Z 8725:2015

ページ

序文 ··································································································································· 1

1 適用範囲························································································································· 1

2 引用規格························································································································· 1

3 用語及び定義 ··················································································································· 1

4 分布温度の測定方法 ·········································································································· 2

4.1 測定原理 ······················································································································ 2

4.2 分布温度を測定するための標準光源··················································································· 2

4.3 測光器 ························································································································· 2

4.4 測定方法 ······················································································································ 3

5 相関色温度又は色温度の測定方法 ························································································ 6

5.1 一般 ···························································································································· 6

5.2 相関色温度の適用範囲 ···································································································· 6

5.3 光源色の測定方法の種類 ································································································· 6

5.4 相関色温度の求め方 ······································································································· 6

6 測定結果の報告及び記載方法 ······························································································ 6

6.1 分布温度の測定結果の表示 ······························································································ 6

6.2 相関色温度又は色温度の測定結果の表示············································································· 6

附属書A(参考)単色応答比による分布温度の計算方法 ····························································· 18

附属書B(参考)相関色温度の計算方法··················································································· 19

附属書C(参考)電球の分布温度から分光分布を推定する方法····················································· 26

附属書D(参考)参考文献 ···································································································· 28

(1)

Z 8725:2015

まえがき

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本色彩学会(CSAJ)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS Z 8725:1999は改正され,この規格に置き換えられた。

また,令和2年10月20日,産業標準化法第17条又は第18条の規定に基づく確認公示に際し,産業標

準化法の用語に合わせ,規格中“日本工業規格”を“日本産業規格”に改めた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(2)

日本産業規格

JIS

Z 8725:2015

光源の分布温度及び色温度・相関色温度の測定方法

Methods for determining distribution temperature and colour temperature or

correlated colour temperature of light sources

序文

この規格は,1966年に制定され,その後4回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は1999年に

行われたが,その後のJIS Z 8781-2(対応国際規格:ISO 11664-2)において波長の定義が標準空気中への

変更及びCIE 114/4の分布温度の計算における波長範囲に対応するために改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

1

適用範囲

この規格は,ガラス球に波長選択的な吸収及び反射が少ない白熱電球(ハロゲン電球を含む。)の可視波

長域における放射の分布温度又は色温度を測定する方法,並びに光源色がほぼ無彩色であるような光源の

放射の相関色温度を測定する方法について規定する。

なお,一般照明用以外のほぼ無彩色であるような光源(発光デバイスなど)の発光色の相関色温度を測

定する場合も,この規格を適用することができる。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS C 7526 光度標準電球

JIS C 7527 ハロゲン電球(自動車用を除く)−性能仕様

JIS Z 8103 計測用語

JIS Z 8105 色に関する用語

JIS Z 8113 照明用語

JIS Z 8120 光学用語

JIS Z 8724 色の測定方法−光源色

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8103,JIS Z 8105,JIS Z 8113,JIS Z 8120及びJIS Z 8724

によるほか,次による。

3.1

黒体(放射)軌跡(Planckian locus)

