【レンズを買いました】TAMRON 16-300mm F/3.5-6.3 Di II VC PZD MACRO (B016)
EF(EF-S)マウント市場は残念ながらオワコンである。時代はミラーレスだ。
そんなことも知らずに3年ほど前にX10iを購入したカメラ初心者こと私は、順調にカメラ沼に嵌るまでもなく、単純に「キットレンズ2本は使い勝手が悪い」という理由で高倍率ズームレンズを探すべくネットの海を彷徨っていた。
最近バズった入門機ことCanon EOS Kiss X10i
筆者の所有するEOS Kiss X10iはいわゆる入門機と呼ばれる括りの一眼レフカメラだ。このカメラに関して語ることは特にないが、最近、TwitterことXにて“高校入学祝いにX10iを買ってもらった”という非常に微笑ましいポストが若干燃えていたようだ。「今更APS-Cの一眼レフ(それも入門機だなんて)を買うだなんて」というニュアンスなのだろうか。
言いたいことはいろいろあるけど「よかおめ。いいカメラだからいっぱい写真撮って楽しんでおくれ。」という気持ちに尽きる。フルサイズだミラーレスだと言いたい人はお好きにどうぞ。ただ他人様に迷惑はかけるな。
それはともかく、Canon EOS Kiss X10iのダブルズームキットに含まれるレンズは以下の2本だ。
EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM
EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM
何が不満かと言われると、不満は特にない。ただ、性格がズボラを極めているため出先に交換用のレンズを持って行くのが億劫で、最近はもっぱら撒き餌レンズことEF50mm F1.8 STM 1本を装着したまま、キットレンズは防湿庫(シリカゲルを放り込んだプラスチックケース)で眠っている。
EF50mm F1.8 STM は2万円を切る価格で写りもよく、“写真を撮りたい”気持ちに素直に応えてくれる。背伸びすることもなく、物足りなさを感じさせることもない、ちょうどいいレンズだ。






ただ、50mm(APS-C換算で約80mm)ってちょっと使いづらいかな。ふとカメラを構えたときには見切れていることもしばしば。もう少し広角寄りのレンズもいいな。と、もはや沼に嵌りかけているのではないかと言われても仕方がないが、最近画角の狭さに難儀している。単焦点の良さは捨てがたいが、1本でマルチに使えるズームレンズの方が性格に合っている。特にレンズ交換が必要ないという点で。そういった理由もありキットレンズ2本分をカバーし切れる高倍率ズームレンズを買おうと思ったのだ。
選択肢はさほど多くない。だがそれが良い
レンズ選定での第一にして唯一の条件は、キットレンズの焦点距離を1本でカバーすることだ。
すなわち18-250mm。この時点で
SIGMA 18-250mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM
SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM
TAMRON 16-300mm F/3.5-6.3 Di II VC PZD MACRO
以上3本が実質的な候補となる。すくないね。
望遠側を少し落とせばSIGMAの18-200mmも候補になる。安いし最後まで迷ったのは内緒。
また、この3本(4本)は全て生産終了済みとなる。
新品、中古問わずレンズ探しにおいて価格は重要な選択肢となる。
こと、中古の場合は球数と品質のバランスもあり非常にシビアだ。
SIGMA 18-250mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM

今回の要件を満たす最低限の構成となる。
上位互換ともいえる18-300mmがあるだけに、市場在庫は少なめ。価格は控えめ。
SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM

本稿執筆時点では球数はそこそこあれど安くても1本6万円台。性能だけで見ればコレが正解なのかもしれないが、少し高いかな…
TAMRON 16-300mm F/3.5-6.3 Di II VC PZD MACRO

価格はそこそこするがSIGMA18-300mmほどではなく、加えて広角側にオマケが付くという意味では最も高コスパな1本と言える。
また、フルタイムMFと簡易防滴が付く。――カメラ本体に防滴付いてないのに一体何を気にしているのか――
と、価格を抜きにすればSIGMAの18-300mmを選びたいところだったが、
上記含め諸々を理由としてTAMRONの16-300mmを選択した。
父親がTAMRONレンズユーザーだったことも理由の一つではある。
専ら、最大の理由は極美品が5万円ちょっとで売っていたという事実。結局は金の問題である。趣味なんだからさ。(CV.オダギリジョー)
ファーストインプレッション
TAMRON 16-300mm F/3.5-6.3 Di II VC PZD MACROを愛機に取り付ける。
レンズ本体の質感はよく、カメラにも馴染む。
手持ちのレンズが軽量級ということもあり、若干重量が気になるが、まぁカメラってこんなモンだよね。
ズームリングをまわs――回らない。いや、逆方向だコレ
そう、このレンズのズームリングは通常のCanon純正レンズと逆方向に回る。一瞬頭が混乱するが私にとってはむしろ好都合だ。
というのも、初めてCanonのズームリングを回した時に回転方向に違和感があったのだ。理屈ではなく感覚的に。ズームしようとすると脇が開いて不格好だという理由はわかるが、こればかりはいつまで経っても慣れない。だって純正レンズ使ってないから。今まで単焦点1本でごまかし続けていた理由も、今思えば何とでも言えるが、これが大きかったのかもしれない。
ようやく出会えた。ひとつニヤリとしたところで、改めてズームリングをまわs――回らねぇ。リングが渋すぎる。
個体差か、それとも高倍率レンズの宿命か。回し始めが異様に硬いのだ。
想定内とはいえここまで渋いと笑ってしまう。
それからフォーカスリングとズームリングの位置関係が純正レンズと逆になっている。これも純正レンズを大して使っていない私からすると特段問題になることはない。
そして専門的な話はスルーとする。なぜなら素人にはよくわからんからだ。
作例
以下作例。はっきり言ってキットレンズの時と何かが変わったとは思えないくらいにはウデがないし違いもわからない。完全に所有欲だけで手にした1本だ。キットレンズをニコイチするつもりで買っただけなのだから結果には非常に満足している。
AFが遅いとかズームリングが重いとか、気になる部分は確かにあるが、これ一本で大体なんとかなるという安心感はある。当然言い訳もできないわけだが。
それと、フルタイムMFが案外役に立つ。







