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向心力

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
古典力学

運動の第2法則
歴史(英語版)
ローラーコースターは向心力によりループに沿って運動する。慣性による遠心力がローラーコースターを軌道へと留めている。
等速円運動している単純な例。ボールは回転軸にロープで縛られ、円軌道を一定の角速度で反時計回りに回っている。ボールの速度は軌道の接線方向のベクトルであり、向心力によって常にその方向が変化している。向心力は張っている状態にあるロープによって生み出されている。

向心力(こうしんりょく、Centripetal force)または求心力(きゅうしんりょく)は物体を曲線軌道で動かすための力のこと。その方向は常に物体の速度とは垂直方向(経路の瞬間的な接触円の中心)を向いている[1][2]。

公式

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質量、速度で曲率半径の円の経路に沿って運動する物体の向心力の大きさは[3]

である。

力の方向は、円運動の場合には物体が運動している円の中心を向いている。運動経路が円ではない場合には、部分的な経路に最も一致する接触円の中心を向いている[4]。

この力は円の中心についての物体の角速度を用いた項でより書き直すことができる。

向心力の源

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惑星のまわりの軌道にある衛星では、向心力は衛星と惑星間の重力によって与えられる。重力は双方の物体にそれぞれ働き、その向きは二つの物体の重心を向いている。円軌道の運動では、この重力の中心は円軌道の中心である。円軌道でない場合や弧の場合には、経路に対して垂直な重力成分のみが向心力となる。残りの重力成分は衛星の速度を加速または減速させる働きを担う[5]。

一方、アイザック・ニュートンの著書を含む一部の文献では、重力の全てが向心力であると説明されている。これは軌道が円ではない場合には厳密には正しくない[6]。前述の公式はこのような場合には適用することができない。

ロープの先端につけて鉛直な軸に沿って回転させた物体では、ロープの張力の水平成分が向心力となり、回転軸に向けて働く。自転する物体では、内部の引張応力が向心力となり、物体の全部分が一緒に円運動している。

参考文献

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  1. ↑ Russelkl C Hibbeler (2009). “Equations of Motion: Normal and tangential coordinates”. Engineering Mechanics: Dynamics (12 ed.). Prentice Hall. p. 131. ISBN 0136077919
  2. ↑ Paul Allen Tipler, Gene Mosca (2003). Physics for scientists and engineers (5th ed.). Macmillan. p. 129. ISBN 0716783398
  3. ↑ Chris Carter (2001). Facts and Practice for A-Level: Physics. S.l.: Oxford Univ Press. p. 30. ISBN 9780199147687
  4. ↑ Eugene Lommel and George William Myers (1900). Experimental physics. K. Paul, Trench, Trübner & Co. p. 63
  5. ↑ Johnnie T. Dennis (2003). The Complete Idiot's Guide to Physics. Alpha Books. p. 91. ISBN 9781592570812
  6. ↑ George Bernard Benedek and Felix Villars (2000). Physics, with Illustrative Examples from Medicine and Biology: Mechanics. Springer. p. 52. ISBN 9780387987699

関連項目

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