黒体の温度が変化したとき,黒体放射の色度座標がたどる色度図上の曲線。

2

Z 8725:2015

注記 任意の温度における黒体放射の分光分布は,プランクの放射則[4.4の式(3)]によって与えら

れる。

4

分布温度の測定方法

4.1

測定原理

分布温度(distribution temperature TD)は,その相対分光分布が黒体放射に近似した,電球のような光

源だけ適用するものである。試料光源となる白熱電球の分光分布は,分布温度の分かった標準光源と比較

して測定する。この比較には,重心波長の異なる2種類の分光応答度をもつ測光器を用いて,試料光源に

対する二つの波長の応答の比を標準光源に対するそれぞれの波長における応答の比と比較して,試料光源

の分布温度を求める方法(方法I及び方法II),又は分光放射照度標準電球との比較によって試料光源の相

対分光分布を求めて,黒体放射の相対分光分布と比較して両者の偏差の二乗和の総計が最小となるときの

黒体放射の温度から求める方法(方法III)がある。

二つの波長の応答を2種類の測光器で個別に測定するときには,4.3 b)に示すように光源を出た光のうち

同一空間内に含まれる光について行う。

4.2

分布温度を測定するための標準光源

分布温度の標準光源は,国家標準にトレーサブル若しくはそれと同等となるような手続で校正された分

布温度標準電球,分光放射照度標準電球,分光全放射束標準電球,分布温度が値付けられた全光束標準電

球又ははこれらの標準光源に基づいて校正された次の電球を標準光源として使用できる。

a) JIS C 7526に規定する光度標準電球

b) JIS C 7527に規定するハロゲン電球のうち,ガラス球に波長選択性がある被膜などが付けられておら

ず,かつ,反射鏡などの光学系をもたないもの。

c) a)及びb)に準じる白熱電球。ただし,a)又はb)によるときは,通常,JIS C 7526の4.(性能)に規定

する性能を満たすものとする。

d) a)及びb)に準じるハロゲン電球で安定性が十分に得られるもの。

注記 分布温度標準電球は,通常,光度に対応した分布温度の値が校正されている。

4.3

測光器

分布温度の測定に用いる測光器は,次のいずれかとする。

a) JIS Z 8724の5.2(分光分布の測定方法)に規定する分光測光器。ただし,この場合,分光測光器は特

定の二つの設定波長λB及びλRだけにおいて用いる。波長λB及びλRは,通常,それぞれ460 nm及び

660 nmとし,スリット波長幅はおよそ5 nmとする。また,分光測光器がポリクロメータの場合には,

その出力の読みをJIS Z 8724に規定する方法でスリット波長幅を5 nmに相当する値に変換して使用

する。

b) 安定で直線性がよい光検出器と波長選択性が安定な帯域フィルタとを組み合わせて,互いに重心波長

の異なる分光応答度SB(λ),SR(λ)をもつようにした二つの測光器。

この二つの測光器は,例えば,光検出器以後の部分を共有し,2種類のフィルタを交互に置き換え

るものであってもよい。この二つの測光器は,光源からの光束を規制する単一の受光開口を共有する

か,又はそれぞれが同じ形状で等しい面積の受光開口をもつものとし,後者の場合には同一の観測位

置に測光器を置換して測定する。この応答度の直線性及び繰返し再現性は,JIS Z 8724に規定する条

件を満たすものとする。2種類の分光応答度SB(λ),SR(λ)は,一般に重心波長λgがそれぞれ460 nm及

び660 nmに近く,その半値幅又は式(1)で規定する等価波長幅は,100 nm以内とする。

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3

Z 8725:2015

W∫∞

S

(

λ

)

············································································ (1)

=

0

S

(

λ

max

)

ここに,

4.4

W: 等価波長幅(nm)

S(λ): 分光応答度SB(λ)又はSR(λ)

λmax: 分光応答度S(λ)が最大となる波長(nm)

測定方法

分布温度の測定は,次に示す方法のいずれかによる。

注記1 これらの方法は同種の電球間又はフィラメントの可視域の分光放射率の特性が類似している

電球での比較でないと,誤差を生じることがあるため注意を要する。

a) 方法I(単色応答比による方法) 分光測光器を用い,特定の2波長における応答の比から求める方法。

標準光源(以下,添え字sを用いて示す。)及び試料光源(以下,添え字tを用いて示す。)に対して,

それぞれの設定波長λB及びλRにおける分光測光器の応答rs(λB),rs(λR),rt(λB)及びrt(λR)を求め,これ

らの応答と標準光源の分布温度TD,s (K)とから,任意の点灯電圧又は点灯電流に対する試料光源の分布

温度TD,t (K)を,式(2)を満足するように定める(計算方法の例を,附属書Aに示す。)。

r

t

(

λ

B

) r

s

(

λ

R

)

S

b

(

λ

B

,

T

D, t

) S

b

(

λ

R

,

T

D,

s

)

=

············································ (2)

r

t

(

λ

R

) r

s

(

λ

B

) S

b

(

λ

R

,

T

D,

t

) S

b

(

λ

B

,

T

D,

s

)

ここに, Sb(λ,TD): 式(3)に示すプランクの放射則に従う黒体の相対分光分布

C

S

b

(

λ

,

T

D

)

=

······················································ (3)

c

2

5

1

λ exp

λ T

D

ここに,

C: 任意定数

c2: 放射の第二定数で,その値は真空中で1.438 8×107 nm・Kであ

る。

TD: 試料及び標準の温度(K)

λ: 標準空気中の波長(nm)

注記2 式(3)は,真空中での放射に対するものであるが,実際に使用する光源の波長は,標準空気

(0.03 %の二酸化炭素を含む15 ℃で,かつ,101 325 Paの乾燥空気)中のものとする。

b) 方法II(帯域応答比による方法) 2種類の分光応答度をもつ測光器(以下,添え字“B”及び“R”

を用いて示す。)を用い,二つの応答の比から求める方法。

1) 方法IIa(帯域応答比を等しくする方法) 標準光源の分布温度と等しい分布温度になる試料光源の

点灯電圧を求める場合。

標準光源に対して,二つの測光器の応答rB,s,rR,sを測定し,式(4)に示す比の値psを求める。

r

B,

s

p=

·················································································· (4)

s

r

R,

s

次に,試料光源に対する二つの測光器の応答rB,t及びrR,tを測定し,式(5)に示す比の値ptを求める。

r

B,

t

p=

·················································································· (5)