次にほしいレンズ
しばらくX10iを手放す予定はない。というのもクルマを買った影響でカメラ本体の入れ替え(買い増し)はかなりキビシイ。
既に記載しているように、もう1本単焦点のレンズを持っているが、APS-Cでは微妙な使いづらさのある50mm(換算80mm)。ということは換算50mmに近い単焦点を仲間に加えようか。という判断になるわけだ。
はい。無事沼に浸かりつつある自覚はありますよ。
SIGMA 30mm F1.4 DC HSM art
SIGMAのフラッグシップシリーズことartラインからの1本。
換算48mmで条件〇 F1.4のスペックとは裏腹に控えめな価格がよい感じ。中古の美品で3万円だそうだ。(執筆時点)
既に在庫は切れているようだが、シグマの公式オンラインショップでは34,800円で販売されてる形跡が残っている。というより在庫ないなら販売ページを消してくれ手ブレ補正、簡易防滴がないところがすこし気になるか。
金が無限にあったら同じシリーズの35mm買うんだけどね(10万オーバー)


EF35mm F2 IS USM
純正の魅惑は語るに及ばない。相手がいかにフラッグシップといえど、所詮は互換レンズ。AFが迷子になるというレビューも散見されるSIGMAの30mmとは違い安心安全の純正仕様。換算56mmと十分標準レンズとして使える焦点距離であり、今後フルサイズ機に乗り換えたときにも安心なEFマウントだ。(EFマウント機を買うつもりなのか)
なおこちらも販売終了品であり、相場観としてはSIGMA30mmに軍配
SP 35mm F/1.8 Di VC USD (Model F012)
もう一本のレンズもタムロンで揃えよう。
完全に自己満足の領域だが、“統一感”は一つの拘りの形として他者の理解を得られやすいものだ。
いや、決して誰かの理解を得たいと思っているわけではないが、そういう小さな拘りの積み重ねが趣味になるんじゃないかな。
純正の35mmより明るいF1.8、それと御守代わりの手ブレ補正に助けられる未来が容易く想像できる。
現時点での本命だがやや値が張るので購入に踏み切るとしたらだいぶ先の話になりそう。出物待ち。
スマートフォン全盛期にあえてデジカメを持とう
キットレンズ2本だと取り回しが大変だから1本にしたい。でもカメラはよくわからない。
それ、スマートフォンでよくないですか?
はい。私もそう思います。今時のスマートフォンってすごいよね。それこそライカのLeitz Phone 3とか、シャオミのXiaomi 15 Ultraみたいなカメラに通信機能を載せましたみたいなパワープレイマシンはガジェットオタク的にくすぐられる機種だし、一般人が買うようなiPhoneにしろPixelにしろ、近年はカメラ技術の進歩が凄まじい。ハード面は頭打ちかもしれないが、ソフト処理(AIだとか画像処理の補正技術)の進歩たるや、デジタルカメラはオワコンと言われても仕方がないレベルまで来ていると言っても過言ではない。
そりゃカメラの生産台数だって減るよ。
写真を撮ることに特化している(≒高性能)ことの優位性が弱まっているなかで、あえてデジタルカメラを持つことの意義とはなんだろうか。
スマートフォンなら写真も撮れるし、その場で写真を加工できるし、その場でSNSにアップすることもできる。一方のデジカメはどうか。単体では写真を撮るところまでしかできない。スマートフォンなりPCなりにデータを吐き出すというひと手間が必要だし、何よりスマートフォンと比べ物にならないくらいサイズが大きい。一言でいうと、“不便”という言葉がお似合いだ。
だが、私はここで思うわけだ。ロードスターと一緒じゃね?と。
ロードスターってなに。
――マツダのクルマ。屋根が開く。二人乗り。小さい。狭い。運転がめっちゃ楽しい。
簡単にいうとそんなところ。要するにSUVなりミニバンなり人や物をたくさん載せられて快適なクルマと違って走りに特化した趣味車と呼ばれるモノ。
ロードスターじゃなきゃできないことを説明するのはやや文字数を要するが、ロードスターを運転することで得られる“なにか”がある。
この“なにか”がカメラを所有することにも通じていると思うわけだ。
不便を楽しむこと、すなわち撮影/走りに集中できるということ。
上澄みを薄っぺらく一言でいうとそんな感じ。
余計な情報を遮断することで、カメラと向き合うことができる。ファインダを通して見える世界と、普段自分が見ている(と思い込んでいる)世界の見え方にはこうも差があるのか。と、自分が掛けている色眼鏡の正体がふと実体を持って現れるときに、同時に自らと向き合う時間も生まれる。
だから小細工なしに単焦点1本で自分と向き合い続けろ。となるわけだ。
(次のカメラネタはまたレンズ購入報告になりそう)
みなさんも自分と向き合う手段の一つとしてカメラを手にしてみてはいかがだろうか。最近カメラを触っていないな。という方も、梅雨前のメンテナンスを機に一度カメラ片手にいつもの街を歩いてみたらいかがだろうか。自分と向き合う機会は案外すぐそこに、しかもたくさん転がっているのだから。
