穏やかに加熱し,二酸化けい素及

び硫酸を揮散させる。放冷した後,二硫酸ナトリウム約3 gを加え,ふたをして初めは徐々に加熱し,

次第に温度を高めて暗赤熱状に加熱して残さを融解する。放冷した後,白金るつぼをそのままb)で保

存した主液中に入れ,穏やかに加熱して融成物を溶解する。白金るつぼを温水で洗って取り出す。こ

の溶液を加熱蒸発して,液量を約70 mlとし,常温まで冷却した後,100 mlの全量フラスコに水を用

いて洗い移し,水で標線まで薄める。

注(1) 不溶解残さが少なく,その中にバナジウムを含まないことがあらかじめ分かっている場合には,

c)の不溶解残さ処理の操作を省き,b)で得た主液を100 mlの全量フラスコに水を用いて洗い移

し入れ,水で標線まで薄める。不溶解残さは捨てる。

4.2

バナジウムの酸化 4.1c)で得た試料溶液から附属書1表3に従って一定量(2)を分取して分液漏斗

(200 ml) に移し入れ,銅溶液[2.i)]1 mlを加え,振り混ぜながら過マンガン酸カリウム溶液を注意して滴加

し,溶液が微紅色を呈してから更に1滴過剰に加え,約1分間静置してバナジウムを完全に酸化する。

附属書1表3 試料溶液分取量

バナジウム含有率

分取量

0.05以上 0.1未満

0.10以上 0.5未満

0.5 以上 1.0以下

注(2) 分取する溶液にニッケル,コバルト,クロム (III) 及びモリブデンはそれぞれ10 mg,ジルコニ

ウム5 mg,ニオブ2 mg,すず,ひ素,鉛,アンチモン及びビスマスはそれぞれ1 mgまで共存し

ても,分析結果に影響しない。

4.3

呈色 4.2で得た試料溶液にN-BPHAクロロホルム溶液[2.1)]を正確に15 ml加えた後,溶液量と等量

の塩酸 (2+1) を加え,直ちに振り混ぜて過剰の過マンガン酸を還元し,約30秒間振り混ぜた後,静置す

る。

4.4

吸光度の測定 4.3で得た下層の有機相を乾いたろ紙(5種A)を用いてろ過し,初めのろ液は捨て,

その後のろ液の一部を光度計の吸収セル (10 ml) に採り,クロロホルムを対照液として波長530 nm付近の

吸光度を測定する。

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M 8225 : 1997

5. 空試験 試料の代わりに酸化鉄 (III) [2.g)]をはかり採った試料と同量はかり採り,ビーカー (200 ml)

に移し入れる。以下4.1b)〜4.4の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行う。

6. 検量線の作成 附属書1表4の含有率範囲ごとに4個のビーカー (200 ml) を準備し,それぞれに試料

はかり採り量と同量の酸化鉄 (III) [2.g)]をはかり採って移し入れる。次に附属書1表4の標準バナジウム

溶液添加量に従って標準バナジウム溶液[2.m)]を正確に加える。以下4.1b)〜4.4の手順に従って試料と併行

して操作し,得た吸光度とバナジウム量との関係を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して

検量線とする。

附属書1表4 標準バナジウム溶液添加量

バナジウム含有率

標準バナジウム溶液添加量

0.05以上 0.1未満

0.1以上 0.5未満

0.5以上 1.0以下

7. 計算 計算は,次による。

a) バナジウム含有率の計算 4.4及び5.で得た吸光度と6.で作成した検量線とからバナジウム量を求め,

試料中のバナジウム含有率を,次の式によって算出する。

V

=

A

1

A

2

×

100

m

×

B

ここに,

V: 試料中のバナジウム含有率 [% (m/m)]

A1: 分取した試料溶液中のバナジウム検出量 (g)

A2: 分取した空試験液中のバナジウム検出量(3) (g)

m: 試料はかり採り量 (g)

B: 試料溶液及び空試験液の分取比

注(3) 空試験に使用した酸化鉄 (III) 中にバナジウムが含まれてい

る場合には,はかり採った酸化鉄 (III) 中のバナジウム量を差

し引く。

b) 酸化バナジウム含有率の計算 試料中の酸化バナジウム含有率は,バナジウム含有率から次の式によ

って算出する。

V2O5=1.785 1×V

ここに,

V2O5: 試料中の酸化バナジウム含有率 [% (m/m)]