t

r

R,

t

ptの値がpsに等しくなるように,試料光源の点灯電圧を調整する。こうして得た点灯電圧Vtにお

いて,試料光源の分布温度TD,t (K)は,標準光源の分布温度TD,s (K)に等しい。

試料光源の点灯電流Itを求める場合も同様である。

注記3 この場合,4.3 b)に示すように受光開口を共有して二つの応答rB及びrRが同時に測定で

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4

Z 8725:2015

きるような測光器及びこの応答の比を直示するような測光回路を用いるとよい。

2) 方法IIb(電圧の補間による方法) 二つの分布温度標準値から,二つの温度の中間にある試料光源

の分布温度に対する点灯電圧又は点灯電圧に対する分布温度を,電圧の比を用いて求める場合。

二つの異なる分布温度の値TD,0 (K)及びTD,1 (K)が校正された標準光源を用い,試料光源の分布温

度が,TD,0 (K)になる点灯電圧V0及び試料光源の分布温度がTD,1 (K)になる点灯電圧V1を方法IIaに

従って測定する。試料光源の点灯電圧がVtであるときの分布温度TD,t (K),又は試料光源の分布温度

TD,t (K)になる点灯電圧Vtは,それぞれ式(6)及び式(7)で求める。

T

D,

t

=

T

D,0

V

t

=

V

0

V

t

V

0

T

D, t

α

·········································································· (6)

/1 α

·········································································· (7)

T

D,0

ここに,

α=

log

T

D,1

T

D,0

log

V

1

···································································· (8)

V

0

この方法が適用できるのは,次の範囲である。

測定する二つの分布温度(又は対応する電圧)の間隔:

TD,0<TD,1≦1.16TD,0

(V0<V1≦1.50V0)

計算によって求めるTD,t又はVtの範囲:

1.2logTD,0−0.2logTD,1≦logTD,t≦−0.2logTD,0+1.2logTD,1

又は

1.2logV0−0.2logV1≦logVt≦−0.2logV0+1.2logV1

点灯電圧Vの代わりに点灯電流Iを用いてもよい。この場合は,次の範囲で適用できる。

測定する二つの分布温度(又は対応する電流)の間隔:

TD,0<TD,1≦1.16TD,0

(I0<I1≦1.25I0)

計算によって求めるTD,t又はItの範囲:

1.2logTD,0−0.2logTD,1≦logTD,t≦−0.2logTD,0+1.2logTD,1

又は

1.2logI0−0.2logI1≦logIt≦−0.2logI0+1.2logI1

注記4 式(8)におけるαの値は,通常,0.65〜0.69程度である。異なる分布温度をもつ2個の標

準光源を用いてもよい。

3) 方法IIc(帯域応答比の補間による方法) 二つの分布温度標準から,試料光源の任意の点灯電圧に

対する分布温度を,応答の比を用いて求める場合。

二つの異なる分布温度の値TD,0 (K)及びTD,1 (K)が校正された標準光源を用い,その分布温度TD,0

(K)及びTD,1 (K)に対して,それぞれ二つの測光器の応答rB,0,rB,1,rR,0及びrR,1を測定し,式(9)及び

式(10)に示す比の値p0及びp1を求める。

r

B,0

TD,0に対し

p=

···································································· (9)

0

r

R,0

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5

Z 8725:2015

TD,1に対し

p=

1

r

B,1

·································································· (10)

r

R,1

次に,試料光源に対する同様の応答rB,t及びrR,tを測定し,式(11)に示す比の値ptを求める。

r

B,

t

p=

·················································································(11)

t

r

R,

t

さらに,式(12)によって,試料光源の分布温度TD,tを計算する。

T

D,

t

=

a

······································································· (12)

log p

t

b

ここに,

T

D 0,

T

D 1,

(log p

1

log p

0

)

a

=

························································ (13)

T

D 0,

T

D 1,

b

=

T

D 1,

log p

1

T

D 0,

log p

0

························································ (14)

T

D 1,

T

D 0,

この方法が適用できるのは,次の範囲である。

測定する二つの分布温度の間隔:

TD,0<TD,1≦1.16TD,0

計算によって求めるTD,tの範囲:

1.2logTD,0−0.2logTD,1≦logTD,t≦−0.2logTD,0+1.2logTD,1

異なる分布温度をもつ2個の標準電球を用いてもよい。

c) 方法III(相対分光分布を測定して求める方法) 分光放射照度標準電球又は分光全放射束標準電球と

の比較測定によって求めた相対分光分布から分布温度を求める場合。

電球の相対分光分布S(λ)を,JIS Z 8724に従い,分光放射照度標準電球,分光全放射束標準電球又

はこれらとの比較によって相対分光分布が値付けられた標準電球を用いて測定する。得られた相対分

光分布S(λ)に対して,式(15)における定数k及び温度Tの値を調整して,累計が最小となるようなk

及びTの組合せを求め,そのときの温度Tの値をその電球の分布温度TDとする。

λ

S

(

λ

)

1

k S

b

(

λ

,

T

)

2

→ 最小 ····················································· (15)

ここに,Sb(λ, T)は,温度Tにおける黒体放射の相対分光分布であり,波長についての累計(Σ)は,

一般に400 nm〜750 nmまでの10 nm間隔の波長について行う。

分光測定に使用する分光放射照度標準電球は,JIS Z 8724に示すもので,その値を10 nm間隔に補

間して使用する。

なお,C.1に示す,分布温度からプランクの式を用いて相対分光分布を校正した標準電球を使用し

てはならない。

注記5 分布温度の標準に用いる白熱電球で,式(15)を最小にしたときの残留偏差δ(λ)を,式(16)で

示す。

δ

(

λ

)

