2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

R 2216:2005

まえがき

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,耐火物技術協会

(TARJ)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があ

り,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS R 2216:1995は改正され,この規格に置き換えられる。

改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 12677:2003,Chemical analysis of

refractory products by XRF−Fused cast bead methodを基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS R 2216には,次に示す附属書がある。

附属書1(規定)耐火物標準物質系列の満たすべき条件

附属書2(規定)耐火物標準物質系列

附属書3(規定)共存成分の影響補正方法

附属書4(規定)標準物質系列を用いる検量線の定量範囲の拡張方法

附属書5(参考)理論吸収・励起補正係数の算出方法

附属書6(参考)二元系検量線を使用しない多重回帰法

附属書7(参考)クロム・マグネシア質耐火物の共存成分影響補正実施例

附属書8(参考)試薬合成試料作製方法及び試薬合成試料による検定方法に関する指針

附属書9(参考)試薬配合による検量用ガラスビードの作製方法

附属書10(参考)JISと対応する国際規格との対比表

(1)

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

R 2216:2005

ページ

序文 ··································································································································· 1

1. 適用範囲 ························································································································ 1

2. 引用規格 ························································································································ 1

3. 一般事項 ························································································································ 2

4. 定義 ······························································································································ 2

5. 分析項目 ························································································································ 2

6. 定量範囲 ························································································································ 3

7. 試料 ······························································································································ 3

7.1 試料の採取及び調製 ······································································································· 3

7.2 試料のはかり方 ············································································································· 4

8. 定量方法 ························································································································ 4

8.1 原理 ···························································································································· 4

8.2 試薬・標準物質・標準化用粉末試料··················································································· 4

8.3 装置及び器具 ················································································································ 4

8.4 定量操作 ······················································································································ 5

9. 記録方法 ······················································································································· 10

9.1 分析値の取りまとめ ······································································································ 10

9.2 試験報告 ····················································································································· 10

10. 測定条件の検定方法 ······································································································ 11

10.1 検定時期 ···················································································································· 11

10.2 測定条件の検定方法の種類 ···························································································· 11

10.3 ガラスビード質量の検定 ······························································································· 11

10.4 蛍光X線分析装置の設定条件の検定 ··············································································· 12

附属書1(規定)耐火物標準物質系列の満たすべき条件 ······························································ 15

附属書2(規定)耐火物標準物質系列 ······················································································ 17

附属書3(規定)共存成分の影響補正方法 ················································································ 22

附属書4(規定)標準物質系列を用いる検量線の定量範囲の拡張方法 ············································ 36

附属書5(参考)理論吸収・励起補正係数の算出方法 ································································· 39

附属書6(参考)二元系検量線を使用しない多重回帰法 ······························································ 41

附属書7(参考)クロム・マグネシア質耐火物の共存成分影響補正実施例 ······································ 42

附属書8(参考)試薬合成試料作製方法及び 試薬合成試料による検定方法に関する指針 ··················· 48

附属書9(参考)試薬配合による検量用ガラスビードの作製方法 ·················································· 53

附属書10(参考)JISと対応する国際規格との対比表································································· 56

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日本工業規格

JIS

R 2216:2005

耐火物製品の蛍光X線分析方法

Methods for X-ray fiuorescence spectrometric analysis of refractory products

序文 この規格は,2003年に第1版として発行されたISO 12677,Chemical analysis of refractory products by

XRF−Fused cast bead methodを翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変

更の一覧表をその説明を付けて,附属書10(参考)に示す。

1. 適用範囲 この規格は,耐火物製品及び耐火物原料中の酸化物成分のガラスビード法による蛍光X線

分析方法について規定する。

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21に基づき,IDT(一致している),MOD(修

正している),NEQ(同等でない)とする。

ISO 12677:2003,Chemical analysis of refractory products by XRF-Fused cast bead method (MOD)

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS K 0050 化学分析方法通則

JIS K 0119 蛍光X線分析方法通則

JIS K 0211 分析化学用語(基礎部門)

JIS K 0215 分析化学用語(分析機器部門)

JIS Q 0034 標準物質生産者の能力に関する一般要求事項

JIS Q 0035 標準物質の認証−一般的及び統計学的原則

JIS R 1301 化学分析用磁器るつぼ

JIS R 2012 ジルコン−ジルコニア質耐火物の化学分析方法

JIS R 2013 アルミナ−ジルコニア−シリカ質耐火物の化学分析方法

JIS R 2014 アルミナ−マグネシア質耐火物の化学分析方法

JIS R 2212 耐火れんが及び耐火モルタルの化学分析方法

JIS Z 8401 数値の丸め方

JIS Z 8801-1 試験用ふるい−第1部:金属製網ふるい

ISO/IEC Directives 1992 part 2 Methodology for the development of International Standards−Annex B

Mention of reference materials

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R 2216:2005

3. 一般事項 分析方法の一般事項については,JIS K 0050及びJIS K 0119の規定による。ふるいの一般

事項については,JIS Z 8801-1の規定による。

4. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 0119,JIS K 0211及びJIS K 0215によるほか,次

による。

a) 粉末状試料 融剤を加え,ガラスビードの作製に用いる粉末状の試料。標準物質,標準化用粉末試料,

分析用粉末試料及び試薬合成試料に分かれる。

1) 標準物質 検量線の作成,測定条件及び許容差の検定に用いる組成が既知の一連の試料。次の2種

に区分する。

1.1) 耐火物標準物質系列 耐火物の蛍光X線分析に用いるために適切な組成に調製した一連の標準物

質群。

1.2) 補助標準物質 耐火物標準物質系列を補うために用いる標準物質。

2) 標準化用粉末試料 標準化ビードの作製に用いる粉末試料。

3) 分析用粉末試料 分析用試料の強熱残留物を粉砕したもの。

4) 試薬合成試料 微粉の高純度試薬を正確にはかり取り,作製した組成値既知の試料粉末。附属書8

における検量線の精確さ,ガラスビード作製精度及び装置の再現精度の許容差の検定に用いる。

b) ガラスビード 蛍光X線分析に用いるために,粉末状試料から作製した平たんな表面をもつ円形のガ

ラス状融解生成物。検量用ビード,標準化ビード,検定用ビード,試薬合成試料ビード及び分析用ビ

ードに分かれる。

1) 検量用ビード 検量線及び共存成分影響補正式の作成に用いるガラスビード。

2) 標準化ビード 装置の所定の運転条件下で,経時的な蛍光X線強度(以下,X線強度という。)の

変化を確認し,検量線及び共存成分補正式作成時の状態に変換するために用いるガラスビード。

3) 検定用ビード 測定条件及び分析精度の検定に用いるガラスビード。次の2種に区分する。

3.1) 測定条件検定用ビード ガラスビード作製条件,蛍光X線分析装置の分析条件の検定に用いるガ

ラスビード。

3.2) 許容差検定ビード 日常の分析において分析精度が確保されているかを検定するために用いるガ

ラスビード。

4) 試薬合成試料ビード 試薬合成試料から作製する。附属書8による検定に用いるガラスビード。

5) 分析用ビード 分析用粉末試料で作製されたガラスビード。

c) 基準X線強度 検量線及び共存成分補正式作成時のX線強度状態に変換するための基準とするX線

強度。一般に,検量用ビードと並行して測定された標準化ビードのX線強度又はX線強度に一定の値

を乗じた値。

d) 標準化済X線強度 装置の所定の運転条件下で,測定されたX線強度を,検量線及び共存成分補正式

が使用できるように変換した値。

5. 分析項目 この規格で規定する分析項目は,次による。

a) 強熱減量(LOI)

b) 酸化けい素(Ⅳ)(SiO2)

c) 酸化アルミニウム(Al2O3)

d) 酸化鉄(Ⅲ)(全鉄分)(Fe2O3)

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R 2216:2005

e) 酸化チタン(Ⅳ)(TiO2)

f)

酸化マンガン(Ⅱ)(MnO)

g) 酸化カルシウム(CaO)

h) 酸化マグネシウム(MgO)

i)

酸化ナトリウム(Na2O)

j)

酸化カリウム(K2O)

k) 酸化クロム(Ⅲ)(Cr2O3)

l)

酸化ジルコニウム(ZrO2)

m) 酸化りん(Ⅴ)(P2O5)

n) 酸化ハフニウム(HfO2)

6. 定量範囲 この規格の定量範囲は,表1による。ただし,この値は,強熱減量測定後の試料における

値とする。

表 1 定量範囲

単位 %(質量分率)

耐火物製品の材質区分

粘土質

けい石質

高アルミ

ナ質

マグネシ

ア質

CM質

ZS質

AZS質

AM質

備考 CM:クロム・マグネシア,ZS:ジルコン−ジルコニア,AZS:アルミナ−ジルコニア−シリカ,AM:アルミナ−マグネ

シア

7. 試料

7.1

試料の採取及び調製 試料の採取及び調製は,次による。

a) 耐火れんが及び原料は,ロットから受渡当事者間の協定に基づく数量の試料をランダムに採取する。

採取した試料は,全量を粉砕し,JIS Z 8801-1のふるい6.7 mmを通過させ,二分器を用いるか又は四

分法によって約100 gになるまで縮分し,その全量がJIS Z 8801-1のふるい300 μmを通過するまで粉

砕する。

b) 不定形耐火物は,その性状によって乾状と湿状に区分し,次によって試験室試料約100 gを調製する。

1) 乾状不定形耐火物の場合 ロットからランダムに1袋又は50 kgを採取し,二分器又は四分法によ

って約100 gになるまで縮分し,その全量がJIS Z 8801-1のふるい300 μmを通過するまで粉砕する。

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R 2216:2005

2) 湿状不定形耐火物の場合 ロットからランダムに1容器全量を採取し,採取容器内又は不定形耐火

物と反応しない清浄な容器内で,清浄なかくはん機などを用いて均一になるまで十分混合する。こ

の内の約100 gをモルタルと反応しない耐熱性板(例えば,四ふっ化エチレン樹脂板)上に取り,

厚みが10 mm以下の薄い円盤状になるように広げ,110±5 ℃の空気浴中で10時間以上乾燥させる。

この全量がJIS Z 8801-1のふるい300 μmを通過するまで粉砕する。

c) a)又はb)によって得られた試験室試料を,四分法によって縮分して約10 gとする。これをJIS Z 8801-1

のふるい106 μmを全通する程度になるまで微粉砕し,平形はかり瓶(50×30 mm)に薄く広げ,110

±5 ℃の空気浴中で2時間以上乾燥した後,デシケータ中で放冷し保存する。これを分析試料とする。

7.2

試料のはかり方 分析試料のはかり取りには,化学はかりを用いて規定された量を0.1 mgのけたま

で正確にはかる。

8. 定量方法

8.1

原理 分析用粉末試料の鉱物相,粒度などによる不均質効果を解消するために,ガラスビード作製

容器を用いて融剤とともに加熱融解してガラスビードを作製する。このガラスビードを蛍光X線分析装置

に装着して,X線を照射して各成分の蛍光X線を発生させ,そのX線強度を測定する。これらのX線強

度を,あらかじめ作成しておいた検量線又は共存成分補正式によって計算し,その定量値を求める。

8.2

試薬・標準物質・標準化用粉末試料 試薬・標準物質・標準化用粉末試料は,次のものを用いる。

a) 融剤 四ほう酸リチウム(無水)(1)を,白金皿(例えば,150番)に入れ,650〜700 ℃の電気炉中で

約4時間乾燥後,デシケータ中で冷却して保存する。

注(1) 空試験値の低い高純度のものを用いる。試薬中に含まれる定量成分の含有率が0.001 %(質量分

率)以下のものが望ましい。ロットが変わると空試験値が変動し,定量値に影響を与えることが

あるので,同一ロットのものを可能な限り確保するとよい。もし,ロットが変わった場合には,

数個の許容差検定ビード又は検量用ビードの定量を行い,許容誤差を超えている場合には,新

しい融剤を用いて検量線を作成し直さなければならない。

b) はく離促進剤 よう化リチウム(二水和物)25 gを水に溶かし,50 mlとした後,プラスチック容器

に入れて保存する。

c) 酸化剤 硝酸リチウム(無水)を用いる。デシケータ中で保存する。

d) 標準物質

1) 耐火物標準物質系列 この規格で用いる耐火物標準物質系列は,測定材質ごとに附属書1に示す方

法で調製され,その組成が明確にされたものでなければならない。附属書2に耐火物標準物質系列

を示す。

2) 補助標準物質 耐火物標準物質系列を補助する目的で,日本工業規格で規定された化学分析方法及

びこれに準じる化学分析方法によって正確に含有率が決定された試料を用いる。附属書4による定

量範囲の拡張に用いる。

e) 標準化用粉末試料 均質で変質しにくい物質を用いる。定量成分を主成分とする高純度物質,分析試

料組成が類似した物質,複数の一定量の定量不純物を含む物質などの,定量成分に適応したものを用

いる。

8.3

装置及び器具 装置及び器具は,次による。

a) 蛍光X線分析装置 JIS K 0119に規定する波長分散型蛍光X線分析装置を用いる。使用する装置は,

各成分の含有率が0.01 %(質量分率)領域まで十分な測定感度をもつもので,10.によって検定して検出

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限界及び繰返し精度が十分満足されるものでなければならない。軽元素成分の感度を得るためにロジ