V: a)に同じ

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

5

M 8225 : 1997

8. 許容差 許容差は,附属書1表5による。

附属書1表5 許容差

単位 % (m/m)

室内許容差

室間許容差

D (n) × [0.005 8×(バナジウム含有率)

2.8× [0.016 7×(バナジウム含有率)

n=2のとき,D (n) =2.8

n=3のとき,D (n) =3.3

n=4のとき,D (n) =3.6

参考 この許容差は,バナジウム含有率0.05 % (m/m) 以上0.69 % (m/m) 以下の試料を用いて求めた

ものである。

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

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M 8225 : 1997

附属書2(規定) 原子吸光法

1. 要旨 試料を塩酸及び硝酸で分解し,ふっ化水素酸を加えて乾固する。更に塩酸及びほう酸を加えて

乾固する。塩酸に溶解した後,ろ過する。残さは炭酸ナトリウムで融解し,ろ液に合わせる。この溶液に

塩化アルミニウムを加え,原子吸光光度計の一酸化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度

を測定する。

2. 試薬 試薬は,次による。

a) 塩酸

b) 塩酸 (1+1)

c) ふっ化水素酸

d) 硝酸

e) 酸化鉄 (III) できるだけ純度の高い酸化鉄 (III) で,バナジウムを含有しないか,又はバナジウム含

有率ができるだけ低くて,既知であるもの。

f)

炭酸ナトリウム(無水)

g) ほう酸

h) 塩化アルミニウム溶液 塩化アルミニウム六水和物220 gを水で溶解し,塩酸50 mlを加えて,水で

液量を1000 mlとする。

i)

標準バナジウム溶液 (1 mgV/ml) メタバナジン酸アンモニウム1.148 2 gをはかり採ってビーカー

(500 ml) に移し,硫酸 (1+1) 10 ml及び温水約200 mlに溶解する。常温まで冷却した後,500 mlの全

量フラスコに水を用いて洗い移し,水で標線まで薄め原液 (1 mgV/ml) とする。

3. 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,1.0 gとする。

4. 操作

4.1

試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a) 試料をはかり採ってポリテトラフロロエチレン (PTFE) 製ビーカー (100 ml) に移し入れる。

b) PTFE製時計皿で覆い,塩酸25 mlを加えて溶解し,1時間加熱して分解する。次に硝酸0.25 mlを加

え10分以上加熱して分解する。ふっ化水素酸10 mlを加え,蒸発乾固する。更に,塩酸10 mlとほう

酸0.5 gを加え再度蒸発乾固する。放冷した後,塩酸 (1+1) 10 mlを加えて塩類を溶解する。必要なら

ば水20 mlを加え数分間加熱する。ろ紙(5種B)と少量のろ紙パルプを用いて,100 mlの全量フラ

スコにろ過し,水で残さを洗浄する。ろ液は主液として保存する。

c) 残さをろ紙とともに白金るつぼ(30番)に移し入れ,乾燥した後,灰化する。放冷した後,炭酸ナト

リウム(無水)0.3 gを加え1 000 ℃のマッフル炉で30分間融解する。

d) 放冷した後,白金るつぼに水5 mlと塩酸 (1+1) 5 mlを加え,温めて融成物を溶解する。放冷した後,

水を用いてb)で保存した主液の入っている全量フラスコに移し入れる。常温まで冷却した後,塩化ア

ルミニウム溶液[2.h)]4 mlを加え,水で標線まで薄める。

4.2

吸光度の測定 4.1d)で得た試料溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の一酸

化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧して,波長318.5 nmにおける吸光度を測定する。

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M 8225 : 1997

5. 空試験 試料の代わりに酸化鉄 (III) [2.e)]1.0 gをはかり採って,PTFE製ビーカー (100 ml) に移し入

れる。以下,4.1b)〜4.2の手順に従って,試料と同じ操作を試料と併行して行う。

6. 検量線の作成 5個のPTFE製ビーカー (100 ml) を準備し,それぞれに酸化鉄 (III) [2.e)]1.0 gをはか

り採って移し入れる。次に標準バナジウム溶液[2.i)]0 ml,1 ml,2 ml,4 ml及び6 mlを正確に加える。以

下,4.1b)〜4.2の手順に従って試料と併行して操作する。得た吸光度とバナジウム量との関係線を作成し,

その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

7. 計算 計算は,次による。

a) バナジウム含有率の計算 4.2及び5.で得た吸光度と6.で作成した検量線とからバナジウム量を求め,

試料中のバナジウム含有率を次の式によって算出する。

V

=

A

1

A

2

×

100

m

ここに,

V: 試料中のバナジウム含有率 [% (m/m)]

