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Creoleを探してNew Orleansへ~2018SSへ

17FWで作ったCreole Jacket。
私にとってのKing Creole、エルビスじゃなくてジェーリーロールモートンが着て「そう」なジャケットという意味で作りました。

もうすぐ出来上がります。早く着たいけど、着られるのは11月ぐらいかな?

Creole、日本語では「クレオール」。
ニューオリンズに限って話をすると、もともとニューオリンズはフランスの植民地。フランスで生まれて移住した人に対して、その後、ニューオリンズで生まれた人の事を「クレオール」と呼んだそうです。
ニューオリンズはフランス領で、Jelly Roll Mortonもクレオール。

で、そのモートンの生家が・・・




こちら。中々、下町感あふれる地域。路面電車で行けるのですが、帰りは45分待っても来ない!(歩いて帰りました)

ニューオリンズ、路面電車が大きく分けて二つ、まったく違う方向に走っていますが(細かく言うと3系統)、このモートンの家に行く方は明らかに下町というか、一言で言えばあまり家も豪華で無い方向。モートン自身がどういう地域に生まれたかが場所から感じ取れます。

モートンと言えばTiger Rag。



Tiger Ragの作曲者がもめごとの元。Morton作曲と長年言われていましたが、どうも違うらしい。ニックラロッカさんという、コルネット、トランペット奏者が今ではTiger Ragの作曲者として定説です。
そのラロッカさんがやっていた、世界初レコードに吹き込まれたジャズ、Original Dixieland Jazz Bandの演奏は・・・ちょっとヒドイので検索してください。

演奏は微妙でも作曲者は作曲者。メインの旋律「シ♭・シ♭、シ♭、レー」が、そのラロッカさんの家に飾られています。

この旋律に至るまでがかなり長い曲。
「チャ・チャ・チャ・ラー」の後に「ほにゃー」とラッパ?が入ります。
ピアノだと鍵盤をなでる。
これが、タイガーの咆哮なのか?

モートンの家とは反対方向の街区。

ヒストリカルプレイス的なプレートもあります
周りも「いかにもニューオリンズ」という感じの巨大な街路樹&バルコニー付邸宅が並んでます
なんでこんなとこに観光客が来てんだ?という不審な目が・・・




どちらの家に行くにも路面電車で。この電車はラロッカ邸に向かう方。ちなみに、同じ方向には・・・




プロフェッサーロングヘアが晩年を過ごした家もあります。
こんな風に、ちょっと探せばミュージシャンの生家・暮らした家がいっぱいあるニューオリンズ。「ティパティーナ弾いてから電車で帰ったのか?それともタクシーか?」とか想像すると楽しめる場所です。


イカした床屋。バディボールデン=床屋伝説、床屋の裏でジャズが出来た等々。
虚実ないまぜのジャズの歴史。
やはりニューオリンズ=ジャズ~バディボールデン=床屋
床屋ははずせません。どんな床屋だったんだろうなとこれも想像というか、ほとんど妄想を膨らませながらフレンチクォーターをうろうろしました。バーボンストリートは歩いてみましたが写真を撮りませんでした。観光地化しすぎていて、ちょっと、イメージと違いすぎて・・・
プリザベーションホールも同じく。私には、プリザベーションホールのジャズより、ニューヨークで聴いたTerry Waldoのほうがずっとモートンを、Creoleを感じました。



銀座のバーハイファイブで研修してるバーテンダーさんが、もともと働いていたサゼラックバー。
ニューオリンズにせっかく行くならと行って見ました。
この日のバーテンダーさんに聞いたら
「あ~、知ってる知ってる。一月にいきなり俺は日本に行く!って出てったよ」
「彼、仕事してた?呑んでたんじゃなくて?」
だそうです。


ラモスジンフィズ

もちろん最後はこれ。ルーズベルトホテルのサゼラックバー。
サゼラック、アメリカ最古のカクテルとも言われています。元々、このホテルで開発されたわけではないのですが、現在はそのトレードマークをここが持っているのでしょう。

サゼラックと並んで有名なラモスジンフィズ。卵白やクリームが入るジンフィズ。日本では白いジンフィズと言えば「マッカーサーが呑んだ」でお馴染み、會舘フィズが有名ですが、ニューオリンズと言えばこれ。
ただ、どこでも出てくるものでは無く、町場のレストラン併設バーでは作ってくれませんでした。