ウム又はクロムを対陰極にしたX線管を用いることが望ましい。

b) ガラスビード作製装置 ガラスビード作製には,1 100〜1 250 ℃内の一定温度に昇温できる構造を備

えた電気抵抗炉又は高周波誘導炉を用いる。成分の偏析及び気泡がないガラスビードを得るため,自

動融解成形機は融解物のかくはん機構をもつものでなければならない。また,手操作によって作製す

るものは,炉内部で容易に融解物のかくはんができるものでなければならない。

c) ガラスビード作製容器 ガラスビード作製容器は,内部底面を平滑に仕上げた白金合金(2)で,加熱融

解操作によって変形し難い構造のものを用いる。常に,容器内部底面は,平滑に保つ。ガラスビード

作製容器の例を図1に示す。

注(2) 容器の材質としては,例えば,白金[95 %(質量分率)]−金[5 %(質量分率)]を用いる。

単位 mm

φ55

図1 ガラスビード作製容器の一例

8.4

8.4.1

定量操作

強熱減量の測定 強熱減量の定量は,次による。

a) るつぼ質量の読取り 白金るつぼ(例えば,30番ふた付き)又はJIS R 1301に規定する磁器るつぼ

PC1B15 mlを1 050±25 ℃で加熱し,デシケータ中で放冷した後,その質量をはかる。恒量(3) になる

までこの操作を繰り返す。

注(3) 繰返しの前後の差が0.3 mg以下になった点を恒量とする。強熱減量の定量操作を通じて,試料

を入れたるつぼとは別に,空のるつぼでa)及びb)の操作を並行して行い,空試験値として測定

条件(強熱,化学はかり,室内環境)の変動測定に備えるとよい。

b) るつぼと試料との質量の読取り 恒量となったるつぼに7.1 c) で調製した分析試料約1.00 gをはかり

取り,るつぼ全体の質量を0.1 mgまで正確に読み取る。

c) 強熱後質量の読取り るつぼにふたをすることなく,初めは低温で加熱し,次第に温度を上げ,最後

は電気炉中で1 050±25 ℃で約60分間加熱し,るつぼにふたをしてデシケータ中で放冷した後,その

質量をはかる。恒量(3) になるまでこの操作を繰り返す。

d) 強熱減量の算出及び分析用粉末試料 強熱減量は,次の式によって算出する(4)。強熱減量測定後の残

留物に焼結が認められれば,軽く粉砕し,デシケータ中に保存して8.4.2 a) の分析用粉末試料として

用いる。

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R 2216:2005

LOI

=

ここに,

m

1

m

2

×

100

m

1

m

0

LOI: 強熱減量[%(質量分率)]

m0: 8.4.1 a)で得た質量(g)

m1: 8.4.1 b)で得た質量(g)

m2: 8.4.1 c)で得た質量(g)

注(4) 質量が増加した場合には,百分率の前に“−”(負符号)を付ける。

8.4.2

分析用粉末試料,融剤及び酸化剤のはかり取り 分析用粉末試料,融剤及び酸化剤のはかり取りは,

次による。

a) 分析用粉末試料のはかり取り 8.4.1 d) で得た分析用粉末試料の中から一定量(一般的には,0.300 0 g,

クロム・マグネシア質の場合,0.200 0 g)を化学はかりを用いて0.1 mgまで正確にはかり取る。

b) 融剤のはかり取り 8.2 a) の融剤を,分析用粉末試料の一定倍量(一般的には,10倍量の3.000 0 g,

クロム・マグネシア質の場合,20倍量の4.000 0 g)を化学はかりを用いて0.1 mgまで正確にはかり

取る。

c) 酸化剤のはかり取り クロム・マグネシア質試料では,8.2 c) の酸化剤を,分析用粉末試料の一定倍

量(一般的には,10倍量の2.000 0 g)を化学はかりを用いて0.1 mgまで正確にはかり取る。

8.4.3 分析用ビード及び許容差検定用ビードの作製 分析用ビード及び許容差検定用ビード

(5)

の作製は,

次による。

注(5) 分析試料に近い化学組成の標準物質を選び,8.4.2 a) に準じて試料をはかり取り,以下の分析用

ビードの作製と並行して行い,8.4.5の許容差の検定に用いる。

a) はかり取った分析用粉末試料及び融剤を8.3のガラスビード作製容器に移す前又は移した後,十分に

混合し,これに8.2 b) のはく離促進剤の一定量(50 μl程度)(6)を加え,必要なら低温で加熱して水

分を蒸発させる。クロム・マグネシア質の場合,これに8.4.2 c) の酸化剤を加え,混合する。

注(6) 材質によって添加量を変更するとよい。ただし,各材質の検量用ビード,標準化ビード,検定

用ビード及び分析用ビードでの使用量は統一した一定量とする。はく離促進剤に替えて

8.4.3 c) のガラスビード放冷時に,冷却ガスを噴き付けて,はく離性を向上させてもよい。この

場合,はく離促進剤の添加は不要である。

b) 融解は,1 100〜1 200 ℃(7) で一定時間(10分間程度)(8)行い,この間時々ガラスビード作製容器を

振り混ぜ,融解物の均質化を図るとともに気泡を放出させる。

参考 高周波誘導炉を用いる装置では,ガラスビード作製容器に白金製ふたをすると融解が容易にな

る。

注(7) クロム・マグネシア質試料では,融解温度を1 200〜1 250 ℃にすることが望ましい。

(8) 融剤の揮散による誤差をなくすために,融解温度及び融解時間は,正確にする必要がある。融

解温度,融解時間などの融解条件は,10.の検定によって決定する。均質なガラスビードが作製

できるのであれば,融解温度は低く,融解時間は短く抑えることが望ましい。

ただし,外観上透明なガラスビードでも,不均質なことがある。不均質であるときは,特に

表面層が分析対象となる酸化けい素以下の軽元素酸化物の分析精度を著しく低下させるので注

意する。

c) 融解完了後,放冷してガラスビードを取り出し,ガラスビード作製容器底面に接していた側をX線照

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R 2216:2005

射面とする。

8.4.4

検量線の作成 検量線の作成は,次による。

a) 検量用ビードの作製 分析用粉末試料に替えて附属書2の耐火物標準物質系列の各標準物質を用い,

8.4.3 a) 〜c) の操作を行い,各材質ごとに10種類以上の検量用ビードを作製する(9)。

注(9) 8.4.4 d)の検量線が6.の表 1の定量範囲を内挿できるようにするとともに,その検量線を充実

させるために,8.2 d)2)の補助標準物質(10) を用いるほか,同材質の耐火物標準物質相互,耐

火物標準物質及び補助標準物質(10) 又は他材質の耐火物標準物質を8.4.2 a) のはかり取り量に

なるように化学はかり上で正しくはかり合わせて作製したガラスビードを検量用ビードとして

用いることができる。

(10) 高純度試薬を用いることができる。また,高純度金属を硝酸などで溶解した溶液を正確に添加

するなどの方法も利用できる。

b) 標準化ビードの作製 分析用粉末試料に替えて標準化用粉末試料を用い,8.4.3a) 〜c) の操作を行い,

各材質ごとに数種類の標準化ビードを作製する(11)。

注(11) 標準化ビードは,検量線作成時のX線強度の条件を再現するために用いるため,標準化用粉末

試料は長期にわたって安定して供給できるものを用いる。また,標準化ビードは,各材質ごと

の各分析成分ごとに第1標準化ビード及び第2標準化ビードを設ける。第1標準化ビードは,

各分析成分ごとに最も含有率の高い標準化ビードから選び,第2標準化ビードは,各分析成分

ごとにその成分がほとんど含まれていない標準化ビードから選ぶので,各材質ごとに最小の標

準化ビードで全分析成分を網羅できるように工夫する必要がある。

c) 検量用ビード及び標準化ビードの蛍光X線強度の測定並びに標準化 検量用ビード及び標準化ビード

を10.で検定して設定した蛍光X線分析条件によって測定し,各分析成分のX線強度を求め,測定値

を標準化する(12)。

注(12) 標準化のための一般式は,次の式(1)〜(3)による。

I

=I

α+

β

·············································································· (1)

α

=

R

·········································································· (2)

N

s

1

N

s

2

β

=

R

×

N

s

2

N

s

1

N

s

2

ここに,

········································································· (3)

I: 検量線用ビード及び標準化ビードの標準化済X線強度

Iʼ: 検量線用ビード及び標準化ビードのX線強度(カウント)

Ns1: 第一標準化ビードのX線強度(カウント)

Ns2: 第二標準化ビードのX線強度(カウント)

α: 補正係数(こう配係数)

β: 補正係数(切片係数)

R: 定数

例えば,第一標準化ビードを1,第二標準化ビードを0とする強度比法を用いる場合,Rは1とな

り,式 (1) は I=(Iʼ−Ns2)/(Ns1−Ns2) として整理して表すことができる。また,ここでの測定X線強度

を標準化済X線強度とする場合,式(1)は,I=Iʼとして整理して表すことができる。強度比法を用い

る場合以外,このときの第一標準化ビード及び第二標準化ビードのX線強度を保存しておき,8.4.5の

式(6)及び式(7)での標準化の計算に用いる。

d) 検量線の作成 各分析成分ごとに検量用ビード中の含有率と8.4.4 c) で得られた標準化済X線強度と

の関係を,附属書3で規定する方法によって式(4)に示す関係式を求め,検量線(13)とする。

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8

R 2216:2005

W

i

=

(

aI

i

+

bI

i

+

c

)(

1

+ ∑

d

j

W

j

)

+ ∑

l

j

W

j

········································ (4)

2

ここに,

Wi: i成分の補正定量値[% (質量分率)]

Ii: i成分の標準化済X線強度

dj: j共存成分の共存成分補正係数

Wj: j共存成分の含有率[% (質量分率)]

lj: j共存成分の重なり補正係数

a,b,c: 検量線係数

注(13) 式(4)は共存成分補正式と呼ばれる。蛍光X線分析装置とコンピュータとが一体化した装置で

は,容易に式(4)の関係式を求めることができる。軽元素酸化物の検量線では,(1+ΣdjWj) +Σ

ljWjで表される補正項の無い単純な二次式Wi=aIi2+bIi+c又は一次式Wi=bIi+cとして,最小二乗

法によって求めた検量線を用いることができる。どのような検量線を用いるかは,一つの目安

として式(5)によって求まる検量線の精確さが改善できるか否かで判断するとよい。

なお,多くの蛍光X線分析装置において,これら精確さも内蔵のコンピュータによって検量

線と同時に求めることができる。

2)

Σ

(

W

i

W

i

n

φ

σ

i

=

ここに,

································································· (5)

σi: i成分の精確さ

n: 用いた検量用ビードの数

φ: 求めた係数の数(多重回帰しない検量線が,一次式なら2,

二次式なら3)

W

W

i: i成分の標準値[% (質量分率)]

W′:

i成分の検量線から求めた計算値[% (質量分率)]

i

8.4.5

分析用ビード及び許容差検定用ビードの測定と分析値の算出 分析用ビード及び許容差検定用ビ

ードの測定と分析値の算出は,次による。

a) X線強度の測定 8.4.3 c) で得られた分析用ビード及び許容差検定用ビードを標準化用ビードととも

に,8.4.4 c) に準じて10.で検定して設定した蛍光X線分析条件によって測定する。

b) α及びβの算出 X線強度の検量線作成時との経時変動を補正するために,標準化用ビードの各測定

成分のX線強度から式(6)及び式(7)に示す補正係数を算出する。

α

=

(

N

s

1

N

s

2

)

······································································· (6)

(

N

s

1

N

s

2

)

β

=

N

sN

's

2

×

α

········································································ (7)

2

ここに,

α: 補正係数(こう配係数)

β: 補正係数(切片係数)

Ns1: 第一標準化ビードの基準X線強度(カウント)

Ns2: 第二標準化ビードの基準X線強度(カウント)

N′

s

1

: 第一標準化ビードのX線強度(カウント)

N′

s

2

: 第二標準化ビードのX線強度(カウント)

c) 標準化済X線強度の算出 8.4.5 a) で得られた分析用ビード及び許容差検定用ビードのX線強度を式

(8)によって計算し,標準化済X線強度を求める(14)。

I

=

α+

'I

β

················································································ (8)

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9

R 2216:2005

ここに,

I: 分析用ビード及び許容差検定用ビードの標準化済X線強度

Iʼ: 分析用ビード及び許容差検定用ビードのX線強度(カウント)

α: 補正係数(こう配係数)

β: 補正係数(切片係数)

注(14) 8.4.4において,第一標準化ビードを1,第二標準化ビードを0とする強度比法を用いる場合,

一連の式(6)〜(8)は,整理され,より単純な式 I=(Iʼ−Ns2)/(Ns1−Ns2) として表すことができ

る。

d) 分析値の算出 各測定成分ごとに8.4.4 d) で作成した検量線式 (9) に標準化済X線強度を代入して,

収束演算を繰り返し,得られた計算値を分析値とする(15)。

ˆ

i

=

(

aI

i

2

+

bI

i

+

c

)(

1

+ ∑

d

j

W

ˆ

j

)

+ ∑

l

j

W

ˆ

j

········································· (9)

W

ここに,

Wˆ: I成分の計算値[%(質量分率)]

i

Ii: I成分の標準化済X線強度

dj: J共存成分の共存成分補正係数

Wˆ:

