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現代アートがわからない│美術は好き、アートが苦手、本を読んでみた。

 過去に僕をアートアレルギーにした元凶、いまわしき現代アート。あれから僕もだいぶ美術鑑賞に慣れてきた。それも対抗心や義務感とかではなく、楽しくて夢中なのだ。そろそろ現代アートともう一度向き合ってみてもいいのかもしれない。
 夏に、ひろしま美術館へ『junaida展「IMAGINARIUM」』を見に行った。ひろしま美術館はポール・シニャックもコレクションしているので、僕の好きな美術館の一つだ。
 さて、その足で、広島市現代美術館へ行ってみる・・・・・・ばっちーん! 返り討ちにあった。ダメだ、現代アートがわからない。いや、これまでの美術鑑賞で僕は学んできた、「わからない」は別に悪い事じゃないと。世の中に答えのない「わからない」を引き受けてくれるのが、アートの一つの機能である。
 しかし、「わからない」のは良いけれど、「何も感じない」のが困る。

 近代までの美術は、作品と向き合えば何かを感じる。いくつかの感謝しきれないご縁のおかげでリハビリを経て、とりあえず芸術への拒否反応が消失した。今では心強い馴染みの美術館までできて、「正しい解釈とかは必要なく、まずは自分がどう感じるかが大切」という鑑賞の仕方を教えてもらった。(その上で、作品の背景を知りたいならそれもアリ。)
 ところが、現代アートはどうやら鑑賞の仕方が少し異なるようだ。そこまではわかった。けれど、肝心の作品の見方がどうにもわからない。  
 「芸術はわかる人間だけ、わかればいい」トラウマを生んだあの言葉が、拒絶からではなく、理解されない悲しみの裏返しだった事を僕はもう知っている。当時はお返しできなかった恩に報いるためにも、なんとか現代アートを感じてみたい。
 「芸術はね、美術史の知識がある程度ないとわからないよ。」あの方の残してくれたもう一つの助言。もう僕は逃げない! 試しに美術史の本を一冊買ってみた・・・・・・現代の章に辿り着くまでに挫折した。恐るべし、芸術の世界め。

 そんな折、YouTubeでこの動画を観た。

 この解説なら、もしかしたら作品の見方がわかるかもしれない。もう一冊だけ本を買ってみよう。

著│鈴木博文 日本実業出版社

 現代アートをいくつかの型に分けて、作品の見方を丁寧に説明してくれる良書である。元中学校の美術教員だった著者が、本当にゼロから現代アートの楽しみ方を手ほどきしてくれる。現代アートだけに焦点を絞ってあるため、美術史の知識がなくても理解しやすいように書かれており、目から鱗だ。
 少しだけ難点をあげれば、(わかりやすくするための配慮で)筆者が独自に名付けた〇〇系という分類の仕方が、内容は理解しやすのだけれども、実際の美術用語との対照がわかりにくくて実用性に欠ける事だろうか(←贅沢を言ってるだけ)。
 この本ではまず、私たちが現代アート鑑賞で躓く原因を端的に指摘する。

アートを「自分の感性に任せて鑑賞するべき」という風潮があります。しかし「現時点の自分の感性(限られた経験や思い出)と共感するか」という観点だけでみると、革新的で最先端の「現代アート」は鑑賞しづらくなります。

P31より

 現段階の僕の悩み、そのものではないか。

そして、もう少し踏み込んだ鑑賞をした際にきっと、
様々な見方が促され、自分ではたどり着くことのできなかったものの見方を知る

P153より

 つまり、〈自分の感性と共感するか〉の鑑賞方法に慣れたなら、次の段階へ進んでみましょう、という事であろう。では、どうすればいいのか?
 要約するのは難しいので、あとは本を読んでくださいね。


 アートアレルギーの発症と克服についての記事はこちらから。


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