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中間管理職のリアル 〜上司に恩を売った話

先日は退職者を大事にする話を書きました。
なんで辞める人を大事にするの??と思われましたらこちらをどうぞ。


で、オマケとして、この教訓を教えてくれたHさんとの話を書くのが今回。
恩を売った、というと大げさだけど、たぶん感謝してくれたのかなという話。

当時、わたしは中小企業に勤務していたのだが、急にM&A(吸収合併)されていわゆる大企業の社員になってしまった。社長が変わり、もちろん指示命令系統も変わるし、業務の流れなどマニュアルも変わる。使用しているレセコン(いわゆるレセプトコンピュータ。処方箋の内容を入力したり在庫管理したりするPC)も、今まで使用していたものから、全国の同一チェーン薬局で使用しているものに変更となった。

M&A後すぐにわたしたちのエリア担当となったマネジャーがHさん。もともと他エリアで店長をしていたが、今回昇格して、初めてマネジャーになったところらしかった。
うちの店舗は薬剤師2名、事務員4名。わたしと相方の薬剤師Kさんだけでなく新マネジャーHさんも出身大学が同じと分かり(なんとわたしの相方KさんとマネジャーHさんは同級生!)、しゃべりやすかったし、Hさんも初めての業務に緊張しながらも打ち解けてくれている感じだった。

そんななか、ある事件が発生。
というか、事件になりかねない事態だったけど、何もなかったことになった。それが、「恩を売ったかも」事案です。

めずらしく業務がゆるっと静かなある日の午前中。
社内の連絡ツール(Slack的なもの)に、Hマネジャーから当エリア全店舗あての連絡が上がった。たしか店長研修だか会議だかの日程表で、エクセルファイルが添付されていた。

わたしは何の気なしにファイルを開いて読んでいたが、ふとエクセルファイルにシートが複数あることに気づいて、もう1枚のシートを確認したところ・・・
なんと、もう1枚あったシートは、Hさんの友人の結婚式の二次会だかお祝いパーティーだかの、出席者やら式次第のリストみたい。おやおやまあまあ。友人名が当社のNさんだから関係あるっちゃあるけど、明らかに回覧すべきものじゃないよね・・・

この連絡ツールでは既読の人数が表示されるようになっていて、まだわたし以外は誰も見ていないことがわかった。連絡が上がってからまだあまり時間もたっていない。

さあどうする?

もちろん、Hさんにすぐ電話して伝え、送信を取り消してもらえば事なきを得るはず。そしてもちろんわたしはそうしたんだけど、一瞬、悪魔の囁きが聞こえたのは否定しない。

Hさんにすぐ連絡する以外の選択肢。

①放置する。
 まあわたしが言わなくても誰か言うでしょ。それか、エクセルファイルに複数シートがあることに誰も気づかないかも。問題になるかならないかは運次第じゃん。

②他の店長に電話する。
 ねえねえ、これどうするぅ?と情報共有して対応を相談する。直接言ってあげなよ〜ってなるか、放っておけば?ってなる可能性もある。でも(わたしたちとは仲良くやってるけど)実はHさんが嫌なヤツだった場合、③の選択肢もある。

③Hさんの上司に連絡する。
 社内にプライベートなファイルを回覧するなんておかしくないですか?とご注進する。ただし、Hさんにダメージは与えられるけど、指摘した本人が「直接言ってあげなよ。ひどい部下だな」と思われるリスク大。よほどHさんが嫌な奴じゃないとやらない。

悪意ある順に①〜③ですね。
②も、何もしないより悪い。最終的には放置するか本人に言うにしても、他の店長に共有しちゃってる時点で、Hさんの信用を落としているから。
③は、まあ恨まれるかもだし、刺し違えてもいいくらいの本当に嫌な奴じゃなければ、ちょっとね。

っていう悪い考えは一切口に出さず、わたしはすみやかにHさんの携帯に電話して、状況をお伝えしたのだった。天使と悪魔の戦い、天使が勝ったわよ。

なんかプライベートっぽいシートが残ってますけどこれって消したほうがよろしいのでは・・・ちなみに既読はほかについてないのでまだ誰も見ていないと思います。もちろん他言もしていません。

控えめに言って、かなり感謝された。
よかったよかった。Hさんだって最初から「できない奴」みたいになるの嫌だろうし、他の店長たちに舐められたらやりづらいだろうし。特にうちのエリア、ベテランばっかりだったから。

当時は「いやー、わたしちょっと良いことしちゃったなあ」くらいの気持ちでいたんだけど、改めて考えたらけっこう怖い状況だった?
Hさんは、薬剤師になって、大きい会社に入って、店長からマネジャーにスピード出世して、もちろんその先も目指している・・・そんな前途有望な男子に、気まぐれで危うく傷を付けるところだった。危なっ。

というわけで、買収先のしがないオバチャン薬剤師も大事にしておくと良いことがあるかもよ、っていう話。(そうだっけ?笑)
そして、情けは人のためならず。
先の記事の通り、Hさんには退職者に対する礼儀を教えてもらった。店舗の個別指導のときもとてもお世話になったし、ほかにもいろいろ勉強させてもらった。一緒に働いてよかったと思う人たちのうちの一人です。
今はきっとさらに出世して多くの部下を育てていらっしゃると思う。元気で活躍されることを祈ります!

と書いていたらね。なんとあのときの会社が、今度は別のさらに大きな会社に買われるとのニュースが。
諸行無常やな。
でも優秀なあのときのマネジャーたちはどこででもやっていけると信じます。みんな、それぞれの持ち場でがんばりましょうや〜。

人にも自分にも、善意で接しましょう♡
ここまでお読みいただいてありがとうございました。










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