J共存成分の計算値[%(質量分率)]

j

lj: J共存成分の重なり補正係数

a,b,c: 検量線係数

注(15) 共存成分補正式(9)での計算においては,各分析成分を逐次計算して行き,各成分の計算値が

収束して一定値になるまで,この計算を繰り返す。通常,繰返し演算回数は,3〜5回程度必要

である。これらについては,附属書7に詳細に示す。

8.4.6

許容差の検定 各測定成分について8.4.5 d) で得られた許容差検定用ビードの分析値とその含有率

(標準物質においては標準値)との差を求め,表2の許容差と比較する。もし,両者の差が許容差以内で

あれば,8.4.5 d) で得られた分析用ビードの分析値を報告値とする。許容差を外れたときは,10.によって

測定条件の検定を行った後,8.4.2以下の再分析を実施する。

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10

R 2216:2005

表 2 分析値の許容差(16)

単位 %(質量分率)

耐火物製品の材質区分

高アルミナ質

90%未満 90%以上

粘土

けい石

ZS質

5%未満 5%以上

マグネ

シア質 CM質

AZS質

5%未満 5%以上

AM質

(16)

ただし,含有率が0.10〜0.50 %(質量分率)の場合,表中の値か0.03 %(質量分率)の小さい方を許容差

とする。また,含有率0.10 %(質量分率)以下の場合,表中の値か0.02 %(質量分率)の小さい方を許容

差とする。

備考

CM:クロム・マグネシア,ZS:ジルコン−ジルコニア,AZS:アルミナ−ジルコニア−シリカ,AM:アル

ミナ−マグネシア

9. 記録方法

9.1

分析値の取りまとめ 分析値の取りまとめは,次による。

a) 分析値は,乾燥ベースの百分率で表示し,次の式によって換算する。

W

i

×

(

100

W

LOI

)

······························································ (10)

W

i

=′

100

ここに,

W′:

乾燥ベースの含有率[%(質量分率)]

i

Wi: 8.4.5 d) で得られた分析値[%(質量分率)]

WLOI: 8.4.1 d) で得られた強熱減量値[%(質量分率)]

b) 分析値は,JIS Z 8401によって次のように丸める。

1) 含有率の整数部が2けたの場合,少数点以下1けたに丸める。

2) 含有率の整数部が1けた又は1 %(質量分率)以下の場合,少数点以下2けたに丸める。

9.2

試験報告 試験報告には,次の事項を記録する。

a) 分析事業者名

b) 試験年月日

c) 分析方法(JIS R 2216)

d) 試料名及び試料に関する情報

e) 分析成分名及び分析値

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11

R 2216:2005

10. 測定条件の検定方法

10.1 検定時期 測定条件の検定は,次の場合に行う。

a) 新たに分析条件を設定するとき

b) この検定で不適合となったとき

c) 分析条件を変更又は更新するとき

d) 蛍光X線分析装置導入時

e) 蛍光X線分析装置の検出器及び光学系などの修繕を行ったとき

f)

融解装置や融解設備を導入・変更したとき

g) 融解条件や融剤の種類を変更したとき

h) 融剤のロットを変更したとき

10.2 測定条件の検定方法の種類 測定条件の検定方法は,次の3種とする。

a) ガラスビード質量の検定

b) 蛍光X線分析装置の設定条件の検定

c) ガラスビード間の均等性の検定

10.3 ガラスビード質量の検定

10.3.1 要旨 ガラスビードを6個作製し,作製したガラスビードの質量をはかり,融剤の揮散又は飛散の

程度を調べ,融解方法,融解温度,融解時間などの最適な融解条件を決定する。

10.3.2 試料 試料は,作成する検量線の材質ごとに該当する標準物質1種類を選び用いる(17)。

注(17) Na2O及びMgOは,蛍光X線分析装置の感度が低いので,標準物質としては,これら成分の含

有率が0.5 %(質量分率)以上のものを選定する。

10.3.3 測定条件検定用ビードの作製 作製操作は,次による。

a) ガラスビート作製容器を正確にはかり,試料,融剤及び酸化剤を8.4.2に準じて正確にはかり,8.4.3 a)

〜c) に準じてガラスビードを作製する。

b) このようにして得られたガラスビードは,ガラスビード作製容器ごと0.1 mgまで正確にはかり,ガラ

スビードの質量を求める。

c) a) 〜b) を繰り返し,測定条件検定用ビード6個を作製し,それぞれの質量測定値を表3のように整

理する。

表 3 測定条件検定用ビード質量測定値の整理

ガラスビード番号,i

質量, g

10.3.4 計算 10.3.3で得られた測定条件検定用ビードの結果を用いて,次の式(11)によってガラスビー

ド質量の変動係数を求める。

(

)

CV

=

6

1

m

×

100 ···························································(11)

ここに, CVm: 測定条件検定用ビード質量の変動係数(%)

mi: i測定条件検定用ビードの質量(g)

m: 測定条件検定用ビード質量の平均(g)

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12

R 2216:2005

10.3.5 検定 10.3.4の式(11)で得られた結果を式(12)によって検定し,もし式(12)が満たされなかった

場合には,満たされるまで融解条件を検定する。

CV

m

>

1.0

·············································································· (12)

10.4 蛍光X線分析装置の設定条件の検定

10.4.1 要旨 10.3.3で得られた測定条件検定用ビードを用いて,蛍光X線分析装置の測定条件を検討し,

最適な測定条件を決定する。

10.4.2 蛍光X線分析装置の設定 蛍光X線分析装置及び測定環境を,十分な測定精度が得られる条件に

設定する。

なお,蛍光X線分析条件としては,例えば,表4のような条件を設定するとよい (18)。

注(18) 蛍光X線分析装置には,各種のタイプがあるので装置のその測定方式や性能に合わせて最適条

件を設定する。

表 4 蛍光X線分析条件の一例

成分

スペクトル線(次数)

計数時間,s(19)

分光結晶

検出器

ガスフロー形比例計数管

ガスフロー形比例計数管

ガスフロー形比例計数管

ガスフロー形比例計数管

ガスフロー形比例計数管

ガスフロー形比例計数管

ガスフロー形比例計数管

ガスフロー形比例計数管

シンチレーション計数管

シンチレーション計数管

シンチレーション計数管

ガスフロー形比例計数管

ガスフロー形比例計数管

注(19) 計数時間は,表6の条件を満足するように十分長くする。

(20) Thallium Acid Penta-Phthalate結晶でTlAPともいわれる。TAPに替えて人工多層累積膜を用いることもでき

る。

(21) Penta-Erythritol結晶でPEともいわれる。

(22) ふっ化リチウムの200面を用いた分光結晶。

備考

X線通路:真空,X線管:端窓形ロジウムターゲット,印加電圧−電流:40 kV−70 mA

10.4.3 蛍光X線強度の測定 10.3.3 c) で得た測定条件検定用ビードの中から一つを選び,測定成分ごと

に独立6回の繰返し測定を行い,それぞれを表5のように整理する。

表 5 X線強度測定値の整理

測定数,k

測定値, 積算カウント(23)

平均

注(23) 定時当たりの平均X線強度を表示する装置においては,その平均X線強度に測定時間を乗じた値を用い

る。

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13

R 2216:2005

10.4.4 X線強度が基準値を満たしているか否かの検定 表5で得られた測定値の平均を式(13)によって検

定し,もし式(13)が満たされなかった場合には,満たされるまで表4の測定条件の変更と10.4.3の測定を

繰り返す。もし,どうしても特定の測定成分について,そのX線測定値が基準値を満たさない場合,その

測定成分については,この方法による定量を適用することはできない。

X≥

C

m

·················································································· (13)

X: X線強度測定値の平均(カウント)

ここに,

Cm: 表6から求めた各成分の含有率に対する基準値(カウント)

表 6 蛍光X線強度測定値の検定基準値

含有率,%(質量分率)

基準値(Cm),カウント(23)

70 以上

0.49以下

10.4.5 蛍光X線装置の繰返し測定精度の検定 式(14)によって蛍光X線分析装置の単純繰返し測定精度

を求め,式(15)によって検定する。もし,測定成分のX線強度が式(15)を満たさない場合,蛍光X分

析装置本体又は測定環境に何らかの問題があるので調整したうえで,10.4.1以降の操作を行う。もし,ど

のようにしても測定成分X線強度の平均値(x)が基準値に達しないときは,その成分は定量してはなら

ない(24)。

2

CV

x

=

Σ

( X

k

X

)

6

1

×

100

···························································

(14)

X

CVx

0.2

×

100

······································································ (15)

X

ここに, CVx: 測定成分の繰返し測定の変動計数(%)

Xk : K番目のX線強度測定値(カウント)(23)

X: X線強度測定値の平均(カウント)(23)

注(24) 蛍光X線分析方法で分析できない成分は,JIS R 2212,R 2012,R 2013及びR 2014の規定によ

って化学分析方法によって分析することができる。

10.4.6 ガラスビードの均等性の検定 10.4.5の条件が満たされたなら,ガラスビードの均等性の検定を次

の手順によって行う。

a) 6個のガラスビードの主要成分の測定 試料中の含有率8 %(質量分率)以上の測定成分のX線強度

を10.3.3で得た6個のガラスビードについて測定し,各々の測定成分について表7のように整理する。

表 7 均等性測定値の整理

ガラスビードの番号,i

測定値, 積算カウント(23)

平均

b) 均等性の計算 式(16)によって試料中の含有率8 %(質量分率)以上の測定成分を用いてガラスビ

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14

R 2216:2005

ードの均等性を求める。

σ

=

2

Σ

(

Yi

Y )

6

1

×

Z

······························································· (16)

Y

ここに,

σ: 測定成分の標準偏差[%(質量分率)]

Z: 測定成分の含有率[%(質量分率)]

Yi: 測定条件検定用iビードのX線強度測定値(カウント)

Y: 測定条件検定用ビードのX線強度測定値の平均(カウ

ント)

c) ガラスビードの均等性の検定 式(16)で得られた結果を基に,ガラスビードの均等性を式(17)で検

定する。もし,この条件を満たさないなら,満たすまで10.3.3のガラスビード作製方法の検討を行う。

Z

>

40

のとき

σ

<

.0

15

8

Z

40

のとき

σ

<

.0

10

······················································· (17)

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15

R 2216:2005

附属書1(規定)耐火物標準物質系列の満たすべき条件

1. 適用範囲 この附属書は,耐火物標準物質系列の満たすべき条件について規定する。

2. 耐火物標準物質系列の材質 耐火物標準物質系列は,次の8材質とする。

a) 粘土質標準物質系列

b) けい石質標準物質系列

c) 高アルミナ質標準物質系列

d) マグネシア質標準物質系列

e) クロム・マグネシア質標準物質系列

f)

ジルコン−ジルコニア質標準物質系列

g) アルミナ−ジルコニア-シリカ質標準物質系列

h) アルミナ−マグネシア質標準物質系列

3. 満たすべき条件 ISO/IEC Directives : 1992 part 2及び JIS Q 0034に沿って調製されたもので,次の

a)〜f) のすべての条件を満たすものとする。

a) 耐火れんが及び耐火モルタルを蛍光X線分析するために,各材質ごとに一系列10種以上の標準物質で

構成されているものとする。

b) 各系列で構成する化学組成の範囲が,本体表1の定量範囲をおおむね内挿し得るよう調製されている

ものとする。

c) 各成分の値は,系列内で段階的に存在し,その含有率の系列内への割付けは,他成分と独立したもの

であるものとする。

d) 106 μm以下に調製した偏析のない粉末状試料で,4. 以下で規定する要件を満たすもの。

e) 安定して供給できるもの。そのために,必要に応じ各材質ごとに2系列以上を作製するものとする。

f)

標準値は,日本工業規格で規定されている化学分析方法及びこれに準じる化学分析方法によって正確

に決定されたものを,JIS Q 0035に沿って統計処理され,認証されたものであるものとする。

4. 調製・保管・表示

4.1

調製方法 次の方法で調製する。

a) 各材質別に,系列を構成する標準物質全般の設計を行い,一系列を構成する個別標準物質の個数,各

個別標準物質の化学組成及び調製(例えば,50㎏/種)を決定する。

b) a) によって決定された組成を実現するために,耐火れんが及び耐火物原料 (1) を配合し,成形後,焼

結するまで焼成する。

c) 焼結物をジョークラッシャ,ロールクラッシャ,トップグラインダなどで粉砕し,鉄分などの汚染物

を除去する。

d) この粉砕物を可能な限り同質の粉砕器,又は分析項目を構成する成分からなる材質(アルミナ質,ム

ライト質など)の粉砕器に入れ,一度に微粉砕する。一度に微粉砕できないときは,最後に全微粉砕

物を大型混合機に入れ,少なくとも10時間以上混合する。

e) 微粉砕物の各部から試料を採取し,分析して偏析のないことを確認する。

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16

R 2216:2005

注(1) 焼成れんがを基本に,他の焼成れんがを配合する。これらだけで目標組成が得られないときは,

試薬又は工業薬品を加える。ハロゲン化物,硫酸塩,りん酸塩,ほう酸塩及びアルカリ金属元

素の炭酸塩は,焼成後もこれらの成分が残留しやすいので避ける。

4.2

保管 保管は,次によって行う。

a) 調製標準物質は,温度,湿度,直射日光及び振動の影響を受けない場所に各標準物質名を明示して,

乾燥状態下で保存する。

b) 管理者を定め,定期的に保存状況を確認する。

4.3

表示 標準物質は,密栓付きガラス容器に入れ,次の事項を表示しなければならない。ただし,b)

