【連載小説】星に願う ~プロローグ~
よかったら曲も一緒に
聴いてみてください*͈ᴗ͈ˬᴗ͈ෆ
僕の上に星が降る
その星空の中を
無数の流れ星が横切る
それを静かに見つめる
息は白く冷たい
流れる星の中の1つくらい
僕の願いを叶えてくれるのではないかと思い
願いを唱えてみた…

三年前のことだ。━━━━━━━━━━
休みになると、僕はよく一人で山へ登っていた。
誰かと予定を合わせるわけでもなく、
好きな時間に家を出て、好きな道を歩く。
この時間が、僕は好きだった。
普段は周りに合わせてばかりいる。
仕事では頼まれたことをこなし、人と話すことも
それなりにする。
でも、山の中では誰にも合わせなくていい。
聞こえるのは、風の音と自分の足音だけ。
頂上までたどり着くと、街の明かりは遠く、
小さな星だけが空いっぱいに広がっている。
何も考えず、ただ夜空を見上げていた、
「素敵な彼女ができますように……」
言い終えた瞬間、自分で笑ってしまった。
この歳になって、流れ星に願い事なんて。
しかも願ったのは、仕事でも、お金でもなく、
「彼女ができますように」だった。
誰に聞かれるわけでもないのに、
少し照れくさかった。
「そんなこと、あるわけないか……。」
そう呟いて、また空を見上げた。
恋人が欲しくないわけじゃなかった。
街を歩けば、楽しそうに並んで歩く人たちが目に入る。
誰かと一緒に笑ったり、何気ない話をしたり。
そんな時間も、きっと悪くないんだろう…と思う。
でも、無理に探そうとは思わなかった。
焦って誰かを好きになるくらいなら、一人の時間を大切にしていたかった。
だから、あの夜の願い事は、自分でも少し意外だった。
「彼女ができますように」なんて。
きっと心のどこかでは、誰かと出会うことを望んでいたのかもしれない。
そのことに気づかないまま、僕は山を下りた。
そして三年後。
僕の人生を大きく変える女性と出会うことになる。
つづく
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