=

1

S

(

λ

)

································································· (16)

k S

b

(

λ

,

T

)

δ(λ)は,波長400 nm〜750 nmの範囲において±0.03で,その標準偏差は0.01以下であることが望ま

しい。

6

Z 8725:2015

5

相関色温度又は色温度の測定方法

5.1

一般

試料光源の相関色温度は,光源色の三刺激値を測定して,それによってCIE 1931色度図上の色度座標x,

yを求め,この値と色度図上の黒体(放射)軌跡との関係から決定する。

なお,色温度は光源色の色度座標が黒体(放射)軌跡上にある場合にだけ定義できる。

5.2

相関色温度の適用範囲

相関色温度は,光源の色度座標がCIE 1960 UCS色度座標上の黒体(放射)軌跡から下記で定義される

偏差duvが0.02以内の偏差の範囲にある場合について適用する。

光源のCIE 1960 UCS色度座標の黒体(放射)軌跡からの偏差を式(17)で表し量記号duv又はDuv (=

1 000duv)で表す。このとき,duv又はDuvは,光源の色度座標が黒体(放射)軌跡の上側にあるときは正の

値をとり,下側にあるときは負の値をとる。

duv=±[(us−u0)2+(vs−v0)2]1/2 ······················································ (17)

ここに, us,vs: 光源のCIE 1960 UCS色度座標

u0,v0: CIE 1960 UCS色度座標上で,光源の色度座標に最も近い黒体

(放射)軌跡上の点の座標

5.3

光源色の測定方法の種類

光源色の三刺激値X, Y, Z及び色度座標x, yは,次のいずれかの方法で求める。

a) 方法I JIS Z 8724の箇条5(分光測色方法)に規定する分光測色方法

b) 方法II JIS Z 8724の箇条6(刺激値直読方法)に規定する刺激値直読方法

5.4

相関色温度の求め方

色度座標x, yから相関色温度Tcp (K)及び黒体(放射)軌跡からの偏差Duvを求めるには,表1又は図1

によって求める。また,参考として,計算によって求める方法を附属書Bに示す。図2は,CIE 1960色度

図における黒体(放射)軌跡及び等色温度線である。

6

測定結果の報告及び記載方法

6.1

分布温度の測定結果の表示

分布温度は,量記号TD,単位ケルビン(K)を用いて表し,電球の点灯電圧又は電流,及び測定方法(方

法I,方法IIa,方法IIb,方法IIc又は方法III)を併記する。

なお,方法Iにおいて,用いた特定に二つの波長λB,λRのいずれか又は両方が460 nm及び660 nmでな

いときには,その二つの波長を,また,方法IIにおいて二つの重心波長のいずれか又は両方が460 nm及

び660 nmでないときには,その二つの重心波長をそれぞれ併記する。

例1 試験電圧100.0 Vにおける分布温度: TD=3 148 K

(JIS Z 8725の方法I:単色応答比による方法)

例2 分布温度TDが2 856 Kになる点灯電圧: 86.4 V

(JIS Z 8725の方法IIa:帯域応答比を等しくする方法,重心波長B:475 nm,R:660 nm)

6.2

相関色温度又は色温度の測定結果の表示

相関色温度は,量記号Tcp,単位にケルビン(K)を用いて表し,色温度の場合は,量記号Tcとする。測

定結果に付記する事項は,通常,JIS Z 8724の箇条7(測定結果の表示)の規定による。

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7

Z 8725:2015

表1−CIE 1931色度座標から相関色温度Tcp(K)及び黒体(放射)軌跡からの偏差Duvの変換表

[上段が相関色温度Tcp(K),下段が黒体(放射)軌跡からの偏差Duv,網掛け部分はDuvが負の領域を示す。]

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Z 8725:2015

表1−CIE 1931色度座標から相関色温度Tcp(K)及び黒体(放射)軌跡からの偏差Duvの変換表(続き)

[上段が相関色温度Tcp(K),下段が黒体(放射)軌跡からの偏差Duv,網掛け部分はDuvが負の領域を示す。]

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表1−CIE 1931色度座標から相関色温度Tcp(K)及び黒体(放射)軌跡からの偏差Duvの変換表(続き)

[上段が相関色温度Tcp(K),下段が黒体(放射)軌跡からの偏差Duv,網掛け部分はDuvが負の領域を示す。]

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表1−CIE 1931色度座標から相関色温度Tcp(K)及び黒体(放射)軌跡からの偏差Duvの変換表(続き)

[上段が相関色温度Tcp(K),下段が黒体(放射)軌跡からの偏差Duv,網掛け部分はDuvが負の領域を示す。]

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表1−CIE 1931色度座標から相関色温度Tcp(K)及び黒体(放射)軌跡からの偏差Duvの変換表(続き)