〜h) については,説明書に明記してもよい。

a) 名称及び種類

b) 成分及び標準値

c) 標準共同実験に参加した分析所

d) 標準値の確定に用いた分析方法

e) 分析機関名

f)

作製期日

g) 取扱い上の注意事項

h) 調製・頒布機関名

5. 標準値

5.1

分析方法 分析方法はJIS R 2012,JIS R 2013,JIS R 2014及びJIS R 2212-1〜-5の規定による。

5.2

分析所 次の要件を備えなければならない。

a) 分析所は,耐火れんが及び耐火モルタルの化学分析の熟練者を擁し,分析精度の管理が十分に行われ

ている。

b) 分析所には,JIS R 2012,JIS R 2013,JIS R 2014及びJIS R 2212-1〜-5に規定する一切の設備をもつ。

c) 分析所数は,8分析所以上とする。

5.3

標準値 標準値は,各分析所が日を替えて行った2回の分析値の平均で表す。標準値は,本体9.1 b)

で示す報告値より1けた多く示す。

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17

R 2216:2005

附属書2(規定)耐火物標準物質系列

1. 適用範囲 この附属書は,耐火物標準物質系列について規定する。

2. 粘土質標準物質系列

2.1

粘土質標準物質系列第1種 粘土質標準物質系列第1種の記号及び標準値を,附属書2表1に示す。

附属書2表 1 粘土質標準物質系列第1種の記号及び標準値(1)

単位 %(質量分率)

記号

注(1)

(2)

2.2

化学成分

110±5 ℃で2時間乾燥後の試料における質量分率を示す。

JRRM 105の予備標準物質。JRRM 105に替えて使用してもよい。

粘土質標準物質系列第2種 粘土質標準物質系列第2種の記号及び標準値を,附属書2表2に示す。

附属書2表 2 粘土質標準物質系列第2種の記号及び標準値(1)

単位 %(質量分率)

化学成分

記号

2.3

他の粘土質標準物質系列 附属書1の条件を満たすもの。

参考値

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18

R 2216:2005

3. けい石質標準物質系列

3.1

けい石質標準物質系列第1種 けい石質標準物質系列第1種の記号及び標準値を,附属書2表3に

示す。

附属書2表 3 けい石質標準物質系列第1種の記号及び標準値(1)

単位 %(質量分率)

3.2

記号

化学成分

他のけい石質標準物質系列 附属書1の条件を満たすもの。

4. 高アルミナ質標準物質系列

4.1

高アルミナ質標準物質系列第1種 高アルミナ質標準物質系列第1種の記号及び標準値を,附属書2

表4に示す。

附属書2表 4 高アルミナ質標準物質系列第1種の記号及び標準値(1)

単位 %(質量分率)

記号

(参考値)

4.2

化学成分

他の高アルミナ質標準物質系列 附属書1の条件を満たすもの。

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19

R 2216:2005

5. マグネシア質標準物質系列

5.1

マグネシア質標準物質系列第1種 マグネシア質標準物質系列第1種の記号及び標準値を,附属書2

表5に示す。

附属書2表 5 マグネシア質標準物質系列第1種の記号及び標準値(3)

単位 %(質量分率)

記号

化学成分

参考値

注(3)

標準値及び参考値は,約1 050 ℃で約60分間乾燥後の試料における質量分率を示す。

5.2

他の高アルミナ質標準物質系列 附属書1の条件を満たすもの。

6. クロム・マグネシア質標準物質系列

6.1

クロム・マグネシア質標準物質系列第1種 クロム・マグネシア質標準物質系列第1種の記号及び

標準値を,附属書2表6に示す。

附属書2表 6 クロム・マグネシア質標準物質系列第1種の記号及び標準値(1)

単位 %(質量分率)

記号

化学成分

参 考 値

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20

R 2216:2005

6.2

他のクロム・マグネシア質標準物質系列 附属書1の条件を満たすもの。

7. ジルコン−ジルコニア質標準物質系列

7.1

ジルコン−ジルコニア質標準物質系列第1種 ジルコン−ジルコニア質標準物質系列第1種の記号及

び標準値を,附属書2表7に示す。

附属書2表 7 ジルコン−ジルコニア質標準物質系列第1種の記号及び標準値(1)

単位 %(質量分率)

記号

化学成分

参考

7.2

他のジルコン−ジルコニア質標準物質系列 附属書1の条件を満たすもの。

8. アルミナ−ジルコニア−シリカ質標準物質系列

8.1

アルミナ−ジルコニア−シリカ質標準物質系列第1種 アルミナ−ジルコニア−シリカ質標準物質系列

第1種の記号及び標準値を,附属書2表8に示す。

附属書2表 8 アルミナ−ジルコニア−シリカ質標準物質系列第1種の記号及び標準値(1)

単位 %(質量分率)

記号

化学成分

参考値

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21

R 2216:2005

8.2

他のアルミナ−ジルコニア−シリカ質標準物質系列 附属書1の条件を満たすもの。

9. アルミナ−マグネシア質標準物質系列

9.1

アルミナ−マグネシア質標準物質系列第1種 アルミナ−マグネシア質標準物質系列第1種の記号及

び標準値を,附属書2表9に示す。

附属書2表 9 アルミナ−マグネシア質標準物質系列第1種の記号及び標準値(4)

単位 %(質量分率)

記号

化学成分

参考値

注(4) 標準値及び参考値は,1 000±25 ℃で30分間加熱後の試料における質量分率を示す。

9.2

他のアルミナ−マグネシア質標準物質系列 附属書1の条件を満たすもの。

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22

R 2216:2005

附属書3(規定)共存成分の影響補正方法

1. 適用範囲 この附属書は,耐火物製品及び耐火物原料中の酸化物成分のガラスビード法による蛍光X

線分析における共存成分の影響補正方法について規定する。

2. 影響補正の種類 共存成分の影響補正は,次の2種とする。

a) 重なり補正

b) 吸収・励起補正

3. 補正法の概要

3.1

検量線及び補正式の算出 附属書3図1にその実施の流れを示す。測定は,検量用ビード及び標準

化ビードについて行う。

ガラスビードの作製(検量用ビード,標準化ビード)

蛍光X線測定

はく離促進剤の影響補正値の算出(1)

基準検量線の算出

(繰返し)

重なり補正値の算出

吸収・励起補正値の算出

補正式の完成

注(1) 試料本体に共存する成分による重なりとは別に,外的要因として

のはく離促進剤の残留によるスペクトルの重なりが考えられる。

残留が認められれば,その量を算出し補正する。

附属書3図 1 補正式算出の流れ図

3.2

実際試料の分析 附属書3図2によって,附属書3の3.1で得た補正式を日常分析に適用する。

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R 2216:2005

ガラスビードの作製(分析用ビード,許容差検定用ビード,標準化ビード)

蛍光X線測定

標準化

(標準化ビードによる)

3.1の補正式を適用 (分析用ビード及び許容差検定用ビードへ)

許容差検定

(許容差検定用ビードの分析値から)

分析値確定

附属書3図2 日常分析の流れ図

4. 補正方法

4.1

重なり補正 測定成分のスペクトルに他の成分のスペクトルが重なる場合,式(1)によってその影

響を補正する。

W

i

=

(

aI

i

2

+

bI

i

+

c

)

+

Σ

l

j

W

j

························································ (1)

ここに,

Wi: i成分の含有率[%(質量分率)]

Wj: j成分の含有率[%(質量分率)]

lj: i成分に対するj成分の重なり補正係数

Ii: i成分のX線強度

a,b,c: 係数

a) 重なり補正係数の算出方法 重なり補正係数は,機器の光学系によって異なるので,個々の装置ごと

に次の方法によって求める。

1) 基準検量線を用いる算出方法 重なり成分の含まれていない基準検量線式(2)を作成し,この図表

上に重なり補正を求めようとする測定値をプロットして,それぞれの測定点と重なり成分の含有率

から式(3)の関係式を求める。

ˆ

i

=

aI

i

+

b

············································································· (2)

X

Wi

=

l

j

W

j

+

c

··········································································· (3)

i

: i成分の推定基準値[%(質量分率)]

ここに,

ΔWi: i成分の検量線からの偏り[%(質量分率)]

Wj: j共存成分の含有率[%(質量分率)]

lj: i成分に対するj成分の重なり補正係数

Ii: i成分のX線強度

a,b: 係数

c: 誤差項

2) 多重回帰法 重なり補正係数を多重回帰計算によって求める方法で,式(1)の検量線係数a,b,cと

重なり補正係数ljを,各測定値の補正式からの偏りの二乗和が最小となるように近似させる。この

方法は,二元系検量線を使用しない多重回帰法である(附属書6参照)。

3) 添加法 重なり成分を含まないガラスビードと,これに一定量の重なり成分を加えたガラスビード

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24

R 2216:2005

のX線強度の差から重なり補正係数を求める方法。

4.2

吸収・励起補正 X線強度は,式(4)のように近似させることができる。

I

i

=

kW

i

······································································· (4)

Σ

μ

/ )

j

W

j

ここに,

Ii: i成分のX線強度

Wi: i共存成分の含有率[%(質量分率)]

Wj: j共存成分の含有率[%(質量分率)]

(μ /ρ)j: j共存成分による質量吸収係数

μ: 線吸収係数

ρ: 密度

k: 定数

参考1. 分析成分の含有率が等しくても共存している成分の含有率が変化すると,分析成分のX線強

度も変化する。この現象を吸収・励起効果という。

2. すべての測定成分は,この共存成分の影響を受けている。ただ,多くの成分の場合,吸収・

励起の影響を考慮しなくても分析精度上問題とならないことも多い。反面,主成分及びCaO

以上の重元素成分では,その影響が分析精度上無視できないほど大きいこともある。

吸収・励起補正は,式(5)によって行う。

W

i

=

(

aI

i

+

bI

i

+

c

)(

1

+ ∑

d

j

W

j

)

················································· (5)

2

ここに, a,b,c: 検量線係数

dj: I成分へのj成分の吸収・励起補正係数

a) 多重回帰法を用いた吸収・励起補正係数の算出 できるだけ多くの検量用ビードを測定して未補正定

量値

Xˆを求め,式(5)について多重回帰計算を行い,djを求める。併せて,基準検量線及び重なり補

i

正係数を求めることもできる(附属書6参照)。

b) 理論吸収・励起補正係数 質量吸収係数を基に理論的に計算される補正係数で,コンピュータを用い

て算出される。附属書3表1〜8に,耐火物標準物質系列について理論共存補正係数を算出した例を示

す(附属書5参照)。

c) 理論吸収・励起補正係数を用いた補正法 理論吸収・励起補正係数を式(5)のdjに代入し,通常の検量

線作成作業を行う。この方法では,共通の補正係数(dj)を各分析所が用いてもよい。この補正係数を用

いる際には,X線管の種類,X線管のターゲットの種類,入射角度・取出し角度,印加電圧及び試料

と融剤(含む酸化剤)との希釈率について検量線作成時の測定条件と,理論吸収・励起補正係数の算出

条件が一致していることが必要である。

理論吸収・励起補正係数を用いて検量線を作成する場合,次のように説明される。式(5)を整理す

ると次の式が得られる。

W

i

=

aI

i

2

+

bI

i

+

c

·························································· (6)

+

d

j

W

j

このdjに附属書3表1〜8の理論吸収・励起補正係数を用いると推定基準値(

Xˆ)が得られる。

i

ˆ

i

=1

X

W

i

······································································· (7)

+

Σ

d

j

W

j

ˆ

i

=

aI

i

2

+

bI

i

+

c

····································································· (8)

X

この式(8)から,検量線係数a,b,cを求める。これを基準検量線と呼ぶ。

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R 2216:2005

なお,未知試料の測定時は,式(8)で得られた推定基準値から式(7)を用いて分析結果(Wi)を求

める。ただ,実際の分析では,dj×Wjの大きなものだけが測定成分の分析値に影響を与え,微量成分

の影響は無視できるほど小さいことが多い。

例えば,i測定成分の補正式において,j共存成分の影響だけを考えればよい場合,式(7)は,次の

ように表される。

ˆ

i

=1

X

Wi

・・・・・ ············· ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(9)

+

d

j

W

j

このようにして得られた基準検量線及び補正係数を実際の分析に適用するとき,j補正成分の定量計

算式に吸収・励起補正項がなければ,そのj補正成分の分析値は,次の式で表される。

2

W

j

=

a

j

I

j

+

b

j

I

j

+

c

j

············ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(10)

一方,i測定成分は,次の式で表される。

ˆ

i

1(

+

Σ

d

j

W

j

)

··········· ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(11)

W

i

=

X

これに対し,j補正成分の定量計算式に吸収・励起の補正項があれば,測定成分i,補正成分jは次

の式で表される。

ˆ

i

1(

+

Σ

d

j

W

j

)

········· ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(12)

W

i

=

X

ˆ

j

1(

+

Σ

d

k

W

k

)

······· ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(13)

W

j

=

X

ここでj補正成分のk補正成分としてi測定成分が含まれていれば,相互の含有率が互いに補正し合

うことになりWiとWjの繰返し収束演算が必要である。

実際の測定では,多くの成分間での計算が必要となるため,コンピュータによって収束演算する。

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26

R 2216:2005

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

補正成分

定量成分

(条件)ロジウム端窓形X線管 50 kV,走査型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:SiO2,第2ベース成分:Al2O3

(例2)

補正成分

定量成分

(条件)クロム横窓形X線管 50 kV,走査型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:SiO2,第2ベース成分:Al2O3