A1: 試料溶液中のバナジウム検出量 (g)

A2: 空試験液中のバナジウム検出量(1) (g)

m: 試料はかり採り量 (g)

注(1) 空試験に使用した酸化鉄 (III) 中にバナジウムが含まれてい

る場合には,はかり採った酸化鉄 (III) 中のバナジウム量を差

し引く。

b) 酸化バナジウム含有率の計算 試料中の酸化バナジウム含有率は,バナジウム含有率から次の式によ

って算出する。

V2O5=1.785 1×V

ここに,

V2O5: 試料中の酸化バナジウム含有率 [% (m/m)]

V: a)に同じ

8. 許容差 許容差は,附属書2表1による。

附属書2表1 許容差

単位 % (m/m)

室内許容差

室間許容差

D (n) × [0.003 6×(バナジウム含有率)

2.8× [0.025 4×(バナジウム含有率)

n=2のとき,D (n) =2.8

n=3のとき,D (n) =3.3

n=4のとき,D (n) =3.6

参考 この許容差は,バナジウム含有率0.05 % (m/m) 以上0.46 % (m/m) 以下の試料を用いて求めた

ものである。

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

8

M 8225 : 1997

附属書3(規定) りんバナドタングステン酸抽出分離原子吸光法

1. 要旨 試料を塩酸及び硝酸で分解し,ふっ化水素酸を加えて乾固する。更に塩酸及びほう酸を加えて

乾固する。塩酸及び硝酸で溶解した後,ろ過する。残さは炭酸ナトリウムで融解し,ろ液に合わせる。こ

の溶液にりん酸とタングステン酸を加え,生成するりんバナドタングステン酸をn−アミルアルコールと

4-メチル−2−ペンタノンに抽出した後,更に,L (+) −アスコルビン酸に抽出する。これに塩化アルミニ

ウムを加え,原子吸光光度計の一酸化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。

2. 試薬 試薬は,次による。

a) 塩酸

b) 塩酸 (1+1)

c) ふっ化水素酸

d) 硝酸

e) 硝酸 (1+1)

f)

りん酸 (1+2)

g) 酸化鉄 (III) できるだけ純度の高い酸化鉄 (III) で,バナジウムを含有しないか,又はバナジウムの

含有率ができるだけ低くて,既知であるもの。

h) 炭酸ナトリウム(無水)

i)

ほう酸

j)

硝酸二アンモニウムセリウム (IV) 溶液 硝酸二アンモニウムセリウム (IV) 2.0 gを硝酸 (15+85)

100 mlで溶解する。

k) タングステン酸ナトリウム溶液 タングステン酸ナトリウム二水和物16.5 gを水70mlに溶解し,水

で液量を100 mlとする。

l)

L (+) −アスコルビン酸溶液 L (+) −アスコルビン酸1.0 gを水で溶解し,水で液量を100mlとす

る。この溶液は使用の都度調製する。

m) 混合溶媒 n−アミルアルコールと4−メチル−2−ペンタノンを体積比率で等量ずつ混合する。

n) 塩化アルミニウム溶液 塩化アルミニウム六水和物220 gを水で溶解し,塩酸50 mlを加えて,水で

液量を1000 mlとする。

o) 標準バナジウム溶液A (0.2 mgV/ml) バナジン酸アンモニウム1.148 2 gをはかり採ってビーカー

(500 ml) に移し入れ,硫酸 (1+1) 10 ml及び温水約200 mlに溶解する。常温まで冷却した後,500 ml

の全量フラスコに水を用いて洗い移し,水で標線まで薄め原液 (1 mgV/ml) とする。この原液を正確

に5倍に薄めて標準バナジウム溶液Aとする。

p) 標準バナジウム溶液B (20 μgV/ml) バナジン酸アンモニウム1.148 2 gをはかり採ってビーカー (500

ml) に移し入れ,硫酸 (1+1) 10 m1及び温水約200 mlに溶解する。常温まで冷却した後,500 mlの全

量フラスコに水を用いて洗い移し,水で標線まで薄め原液 (1 mgV/ml) とする。この原液を正確に50

倍に薄めて標準バナジウム溶液Bとする。

3. 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,2.0 gとする。

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

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M 8225 : 1997

4. 操作

4.1

試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a) 試料をはかり採ってポリテトラフロロエチレン (PTFE) 製ビーカー (100 ml) に移し入れる。