味は・・・おいしい!ショートカクテル以外、まともに手がかかるカクテルをアメリカで呑んで美味しいと思ったの初めてかも。
ちょっとヨーグルトっぽいというか。アルコールを感じません。
ラモスジンフィズではさっぱり通じないで「レイモス」って感じの発音でした。

と、Creoleから始まりニューオリンズの音楽家達の家を周り、最後はおなじみアルコールで締める旅でした。そんなニューオリンズで感じた、夏っぽい感じを18SSではカタログの表紙でお届けしています・・・

9月に店舗にて配布・お客様へ発送予定です
ご期待ください

New York Transit Museum

http://www.nytransitmuseum.org/

サンプルに追いまくられてアップできていなかったアメリカ出張レポート第三段。
前から行ってみたかった、地下鉄をメインにニューヨークの交通についての博物館。
同行した松本さんはMETのコムデギャルソン展に行きたそうでしたが、私はコムデギャルソンより地下鉄なので無理やりこちらへ引っ張っていきました。

キッズが夢中。
秋葉原にあった交通博物館に通ずるものがあります。

入口自体が地下鉄の入り口
ミュージアムはブルックリンにあります。
マンハッタンから電車で30分程、さらに駅から10分も歩くと目的のミュージアム・・・は地下にあります。
入口自体、地下鉄の入り口そのまま。



こういうフォント一つもかっこいい・・・

中に入ると、まず地下1階は様々なパネルや展示。
興味深かったのが、地下鉄の入り口。あの悪名高き、カード読み取りで失敗するゲート(今年はだいぶましになってた気が)

日本では私が子供の頃、自動改札機に切り替わりましたがニューヨークの地下鉄。システムは違えど1900年代初めには電気式のゲートに切り替わっていたそうです。コインや、トークン(コインのような切符)で、後にカードに切り替わっていったようです。

地下一階からさらに下に降りると・・・


こちらは、展示されていた中でも一番古い部類。

おっと、GGはどこかで見たような・・・
車体こそ、先ほどのよりは新しいですがサインは現代の統一された、プリントものではなく手書きの時代。


地下二回には、1800年代から近年まで、様々な電車がそのまま展示されています。もちろん、中にも入れます。
以前、WORKERSでもデザインに拝借したサブウェイサインもそこかしこに。

おそらく10台以上の列車が、ホームの左右にひたすら並ぶ景色は壮観です。ここでもキッズ大興奮、お母さん呆れ顔。



この手のミュージアムに必ずある、でっかいモデル
延々続くホームの途中から上がってみると、こちらはモデルカーの展示。
サンフランシスコのストリートカーミュージアムにあったモデルカーも大きくて迫力ありましたが、それに負けずとも劣らない物がたくさんありました。

地下鉄はもちろん、路面電車からバスまで。
日本のNゲージのような小さいモデルとは違う、とにかく大きな模型。良く見ると、意外とラフな作りだったりはするのですが、この大きさは迫力があるのです。

人によって、アメリカへの憧れは違います。乗り物一つでも、アメリカ的な物は多く、たとえば、ハーレーだったり、アメ車だったり。私にとっては、地下鉄とかストリートカー(ケーブルカーじゃないのがポイント)がそれ。その形や、行先を示すサインを見るたびに「これぞアメリカ!」と感動するのです。
これで、西のストリートカーミュージアム、東のニューヨークトランジットミュージアム(地下鉄)は制覇しました。次は、あえて外しているケーブルカーミュージアムに行ってみようか・・・

Creoleを探して・・・NYその2

火曜日は一日、二日酔いで寝込んで開けて水曜日。


秋冬製品のニットキャップ+ローゲージセーター。
ニットキャップは再生産中です。
さらに、ブレザーをラフに着て良い感じです。

さすがに仕事もしないと・・・ということで、秋冬製品のLow Gauge Cotton Sweaterとニットキャップをかぶってもらい、弊社シニアモデルを撮影。
背景ぼかしちゃうと、せっかくのブライアントパークも良くわかりません。
10年ぐらい前、ここでファッションウィークのショーやってたのかな?初めて、ニューヨークに行ったとき、この横を通って「ここがあの、Style.comとかで撮影しているところか!」とわくわくしたのを思い出します。

ここなら良いの撮れるんじゃないか!と思って行きましたが、気合入れすぎて背景ぼかしすぎました。これだと日比谷公園でもわからないような。

そして、2年越しのDead Rabbitへ・・・

マンハッタンでも最南端なので、一応、バッテリーパークで時間つぶしたりした・・・のが間違いでした

PM5:30につくと、すでに店内一階は超超満員。この店、たぶん演奏聴きに来て入れない人も居るのでしょう。メールにも「門番に聴きに来た旨、メール見せて伝えてね」とあるので、メール見せながら説明。そして超満員のウェイティングバーへ。