(例3)

補正成分

定量成分

(条件)ロジウム端窓形X線管 40 kV,多元素同時測定型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:SiO2,第2ベース成分:Al2O3

(例1)

附属書3表 1 粘土質耐火物の吸収・励起補正係数値の例

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R 2216:2005

附属書3表 2 けい石質耐火物の吸収・励起補正係数値の例

(例1)

補正成分

定量成分

(条件)ロジウム端窓形X線管 50 kV,走査型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:SiO2,第2ベース成分:Al2O3

(例2)

補正成分

定量成分

(条件)クロム横窓形X線管 50 kV,走査型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:SiO2,第2ベース成分:Al2O3

(例3)

補正成分

定量成分

(条件)ロジウム端窓形X線管 40 kV,多元素同時測定型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:SiO2,第2ベース成分:Al2O3

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28

R 2216:2005

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

補正成分

定量成分

(条件)ロジウム端窓形X線管 50 kV,走査型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:Al2O3,第2ベース成分:SiO2

(例2)

補正成分

定量成分

(条件)クロム横窓形X線管 50 kV,走査型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:Al2O3,第2ベース成分:SiO2

(例3)

補正成分

定量成分

(条件)ロジウム端窓形X線管 40 kV,多元素同時測定型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:Al2O3,第2ベース成分:SiO2

(例1)

附属書3表3 高アルミナ質耐火物の吸収・励起補正係数値の例

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R 2216:2005

附属書3表4 マグネシア質耐火物の吸収・励起補正係数値の例

(例1)

補正成分

定量成分

(条件)ロジウム端窓形X線管 50 kV,走査型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:MgO,第2ベース成分:SiO2

(例2)

補正成分

定量成分

(条件)クロム横窓形X線管 50 kV,走査型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:MgO,第2ベース成分:SiO2

(例3)

補正成分

定量成分

(条件)ロジウム端窓形X線管 40 kV,多元素同時測定型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:MgO,第2ベース成分:SiO2

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30

R 2216:2005

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

補正成分

定量成分

(条件)ロジウム端窓形X線管 50 kV,走査型,試料:LiB4O7:LiNO3=1:20:10,ベース成分:MgO,第2ベース成分:Cr2O3

(例2)

補正成分

定量成分

(条件)クロム横窓形X線管 50 kV,走査型,試料:LiB4O7:LiNO3=1:20:10,ベース成分:MgO,第2ベース成分:Cr2O3

(例3)

補正成分

定量成分

(例1)

附属書3表 5 クロム・マグネシア質耐火物の吸収・励起補正係数値の例

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31

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

R 2216:2005

(条件)ロジウム端窓形X線管 40 kV,多元素同時測定型,試料:LiB4O7:LiNO3=1:20:10,ベース成分:MgO,第2ベース成分:Cr2O3

附属書3表 6 ジルコン−ジルコニア質耐火物の吸収・励起補正係数値の例

(例1)

補正成分

定量成分

(条件)ロジウム端窓形X線管 50 kV,走査型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:ZrO2,第2ベース成分:SiO2

(例2)

定量成分

補正成分

(条件)クロム横窓形X線管 50 kV,走査型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:ZrO2,第2ベース成分:SiO2

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32

R 2216:2005

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

定量成分

(条件)ロジウム端窓形X線管 40 kV,多元素同時測定型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:ZrO2,第2ベース成分:SiO2

附属書3表 7 アルミナ−ジルコニア−シリカ質耐火物の吸収・励起補正係数値の例

(例1)

補正成分

定量成分

補正成分

(例3)

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33

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R 2216:2005

(条件)ロジウム端窓形X線管 50 kV,走査型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:Al2O3,第2ベース成分:ZrO2

(例2)

補正成分

定量成分

(条件)クロム横窓形X線管 50 kV,走査型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:Al2O3,第2ベース成分:ZrO2

(例3)

補正成分

定量成分

(条件)ロジウム端窓形X線管 40 kV,多元素同時測定型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:Al2O3,第2ベース成分:ZrO2

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R 2216:2005

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

補正成分

定量成分

(条件)ロジウム端窓形X線管 50 kV,走査型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:MgO,第2ベース成分:Al2O3

(例2)

補正成分

定量成分

(条件)クロム横窓形X線管 50 kV,走査型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:MgO,第2ベース成分:Al2O3

(例1)

附属書3表 8 アルミナ−マグネシア質耐火物の吸収・励起補正係数値の例

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

R 2216:2005

(例3)

補正成分

定量成分

(条件)ロジウム端窓形X線管 40 kV,多元素同時測定型,試料:LiB4O7=1:10,ベース成分:MgO,第2ベース成分:Al2O3

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R 2216:2005

附属書4(規定)標準物質系列を用いる検量線の定量範囲の拡張方法

1. 適用範囲 この附属書は,耐火物製品及び耐火物原料の標準物質系列を用いたガラスビード法による

蛍光X線分析方法の検量線範囲の拡張方法について規定する。

2. 標準物質及び試薬 標準物質及び試薬は,次のものを用いる。

a) 耐火物標準物質系列 附属書2表1〜9の耐火物標準物質系列。

b) 補助標準物質 JIS Q 0034及びJIS Q 0035を満たす各種標準物質で,附属書2表1〜9の耐火物標準

物質系列を構成するそれぞれの標準物質も含む。

c) 試薬 高純度試薬で正確に不純物の含有率が示されているもの,又は水分及び炭酸分を除いた純度が

99.99 %(質量分率)以上のもの。酸化けい素(Ⅳ),酸化アルミニウム,酸化鉄(Ⅲ),酸化チタン

(Ⅳ),四三酸化マンガン,炭酸カルシウム,酸化マグネシウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,り

ん酸二水素カリウム,二クロム酸カリウム,酸化クロム(Ⅲ),酸化ジルコニウム[酸化ハフニウムの

含有率が0.01 %(質量分率)以下のもの,又は0.1 %(質量分率)以下でその正確な含有率が表示さ

れているもの],りん酸,金属類[附属書4.の2. d) に用いる]などを用いる。

d) 試薬溶液 水溶液又は硝酸酸性水溶液とする。金属試薬を硝酸以外の酸に溶解した場合には,硝酸塩

に置換後用いる。酸化物換算で1.000 mg/ml及び0.100 0 mg/mlのものを調製して用いる。

3. 検量用ビードの調製方法

3.1

方法の区分及び操作方法 検量用ビードの調製方法は,次のいずれかによる。

なお,試料,融剤,酸化剤の採取量及びガラスビードの調製方法は,本体8.4.2に準じる。

a) 耐火物標準物質系列単独方法 耐火物標準物質系列単独で,検量用ビードを作製する。

b) 補助標準物質を用いる方法 補助標準物質を単独又は二種以上化学はかり上でその合量が一定量(一

般的には,0.300 0 g)になるようにはかり取り,検量用ビードを作製する。

c) 補助標準物質及び試薬を用いる方法 補助標準物質及び試薬を化学はかり上で合量が一定量(一般的

には,0.300 0 g)になるようにはかり取り,検量用ビードを作製する。

d) 補助標準物質及び試薬溶液を用いる方法 ガラスビード作製容器に試薬溶液(一種又は二種以上)を

分取し,湯浴上で乾固後(1),化学はかり上で補助標準物質を試薬溶液との合量が一定量(一般的には,

0.300 0 g)になるようにはかり取り,検量用ビードを作製する。

注(1) 補助標準物質と融剤を混ぜ合わせたものに試薬溶液を加え,乾燥させてから融解してもよい。

e) 試薬を用いる方法 試薬を単独又は二種以上化学はかり上でその合量が一定量(一般的には,0.300 0

g)になるようにはかり取り,検量用ビードを作製する。この方法については附属書9に具体的に示す。

f)

試薬及び試薬溶液を用いる方法 ガラスビード作製容器に試薬溶液(一種又は二種以上)を分取し,

湯浴上で乾固後(1),化学はかり上で試薬を試薬溶液との合量が一定量(一般的には,0.300 0 g)にな

るようにはかり取り,検量用ビードを作製する。

3.2

拡張の種類 3.1 a)〜f)で得た検量用ビードを用いて,本体8.4.4の操作を行い,本体の表1の定

量範囲を拡張する。拡張の種類は,次のいずれかとする。

a) 定量範囲の拡張 特定の成分について本体の表1の定量範囲の下限又は/及び上限を拡張する。

b) 新分析成分の追加 特定の材質について,本体の表1に規定されている以外の分析成分を追加する。

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37

R 2216:2005

c) 新材質への適用化 本体に規定されていない,新しい材質に本蛍光X線分析法を拡大する。

3.3

実施例 本体表1の定量範囲の拡張実施例を以下の附属書4表1及び附属書4表2に示す。

附属書4表1 マグネシア質耐火物への酸化ナトリウム添加試料の調製例(2)

採取量 g

Na2O溶液(1.000 mg/ml)

の添加量,ml (3)

化学成分,%(質量分率)

注(2) これら試料は,融剤3.000 0 gとともに1 150 ℃で融解して検量用ビードとする。

(3) この溶液は次のようにして調製する。炭酸ナトリウムを550 ℃で1時間乾燥後,0.171 0 gをはかり取り,

硝酸(1+10) 5 mlで溶解後,水で正しく100 mlに薄める。

附属書4表2アルミナ−クロミア質耐火物用検量用試料の調製例(4)(5)(6)

含有率(8), %(質量分率)

採取量

標準

物質(7)

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38

R 2216:2005

注(4) 朝倉秀夫,池上克重,中井ゆかり,脇田久信:分析化学,49,735-744(2000)

(5) これら試料は,融剤4.000 0 gと酸剤2.000 0 gと共に1 250 ℃で融解して検量用ビードとする。

(6) ひょう量には,1 μgまで読み取れるミクロはかりを用いた。

(7) 表2中の採取量は,0.300 0から試薬酸化クロム(Ⅲ)の採取量を差引いた量。標準物質の頭にRの付くものは

JRRMの略。Cは,JCRM(日本セラミックス協会標準物質)の略。B394は,BCS394 ボーキサイト。標準物質

及び試薬酸化クロム(Ⅲ)は,1050 ℃で強熱したものを用いる。

(8) 表中の下付きの添字は,参考値。n.d.は,標準物質に標準値がないもの。

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39

R 2216:2005

附属書5(参考)理論吸収・励起補正係数の算出方法

この附属書は,理論吸収・励起補正係数の算出方法についての本体及び附属書(規定)に関連する事柄

を補足するもので,規定の一部ではない。

なお,この附属書は,コンピュータを用いて理論的に吸収・励起補正係数を算出する方法に関するもの

で,附属書3表1〜8の算出の基本となるものである。

1. 理論X線強度の算出 蛍光X線強度の理論強度式は,次による。

I

1

(

ip

)

=

λ

ie

Q

ip

(

λ

)

I

o

(

λ

)

1

d

λ

····························· (1)

μ

(

ip

)

sin

ϕ

λ

m

μ

(

λ

)

/ sin

φ

+

/ sin

ϕ

ρ

ρ

iq

I

2

(

ip

)

=

iq

λ

ie

Q (

λ

)

Q ( j

q

)

I

o

(

λ

)

1

∑∫

λ

m

μ

(

λ

)

μ

(

ip

)

2 sin

ϕ

iq

sin

φ

+

sin

ϕ

ρ

+

μ

(

i

p

/)

sin

ϕ

×

ln 1

μ

(

i

p

)

ρ

Q (

λ

)

=

ip

ここに,

sin

ϕ

ρ

μ

( j

q

)

ρ

ρ

+

μ

(

λ

/)

sin

φ

+

ln 1

μ

(

λ

)

ρ

sin

φ

ρ

μ

( j

q

)

ρ

d

λ

························ (2)

μ

i

(

λ

)

ip

W

i

ω

i

R K

i

······························································· (3)

ρ

i

I

1

(

pi

)

: i元素のp線一次蛍光X線強度

φ,

ϕ

: 照射X線及び蛍光X線の試料表面となす角

λ:

照射X線の最短波長

m

eλ:

i元素の吸収端波長

i

μ

(

λ

),

μ

(

pi

)

: 試料の波長λ又はpiに対する線吸収係数

μ

j

(

λ

),

μ

j

(

i

p

)

: j元素の波長λ又はpiに対する線吸収係数

W:

i

i元素の質量分率

ω:

i元素の蛍光収率

i

pi線の属する系列中での割合

i

R:

p

K:

i

i元素の吸収端における吸収ジャンプの割合

I1は,入射X線I0が直線ip線を励起する場合で一次励起と呼び,I2は,共存する元素による励起を意味

し,二次励起と呼ばれている。これらを合計した強度(I=I1+I2)が理論的に求められるX線強度である。

2. 理論吸収・励起補正係数の算出法 理論djの算出には,微少変動法の補正係数djʼを求め,それをdj

に換算する。

まず,多元系の代表試料とその測定元素iがΔだけ増加した(ベース元素bは,Δだけ減少)試料を想

定し,両試料のi元素の理論強度を計算し,検量線(1次式)を求める。次に,代表試料のj元素をΔWj

だけ増加させ(ベース元素bは,ΔWjだけ減少),計算したi元素強度を検量線で定量して

X′を得る。標

i

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40

R 2216:2005

準値をWiとして, d

i

=

(

W

i

X

i

)(

/

W

j

×

X

i

)

が求められる。

また,djへの換算は, d

j

=

d

j

/

(

1

− ∑

d

j

×

W

jm

)