[上段が相関色温度Tcp(K),下段が黒体(放射)軌跡からの偏差Duv,網掛け部分はDuvが負の領域を示す。]

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表1−CIE 1931色度座標から相関色温度Tcp(K)及び黒体(放射)軌跡からの偏差Duvの変換表(続き)

[上段が相関色温度Tcp(K),下段が黒体(放射)軌跡からの偏差Duv,網掛け部分はDuvが負の領域を示す。]

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表1−CIE 1931色度座標から相関色温度Tcp(K)及び黒体(放射)軌跡からの偏差Duvの変換表(続き)

[上段が相関色温度Tcp(K),下段が黒体(放射)軌跡からの偏差Duv,網掛け部分はDuvが負の領域を示す。]

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表1−CIE 1931色度座標から相関色温度Tcp(K)及び黒体(放射)軌跡からの偏差Duvの変換表(続き)

[上段が相関色温度Tcp(K),下段が黒体(放射)軌跡からの偏差Duv,網掛け部分はDuvが負の領域を示す。]

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15

Z 8725:2015

表1−CIE 1931色度座標から相関色温度Tcp(K)及び黒体(放射)軌跡からの偏差Duvの変換表(続き)

[上段が相関色温度Tcp(K),下段が黒体(放射)軌跡からの偏差Duv,網掛け部分はDuvが負の領域を示す。]

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16

Z 8725:2015

表1−CIE 1931色度座標から相関色温度Tcp(K)及び黒体(放射)軌跡からの偏差Duvの変換表(続き)

[上段が相関色温度Tcp(K),下段が黒体(放射)軌跡からの偏差Duv,網掛け部分はDuvが負の領域を示す。]

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17

Z 8725:2015

図1−CIE 1931色度図における黒体(放射)軌跡及び等色温度線

図2−CIE 1960色度図における黒体(放射)軌跡及び等色温度線

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18

Z 8725:2015

附属書A

(参考)

単色応答比による分布温度の計算方法

A.1 単色応答比による分布温度の計算方法

4.4 a)に規定した式(2)からは,TD,tを直接計算できないので,次の方法によってTD,tを求めるとよい。

測定によって定まる右辺の比の値から,TD,tの近似値が得られれば,その近似値を用いて右辺の比の計

算ができ,左辺との比較から近似値を修正して,より正しいTD,tの値に接近することができる。計算が迅

速にできるときは,これを反復することによってTD,tを求める方が便利である。

TD,tの近似値を得るには,例えば,式(A.1)による。

1

1

=

T

D,

t

T

D,

s

log

10

R

1 1

c

2

λ

1

λ

2

··························································· (A.1)

式(A.1)におけるRは,4.4 a)に規定した式(2)の左辺の比の値(測定値)で,式(A.2)で与えられる。

R

=

r

t

(

λ

B

) r

s

(

λ

R

)

···································································· (A.2)

r

t

(

λ

R

) r

s

(

λ

B

)

TD,tの第0次近似値TD,0は,上の式(A.1)に,Rを代入して求める。比の値Rnを修正してTD,tの第n次近

似値TD,nを求めるには,例えば,式(A.3)を使用する。

R

n

=

R

········································································· (A.3)

(

)

D,

n

1

式(A.3)において,R(TD,n−1)は,第n−1次近似値TD,n−1を用いて式(A.4)で求める。

S

b

(

λ

B

, T

D,

n

1

)(

S

b

λ

R

, T

D,

s

)

R

(

T

D,

n

1

)

=

·············································· (A.4)

b

(

R

D,

n

1

)(

b

B

D,

s

)

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19

Z 8725:2015

附属書B

(参考)

相関色温度の計算方法

B.1

相関色温度の計算方法

相関色温度は,光源の光色を表すものとして使用されるもので,その光源の色度座標Ps(us, vs)に最も近

い色度座標をもつ黒体放射の絶対温度で表す。CIE 1960 UCS表色系において試料光源の色度座標から最も

近い黒体放射の色度座標は,試料光源の色度座標点と黒体(放射)軌跡とを結ぶ直線が黒体(放射)軌跡

と直交する点で求められ,また,その直交線を等色温度線という。光源の色度座標u, vは,光源色の三刺

激値X, Y, Z又は色度座標x, yから式(B.1)又は式(B.2)のように求める。

u

=

4

X

X

+

15

Y

+

3

Z

·································································· (B.1)

6

Y

v

=

+

X 15

Y

+

3

Z

u

=

2

x

x

+

6 y

+

5.1

··································································· (B.2)