ここで待つこと1時間半。正直ズンドコズンドコ鳴って、若者ばっかりのウェイティングバーで待つのは不快でしか無いですが、これも二階へ上がる為に我慢我慢・・・ブザーをもらえるので外で待っても良いのですが、寒かったので、中でちびちびDuval呑みながら我慢。
隣で待っていた50代と思しきご夫婦も「いい加減にしてよ・・・」という感じでした。

7時まで待ってダメならあきらめだな、と思った矢先、やっとブザーが。そして二階は上がると、全然いっぱいじゃない。席空いてる。
噂通り、演出的に一階で待たせる店です。若者はそのウェイティングでズンドコズンドコ言って、集まるのが楽しいのでしょうが。

飲み物は悪くはないが、特筆することも無し。
ベストカクテルバー in NYを期待すると肩透かし。

空席だらけ

それでも、上がった瞬間からTerry Waldoの演奏は楽しめました。
楽しめますが・・・この店は周りが聴いてない、あくまでBGM。それもソロなので、本人の演奏楽しむだけならいいけれど、広がりという点ではRum Houseの演奏にはかないません。

だったらとばかり、この日も頼みました。先日はMortonだったので今日はJoplin。Maple Leaf Ragです。

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Maple Leaf Ragはラグタイム。作曲者のScott Joplinはおそらく、クラシック的な弾き方を求めていたようですが、初期ジャズピアニストたちは、それをスイングさせたり、速弾きしたり、アレンジしまくります。

そのアレンジの仕方を解説しながらJelly Roll Mortonの録音。ミズーリのスタイル、ニューオリンズのスタイルの違いを実演しています。



Dead Rabbitでの演奏はそこそこにして、Terry Waldoさんには「また来年来ます」と伝えてお店を後にしました。

Creole・・・まだ良くわかりません。Creoleが出自と言われるのMortonの曲やその演奏スタイルに惹かれるのは独特のミックス感なのだと思います。

Maple Leaf Ragのような、そのままストレートに弾けばともすれば子供っぽくも聞こえる曲。リズムを揺らしたり、右手のアレンジを変えたり、左手のブンチャブンチャを、ブンブンブンとベースに置き換えたり。同じ物をモチーフにしても、その人のバックグラウンドが違えばアプローチの仕方が違う。結果、出来上がる演奏は全く違う。

そういう部分が面白くて、MortonやTerry Waldoの演奏が好きなのだと思います。単純にもっと早く手が動くとか、ミスタッチが無いとかだと他にも上手いピアニストはたくさんと居ます。でも、私にとっては変えがたい何かがこの二人にはあるのです。

Creoleを探して・・・NYその1

”Creole”。この秋冬のジャケットにも使った言葉ですが、これを調べる為ニューオリンズへ行ってきました。でもその前に、現代のモートン弾き、そしてラグタイムプレーヤーで一番好きなTerry Waldoを聞くためニューヨークへも立ち寄りました。

Creole、いろいろな意味はあるのですが、私にとっては、Jelly Roll MortonがCreoleであるというところから話が始まりました。

Jelly Roll Morton
私が一番好きな作曲家であり、ピアノ演奏家

モートン弾きは数居れど、私が一番好きなのがTerry Waldoさん。御年、72歳。
さすが、ユービーブレークの舎弟だっただけあって、ニューオリンズの初期ジャズっぽいラフさがあって、一番好きなのです。

二年前にニューヨークに行った時も弾いているバーまでは行けましたが、いっぱいで入れず。

入れなかったDead Rabbitの二階

今度こそ!と、今回はTerry Waldoご本人のサイトに登録してスケジュールをばっちり押さえてDead Rabbitとはまた別のRum Houseというホテル併設のバーへ行ってきました。

タイムズスクエアすぐ近く。
早めに10時につくもいっぱい・・・入口にガードが居るぐらいなのでWait to be seatedなのかと思いしばらく席につけず・・・立ち飲みOKなので、カウンターでジントニック呑みながら待っているとMr Waldoの登場です。

奥のカップル、どいてくれ!!!と念じましたが通じませんでした
なんで椅子が???と思いましたが、これは後から登場するミュージシャン用。まずはソロが始まりました。いきなりモートンのFinger Breakerから始まり、Maple Leaf Rag、Original Rag。もうこの段階でしびれるしびれる。CDでしか聞いたことの無かったあの曲、この曲。それも、モートンはじめ、初期ジャズ的なアレンジばかり。