となる。ただし,Wjmは,j元素の基準含有率である。dj

とdjʼの関係を次に示す。

W

i

=

X

i

(

1

+ ∑

d

j

W

j

)

································································ (4)

=

X

i

[

1

+ ∑

d

j

(

W

jm

+

W

j

)

]

d

j

W

j

1(

+ ∑

d

j

W

jm

)

=

X

i

1(

+ ∑

d

j

W

jm

) 1

+

=

X

i

(

1

+ ∑

d

j

W

j

)

···························································· (5)

d

j

d

j

1

+ ∑

d

j

W

jm

d

j

=

d

j

/

(

1

− ∑

d

j

W

jm

)

······························································ (6)

ここに,

たX

Wi: 標準値(補正定量値)[%(質量分率)]

Xi: 未補正定量値[%(質量分率)]

dj: 理論補正係数

Wj: j元素の含有率[%(質量分率)]

Wjm: j元素の基準含有率[%(質量分率)]

X′:

微少変動法での未補正定量値[%(質量分率)]

i

d′:

微少変動法での理論補正係数

j

二元系

強度

Xi

Xʼi Wi

i元素[%(質量分率)]

附属書5図 1 微少変動法による理論dj算出モデル

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41

R 2216:2005

附属書6(参考)二元系検量線を使用しない多重回帰法

この附属書は,二元系検量線を使用しない多重回帰法について本体及び附属書(規定)に関連する事柄を

補足するもので,規定の一部ではない。

この方法は,本体式(12)における吸収・励起補正係数(dj)及び重なり補正係数(lj)の算出方法に関する

もので,二元系検量線(i成分とベース成分bだけで求めた検量線)を使用しないで,多数の検量用ビード

を測定して,その測定結果を基に,吸収・励起補正係数(dj),重なり補正係数(lj)及び検量線係数(a,b,c)

を求める方法である。

1. 検量用ビードの数量 この方法に用いる検量用ビードの数量は,できるだけ多くする。その数量の一

つの目安は,例えば,次の式による。

n

≥3

(

φ

d

+

φ

I

+

φ

c

)

··································································· (1)

ここに,

n: 必要とする検量用ビードの数(個)

φd: 求める吸収・励起補正係数の数(個)

φI: 求める重なり補正係数の数(個)

φc: 検量線係数の数(個)

2. 二元系検量線を使用しない多重回帰法 本体式(12)は,次による。

W

i

=

(

aI

i

+

bI

i

+

c

)(

1

+ ∑

d

j

W

j

)

+ ∑

I

j

W

j

··································· (2)

2

この補正式(2)において,まずa=a2,b=a1,c=a0とする。正確なそれぞれの係数を求めるに際し,次の

ように仮定する。

a

i

=

A

i

+

A

i

0

d

j

=

D

j

+

D

j

0

········································································ (3)

l

j

=

L

j

+

L

j

0

ここに,Ai0とはaiの近似値,Aiはai とAi0の差とする。他のDj0,Dj ,また,Lj0,Ljも同様である。式

(3)を式(2)に代入すると,次のようになる。

)(

2

2

W

i

=(

(

A

20

I

i

+

A

10

I

i

+

A

00

)(

1

+ ∑

D

j

0

W

j

+

A

2

I

i

+

A

1

I

i

+

A

0

)(

1

+ ∑

D

j

0

W

j

)

)(

+

A

20

I

i

2

+

A

10

I

i

+

A

00

1

+ ∑

D

j

Wj

)

+ ∑

I

j

0

W

j

+ ∑

I

j

W

j

····················· (4)

Ai0には多数の検量用ビードに対して回帰計算で求めた検量線を代入し,Dj0,Lj0には最初は零を代入す

る。

式(4)は,Ai,Dj ,Ljをパラメータとした一次式であり,最小二乗法が適用できる。このようにして

1回目のai,dj,ljが決まるが,これをAi0,Dj0 ,Lj0として2回目の多重回帰計算をする。同様に3〜5回

程度繰り返し計算すると,検量線の精確さの変化が10%以内となる。この時点でのai,dj,ljが最終的に求

める係数となる。

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42

R 2216:2005

附属書7(参考)クロム・マグネシア質耐火物の共存成分影響補正実施例

この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

1. 適用範囲 この附属書は,蛍光X線分析方法における共存成分の影響補正の基本的な考え方をクロ

ム・マグネシア質耐火物を例に取り,その実施例を示すものである。

2. 実施例の種類 ここでは,クロム・マグネシア質耐火物の共存成分影響補正法として次の2種の実施

例を示す。

a) 酸化クロム(Ⅲ)の酸化マンガン(Ⅱ)への重なり補正

b) 酸化クロム(Ⅲ)の酸化鉄(Ⅲ)への吸収・励起補正

3. 酸化クロム(Ⅲ)の酸化マンガン(Ⅱ)への重なり補正の実施例

3.1

要旨 クロム・マグネシア質耐火物中の酸化マンガン(Ⅱ)を蛍光X線分析する場合,共存する酸

化クロム(Ⅲ)のCr Kβ(0.208 5 nm)が酸化マンガン(Ⅱ)の分析線Mn Kα(0.210 3 nm)に重なり大

きな影響を与える。その補正方法として酸化クロム(Ⅲ)を含まない試料でまず酸化マンガン(Ⅱ)の基

準検量線を作成し,この基準検量線に酸化クロム(Ⅲ)によって高められた酸化マンガン(Ⅱ)の分析線

Mn Kαの実測値を代入することによって酸化クロム(Ⅲ)の酸化マンガン(Ⅱ)への重なり補正係数を求

める。

3.2

試料 試料には,次の標準物質を用いる(1)。

a) 検量用試料 JRRM 401,404及び405

b) 重なり補正値算出用試料 JRRM 501〜512

注(1) これらの試料は,あくまでも一例である。ここでは,検量用試料に酸化クロム(Ⅲ)を含まな

いで,酸化マンガン(Ⅱ)値が参考値として与えられているマグネシア質標準物質JRRM400

シリーズを利用したが,試薬で合成した試料を用いるなどしてもよい。

3.3

ガラスビードの作製 ガラスビード作製容器を正確にはかり,試料0.200 0 g,融剤4.000 0 g及び酸

化剤2.000 0 gを正確にはかりとり,本体の8.4.3 a)〜c) に準じてガラスビードを作製する。

3.4

X線強度の測定 3.3で作製したすべてのガラスビードについて,Mn KαのX線強度を測定する。

3.5

基準検量線の作成 基準検量線は,次によって作成する。

a) 3.4で得られたJRRM 401,404及び405の測定値を附属書7表1のように整理する。

附属書7表 1 検量用試料測定結果の整理(2)

JRRM No. XMnO, %(質量分率)

平均

MnOI

MnOX

=

=

MnO

注(2) XMnOは,MnOの含有率を,IMnOは,MnOのX線強度を示す。また,

x I

MnO

及び

y X

とする。

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43

R 2216:2005

b) このようにして得られた検量用ビードの測定値から最小二乗法によって一次回帰の検量線を求めると,

その傾き(a)及び切片(b)の解は,式(1)及び式(2)で与えられる。

a

=

Σ

(

I

MnO

I

MnO

)(

X

MnO

X

MnO

)

Σ

xy

···································· (1)

=

Σ

(

I

MnO

I

MnO

2)

Σ

x

2

b

=

x

a

I

MnO

··········································································· (2)

c) 式(1)に附属書7表1で得た各々の値を代入して,検量線の傾き(a)を求める。

a

=

0

.

035 82

=

0

.

058 3

0

.

614 49

d) 同様にして,式(2)に附属書7表1で得た各々の値とc)で得た検量線の傾き(a)を代入して,検

量線の切片(b)を求める。

b

=

.0

038

.0

058 3

×

.3

146 3

= −

.0

145

e) すなわち,基準検量線は式(3)として与えられる。

ˆ

MnO

=

0

.

058 3

I

MnO

0

.

145

····················································· (3)

X

3.6

重なり補正係数(lMnO)の算出 重なり補正係数は,次によって算出する。

a) 3.4で得られたJRRM 501〜512の測定値を附属書7表2のように整理するとともに,附属書7図1に

各測定点と基準検量線上に推定基準値をプロットする。

附属書7表 2 クロム・マグネシア質標準物質系列測定結果の整理(3)

%(質量分率)

平均

%(質量分率)

%(質量分率)

%(質量分率)

=

注(3) WMnOはMnOの標準値,IMnOはMnOのX線強度,

MnO

は推定基準値,

x W

Cr

2

O

3

W

Cr

2

O

3

,

y

=

W

MnO

W

MnO

を表す。

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44

R 2216:2005

10

8

6

4

2

0

0.0

0.1

0.2

0.3

0.4

MnO

MnO, %(質量分率)

附属書7図 1 MnO基準検量線と各測定点との関係

b) 附属書7表2で求めた酸化マンガン(Ⅱ)の標準値と推定基準値との差(ΔWMnO)と酸化クロム(Ⅲ)

の含有率(

W

Cr

2O

3

)との関係式を式(1)に準じて最小二乗法によって求めると式(4)のようになり,

酸化クロム(Ⅲ)による重なり補正係数[lMnO=0.003 38 %(質量分率)]を求めることができる。附

属書7図2にΔWMnOと

W

Cr

2O

3

との関係線を示す。

Σ

(

W

Cr

2

O

3

W

Cr

2

O

3

)(

ΔW

MnO

Δ

W

MnO

)

l

MnO

=

Σ

(

W

Cr

2

O

3

W

Cr

2

O

3

2)

=

=

Σ

xy

···································· (4)

Σ

x

2

11

.

192

= 0.003 38

3 311

.

587

4. 酸化クロム(Ⅲ)の酸化鉄(Ⅲ)への吸収・励起影響補正の実施例

4.1

要旨 クロム・マグネシア質耐火物中の酸化鉄(Ⅲ)の吸収・励起補正において理論成分補正係数

[附属書3表5(例3)]を用いると,例えば,JRRM 501の酸化鉄(Ⅲ)の推定基準値は,次のように計

算される。

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45

R 2216:2005

附属書3表5(例3)の値 附属書2表6の値

ˆ

=4.806/(1+0.000 34×0.926+0.000 12×2.922+0.004 43×0.006

X

Fe

2

O

3

SiO2

TiO2

Al2O3

+0.001 22×0.020+0.004 50×0.923+0.006 77×2.828)

MnO

Cr2O3

CaO

=4.693

Cr

2O

3

の含有率,%(質量分率)

0

10

20

30

40

50

60

0

-0.05

-0.1

-0.15

-0.2

附属書7図 2 酸化クロムの含有率及びΔWMnOの関係図

すなわち,上記の式に示すように吸収・励起の影響は,成分によって程度の差はあるものの測定成分の

定量値に影響を与えている。ここでは,理論の単純化を図るために,酸化鉄(Ⅲ)への酸化クロム(Ⅲ)

の影響に関して,吸収・励起補正式がどのように算出され,展開されていくかを酸化鉄(Ⅲ)と酸化クロ

ム(Ⅲ)との間に限定して示す。

4.2

検量用試料 試料には,JRRM 501〜512を用いる。

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46

R 2216:2005

4.3

検量用ビードの作製 検量用ビートは,3.3に準じて作製したJRRM 501〜512のガラスビードを用

いる。

4.4

X線強度の測定 4.3の検量用ビートについてFe KαのX線強度を測定し,附属書7表3のように

ˆ

)を求める。

整理し,推定基準値(

X

Fe O

2 3

附属書7表 3 酸化鉄(Ⅲ)の推定基準値

%(質量分率)

注(4) 附属書3表5(例3)の吸収・励起補正係数

d

Cr

O

=

0.006 77

に附属書2表6の

W

Cr

2O

3

を乗じた値である。

2 3

4.5

基準検量線の算出 附属書7表3の酸化鉄(Ⅲ)のX線強度(IFe2O3)と推定基準値(

Fe

2O

3

)との

関係を最小二乗法によって計算して式(5)の基準検量線を算出し(5),式(6)の吸収・励起補正式を完成

させる。

2

ˆ

X

Fe

2

O

3

=

.0

000 171

I

Fe

2

O

3

+

.0 226 36

I

Fe

2

O

3

.0 156

····································· (5)

W

Fe

2

O

3

=

(

.0

000 171

I

Fe

2

O

3

+

.0

226 36

I

Fe

2

O

3

.0

156

)(

1

+

.0

006

77

W

Cr

2

O

3

)

··············· (6)

2

注(5) 一次式の場合,附属書7式(1)及び式(2)によって求めることができるが,二次式の場合に

は計算が煩雑なため,ここでは計算の細部を示さなかった。一次式又は二次式に限らず,最小

二乗法計算は,コンピュータで容易に計算できるので利用するとよい。

4.6

未知試料の吸収・励起影響補正計算 式(6)から酸化鉄(Ⅲ)の含有率(

W

Fe

2O

)は,酸化クロム

3

(Ⅲ)の含有率(

W

Cr

2O

3

)の関数であるので,未知試料では,酸化鉄(Ⅲ)の含有率(

W

Fe

2O

)とともに

3

酸化クロム(Ⅲ)の含有率(

W

Cr

2O

3

)を算出する必要がある。次にその実施例を示す。

a) 未知試料のX線強度を測定する。その測定値と酸化鉄(Ⅲ)と酸化クロム(Ⅲ)の共存成分補正式を

附属書7表4に整理する。

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47

R 2216:2005

附属書7表 4 未知試料のX線強度と共存成分補正式

未知試料X線強度

基準検量線

共存成分補正式

b) 第1回目の吸収・励起補正演算を実施する。酸化鉄(Ⅲ)及び酸化クロム(Ⅲ)の基準検量線に未知

試料のX線強度を代入して推定基準値を求め,演算で得られた共存成分の含有率(6)とともに共存成分

補正式に代入する。

2

ˆ

X

Fe

2

O

3

=

.0

000

171

I

Fe

2

O

3

+

.0

226 36

I

Fe

2

O

3

.0

156

=

.0

000

171

×

(

58

.

