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【松下幸之助に学ぶ 子育ての極意】  「人間としての優等生」に育てる(P12)

中学受験ママコーチ 美月ゆりです。
松下氏の書籍「親として大切なこと」、第1章1つ目のテーマは、P12から始まる「”人間としての優等生”に育てる」です。


松下氏は、こうおっしゃっています。

人間として最も尊いことは、学校で優等生になることもさることながら、
それよりも”人間としての優等生”になること

「優等生」と聞くと、すべての面で人並以上に優れた人、というイメージがありますよね。とりわけ、学校での言うところの優等生は、勉強ができる、周りや先生からの人望が厚い、といったイメージを持つ人が多いでしょう。
「人並み以上」という時点で、全員が優等生にはなれない、ということがわかります。全員が優等生なら、それは「平均」もしくは「当たり前」という認識になりますから。つまり、すべての子どもが学校での優等生になることはできません。
さて、松下氏の言う「人間としての優等生」とは、どんな人を指すのでしょう?


■「人間としての優等生」とは?

万人に等しく与えられている共通の人間性というものに基づいて人間らしく
生きるための基本的な知識なり良識をしっかりと身につけた上で、自分の持っている素質、才能というものを素直に生かしている人

・基本的な知識(良識)が身についている
・自分の持っている素質、才能を素直に生かしている

この2つを両立している人、を松下氏は指しています。
前者は学校や家庭などで教えられ、しっかりと受け取れば身につけられるもの。後者は、当たり前すぎて人に褒められるまで気づかなかったり、時間を忘れるほどに夢中になるものだったりします。
両者によって創られたものの「違い」が「個性」であり、経験の中から徐々に気づいていくもの、です。
それは裏を返せば、目の前のことに全力で取り組んでいるからこそ見えてくる、と言うことでもあります。

私もこれまでに何度か、自分の進む方向性が見えずに立ち止まったり、迷ってぐるぐるしてしまう時がありました。それは自分のエネルギーが本来の自分の状態よりも下がっていて、出すエネルギーが足りていない時。
そんな時は2つのアプローチがあります。まず、忙しすぎている人、心が「不感症」になっている人は、全力を尽くせるだけのエネルギーが足りない状態です。しっかり休むことと、自分の心がホッとすることをして、エネルギーを蓄えます。実は忙しすぎると、疲れていることに無自覚だったりします。体を正常に戻すことにエネルギーが使われるため、自分の心が喜ぶこと、うれしいことを感じにくくなるからです。
一方、単にめんどくさくて「こんなもんでいいだろう」と毎回8割くらいの力しか出していない人は、その経験が、そもそも自分がそれに向いているかどうか、好きかどうかを知る機会にすらなっていないため、自分の持つ力、素質が判断する材料が持てません。そのため、答えを持てずに迷ってしまう。このケースは、まずは好き嫌いを脇に置き、「目の前に全力を尽くすことがスタート」になります。
いずれにしても、出すエネルギーが増えなければ、受け取る量も増えない(エネルギー保存の法則)ので、目の前のことに全力で取り組んで、出すエネルギーを増やしていきましょう。
これはお子様の様子として気づくことも多いと思いますが、お子様はお母さまの深層意識(無意識)を映し出す鏡であるだけなので、お母様に対して、「もっとエネルギー出そうね」あるいは「しっかり休んでエネルギーを蓄えようね」というサインでもあります。つまり「少しやり方を変えようね」ということですね。


■自らに与えられた人間的能力を最大限に発揮する

松下氏がなぜ「人間としての優等生」に重きを置いておられたかというと、それは「社会で働くこと」からの視点でした。

人それぞれが自分の持てる素質なり性格、能力を十分に生かす仕事に就くことが、自分の喜びにもなり、また社会のためにもなる。そういう人になることが私は人間としての優等生になることだと思うのです。
これならば学校における優等生とは違ってすべての人がなることができるし、それは人生において何もましてい尊いことではないでしょうか。

人には得手不得手があります。
芸術を好む人、学問を好む人、体を動かすことを好む人、物を売るのが好きな人、ものをつくることを好む人、どういうものを作るかなど千差万別です。

千差万別の性格や素質を、それぞれが素直に生かしていくところから、人としての喜びや生きがいが生まれてきます。「天職」という言葉が使われ始めて久しいですが、喜びや生きがいを感じつつ自らの仕事に打ち込んでこそ、自分ばかりでなく周囲にも喜びを与えられる。ひいては社会全体の真の繁栄の実現にも役立つ、ということに、多くの人が気づいたからですね。
一方で、そのための「自分探し」という風潮も増えました。「夢中になれることに出会ってたらすぐに取り掛かれるのに」と、私もそう感じていた時期が長く、外側に探しに行っていました。ですが、それは前述のように、目の前のことに全力を尽くしてこなかったことが原因と、自身を振り返ってわかります。「最初は好きでなくても全力でやっているうちに好きになる」こともあります。「できるようになりたい」という思いが、力をつける動力となるからですね。
私もフラクタル心理学に出会うまでは、楽しいことはそれなりにあっても、夢中になれることが特にない、と物足りなく感じていました。ですが、現象から心理・思考を読み解く面白さに、「もっと分析の精度をあげたい!」と思うようになりました。そしてそれが、「自分の仕事や息子達の問題をなんとかしたい!と強く願って全力を尽くす」というプロセスを経て、結果を出せたことで、より色濃くなりました。今ではその学びの時間が楽しくて、あっという間に時間が過ぎていきます。もっともっと精度高くなりたい、瞬時に本質を掴めるようになりたい、と今は思っています。
だから結局は「全力を尽くす」が鍵なのだ、と実感しています。スポーツ選手やアーティストをイメージするとわかりやすいですよね。「全力出してる!」と思う時は、実はまだまだで、本当に全力の時は、そんなことを考える余裕すらありません。なんとかすること、乗り越えることに必死ですから。

