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【最終章】ABC理論の真髄 世界は簡単に変えられる


出来事は変えられなくても、「世界の読み方」は変えられる

家族から、こう言われた。

「ケアマネさんって、結局何をしてくれるんですか?」

電話は終わった。

それなのに、その言葉だけが頭の中に残り続ける。

自分の支援は間違っていたのか。

信頼されていないのか。

もっと早く動くべきだったのか。

自分はケアマネとして力不足なのではないか。

最初に起きたのは、家族から厳しい言葉を向けられたという一つの出来事です。

しかし、その出来事はいつの間にか、「自分は支援者として失格である」という判決にまで膨らんでいます。

私たちは、出来事だけに苦しんでいるわけではありません。

その出来事をどう受け取り、どんな意味を与え、自分や相手にどんな判決を下したか。

そこでもう一度、自分を傷つけています。

この構造を見えるようにするのが、ABC理論です。

ABC理論は、「前向きに考えましょう」という話ではありません。

理不尽な現実を我慢するための理論でもありません。

ましてや、苦しんでいる人に「あなたの考え方が悪い」と責任を押し戻す理論でもありません。

現実は現実として見る。

変えるべき環境は変える。

取るべき距離は取る。

必要な支援は求める。

そのうえで、現実以上に自分を苦しめている“心の中のルール”を見抜く。

それがABC理論の本当の力です。

本稿では、これまでのABC理論シリーズの最終章として、次の内容を扱います。

なぜ同じ出来事でも、人によって苦しみ方が違うのか
真面目な支援職ほど、自分を追い詰めてしまう理由
人を苦しめる4つの思考パターン
感情を消さずに、感情に飲み込まれにくくする方法
ABCをABCDEまで展開する具体的な手順
家族対応や面談で使える聴き方・返し方・広げ方
ABC理論を使ってはいけない場面と、その限界
長文でもいいから、表面ではなく根っこから理解したい。
理論を知るだけでなく、明日の面談から使える形にしたい。

そんな方に向けて、ABC理論の核心を、支援現場の言葉で徹底的に掘り下げます。

ここから先で扱うのは、単なる感情整理ではありません。

自分を不必要に苦しめている「世界の読み方」を見抜き、選び直すための実践です。



はじめに 出来事が終わったあとも、苦しみだけが続く理由


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