853

)

2

+

.0

226 36

×

58

.

853

.0

156

=

13

.

758

ˆ

Fe

O

1(

+

.0

006

77

W

Cr

O

)

=

13

.

758

(

1

+

.0

006 77

×

0

)

=

13

.

851

W

Fe

O

=

X

2 3

2 3

2 3

ˆ

Cr

O

=

.0

116

77

I

Cr

O

.0

854

=

.0

116 77

×

315

.

39

.0

854 18

=

35

.

974

X

2 3

2 3

ˆ

Cr

O

1(

+

.0

000 65

W

Fe O

)

=

35

.

974

(

1

.0

000 65

×

13

.

851

)

W

Cr

2

O

3

=

X

2 3

2 3

=

35

.

650

注(6) 酸化鉄(Ⅲ)の計算時点では,

W

Cr

2O

3

は計算されていないので

W

Cr

2

O

3

=

0 として計算する。

c) 第2回目の吸収・励起補正演算を実施する。

ˆ

Fe

O

(

1

+

.0

006 77

W

Cr

O

)

=

13

.

758

(

1

+

.0

006 77

×

35

.

650

)

W

Fe

O

=

X

2 3

2 3

2 3

=

17

.

079

ˆ

Cr

O

(

1

+

.0

000 65

W

Fe O

)

=

35

.

974

(

1

.0

000 65

×

17

.

079

)

W

Cr

2

O

3

=

X

2 3

2 3

=

35

.

575

d) 第3回目の吸収・励起補正演算を実施する。

ˆ

Fe O

(

1

+

.0

006 77

W

Cr

O

)

=

13

.

758

(

1

+

.0

006 77

×

35

.

575

)

W

Fe O

=

X

2 3

2 3

2 3

=

17

.

072

ˆ

Cr

O

(

1

+

.0

000 65

W

Fe O

)

=

35

.

974

(

1

.0

000 65

×

17

.

072

)

W

Cr

2

O

3

=

X

2 3

2 3

=

35

.

575

e) 第4回目の吸収・励起補正演算を実施する。

なお,酸化クロム(Ⅲ)の補正値は,c)の2回目とd)の3回目の値が一致しており,3回目の演算

で収束されたといえる。次の,酸化鉄(Ⅲ)についてだけ計算する。

ˆ

Fe O

(

1

+

.0

006 77

W

Cr

O

)

=

13

.

758

(

1

+

.0

006 77

×

35

.

575

)

W

Fe

2

O

3

=

X

2 3

2 3

=

17

.

072

酸化鉄(Ⅲ)も第4回目の演算で収束されたといえる。以上の結果から,共存成分影響補正式によって

求められた未知試料の酸化鉄(Ⅲ)及び酸化クロム(Ⅲ)の定量値は,各々17.072 %(質量分率)及び

35.575 %(質量分率)である。

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48

R 2216:2005

附属書8(参考)試薬合成試料作製方法及び

試薬合成試料による検定方法に関する指針

この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

1. 試薬合成試料に用いる試薬

1.1

試薬の種類 試薬合成試料に用いる試薬の種類は,次のものとする。

a) 酸化けい素(Ⅳ)

b) 酸化アルミニウム

c) 酸化鉄(Ⅲ)

d) 酸化チタン(Ⅳ)

e) 三四酸化マンガン

f)

炭酸カルシウム

g) 酸化マグネシウム

h) 炭酸ナトリウム

i)

炭酸カリウム

j)

酸化クロム(Ⅲ)

k) 酸化ジルコニウム

l)

りん酸二水素カリウム

m) 酸化ハフニウム

1.2

試薬の純度 試薬合成試料に用いる試薬の純度は,次による。

a) りん酸二水素カリウム:純度99.95 %(質量分率)以上。

b) 三四酸化マンガン:マンガン,酸素及び水分以外の成分の総量が0.05 %(質量分率)以下。

c) 含有率10 %(質量分率)以上の成分用として用いる試薬:水分及び炭酸を除いた後の純度が99.99 %

(質量分率)以上。

d) 含有率10 %(質量分率)以下の成分用として用いる試薬:水分及び炭酸を除いた後の純度が99.95 %

(質量分率)以上。

2. 試薬合成試料の作製方法

2.1

試薬合成試料の組成範囲 試薬合成試料の組成範囲は,本体表1に示す各耐火物材質の各成分の定

量範囲ごとに,次の条件を満たすものでなければならない。

a) 定量範囲の上限値が5 %(質量分率)未満の成分 その成分の含有率が,その定量範囲の上限値に0.3

及び1.1を乗じて得られた範囲にあるものとする。

b) 定量範囲の上限値が5 %(質量分率)以上の成分 その成分の含有率が,その定量範囲に内挿される

ものとする。

2.2

2.2.1

試薬合成試料の調製方法

調製方法の一例 次に粘土質試薬合成試料の調製方法の一例を示す。

a) 試薬は,平均粒径30 μm以下のものを用いる。必要なら事前に乳鉢で粉砕する。

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49

R 2216:2005

b) 白金皿(又は白金るつぼ)の質量をはかり,この白金皿に附属書8表1に示す量の試薬を入れ白金皿

ごと量った後, この試薬をかき混ぜ用ナイロンボール(直径15mm)が約1L分入った3Lのポリ容

器中に移す。

なお,今回のKH2PO4は乳鉢で十分粉砕したものを用いる。

c) ひょう量後の白金皿の質量をはかり,b) との差(添加量)を求める。

なお,同じ試薬を数回に分けて量る場合は,b) とc) の操作を繰り返す。

d) LOI又は乾燥減量測定用に同じ試薬をはかり取る。

e) すべての試薬についてb) 〜 d) の操作を繰り返す。

f)

b) の操作以降,注意しながら試薬相互を混合する。この試薬混合物をまず,30分程度ボールミルに

かけた後,しばらく静置し,エタノールをペースト状になるまで加えた(約700 ml程度)後,再びボ

ールミルで2時間混合する。

g) かき混ぜ後,ポリ容器のふたを取り,ポリ容器をドラフトチャンバー内の湯浴中に乗せ,低温(60 ℃)

で加熱しながら,容器内に乾燥空気を送りながら乾燥する(乾燥に長時間を要する)。

h) 乾燥が完了したら,再度ポリ容器にふたをして,乾式で1時間混合する。

i)

試薬合成試料は,ボールと分離したものを10gずつ小型ガラス容器に移し保管する。

j)

各々附属書8表1に示す条件でLOI及び乾燥減量を測定し,はかり取り量及び炭酸塩や構造水の補正

をして試薬合成試料の理論組成を求める。

k) 試薬合成試料は,穏やかに加熱し1 050 ℃で30分強熱したものを用いる。

附属書8表1 粘土質試薬合成試料の配合例

試薬名

目標採取量

LOI/湿分採取量

LOI/湿分測定容器

白金皿

温 度/時間

白金皿

白金るつぼ

白金るつぼ

白金るつぼ

白金るつぼ

白金るつぼ

白金るつぼ

白金るつぼ

白金るつぼ

白金るつぼ

注(1)

白金るつぼ

同形状の白金皿又は白金るつぼで空試験を行う。

3. 試薬合成試料による検定

3.1

試薬合成試料のガラスビードの作製 本体8.4.3に準じて試薬合成試料のガラスビードを10個作製

し,それぞれのガラスビードを作製順にX1,X2,…,Xi,…,X10とする。

3.2

試薬合成試料ガラスビードの蛍光X線分析 本体8.4.4で作製した検量線を用いて3.1で作製した10

個のガラスビードを本体8.4.5によって測定し各成分を定量する。また,10個のガラスビードの内の一つ

によって各成分の10回の繰返し測定を行い各成分の定量値を求める。これら測定結果をマトリックスとし

てとりまとめると,附属書8表2及び附属書8表3のように表すことができる。

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50

R 2216:2005

附属書8表2 10個のガラスビード測定結果のマトリックス

定量結果 %(質量分率)

ガラスビード

平均値

W:i番目のガラスビートのj成分量値

W:10個のガラスビードから得たj成分定量値の平均

ij

j

附属書8表3 Xiガラスビードによる10回繰返し測定結果のマトリックス

繰り返し回数

平均値

定量結果 %(質量分率)

W

i

nj

: i

番目のガラスビードに

よる

j

成分の

n

回目の定量値

W

i

j

: i

番目のガラスビードに

よる

j

成分の

10

回繰返し定量

値の平均

3.3

3.3.1

試薬合成試料ガラスビードによる検定

測定値の誤差の計算 3.2によって得られた測定結果を基に,次のa) 〜c) によってそれぞれの誤

差を計算する。

a) 試料間誤差 試薬合成試料ガラスビード相互の試料間誤差を,式(1)に示す。各成分ごとに求める。

RD

j

=

(

W

ij

W

j

)

10

1

······························································ (1)

ここに, RDj : j成分の試料間誤差[%(質量分率)]

Wij: i番目のガラスビードのj成分の定量値[%(質量分率)]

W: 10個のガラスビードによって求められたj成分の定量値の

j

平均[%(質量分率)]

b) 繰返し測定誤差 試薬合成試料ガラスビードの繰返し測定誤差(又は,装置誤差)を,式(2)に示す。

各成分ごとに求める。

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51

R 2216:2005

ID

ij

=

Σ

(W

inj

- W

ij

)

10

1

2

···························································· (2)

ここに, IDij: j成分の繰返し測定誤差[%(質量分率)]

Winj: j成分のn番目の定量値[%(質量分率)]

W:

ij

ガラスビードによる10回繰返し測定によって得られ

た定量値の平均[%(質量分率)]

c) 検量線の偏り誤差 各成分ごとに検量線と試薬合成試料の理論値との差を,式(3)によって求める。

CD

j

=

W

j

C

j

········································································ (3)

ここに, CDj: j成分の検量線の偏り誤差[%(質量分率)]

W:

j

10個のガラスビードによって求められたj成分の定量

値の平均[%(質量分率)]

Cj: 試薬合成試料中のj成分の含有率[%(質量分率)]

3.4

3.4.1

試薬合成試料による検定

許容差係数の算出 試薬合成試料中の各成分の許容誤差係数は,式(4)によって求める。Lf項及

び(0.004 867 1・Cj−0.000 020 52・Cj2)項は,附属書8表4及び附属書8表5によって与えられる。

2

T

fj

=

L

fj

+

0

.

004 867 1

C

j

0

.

000 020 52

C

j

··························· (4)

ここに, Tfj : j成分の許容差係数[%(質量分率)]

Lfj: j成分のゼロ近辺濃度係数[%(質量分率)]

Cj: 試薬合成試料中のj成分の含有率[%(質量分率)]

3.4.2

許容差の検定 許容差の検定は,次のa)〜c) に準じて実施する。もし,それら許容値がそれぞれ

の要求項を満たされない場合は,それぞれ必要に応じ対策しなければならない。

a) 試料間誤差の検定 次の式(5)によって,各成分の試料間誤差を検定する。

T≥

RD

j

················································································· (5)

f

式(5)の条件が満たされた場合,試薬合成試料は均質であり,ガラスビードも均等に作製されてい

るとする。

なお,蛍光X線分析装置の設定条件が適正でない場合も,式(5)を満たさない。

b) 繰返し測定誤差 次の式(6)によって,各成分の繰返し測定誤差を検定する。

T≥

ID

j

·················································································· (6)

f

式(6)の条件が満たされる場合,蛍光X線分析装置は,適正に設定されているといえる。もし,

式(6)の条件が満たされない場合は,蛍光X線分析装置自体に問題があるか,その設定条件に問題

があるので式(6)が満たされるようにする。

c) 検量線の偏りの検定 上述式(5)及び(6)が満たされるものについて,次の式(7)によって各成分

の検量線の偏りを検定する。

2

T≥

T

fj

·················································································· (7)

f

式(7)の条件が満たされる場合,検量線も試薬合成試料も妥当であるといえる。もし,一部の成分

において式(7)が満たされない場合は,検量線,標準値及び試薬合成試料が妥当であるか検討する。

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52

R 2216:2005

附属書8表4 ゼロ近辺濃度係数(Lfj)

成分

その他の成分

附属書8表5 (0.004 867 1・Cj−0.000 020 52・Cj2)項の値

含有率Cj

%(質量分率)

(0.004 867 1・Cj-0.000 020 52・Cj2)項

%(質量分率)

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53

R 2216:2005

附属書9(参考)試薬配合による検量用ガラスビードの作製方法

この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

1. 試薬 試薬は,酸化物,炭酸塩及びりん酸リチウムで,水及び炭酸を除いた純度が10 %(質量分率)

