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#86 オーストラリア留学と学び㉖|オーストラリアの学年区切りとラグビーエリートがあえて学年を下げる理由

前回の記事で、長男の誕生月に合わせてnoteのタイトルを少しだけ変えた
ことをお伝えしました。
今回は、その背景にも関係する「オーストラリアの学年事情」について
書いてみようと思います。


オーストラリア(クイーンズランド州)の学年区切りは6月30日

日本では、4月1日生まれか4月2日生まれかで入学する学年が変わりますよね。それと同じように、オーストラリア(クイーンズランド州)でも学年の区切りがあります。

一般的に、クイーンズランド州の学年区切りは6月30日です。

  • 6月30日までに生まれた子

  • 7月1日以降に生まれた子

この数日の差で学年がひとつ変わります。
3月生まれの長男は、日本では「学年で一番最後」の超早生まれで、どこか幼さが残る雰囲気でしたが、こちらでは「学年の後半グループ」という位置付けになります。


学年を落として入学する子も。なぜ、あえて「遅れる」ことを選ぶのか?

基本的にオーストラリアでは、「age-appropriate placement」といって
学年相当の入学・進級が推奨されます。
でもあえて学年を落として在籍するという選択をする子もいるんです。

長男が低学年のころ、日本のインターナショナルスクールに通っていた
時には、年齢区切りでギリギリ上の学年に入った子が、
落ち着きの面などから1年やり直しを提案されるケースもあると
聞いたことがありました。
けれど、オーストラリアでは少し考え方が違うように感じています。


① 学校の判断による「自信のための1年」

学力面や、6月ギリギリ生まれゆえの幼さなどの面で、学年を落とした方がスムーズかつ自信を持って学校生活を送れると判断された場合です。

日本では「留年」と聞くとネガティブなイメージがありますが、
オーストラリアでは、「その子が一番自信をもって過ごせる場所を選ぶ」
というポジティブな選択肢の一つのようです。

※留学生の場合「英語力不足で学年を落とされるのでは?」と思われがちですが、留学生は入学前に学校が定める英語力の証明が必要で、
HSP(準備コース)を卒業することを義務付けられることも多いので、
単純に英語力「だけ」を理由に学年を落とすケースは意外と少ないように感じます(私見)。HSPについては👇をご覧ください


② ラグビーエリートたちの「戦略」

一方で寮には、ラグビーで奨学金をもらいつつ生活している子が何人かいますが、彼らのうちの何人かは戦略的に学年を落としています。

長男は彼らを指して「あいつらはラグビーで1年が回ってる」と言います。

学校のラグビーシーズンでない時も、親が寮の近くに住んで
外部のラグビーアカデミーへ送り迎えをするなど、
家族総出でラグビー中心の生活を送っている子も。
彼らが学年を落とすのには、明確なメリットがあるからです。

「18歳」で卒業するための逆算

他のスポーツは、学年ごとに練習・試合をするのに対し、
ラグビーはU13/U14など、年齢でプレーカテゴリーが区切られます。
たとえば、

  • Under 15 - 2011年1月1日から2011年12月31日生まれ

  • Under 14 - 2012年1月1日から2012年12月31日生まれ

  • Under 13 - 2013年1月1日から2013年12月31日生まれ

2026年でいえばこんな感じです。

学年が「6月30日」で区切られるのに対し、
ラグビーのプレーカテゴリーの区切りは「1月1日」

そして高校年代のトップカテゴリーである「Open」は、
主にYear11〜Year12の選手が所属しますが、19歳未満であれば出場可能
いう年齢上限があります。

ここで、次のような違いが生まれます。

▼普通の進路
・17歳になる年にYear12を卒業
・ラグビーではOpen枠

▼学年をひとつ下げた場合
・18歳になる年にYear12を卒業
・同じくラグビーではOpen枠

つまり、同じOpenカテゴリーに所属するのであれば、
18歳のほうが身体的にも精神的にも成熟した状態でプレーできる
可能性が高い。

さらにいうと、そういった状態でプレーすれば、
「高校ラグビーにおける最強の年齢」でスカウトの目に留まる
というメリットにつながるんです。

なので、代表レベルのラグビー選手を目指している子は、
あえて学年を下げている
という子もいるそうです。


「みんなと同じ」よりも「自分にとってのベスト」

国の代表などを目指すような子は、学年を下げたうえで、
スカウトの目に留まりやすいようラグビー中心の生活を送る。
というように13歳にして、なかなかアグレッシブな生活を送っている子も
いるようです。

長男にそういう子たちのことをどう思うか話を聞くと、
「おれは一つのことだけ、っていう風にはなりたくないしできないから、
浅く広くやる。留学生だから勉強もしなくちゃいけないし」

という、こちらも13歳にしては
なかなか立場を理解した回答が返ってきました。

ラグビーに全てを懸ける子もいれば、留学生として勉強と生活のバランスを取る道を選ぶ子もいる。正解は一つではないし、何が良くて何が悪い、
という模範解答は、きっとない
のだと思います。

自分にとってのベストを選択するために、学年を下げたり下げなかったり
そういった取捨選択をする、それが大切なことなんだと改めて思いました。


🟪12歳でオーストラリアに単身留学した長男のリアルな「学び」については、こちらのマガジンにまとめています


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