3

y

v

=

x

+

6

y

+

5.1

この色度座標u, vは,国際的には過去のものとされているCIE 1960 UCS色度座標で,相関色温度の算出

だけに用いる。現在,表色などの評価に国際的に使われているCIE 1976 UCS色度座標u', v'との関係は,u

=u',v=(2/3)v'である。

光源色の評価量である相関色温度Tcp及び黒体(放射)軌跡からの偏差duvを,測定しようとする光源の

CIE 1960 UCS色度座標us, vsから求める方法には,CIE 1960 UCS色度図上の黒体(放射)軌跡の色度座標

と等色温度線の傾斜との逆数から求める方法,及びCIE 1960 UCS色度図上の黒体(放射)軌跡の色度座

標だけから求める方法の2種類があるが,この附属書では前者について記載する。

図B.1に示すようにCIE 1960 UCS色度図上で,相関色温度を求めようとする光源の色度座標点をPs(us,

vs)とする。このとき表B.1を用いて黒体(放射)軌跡上の色度座標点P0(u0, v0)を設定して,これを通り傾

斜の逆数m0である相関色温度Tcpの等色温度線との距離lを求める。CIE 1960 UCS色度図のu, v座標上で

等色温度線は式(B.3)で与えられる。

v(u)=(1/m0)u+v0−(u0/m0) ························································· (B.3)

次に,色度座標点Ps(us, vs)から相関色温度Tcpの等色温度線に直交する線を引くと,その直線のCIE 1960

UCS色度図のu, v座標上での式は式(B.4)で表される。

v(u)=−m0・u+vs+m0・us ··························································· (B.4)

式(B.3)及び式(B.4)から,等色温度線と光源の色度座標を通る線との交点の色度座標Pc(uc, vc)は,式(B.5)

及び式(B.6)で与えられる。

2

u

c

=

m

0

m u

+

u

v

0

)

+

0 s

2

0

················································· (B.5)

2

(

v

s

1

+

m

0

1

+

m

0

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20

Z 8725:2015

v

c

=

2

m

0

m

0

v

0

+

v

s

+

(

u

u

)

················································· (B.6)

s

0

2

2

1

+

m

0

1

+

m

0

図B.1−CIE 1960 UCS色度図上での黒体(放射)軌跡及び等色温度線

したがって,色度座標点Ps(us, vs)から相関色温度Tcpの等色温度線までの距離lは,式(B.7)で表される。

[

2

2

l

=

(

u

s

u

c

)

+

(

v

s

v

c

)

=

]

/1 2

············································· (B.7)

1

[

(

u

0

)

m

0

(

v

s

v

0

)

]

2 /1 2

u

s

1(

+

m

0

)

相関色温度Tcpを任意にとって黒体(放射)軌跡上の色度座標点P0(u0, v0)と,その点を通る等色温度線

とを求め,色度座標点Ps(us, vs)までの距離lがゼロになるまで逐次近似的に計算を繰り返すのは時間がか

かる。そこで,あらかじめ適切な間隔で黒体(放射)軌跡上の温度点及び等色温度線を数表にし,その表

から光源の色度座標点Ps(us, vs)を挟む2本の等色温度線を選び,Ps(us, vs)を通る等色温度線を補間法によっ

て求める。

なお,黒体(放射)軌跡上の色度座標点は逆数相関色温度Msに対して,ほぼ均等な間隔で並ぶ。このた

め表B.1に,逆数相関色温度が等間隔となる黒体(放射)軌跡上の色度座標を示してある。光源の相関色

温度Tcpと逆数相関色温度Msとは次のような関係がある。

Ms=106/Tcp ············································································ (B.8)

また,光源の色度座標の黒体(放射)軌跡からの偏差duvを式(B.9)から求める。

duv=±[(us−u0)2+(vs−v0)2]1/2 ····················································· (B.9)

このときduvの符号はvs>v0のときを正とする。

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21

Z 8725:2015

図B.2−二つの等色温度線間の色度から補間で,その相関色温度を求める方法

黒体(放射)軌跡をMsについてMs=0から10(MK−1)おきに区切った色度座標と,その色度点を通る等

色温度線の傾斜の逆数とを求め,最初の値,すなわち,Ms=0で相関色温度が無限大であり,次の値は

10(MK −1),すなわち,Tcp=100 000 (K)となる。このようにして黒体(放射)軌跡上のN番目の色度座標

点を(un, vn),その色度点を通過する等色温度線(逆数相関色温度Mn)の傾斜の逆数をmnとする。図B.2

に示すように,光源の色度座標点Ps(us, vs)が,傾斜の逆数がmnとmn+1の等色温度線の間にあるとすれば,

色度座標点Ps(us, vs)を通る等色温度線の逆数相関色温度Msは,式(B.10)で表される。

M

s

=

M

n

+

θ

1

(

M

n

+

1

M

n

) ··················································· (B.10)

θ

1

+

θ

2

ここにMn及びMn+1は,それぞれ傾斜の逆数がmn及びmn+1の等色温度線の逆数相関色温度である(表

B.1参照)。また,θ1は,相関色温度Tcnの等色温度線と光源の色度座標点Ps(us, vs)を通る等色温度線Tcpと

のなす角,θ2は,相関色温度Tcn+1の等色温度線と光源の色度座標点Ps(us, vs)を通る等色温度線Tcpとのな

す角である。θ1及びθ2は微少であるためθ1/θ2=sin θ1/sin θ2と近似できる。したがって,式(B.10)は,式(B.11)