以上の主成分に対して99.99 %(質量分率)以上,10 %(質量分率)未満の微量成分に対して99.95 %

(質量分率)以上のものを用いる。使用する試薬の種類,加熱温度などは,次による。

a) 酸化けい素(Ⅳ)(SiO2),酸化アルミニウム(Al2O3)及び酸化マグネシウム(MgO)は1 200±50 ℃

で30分強熱後,デジケータ中で放冷し強熱減量を求める。これらの試薬をガラスビード作製のために

はかり取るときは,ここで得た強熱減量値を考慮する。

b) 酸化チタン(Ⅳ)(TiO2),四三酸化マンガン(Mn3O4),酸化クロム(Ⅲ)(Cr2O3),酸化ジルコニウ

ム(ZrO2)及び酸化ハフニウム(HfO2)は1 000±50 ℃で60分強熱後,デシケータ中で放冷したも

のを用いる。

c) 酸化鉄(Ⅲ)(Fe2O3)及びりん酸リチウム(Li3PO4)は700±25 ℃で30分加熱し,デシケータ中で室

温まで放冷したものを用いる。

d) 炭酸カルシウム(CaCO3),炭酸ナトリウム(NaCO3)及び炭酸カリウム(K2CO3)は230±20 ℃で2

時間乾燥し,デシケータ中で放冷したものを用いる。

2. 検量用ガラスビードの作製

2.1

試薬配合検量用ガラスビードの作製個数 試薬配合による二元系検量線作成に用いる検量用ビード

の作製個数は,次の基準による。

a) 2 %(質量分率)以下の成分の場合 含有率が零のものと少なくとも均等に含有率を割り振った2個

の計3個を作製する。

b) 10 %(質量分率)以下の成分 含有率が零のものと少なくとも均等に含有率を割り振った3個の計4

個を作製する。

c) 20 %(質量分率)以下の成分 含有率が零のものと少なくとも均等に含有率を割り振った4個の計5

個を作製する。

d) 20 %(質量分率)以上の成分 含有率が零のもの5 %(質量分率)のもの及び10 %,20 %,30 %

(質量分率)のように10 %(質量分率)ずつ増加させたものを作製する。

2.2

高アルミナ質検量線用ビードの配合例 附属書9表1に高アルミナ質検量線用ビードにおける試薬

配合例を示す。また,附属書9表2に附属書9表1に対応した各々の試薬の配合量を示す。

3. 検量線及び補正式

3.1

検量線の作成 本体の8.4.4に準じる。

3.2

補正式の作成 附属書3に準じる。

4. 許容差の検定 標準物質を用いて得られる分析値が,附属書8式(7)の許容誤差を満たすものとする。

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54

R 2216:2005

附属書9表 1 配合組成割付け例

定量成分,% (質量分率)

定量範囲

備考

( )の値は,検量線作成時,外してもよい。

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55

R 2216:2005

附属書9表 2 試料と融剤の比を1:10とし,試料量0.500 0gとした場合の試薬のはかり取り量

配合No.

試薬

備考 表中のa〜gは,次の換算係数を示す。

a:1 /(1−Al2O3試薬の強熱減量)

b:1 /(1−SiO2試薬の強熱減量)

c:成分K2Oから試薬K2CO3への換算係数(1.467 1)

d:試薬MnOからMn3O4への換算係数(1.075 2)

e:試薬CaOからCaCO3への換算係数(1.784 8)

f:1 /(1−MgO試薬の強熱減量)

g:成分Na2Oから試薬Na2CO3への換算係数(1.710 1)

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56

R 2216:2005

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

(Ⅰ)JISの規定

(Ⅱ)国際規

格番号

項目番号

内容

1. 適用範

耐火物製品及び原料のガ

ラスビードを用いた蛍光

X線分析方法について規

定。

2. 引用規

ISO 12677 2003 蛍光X線分析法による耐火物製品の化学分析−ガラスビード法

(Ⅲ)国際規格の規定

項目

番号

内容

項目ごと

の評価

技術的差異の内容

含有率0.01〜99%

の酸化物の耐火

物製品,各種材

料,ファインセラ

ミックスのガラ

スビードを用い

た蛍光X線分析

方法について規

定。

MOD/削除

適用する含有率範囲を規定せず,適用材

質として耐火物及びその原料に限定し

た。

MOD/追加

・化学分析方法通則,化学分析通則の基

礎部門及び分析機器部門が必要なため

追加した。

・蛍光X線分析通則が必要なため追加し

た。

MOD/追加

及びENV 955-4

MOD/追加

MOD/追加

MOD/追加

耐火物製品に限定し,検

量線作成が簡便で確実

性の高い標準物質系列

を用いたため。試薬を用

いる方法は拡張性の高

い反面,精度確保に不安

がある。今後ISOの改正

時期に合わせて提案等

を検討する。

・JISは耐火物全材質を対象。EN及び

ENVは一部材質と原子吸光,ICPだけ。

・JISは数値の丸め方を規定。丸め方は実

質同じなので問題ない。

JISの試験用ふるいとほぼ同等。

MOD/追加

(Ⅴ)JISと国際規格との

技術的差異の理由及び

今後の対策

(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の項目ごとの評価及

びその内容

表示箇所:本体,附属書

表示方法:点線の下線又は実線の側線

JIS R 2216:2003 耐火物製品の蛍光X線分析方法

附属書10(参考)JISと対応する国際規格との対比表

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57

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

項目番号

内容

3. 一般事

分析方法の一般事項に

関わる参照規格につい

ての規定

4. 用語の

定義

規格内で用いる主な用

語のJISでの出所。他の

JIS通則に規定のない用

語の定義。

5. 分析項

分析対象となる成分の

規定。

6. 定量範

7. 試料

8.定量方

8.1 原理

(Ⅲ)国際規格の規定

項目

番号

内容

適用材質

定量範囲の規定

A(規

定)

試料の採取及び試料調

製方法を規定。

蛍光X線分析方法の原

理。

(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の項目ごとの評価及

びその内容

表示箇所:本体,附属書

表示方法:点線の下線又は実線の側線

項目ごと

の評価

(Ⅴ)JISと国際規格との

技術的差異の理由及び

今後の対策

(Ⅱ)国際規

格番号

(Ⅰ)JISの規定

R 2216:2005

技術的差異の内容

MOD/追加

ISOでは規定していない。

規格ユーザに対して利便性がある。

ISO改正時期に合わせ提

案等を検討をする

MOD/追加

ISOでは規定していない。

規格ユーザに対して利便性がある。

MOD/追加

ISOでは規定していない。

規格ユーザに対して利便性がある。

ISO改正時期に合わせ提

案等を検討をする

17材質に区分定

量範囲と

要求検出限界

MDO/削除

MDO/削除

・ISOではカルシウム化合物も規定。

・ISOでは定量範囲が大幅に広い。

ISOの検量線が試薬合成

法であるため。JISでは

附属書6(規定)及び9

(参考)で定量範囲拡大

対策及び試薬法を記述。

試験室試料以降

を記述。

MOD/追加

ISOでは試料採取法を規定せず。分析試

料として炭化タングステン容器粉砕試

料も容認。容器材質からの汚染対策も記

述。

我が国では炭化タング

ステン容器粉砕試料の

使用は一般的でない。補

正が大変で当面適用し

ない。

蛍光X線分析方

法の原理

基本的に同様。技術的差異なし。

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58

R 2216:2005

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

項目番号

内容

薬・標準

物質・標

準化用粉

末試料

試薬,標準物質及び標準

化用試料について規定。

8.3 装置

及び器具

(Ⅲ)国際規格の規定

項目

番号

項目ごと

の評価

(Ⅴ)JISと国際規格との

技術的差異の理由及び

今後の対策

技術的差異の内容

C(参

考)

融剤

試薬

標準物質系列

MDO/変更

MDO/削除

・ISOは多くの融剤を容認。JISは限定。 ISOは耐火物には通常使

・ISOは検量線用試薬を規定。

用されない融剤まで記

・JISの標準物質に関するもの。

述。検量線用試薬につい

ては附属書9(参考)で

記述。

蛍光X線分析装置及び

ガラスビード作製装置

及び容器を規定。

ガラスビード作

製装置及び容器

を規定

MOD/追加

ISOには蛍光X線分析装置の規定がな

い。

ISOの次回改正時に追加

することを提案する。

8.4.1 強熱

減量

強熱減量の測定方法

強熱減量の測定

方法

MOD/変更

白金るつぼにJIS R1301を引用。技術的

に同等。

8.4.3 分析

ビードの作

製法

分析用ビードの作製方

分析用ビードの

作製方法

MDO/変更

ISOでは多くの方法を記述。基本的には

技術的差異はない。

8.4.4 検量

線の作成

検量線の作成方法

検量線の作成方法

試薬を用いる方法

標準物質系列を

用いる方法

MDO/変更

附属書9(参考)に移した。

現JISの英訳。

ドリフト補正方

結果の計算

MOD/追加

技術的に同等。

JIS補正式を追記。

国際規格は,具体性に欠

ける。JIS法は,具体的。

規格の性格柄調整は難

しい。

MOD/追加

ISOにない項目。

今後,ISOへ提案して行

く予定。

8.4.6 許容

差の検定

日常分析における精度

管理方法。

試薬を用いる方法はCEN

の方法であり我が国で

は馴染みがない。附属書

9(参考)を示し対応した。

8.4.5 分析

事前に作成した検量線

用ビード

を用いた分析法方法。

及び許容

差検定用

ビードの

測定と分

析値の算

内容

(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の項目ごとの評価及

びその内容

表示箇所:本体,附属書

表示方法:点線の下線又は実線の側線

(Ⅱ)国際規

格番号

(Ⅰ)JISの規定

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59

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

9. 記録方

内容

分析結果の報告内容

(Ⅲ)国際規格の規定

項目

番号

内容

(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の項目ごとの評価及

びその内容

表示箇所:本体,附属書

表示方法:点線の下線又は実線の側線

項目ごと

の評価

(Ⅴ)JISと国際規格との

技術的差異の理由及び

今後の対策

技術的差異の内容

分析結果の報告

内容

MDO/変更

技術的に同等。JISは,報告内容を限定。 特に問題ない。

10. 測定

測定条件の設定及び保

条件の検 守のための手法及び装

置の検定。

試料作製精度及

び単純繰返し精

度の検定

MOD/追加

考え方は同じ。判定基準が違う。

ISOの判定基準について

は附属書8(参考)に掲載。

附属書1

(規定)

耐火物標準物質系列の

満たすべき条件。

標準物質系列の

調製条件

MOD/追加

JISは標準物質系列の使用を基本として

いるため,より詳細に規定している。

今後ISOに提案してい

附属書2

(規定)

耐火物標準物質系列

E(規

定)

標準物質系列

掲載順を除けば全く同一。

附属書3

(規定)

共存成分の影響補正方

H(規

定)

標準物質系列を

用いる共存成分

の影響補正方法

附属書4

(規定)

標準物質系列を用いる

検量線の定量範囲の拡

張方法

附属書5

(参考)

理論吸収・励起補正係数

の算出方法

附属書6

(参考)

二元系検量線を使用し

ない多重回帰法

附属書7

(参考)

クロムマグネシア質耐

火物の共存成分影響補

正実施例

(規定)

標準物質系列を

用いる共存成分

の影響補正方法

F(規

定)

項目番号

(Ⅱ)国際規

格番号

(Ⅰ)JISの規定

R 2216:2005

理論計算式

附属書3と附属書7を一体にしたもの。

MOD/追加

JISにおけるISO/Annex A規定定量範囲

確保方法。

今後,ISOに提案して行

く。

MOD/変更

計算式が異なる。

測定結果は同じ結果を

与える。計算理論の出発

点が違うだけで両者が

両立して問題ない。

MOD/追加

ISOにはない。

規格ユーザのために参考として記載し

た。

附属書3と附属書7を一体にしたもの。

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60

R 2216:2005

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

項目番号

内容

附属書8

(参考)

試薬合成試料作製方法

及び試薬合成試料によ

る検定方法に関する指

附属書9

(参考)

試薬配合による検量用

ガラスビードの作成方

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の項目ごとの評価及

びその内容

表示箇所:本体,附属書

表示方法:点線の下線又は実線の側線

項目

番号

項目ごと

の評価

内容

(Ⅴ)JISと国際規格との

技術的差異の理由及び

今後の対策

技術的差異の内容

試薬合成試料を

用いた検量線の

(参考)

チェック標準物

質(許容差につい

て書かれている)

MOD/追加

ISOの概念をより具体的に記述している。 今後,ISOに提案して行

試薬配合による

検量用ガラスビ

ードの作成方法

MOD/追加

内容は同じ。ISOの方法をより具体的に記

述した。

規格ユーザのために参考として記載した。

B(規

定)

炭化タングステ

ン粉砕メディア

のための補正

MOD/削除

D(規

定)

MOD/削除 JISの標準物質系列を用いる検量線に

試薬合成検量線を採

おいては不要。

用した場合に向け,採

用を検討して行く。

I(参

考)

試薬合成検量線

のチェックに用

いられる標準物

標準物質によっ

て求められた標

準偏差

JISは,粉砕メディアの指定なし。

(Ⅱ)国際規

格番号

(Ⅰ)JISの規定

本来、粉砕メディアによ

って試料が汚染される

ことは禁物。十分に検討

して採用することが肝

要。今後の課題。

MOD/削除 JISの標準物質系列を用いる検量線に

試薬合成検量線を採

おいては不要。

用した場合に向け,日

本版のデータを取っ

て行く。

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.

項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

… IDT ................... 技術的差異がない。

… MOD/追加 ........ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

… MOD ............. 国際規格を修正している。

… MOD/削除 ........ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。