b) PTFE製時計皿で覆い,塩酸25 mlを加え溶解し,1時間加熱して分解する。次に硝酸0.25 mlを加え,

10分間以上加熱して分解する。ふっ化水素酸10 mlを加え,蒸発乾固する。更に,塩酸10 mlとほう

酸0.5 gを加え,再度蒸発乾固する。塩酸 (1+1) 2 ml,硝酸 (1+1) 4 ml及び水10 mlを加え,塩類を

加熱溶解し,ろ紙(5種B)と少量のろ紙パルプを用いてろ過する。元のビーカーに水25 mlと硝酸 (1

+1) 10 mlを加え,温めながらビーカー内の残さをろ紙に移す。ろ紙を水で洗浄する。ろ液及び洗液

はビーカー (100 ml) に受け,主液として保存する。

c) 残さはろ紙とともに白金るつぼ(30番)に移し入れ,乾燥した後,600〜700 ℃で灰化する。白金る

つぼに炭酸ナトリウム(無水)0.3 gを入れ,1 000 ℃のマッフル炉で30分間融解する。放冷した後,

b)で保存した主液に入れ,加熱して融成物を溶解する。白金るつぼは洗って取り出し,液量が50 ml

になるまで加熱蒸発する。

d) この溶液に硝酸二アンモニウムセリウム (IV) 溶液[2.j)]1 mlを加え,加熱沸騰した後,りん酸 (1+2)

5 mlとタングステン酸ナトリウム溶液[2.k)]2.5 mlを加え,再び10分間穏やかに加熱した後冷却する。

e) 分液漏斗 (100 ml) に最小限の水を用いて洗い移し,混合溶媒[2.m)]20 mlを加えて40秒間激しく振り

混ぜ,1分間静置した後,下層の水相は捨てる。次に,水20 mlを分液漏斗に加え,30秒間激しく振

り混ぜ,1分間静置した後,下層をビーカー (200 ml) に移す。更に水20 mlを分液漏斗に加え,同様

に,30秒間激しく振り混ぜた後,L (+) −アスコルビン酸溶液[2.1)]10 mlを加え,再度,30秒間激し

く振り混ぜて,層が分離するまで静置する。下層の水相を前のビーカーに移し入れる。溶媒の入った

分液漏斗にL (+) −アスコルビン酸溶液[2.1)]10 mlを加え,振り混ぜて静置した後,水相を前のビー

カーに移し入れる。この操作を水相[L (+) −アスコルビン酸相]にバナジウムによる紫が出なくな

るまで繰り返す。

f)

得られた溶液に塩化アルミニウム溶液[2.n)]1 mlを加えた後,約20 mlまで蒸発する。常温まで冷却し

た後,25 mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

4.2

吸光度の測定 4.1f)で得た試料溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の一酸

化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧して,波長318.5 nmにおける吸光度を測定する。

5. 空試験 試料の代わりに酸化鉄 (III) [2.g)]2.0 gをはかり採って,PTFE製ビーカー (100 ml) に移し入

れる。以下,4.1b)〜4.2の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行う。

6. 検量線の作成 附属書3表1のバナジウム含有率範囲ごとに6個のPTFE製ビーカー (100 ml) を準備

し,それぞれ酸化鉄 (III) [2.g)]2.0 gをはかり採って移し入れる。次に附属書3表1の標準バナジウム溶液

添加量に従って標準バナジウム溶液を加える。以下,4.1b)〜4.2の手順に従って試料と併行して操作し,

得られた吸光度とバナジウム量との関係線を作成し,その検量線を原点を通るように平行移動して検量線

とする。

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M 8225 : 1997

附属書3表1 標準バナジウム溶液添加量

バナジウム含有率

標準バナジウム溶液 標準バナジウム溶液添加量

0.001以上 0.01未満

0.01 以上 0.05以下

7. 計算 計算は,次による。

a) バナジウムの含有率の計算 4.2及び5.で得た吸光度と6.で作成した検量線とからバナジウム量を求

め,試料中のバナジウム含有率を次の式によって算出する。

V

=

A

1

A

2

×

100

m

ここに,

V: 試料中のバナジウム含有率 [% (m/m)]

