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#62 オーストラリア寮生活⑳|寮生のインフルエンザ予防接種と子宮頸がんワクチン、日本とのちがい

オーストラリアでも、日本と同じく予防接種があります。長男はシンガポールで生まれ、幼少期はマレーシアで育ち、その後は日本、そして中学からはオーストラリアと、生活基盤がいろいろな国にまたがってきました。そのため、小さいころから予防接種については、きちんと表にして管理してきました。

そして今年は留学1年目ですが、オーストラリアで既に2つの予防接種を受けました。今回は、オーストラリアの予防接種事情についてまとめてみようと思います。


入寮には予防接種記録が必要

オーストラリアの私立校の寮に入るにあたり、まず学校から予防接種の履歴の提出を求められました。

長男は母子手帳も英語のもので、先の通り接種歴をまとめた表も用意してあったため、スムーズに提出することができました。お子さんのボーディングを考えている方は、予防接種の履歴を簡単に英語で表にしてまとめておくと便利かもしれません。


オーストラリアで受けた予防接種① インフルエンザ

寮生向けインフルエンザ接種の流れ

オーストラリアは日本と季節が逆なので、本格的に夏になる前、4月頃に寮生はインフルエンザワクチンを打つことになっています。

約1か月前に、親宛てに VaxWorks Health Services というところから案内メールが届きます。4月の2日間にわたり日程が組まれており、その中から子供の都合がよい日(朝練がないとか)を選んで親が予約をします。スロットはすべて、学校が始まる前の朝7時台くらいの時間です。

案内メールの中には親のコンセントフォーム(承諾書)も添付されているので、内容を確認し、電子サインをして提出します。

当日は寮のスタッフ総出で生徒の面倒を見てくれて、寮に併設されているナースルームにドクターが来て、流れ作業でワクチンが打たれていきます。接種が終わると、

  • ワクチンの名称

  • ワクチンのロットナンバー

  • 接種した医療者の名前と所属

が記載された情報が親のメールに送られてきて終了です。

使われているワクチンと費用

長男が接種したのは「FluQuadri」という4価の不活化ワクチンで、日本の4価インフルエンザワクチンとタイプ自体は同じです。

サブクラス500(学生ビザ)を持つ留学生である長男も、寮生なので自己負担なく接種できました。これは「寮生」への無料接種の案内、として連絡が来たので、通いの生徒は対象外です。

接種回数と日本との違い

インフルエンザワクチンの「打つ回数」については、ざっくり次のような違いがあります。

  • 日本:13歳未満は2回、13歳以上は1回

  • オーストラリア
    初めてインフルエンザ予防接種をするシーズンに、6か月〜9歳未満なら2回、それ以外は1回

インフルエンザワクチンは日本では毎年は打っていませんでしたが、初めての寮生活という環境もあり、今回は接種することに。実際、7月にはインフルエンザが寮内で大流行し、4人部屋のうち息子以外の3人がインフルエンザに罹ったということもありました。

長男は接種時点で12歳でしたが、オーストラリアのルール上は1回接種で済んだので、その点は負担が少なくてよかったです。


オーストラリアで受けた予防接種② HPV(子宮頸がん)とdTpa(ジフテリア+破傷風+百日咳)

Year7で受ける定期接種と「2035年」目標

HPVワクチンと dTpa は、オーストラリアでは Year7(日本の中学1年生にあたる学年) で学校を通じて実施される定期予防接種のひとつです。

オーストラリアでは、HPVワクチンと子宮頸がん検診の普及によって、2035年までに子宮頸がんを「ほぼ撲滅されたがん」のレベルにするという国家戦略が立てられています。その基盤のひとつが、Year7 でのHPVワクチンの学校接種。

日本では「子宮頸がんワクチン」というと、女性が受けるものというイメージが強く、一時期はいろいろな議論もありましたが、世界的に見ると男性も接種するワクチンになっています。男性の場合も、肛門がん・陰茎がん・中咽頭がん(喉のがん)などの予防や、将来のパートナーを守るという意味があるとされているのです。

9価ワクチンと接種回数

現在オーストラリアで学校接種に使われているのは、9価ワクチン(Gardasil 9)です。
HPVワクチンは、カバーする型の数によって「2価・4価・9価」と分かれており、

  • 2価:主に子宮頸がんの原因となる16型・18型

  • 4価:上記に加えて、性器いぼの原因となる6型・11型

  • 9価:4価の4型に、さらにがんの原因となる5つの型を加えたもの

という違いがあります。9価ワクチンは、がんに関連する型をより広くカバーするタイプです。

オーストラリアでは、免疫に問題のない 12〜13歳(Year7)の子どもについては、Gardasil 9 を1回接種すれば完了というスケジュール。

接種予定日のだいぶ前(半年前くらい)に案内が来たので、その時期にいろいろ調べたり、日本の小児科の担当医にも相談しました。日本のかかりつけの小児科医は、自分の息子2人にもHPVワクチンを接種したという話だったので、我が家もHPVについては接種することに。

dTpa をどうするか、日本のDTとの関係

一方、dTpa(ジフテリア+破傷風+百日咳)については、日本では11〜12歳でDT(ジフテリアと破傷風)の追加接種があると思います。我が家は小6のときにそのDTを受けていたため、今回は dTpa については見送ることにしました。

Year7 向けには、分かりやすい「事前説明書」も用意されており、本人にも読ませたうえで接種に臨むことが推奨されます。

コンセントフォームと当日の流れ、費用

こちらの集団接種は Ozcare という会社が担当しており、HPV と dTpa それぞれについてのコンセントフォームが親に送られてきます。2つとも接種するのか、どちらか一方のみか、あるいはどちらも受けないのかを親が選び、電子サインをして提出します。

接種前日にはリマインダーのメールが届き、以前サインした内容から変更がないか、キャンセルはしないか、といった確認があります。当日は Year7 の先生が集団接種の場所にクラスごとに生徒を連れて行き、ひとりずつ順番に接種していく流れです。

接種後は間髪入れず、

  • ワクチンの名称:Gardasil 9(日本で「シルガード9」と呼ばれているものと同じ)

  • ワクチンのロットナンバー

  • どこに打ったか(左腕とか右腕とか)

が記載された情報がメールで親に送られてきます。こちらも、留学生である長男も追加費用なく接種できました。

ただし、これは 「Year7 の学校集団接種として受ける場合」に無料という扱いで、この機会を逃して、あとからGP(クリニック)で個別に接種する場合は、ワクチン自体は公的プログラムの対象でも、医師の診察料などがかかり有料になるようです。


オーストラリアの予防接種制度を理解して留学を進める

寮生のインフルエンザ予防接種は毎年行われますが、学校での次の集団接種は、Year10で予定されている髄膜炎(ACWY)の予防接種になります。

留学をするということは、その国の予防接種についても案内を受けるということです。受けるか受けないかは、もちろん各家庭にゆだねられますが、突然案内がきても慌てないように、この記録が中学・高校から留学するご家庭の参考になれば幸いです。


🟩12歳でオーストラリアに単身留学した長男の「寮生活」に関するマガジンはこちら👇ボーディング生活のすべてを知ることができます!




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