松下氏は、ご自身の成功の要因を問われるたび、「確かに1経営者としては成功したかもしれないが、果たして1人の人間として成功したと言えるのか」と自問していたそうです。松下氏にとって真の成功とは、「自らに与えられた人間的能力を最大限に発揮すること」であり、それを終生追い求め続けていたからこそ、成功者たり続けたのだと思います。
人に言うことを自身にも貪欲に求め、ご自身の「あり方」で示し続けておられたから、周りもそれを目指すようになり、能力の高い人が集まって大きな成功につながっていたということがわかります。
だからこそ松下氏は、すべての親は「人間としての優等生」になることを、子どもに期待すべき、と説いていらっしゃいます。


■子どもを導く上での親の大切な心構え

では、子どもをそういう「人間としての優等生」にするための基本の心構えとして大切な事はなんでしょう?

松下氏は、「子どもを素直な心の持ち主に育てるよう努めること。」とおっしゃっています。

そうすれば子どもは何が正しいことかということを自主的に誤りなく判断できるようになる。自分の持ち味を生かすことの大切さ、尊さというものをおのずと理解して、勇気と自信を持って自分の道を歩んでゆくこともできるようになる、と。
素直な心はそのように人を強く正しく聡明にします。変化が大きい今、人には「しなやかな強さ」が求められています。素直だからこそ事実を受け止めて対応できる。それが強さと賢さを生みます。

松下氏は、「親も先生も、あるいは社会の有識者も子どもを教え導いてゆく立場にある大人全部が、まずそういうところ(素直な心)に目標をおいて子どもの教育なりしつけに熱意を持って取り組んでいくことが大切」と。

親たるものは、子どもの学力なり体力なりをできる限り向上させることに努めつつも、子どもの素質や能力以上の期待をかけないように心がけなければなりません。それが子どもを導く上での非常に大切な心構えではないでしょうか。

松下氏は、「昨今の我が国には、往々にして親が子どもの適性を十分考えずに、上記の学校へ進学させようといった傾向があるようです。これは、学校の成績が良ければ一流の高校なり大学に進学でき、そうなれば一流会社に入るのも容易で出世も早いというように考える風潮が存在するためでしょうが、私はこういう傾向、風潮は早晩なくしてゆかなければならない、また実際なくなっていくものだと信じています。」とおっしゃっていました。

実際、いい学校→いい会社、というかつての幸せモデルは崩れ、今は松下氏が目指されていた「自らに与えられた人間的能力を最大限に発揮すること」が支持されています。
中学受験も、お子様の能力を磨く一つの「きっかけ」です。「合格」は、その学校の「格に合う」学力や人間性があるからついてくるもの。目の前の成績に振り回されてばかりでは、「素直な心」はどんどん萎んでいってしまいます。
「素直な心」と「能力を磨く」ことは両立します。というより、「素直な心」だから、学びがどんどん吸収され、磨かれて伸びます。
「素直な心」は、親子の信頼関係が土台となります。信頼関係は積み重ね。そして壊れるのは一瞬。しっかり育み、危うい時には立て直す。信頼関係と素直な心をいかに育むか、が結果をわけます。
それに大きく関わってくるのが「あげ母・さげ母コミュニケーション」です。これは、中学受験するしないにかかわらず、知ることで、あなたと周りの人を幸せにすることができますよ♡


■まとめ

親が望んでいることは、シンプルに「我が子に幸せになってほしい」だと思います。そのためには「何をゴールにし、そのために何をどう育むか」を持って関わることが重要です。
松下氏は、社会の繁栄と、人材育成の観点から、子育てを捉えておられました。そこから導き出された答えが「人間としての優等生」に育てることであり、そのためには「素直な心」をお子様に育むことが大切、と示してくださいました。
人生の問題をつくるのは、「傲慢・怠慢・無知」の3つ。「素直な心」があれば、傲慢にならず、怠けずにやるべきことをやり、「わからないから知りたい」と願う。つまり、問題をつくる原因がそもそも生まれにくい、ということになります。
大切なのは、「言うことを聞かせる」ことではないということ。お子様の心の動きがどう生まれているかの本質を見るからこそ、お子様が「言うことを聞こうと思う」ようになります。それが素直さであり、それを生むのが信頼関係です。一見、言うことを聞いていても、本心では渋々、イヤイヤであれば、それが一定量を超えた時、なんらかの問題を引き起こします。それは素直に聞けていなかったということ。
この心理的抵抗から生まれるのが「さげ母・コミュニケーション」であり、信頼関係を生み、強く育むのが「あげ母・コミュニケーション」です。この差が、「結果の差」を生みます。知って使いたいと思いませんか?
「もっと詳しく知りたい!」という方は、毎月の勉強会にぜひお越しくださいね♡

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