しばらくすると、上にある壺におもむろにお金を置くMr Waldo。これはリクエスト出来るな・・・と思い、50ドルと共に「Mortonなにか弾いてください!」と頼むと「Jelly Roll? What tune?」と聞かれたので、もちろん、King Porter Stompを。そう、数年前に作ったKing Porter Jacketの元ネタです。

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この後Tiger Ragも弾いてくれて「今まで聞いたタイガーラグで一番」と伝えると「Exactly!!!」と返してくるあたりも、もう、かっこよすぎてしびれました。


もちろん、ジントニックいっぱいで済むわけも無く、オールドファッション、ニューヨーク、オールドファッション、オールドファッション・・・翌日は死んでました




演奏は続き、ピアノソロからバンジョー、トランペット、トロンボーン、クラリネットと15分置きぐらいに人が増えていきます。一時間も経つと全員がそろう。このスタイルも、聴く側を飽きさせない良い工夫でした。

このお店、超カジュアルなバーですが、飲み物もまとも。お店も、ちゃんと演奏聞きに来ている人あり、普通にバー使いの人あり。弾いてる側も、ちゃんと聞かれてるから気合入っている。あと、バーテンダーのお兄さんがWaldoさんと仲良さそうに演奏準備手伝ったり。言う事なしの環境でした。

こないだはあそこで聴いた・・・とか言いながら演奏を聴きに来てたご婦人達
皆が興味あるわけじゃないけど、目の前であの演奏聴かされたら、聴く気じゃなかった人まで引き込まれてしまう。

私は正直「ジャズバー」とか行ってまで聴くのはしません。なんか気恥ずかしくて。そうじゃなくて、普通のざっかけないバーで普通に弾いてて、それを「いいな~」って思う。そういう演奏なり、視聴環境が好きなのです。このRum Houseはまさにそれでした。
さすがに呑みすぎて今にも倒れそうだったので、最後は「また水曜日に」とMr Waldoに伝え、ホテルへ戻りましたが・・・翌日いっぱい起きることが出来ませんでした。

L.L.Bean Maine


5月に一週間ほどニューヨーク・ボストン・メインに行ってきました。
一番の目的はこのメイン州フリーポートにあるL.L.Beanのフラッグシップストア。

今ではだいぶ様変わりしてしまいましたが、私にとって初めての「アメリカ衣類」と言えばLLBeanなのです。高校時代、空前の円高。そんな時に、イーストベイで注文するNikeのスニーカーと並んでお気に入りだったのがLLBeanでした。

当時すでに米国製だけではなくなっていたけれど、そのラインナップの豊富さ、サイズの大きさに圧倒されつつ、シャツやフリースなどを買っては着ていました。

私は昭和53年生まれ。Made in USAカタログも、POPEYEもすべて後追いの世代です。本当は、当時のLLBeanを見たかったし、今は何も残っていないかもしれない・・・と思いながらも、何か痕跡が無いかと探しに行きました。




古いMADE IN USAカタログに乗っていた当時の社屋。この写真片手に建物をあちらからも、こちらからも見てもどうも窓の形や階数が合わない。

そこで、店内でも年配の店員さんに写真を見せて聞いてみると、確かにこの建物はこのFlagship Retail Storeの建物だと思うけど、完全にリノベーションされてしまったのでこれがどこだったかはわからないな~だそうです。

他の店員さんにも聞きたかったのですが、メモリアルデイ前の日曜日。忙しそうだったのでさすがに遠慮しておきました。









店内の随所には、LLBeanの歴史を感じさせる展示があります。
アウトドアウェアが大好きなうちのモデルが見たら一日中居られそうな面白い写真や展示ばかりです。
こういった広告のうまさは本当にアメリカらしい。
正直、今の商品構成はアウトドア一辺倒というわけではありません。それでも「ヘリテージ」「伝統」とか、そういった自分のブランドの「ブランドらしさ」の表現では他のブランドよりもいまだに一歩、二歩先を行っているように感じました。

結局、今回も「行ってみたら、それそのものは無かった」ということが分かったのですが、その行くことが、感じることが大事だと思います。

強烈にあこがれるアメリカ、そこから今の仕事を選びました。だからこそ、アメリカに行って、その自分があこがれたものの原点を目で見て、肌で感じることがまた次の活力になるのです。