のように表すことができる。

M

s

=

M

n

+

ここに,

l

n

(

M

n

+

1

M

n

) ·················································· (B.11)

l

n

+

l

n

+

1

ln: 光源の色度座標点Ps(us, vs)と相関色温度Tcnの等色温度線との

距離

ln+1: 光源の色度座標点Ps(us, vs)と相関色温度Tcn+1の等色温度線と

の距離

式(B.11)において,Mn+1−Mnは,10MK−1であり,Mn=10(N−1)MK−1であるから,式(B.11)は,式(B.12)

で表される。

Ms=10(N−1+Dr) ·································································· (B.12)

このとき分割比Drは,式(B.13)で与えられる。

D

r

=

l

n

········································································· (B.13)

+

l

n

l

n

+

1

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22

Z 8725:2015

したがって,光源の相関色温度Tcsは,式(B.12)及び式(B.8)から求められる。

次に色度座標点Ps(us, vs)から黒体(放射)軌跡までの距離duvを求めるため,色度座標点Ps(us, vs)を通る

等色温度線と黒体(放射)軌跡との交点座標P0(u0, v0)の座標u0を求める。

黒体(放射)軌跡上で10(MK−1)おきに与えたN番目の色度座標u(N)と,その点を通る等色温度線の傾斜

の逆数Mnとの関係が,二次曲線で近似できるとすれば,定数A,B,Cとして式(B.14),式(B.15)及び式(B.16)

で表される。

u

( N

+

)1

=

A N

2

+

B N

+

C

u

( N

)

=

A (

N

)1

2

+

B (

N

)1

+

C ············································· (B.14)

u

( N

)1

=

A (

N

)2

2

+

B (

N

)2

+

C

式(B.14)から,

u

(

N

+

)1

u

( N

)1

=

2

[

2

A (

N

)1

+

B

]

u

( N

+

)1

u

(

N

)

=

A 2(

N

)1

+

B

················································ (B.15)

u

( N

)

u

( N

)1

=

A 2(

N

)3

+

B

したがって,

[

]

A

=

u

( N

+

)1

u

( N

)1

2

u

(

N

)

························································ (B.16)

座標u0は,u(N)とu(N+1)との間を分割比Drで分割する点であるから,

2

u

0

=

A (

N

1

+

D

r

)

+

B (

N

1

+

D

r

)

+

C

=

u

( N

)

+

D

r

[

2

A (

N

)1

+

B

]

+

A D

r

2

[

u

( N

+

)1

=

u

( N

)

+

D

r

u

(

N

)1

2

同様に座標v0は,式(B.18)で表される。 [

v

0

=

v

( N

)

+

D

r

v

(

N

+

)1

v

( N

)1

2

]

+

]

+

D

r

D

r

2

2

················· (B.17)

[

u

( N

+

)1

u

( N

)1

2

[

v

( N

+

)1

v

(

N

)1

2

]

]

u

(

N

)

v

( N

)

··················· (B.18)

duvは,式(B.17)及び式(B.18)で得た色度座標P0(u0, v0)を使って式(B.9)から求められる。

以上に示した方法に基づき,測定しようとする光源のCIE 1960 UCS色度座標Ps(us, vs)から,その相関色

温度Tcp及び黒体(放射)軌跡からの偏差duvを求める方法の計算機プログラムの例を示す。ここに示すプ

ログラム例は,JIS X 3003に準拠して記載したサブルーチンプログラムである。主プログラム,又はその

他の副プログラムにおいてCIE 1960 UCS色度座標us,νsを求めた後,このサブルーチンをCALL文で呼

び出して解析すれば,色度座標us,vsに対応した相関色温度Tcp及び黒体(放射)軌跡からの偏差duvを求

めることができる。

プログラムは,光源の色度座標をUT=us,VT=vsで与え,相関色温度TcpをTC!,黒体(放射)軌跡か

らの偏差duvを1 000倍し,黒体(放射)軌跡の下側にあるときは負号を付けたものをDUV!に格納した。

表B.1の数値は,CALL文のあるプログラムから引数として,本体サブルーチンに渡される。因数の配

列を次に示す。

UN!():CIE 1960 UCS色度座標における黒体(放射)軌跡の色度座標u

VN!(): CIE 1960 UCS色度座標における黒体(放射)軌跡の色度座標v

RSP!():等色温度線の傾斜の逆数

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23

Z 8725:2015

B.2

相関色温度の計算方法のプログラム例

B.1に示した方法に基づき,測定した光源の色度座標(x, y)から相関色温度を求めるプログラムの例を示

す。

開始

表B.1

終了

計算できません

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24

Z 8725:2015

表B.1−2度視野CIE 1960 UCS色度座標図における黒体(放射)軌跡の色度座標及び等色温度線の傾斜

逆数相関色温度

相関色温度

黒体(放射)軌跡の色度座標

等色温度線の

傾斜の逆数

page

25

Z 8725:2015

表B.1−2度視野CIE 1960 UCS色度座標図における黒体(放射)軌跡の色度座標及び等色温度線の傾斜

(続き)