A1: 試料溶液中のバナジウム検出量 (g)

A2: 空試験液中のバナジウム検出量(1) (g)

m: 試料はかり採り量 (g)

注(1) 空試験に使用した酸化鉄 (III) 中にバナジウムが含まれている

場合には,はかり採った酸化鉄 (III) 中のバナジウム量を差し引

く。

b) 酸化バナジウム含有率の計算 試料中の酸化バナジウム含有率は,バナジウム含有率から次の式によ

って算出する。

V2O5=1.785 1×V

ここに, V2O5: 試料中の酸化バナジウム含有率 [% (m/m)]

V: a)に同じ

8. 許容差 許容差は,附属書3表2による。

附属書3表2 許容差

単位 % (m/m)

室内許容差

室間許容差

D (n) × [0.017 8×(バナジウム含有率)

2.8× [0.022 9×(バナジウム含有率)+

n=2のとき,D (n) =2.8

n=3のとき,D (n) =3.3

n=4のとき,D (n) =3.6

参考 この許容差は,バナジウム含有率0.002 % (m/m) 以上0.045 % (m/m) 以下の試料を用いて求め

たものである。

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

11

M 8225 : 1997

鉄鉱石JIS改正WG 構成表

(鉄鋼分析部会部会長)

(化学分析分科会主査)

(鉄鉱石JIS改正WGリーダー)

(直属幹事)

(委員)

(事務局)

氏名

所属

佐 伯 正 夫

岩 田 英 夫

岩 田 英 夫

石 橋 耀 一

岡 野 輝 雄

杉 原 孝 志

中 川 孝

秋 窪 英 敏

金 築 宏 治

河 村 恒 夫

稲 本 勇

大 水 勝

笠 井 茂 夫

鈴 木 興 三

鈴 木 節 雄

土 屋 武 久

蔵 保 浩 文

中 里 福 和

西 野 和 美

平 松 茂 人

菅 野 清

西 田 宏

小 倉 正 之

船 曵 佳 弘

大 槻 孝

増 喜 浩 二

新日本製鐡株式会社

日本鋼管株式会社

日本鋼管株式会社

日本鋼管株式会社

川崎製鉄株式会社

川崎テクノリサーチ株式会社

川崎テクノリサーチ株式会社

合同製鐵株式会社

株式会社神戸製鋼所

株式会社コベルコ科研

新日本製鐵株式会社

新日本製鐵株式会社

新日本製鐵株式会社

新日本製鐵株式会社

新日本製鐵株式会社

新日本製鐵株式会社

住友金属工業株式会社

住友金属工業株式会社

住友金属工業株式会社(バナジウム担当)

住友金属工業株式会社

株式会社中山製鋼所

日新製鋼株式会社

日本鋼管株式会社

日本鋼管株式会社

社団法人日本鉄鋼協会

社団法人日本鉄鋼協会

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

12

M 8225 : 1997

社団法人日本鉄鋼連盟原料標準委員会JM2分科会 構成表

(原料標準委員会委員長)

(JM2分科会主査)

(委員)

(事務局)

氏名

所属

安 達 良 英

松 村 泰 治

中 林 賢 司

藤 本 京 子

滝 沢 佳 郎

岡 山 和 生

金 築 宏 治

今 北 毅

西 埜 誠

笠 井 茂 夫

菊 地 統 一

鈴 木 節 雄

松 本 義 朗

西 野 和 美

原 田 幹 雄

槌 尾 武 久

林 三 男

石 橋 耀 一

吉 岡 豊

河 野 久 征

大 槻 孝

脊 戸 雄 功

新日本製鐡株式会社

川崎テクノリサーチ株式会社

通商産業省工業技術院

川崎製鉄株式会社

川崎テクノリサーチ株式会社

合同製鐵株式会社

株式会社神戸製鋼所

株式会社コベルコ科研

株式会社島津製作所

新日本製鐵株式会社

新日本製鐵株式会社

新日本製鐵株式会社

住友金属工業株式会社

住友金属テクノロジー株式会社

株式会社中山製鋼所

日新製鋼株式会社

社団法人日本海事検定協会

日本鋼管株式会社

日本鋼管株式会社

理学電機工業株式会社

社団法人日本鉄鋼連盟

社団法人日本鉄鋼連盟