逆数相関色温度

相関色温度

黒体(放射)軌跡の色度座標

等色温度線の

傾斜の逆数

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26

Z 8725:2015

附属書C

(参考)

電球の分布温度から分光分布を推定する方法

C.1 プランクの放射則に基づく相対分光分布の推定

可視波長域における白熱電球の相対分光分布は,黒体放射の相対分光分布によく近似していることが知

られている。このことを利用すると,分布温度TD(K)における白熱電球の相対分光分布S(λ)は,式(C.1)に

よって近似的に推定できる。

S

(

λ

)

=

C

c

λ exp

2

1

λT

D

··························································· (C.1)

5

C: 任意定数1)

c2: 放射の第二定数で,その値は真空中で1.438 8×107 nm・Kであ

る。

TD: 分布温度(K)

λ: 標準空気中の波長(nm)

ここに,

注1) この定数Cは,標準化のための定数であって,S(λ)の数値が適切な大きさになるように選べば

よい。よく行う標準化の方法には,次のような例がある。

a) 波長560 nmにおいて,S(λ)の値を一定値100に規格化する場合の定数Cの求め方

C

=

100

·································································· (C.2)

S'

(

λ

=

560 nm

)

ここに, S'(λ): 式(C.1)で仮にC=1とおいて計算したS(λ)の値

b) S(λ)から計算される測光量の値を一定値1 lmに規格化する場合の定数Cの求め方:

1

C

=

∫∞

····························································· (C.3)

K

m

V

(

λ

) S'

(

λ

)

0

ここに,

Km: 最大視感効果度で,その値は683 lm・W−1

V(λ): CIE標準分光視感効率で,その値はJIS Z 8781-1の表1(CIE

1931測色標準観測者の等色関数及び色度座標)の

y

)

S'(λ): 仮にC=1として計算したS(λ)の値

なお,このCの値を用いて計算されるS(λ)の値には,W・nm−1の単位が付く。

実用的には,このCの値を106倍して用い,単位をμW・nm−1とすると便利である。

この方法による相対分光分布の推定精度は,次の1)及び2)の条件が満たされるとき,波

長420 nm〜760 nmの範囲で約±1 %である。これよりも外側の波長では,ガラス球の透過

率及びフィラメントの実用的な放射率が低下するため,式(C.1)による推定値より実際の値

が低くなる。その程度は,電球の種類又は点灯時間によって異なるが,条件のよい場合,

380 nm及び800 nmにおいて約3 %前後である。

1) ガラス球は,石英ガラス又は良質の無色透明なガラスを用いており,黒化していない。

2) フィラメントは,タングステンの二重コイルフィラメントである。

page

27

Z 8725:2015

C.2 残留偏差δ(λ)を利用する相対分光分布の推定

白熱電球の相対分光分布は,黒体放射の相対分光分布と完全には一致しないが,黒体放射からの偏差の

形は電球の形式,種類ごとにほぼ一定である。このことを利用すると,同種の電球についての偏差の形が

既に分かっている場合には,相対分光分布を式(C.1)の方法よりもよい精度で推定できる。ここで用いる偏

差としては,4.4の方法IIIの式(16)に与えたδ(λ)が利用できる。

ある電球について分布温度TD(K)が求めてあり,これと同じ種類の電球について残留偏差δ(λ)が分かって

いる場合,その電球の相対分光分布S(λ)は式(C.4)によって,近似的に推定できる。

1[

δ

(

λ

)]

C

S

(

λ

)

=

··························································· (C.4)

c

2

5

λ exp

1

λT

D

ここに,式(C.4)で使用した記号は,式(C.1)の場合と共通である。

この方法による推定精度は,相対分光分布を求めようとしている電球と,残留偏差が分かっている電球

との類似の程度によるので一概にはいえない。

C.3 測光量を利用する分光分布の絶対的な値の推定

分布温度の標準電球は,光度標準電球を兼ねていることが多いので,分布温度と合わせて光度の校正を

行えば,分光分布の絶対的な値(分光放射強度)を推定できる。式(C.1)から相対分光分布S(λ)を求め,併

せて光度Iv[cd]が定まった場合,分光放射強度Ie,λ(λ) [W・sr−1・nm−1]は,式(C.5)によって計算する。

=

,e

(

λ

)

I

v

∫∞

S

(

λ

)

·················································· (C.5)

K

m

V

(

λ

) S

(

λ

)

0

ここに,

Km: 最大視感効果度で,その値は683 lm・W−1

V(λ): CIE標準分光視感効率で,その値はJIS Z 8781-1の表1の y

)

28

Z 8725:2015

附属書D

(参考)

参考文献

JIS X 3003:1993 電子計算機プログラム言語Full BASIC

JIS Z 8781-1 測色−第1部:CIE測色標準観測者の等色関数

JIS Z 8781-2 測色−第2部:CIE測色用標準イルミナント

CIE 114/4,CIE Technical Collection in photometry and radiometry Distribution temperature and ratio

temperature